スルーギの性格
スルーギは後々にも書いていきますが、サイトハウンドと呼ばれる犬種です。このサイトハウンドとは優れた視覚で狩猟を助ける犬のことで、古くから人間の狩りのお供を務めてきました。
このように猟犬としての性質が強いことから、スルーギは基本的に飼い主に忠実で愛情深い性格をしています。スルーギは自分が家族と認めたなら、主人以外の人間や動物とも絆を築くことができ、猫などとも仲良くできることもあります。
ただし、ウサギや小動物は狩りの本能が出てしまう可能性があるため、近づけないようにしましょう。
このようにスルーギは飼い主に非常に忠実で愛情深い性格ですが、反面、警戒心が強く繊細でストレスを感じやすいというところもあります。また、自尊心が高く、自由奔放な部分も持っています。
このようなところからスルーギを飼う場合、周囲の大きな音、声、他の人に早くからなれさせる必要がある他、誇り高いところがあり、あまりスルーギに対して厳しく叱ると頑固になって、いうことを聞かない場合もありますので、しつけをする場合はほめることを中心として取り組む方法が向いています。
スルーギの特徴
スルーギは体高61cm~72cm、体重は20~27kgになる大型犬です。見た目は大きく筋肉質ではありますが、痩せていて少しあばら骨が浮いて見えるぐらいが、スルーギは健康であるとされています。
顔立ちは獲物を追いかける犬らしく鼻先(マズル)、首、胴体、足、尾などが長く、スルーギはシャープな印象です。耳は垂れていて、尾はサーベル状になり同じく垂れています。
毛色は最初に飼われていた地域の環境もあるのか、スルーギは砂のような色合いが多く、他にブラック系もいます。スルーギは毛は短く、そのため、汚れても濡れタオルで拭くなどお手入れは簡単です。
スルーギの価格
目安ではありますが犬の価格は17万円~23万円はするようです。
スルーギはブリーダーから?
スルーギはかなり稀少な犬種で、ジャパンケンネルクラブにおける2017年度の犬種別登録数はなんと0です。そのためスルーギの子犬を迎えるためには、海外のブリーダーから譲り受ける必要があるかもしれません。
またこれ以外にも海外から迎えるために、輸入手続きや輸送費などもさらにお金もかかりますし、ワクチン、注射、畜犬登録、健康診断、飼育のグッズなども含めると実際の価格よりももっと高くなると考えておいた方がいいでしょう。
スルーギの寿命
スルーギの寿命は9年~12年と犬の中では平均的になります。健康面では骨折、皮膚疾患、ジャンプすることなどによる足の負担などに得に気をつけましょう。スルーギにはジャンプをしないよう、しつけをすることや、シャンプーなどのし過ぎで肌が荒れることなどにも注意すべきです。
スルーギの飼い方
また、スルーギは非常に運動量の多い犬種なので、毎日の散歩や運動は心身の健康にとって欠かせません。スルーギは、一緒にたくさん運動できる体力のある人に向く犬種です。
スルーギの歴史
最後になってしまいましたがスルーギの歴史や豆知識についても書いてみました。
スルーギの歴史は大変に古く、北アフリカ地域では、約2000年~3000年前にはすでに飼われていたようです。そのため別名「アラビアングレイハウンド」と呼ばれたりもします。
スルーギはこの地域でベルベル人という人達に飼われ、ウサギやガゼル、ダチョウなどの狩りを助けていました。この地域は宗教的に犬をあまり好まない傾向があるとされますが、その中でもスルーギは家族同様に扱われ大切にされてきました。
スルーギという名前は、元々、現地の言葉で北アフリカのサイトハウンドという意味になる「スルーギマグレブ」からきています。
スルーギは古くから存在する犬種ですが、1800年代中頃、アルジェリアに駐在した提督が著した本の中で紹介されたのをきっかけに、その後、フランス、オランダなどのヨーロッパにスルーギは広まったとされています。
また、スルーギは他の犬種であるサルーキーと遺伝子に共通点があります。この2種はよく似ていますが、スルーギの方ががっちりしていてサルーキーにあるような耳の飾り毛もありません。さらに同じ北アフリカ出身のアザワクという犬とも共通点を持つとされています。
まとめ
いかがでしたか?スルーギは稀少であまり認知度は高くありませんが、北アフリカなどで古代から飼われてきた歴史ある犬種です。
スルーギは日本では見つけることは難しいですが、興味のある方は海外のブリーダーなどを探してみるとよいでしょう。