ナポリタンマスティフってどんな犬?性格や特徴、値段や飼い方について

ナポリタンマスティフってどんな犬?性格や特徴、値段や飼い方について

ナポリタンマスティフは、イタリア原産の闘犬として活躍してきた大型犬です。日本ではあまり見かけることはありませんが、ナポリタンマスティを購入することはできるのでしょうか。ナポリタンマスティフを飼うにはどうしたらいいでしょうか。ナポリタンマスティフの性格や特徴と合わせてご紹介します。

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ナポリタンマスティフってどんな犬?

芝生の上に寝そべって何かを見つめる黒のナポリタンマスティフ

ナポリタマスティフは、別名イタリアンマスティフとも呼ばれるイタリア原産の犬種です。イタリア語ではマスティーノ・ナポリターノ(Mastino Napoletano)と言います。

ナポリタンマスティフは、イタリアで闘犬として活躍してきました。古代ギリシャ、古代ローマの大型の闘犬の末裔であると考えられています。

現在、闘犬は禁止されていますが、ナポリタンマスティフは警察犬やショードッグとして活躍しています。また、番犬やペットとしても人気があるナポリタンマスティフです。

日本では珍しい犬種なので、ナポリタンマスティフと聞いてすぐに思い当たる人は少ないかも知れませんが、映画『ハリーポッター』シリーズに登場していたと聞けば思い出せるのではないでしょうか。ハグリッドの愛犬ファングがナポリタンマスティフです。

ナポリタンマスティフの性格

ナポリタンマスティフの横顔のアップ

性格

  • 温厚
  • 忠実
  • マイペース
  • 勇敢

温厚

気が強いと言われるマスティフですが、ナポリタンマスティフはマスティフの中でも比較的穏やかで優しい性格をしています。飼い主や家族には愛情深く、小さな子供がいる家庭でも飼うことが可能です。ただし、しっかりとしつけができていることが前提です。

忠実

ナポリタンマスティフは、飼い主をリーダーと認めれば、飼い主に忠実な犬になります。そのためには子犬の頃からしっかりと主従関係を作っておくことが大切です。そうすれば、ナポリタンマスティフは良いパートナーになってくれるでしょう。

マイペース

依存心がなく、マイペースなナポリタンマスティフです。頑固な面もありますので、しつけができていないと、問題行動につながります。運動はあまり好きではなく、活発に動くということは少ないです。よく決まった場所で寝そべっていますよ。

勇敢

もともと闘犬だったナポリタンマスティフは、勇敢です。侵入者や、飼い主に危害を加えようとする者があれば果敢に立ち向かっていきます。落ち着いていて、吠えたり動き回ったりはしませんが、番犬に向いています。

ナポリタンマスティフの特徴

ホースの水を飲むナポリタンマスティフ

大きさ(体重/体高)

体のサイズ

  • 体高:60~75㎝
  • 体重:50~70kg

ナポリタンマスティフの平均体高は60~75センチ、体重は50~70キロです。大型犬に分類されます。かなり大きな体です。

被毛(毛色/毛質)

毛質

スムースコート

毛色の種類

    • フォーン
    • ブラック
    • グレー
    • ブラウン
    • タイガー
    • リード(鉛色)

ナポリタンマスティフの被毛はスムースコートと呼ばれる、まっすぐな短毛です。カラーはフォーン、ブラック、グレー、ブラウン、タイガー、リードなどがあります。

強面な外見

ナポリタンマスティフは、一見するととても凶暴な怖い犬に見えます。「イングリッシュブルドッグ」と絶滅したと言われる「イズクウィントリポゾトリ」とともに「世界三大恐怖犬種」と呼ばれています。闘犬、番犬として怖そうに見えるよう改良されていった結果、このような外見になったということです。

たるんだ皮膚

ナポリタンマスティフは皮膚がたるんでいます。特に喉のたるみが特徴で「デューラップ」と呼ばれます。デューラップは、闘犬特有のもので、皮膚がたるんでいれば敵に噛みつかれてもダメージが軽減されるからです。子犬の頃の皮膚はそれほどたるんでいませんが、成長するにつれて皮膚が伸びていきます。

ゆっくりとした歩き

ライオンやクマを思わせるような、ゆったりとした動きでのっしのっしと歩きます。

ナポリタンマスティフの子犬の値段

ナポリタンマスティフの子犬

価格の相場

25万~60万円

ナポリタンマスティフの子犬の値段は25万~60万円ほどで、30万円前後が多いです。日本ではナポリタンマスティフのブリーダーは少ないので、やや高めになり、また血統などでも価格が変わります。ナポリタンマスティフを海外から輸入する場合は時価です。

ナポリタンマスティフは多産です。一度に出産する子犬の数が多いのも特徴で、2005年には1度に24匹の子犬を産んだナポリタンマスティフがギネス認定されています。

ナポリタンマスティフを飼うには

ナポリタンマスティフの子供

ブリーダーから迎える

ナポリタンマスティフは、ペットショップなどではほとんど流通していません。ナポリタンマスティフを飼うにはブリーダーから迎えるという方法があります。

希少な犬種なので数は少ないですが、ナポリタンマスティフ専門犬舎のサイトもあります。ブリーダー紹介サイトなどもありますので、根気よく探してみてください。

ブリーダーさんから迎える場合は、早めに予約をしておきましょう。ブリーダーさんが見つかったら、犬舎に直接赴き、飼育環境や親犬を見ておくことをおすすめします。

ドッグショーを見に行く

ブリーダーが見つからない場合は、ドッグショーを見に行き、情報収集するのも手です。ドッグショーはJKC(一般社団法人ジャパンケネルクラブ)などが開催しています。犬種ごとに開催日が異なりますのでチェックしてみてくださいね。

海外から輸入する

海外でブリーダーを探すこともできますが、個人でナポリタンマスティフを輸入するには検疫手続を自分で行う必要があります。詳細は農林水産省のホームページに掲載されていますが、初心者にはハードルが高いかもしれません。

その場合は、輸入代行業者を利用することもできます。海外からナポリタンマスティフを輸入する際、手元に迎えるまでには時間がかかります。

里親になる

里親制度は、保護された犬の新しい飼い主を探すためのものです。ナポリタンマスティフは希少な犬種のため、里親募集をすることも少なく、ナポリタンマスティフの里親になろうと思ったら根気よく探す必要があります。

里親になることを希望する場合、里親募集サイトで探してみてください。稀にナポリタンマスティフの情報が出ていることがありますので、大型犬で検索するといいでしょう。

ナポリタンマスティフの飼い方

テーブルに手をかけ、テーブルの上の空のフードボウルを見つめるナポリタンマスティフ

環境

普段はあまり動かず寝そべっていることが多いナポリタンマスティフです。暑さに弱いので、夏場は屋内で飼う必要があります。飼い主のそばにいることが好きなので、できれば夏以外でも室内で飼えるといいでしょう。

室内でも、大きな体のナポリタンマスティフがゆったり過ごせるよう十分なスペースが必要です。階段の上り下りは関節に負担がかかりますので、1階部分で飼うのが理想です。

運動

ナポリタンマスティフの散歩は1日2回、1時間程度が必要です。活発な動きは苦手ですが、全身の筋肉を維持するためにも運動をさせなければいけません。ただ、力が強いので、散歩の際はリードで引きずられないように注意が必要です。子供だけでの散歩はさせないようにしましょう。

しつけ

ナポリタンマスティフのしつけで重要なポイントは、根気よく続けることです。マイペースで独立心が強いので、自分で判断して行動するところがあります。飼い主がコントロールできるように、子犬の頃から社会性を養うことが大切です。

叱る時は、強く起こり過ぎると凶暴になりかねません。うまくできた時はよく褒めてあげてください。初心者ではナポリタンマスティフのしつけは難しい面があります。

どうしてもしつけがうまくいかない場合は、プロのトレーナーさんにお願いすることをおすすめします。しつけがしっかりできていれば、ナポリタンマスティフは飼い主に忠実な犬になってくれるでしょう。

ナポリタンマスティフは体が大きい分餌もよく食べます。餌の内容は栄養価が高く、バランスが良いものを選びましょう。グルコサミン・コンドロイチンなど関節の健康維持に役立つ成分が入っているものがおすすめです。

お手入れ

デューラップと呼ばれるナポリタンマスティフの喉の皮膚のたるみには、汚れがたまりやすくなっています。また、噛みつかれても痛みを強く感じないためのたるみですので、怪我をした時に自覚がない場合があります。

日頃からデューラップのお手入れと、傷がないかの確認もしてあげましょう。お手入れは、ブラッシングと、濡らして固く絞ったタオルで体を拭いてあげます。短毛なのでお手入れは楽ですが、週に1回以上のケアが目安です。

また、ナポリタンマスティフはよだれが多く、特に興奮したり、水を飲んだりした後は大量のよだれが出ます。よだれが出ていたら、タオルでこまめに拭くようにしましょう。

ナポリタンマスティフの寿命

枯草の中で座っている若いナポリタンマスティフ

平均寿命

7~9年

ナポリタンマスティフの寿命は7~9年です。大型犬は、他の犬と比較して寿命が短い傾向にあります。家族の一員として、良きパートナーとして、大切に育ててあげたいですね。少しでも長く元気に過ごせるように、病気に気をつけてあげましょう。

体重が重い上に足が弱いので、股関節形成不全になりやすいので注意が必要です。また、皮膚がたるんでいるため、皮膚病にもなりやすいです。その他、かかりやすい病気に肥大性心筋症、チェリーアイがあります。暑さにも弱いので、夏場の熱中症には特に注意が必要です。

まとめ

ナポリタンマスティフの側面

コワモテなナポリタンマスティフですが、性格は温厚で飼い主に忠実です。勇敢で番犬に向いています。ただし、子犬の頃からしつけをしっかり行っていないと、マイペースな面もありますので、成犬になってコントロールができなくなってしまいます。

ナポリタンマスティフは、ペットショップなどではほとんど流通していませんので、ナポリタンマスティフの子犬を迎えたい時はブリーダーを探すか、里親募集に応募する必要があります。

海外から輸入することもできますが、難しい場合、輸入代行業者にお願いする方法もありますよ。

体が大きなナポリタンマスティフは、十分な飼育スペースと、散歩ができる環境も必要です。たるんだ皮膚のお手入れなど、日頃のケアも欠かせません。

かかりやすい病気も知った上で、準備を整えてナポリタンマスティフを迎えるようにしましょう。飼育がうまくいけば、頼りがいのある愛犬になってくれることでしょう。

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