チャウチャウの舌が青黒い理由
チャウチャウの舌はとても特徴的で、知らずに見た人は病気などの症状を疑ってしまうことも、あるかもしれません。ですが、チャウチャウの舌は青色であることが正常な状態なので、特に慌てる必要はありません。
では、なぜチャウチャウの舌は青いのでしょうか。実はその正確な理由は解明されていません。現在も様々な理由が推測されています。そして、チャウチャウの舌の色がなぜ青いのかと同様に、チャウチャウの生い立ちも推測でしかわかっていません。
古くから中国にいた、というのは確実ですが、それ以前の経歴が詳しく判明していないのです。チャウチャウの舌の色にある謎と生い立ちについて、いつか驚きの事実が判明するかもしれません。
チャウチャウの舌は子犬の頃から青黒いわけではない
青黒い舌はチャウチャウの特徴ですが、実は生まれたときから青かったりするわけではありません。子犬の頃は、他の犬種と同じようにピンク色の舌をしています。
生後8~10週齢で舌の色が青黒くなります。でもなかには、舌の一部にピンクの斑点が残ったり、年齢が上がるにつれて舌の色が薄くなったりする子もいます。
成長するにつれて徐々に舌の色が青黒くなっていくので、初めてチャウチャウを飼う人は少し心配になるかもしれません。
チャウチャウの舌の色が青黒いのは古代犬種だから?
チャウチャウの舌は非常にわかりやすい特徴です。では、チャウチャウの舌はいつから青かったのでしょうか。そもそもチャウチャウは遠い昔から存在していたのか、それとも交配によって誕生した犬種なのかもはっきりしていません。
犬というのはオオカミが家畜化されて生まれてきたとされていて、オオカミに非常に近い、古い歴史を持った血統を「古代犬種」といいます。この古代犬種は、犬種によっては紀元前から存在していたとされていて、バセンジーやファラオハウンドなどが古代犬種として存在します。
日本でよく見る「柴犬」も、古代犬種のひとつです。そんな中、チャウチャウは超古代犬種なのではないか?という仮説があります。紀元前から存在する血統を古代犬種として、超古代犬種は紀元前1000 年以前から存在する犬種をいいます。
紀元前2000年頃に作成されたと思われる瓶のようなものに、チャウチャウのような姿が描かれているというのが理由です。また、チャウチャウは生真面目で狼のような性格があることも理由のひとつになっています。決定的な証拠を見つけることも科学的な立証も難しい仮説です。
ですがこれが本当であれば、四千年ほど前の地球でも、チャウチャウは舌が青いまま存在していたことになるでしょう。想像することも難しい四千年前の環境で、いまと同じようにチャウチャウが舌を出して生きていたという可能性は、非常に面白い仮説ですね。
チャウチャウの舌が青黒いのは祖先の特徴?
チャウチャウの舌は、正確には青黒い色をしていて黒舌犬とも呼ばれています。それでは、チャウチャウの舌以外にも、特徴的な舌を持つ犬種は存在するのでしょうか。
チャウチャウの舌のように特徴的な色の舌を持つ犬種として、シャー・ペイという犬種がいます。シャーペイの舌は青がかった紫色をしており、チャウチャウと同じように古くから中国にいたと考えられているため、何らかの関わりがあると考えられています。
そして、チャウチャウとシャー・ペイの祖先として挙げられているのが、中国の古代犬種「ハン・ドッグ」です。既に絶滅しているために、その詳細な特徴はわかりませんが、ハン・ドッグがチャウチャウとシャー・ペイに分かれ、徐々に姿を消したのではないかと推測されています。
このハン・ドッグも特徴的な舌を持っていたとすれば、その特徴を受け継いでシャー・ペイもチャウチャウも舌の色が青くなったのかもしれません。また、シャー・ペイも同じように青黒い舌を持つことがあります。チャウチャウの舌と同じ特徴がでることも、この仮説の理由になっています。
チャウチャウの舌の特徴は他の犬種にも現れる
チャウチャウの舌は特徴的な青黒さは「青舌」と呼ばれているのですが、これはチャウチャウの舌のみではありません。先ほどシャー・ペイも同じように青黒い舌を持つことがあると書きましたが、これを血統的な関わりがあるためと考えているのには理由があります。
それは、同じようにチャウチャウと血統的な関わりがあるとされている「キンタマーニ・ドッグ」にも現れる特徴だからです。通常のキンタマーニ・ドッグの舌はピンク色なのですが、チャウチャウの舌のように青黒い舌になることがあります。
もともとキンタマーニ・ドッグはバリ島につれてこられたチャウチャウと、バリ島にいた地元の犬が交配して誕生したと考えられているので、先祖返りなどの可能性から、青舌の個体が生まれるのかもしれません。また、ユーラシア大陸北方を起源としている北海道犬などの古代犬種にも、この青舌が現れることがあります。
特に北海道犬は、もともと黒い舌斑(舌にあるアザのような模様)があり、チャウチャウとも血統的な繋がりがあるのかもしれません。チャウチャウ以外にも青舌をもつ個体が生まれることはありますが、やはり犬種自体の特徴となるほど青舌が現れるのは、チャウチャウくらいではないでしょうか。
まとめ
チャウチャウの舌が青くなる理由は判明していません。驚くような昔から既に存在していた可能性もあります。また、祖先になった犬種の舌が、チャウチャウの舌のルーツなのかもしれません。チャウチャウの舌だけの特徴ではなく、他の犬種にも青舌が現れることもありますが、やはり犬種自体の特徴になるのはチャウチャウです。その理由はいまも明らかになっておらず、いつかその理由がわかるかもしれませんね。
ユーザーのコメント
女性 ゴン吉
青い舌になる理由が解明されていないのにも驚きですが、中国はパンダといい他にはないカラーの動物もいるので謎の多いところですね。
舌斑なのか、メラニンの関係でそうなっているのか、環境によるものだとするならほかの多くの犬種にも表れそうですね。他にはシャー・ペイくらいしかいないようですが、こちらも中国原産ですね。
チャウチャウは闘犬であったり、猟犬にもなりましたが、中国では食用のためにも飼育されていました。太らせるために改良されてきた中で、自然と変化していった結果なのかもしれませんね。
ポメラニアンと親戚かもしれない可能性があるというデータを見て、さらに驚きました。でもあの被毛の豊かさは似ている部分かもしれません。
30代 女性 ナナコ
実は先日、とても珍しいことだと思うのですがチャウチャウの子犬をホームセンターで見ることができました。子犬、といっても生後3ヶ月くらいだったと思うのですがうちのこ(小型犬)よりすでに大きかったです。太い足にライオンのようなカットでめちゃめちゃかわいかったです。ショップのお姉さんが手を入れると抱っこ抱っこととても甘えていて、めちゃめちゃ愛らしかったです。また会いたい気持ちでいっぱいですが、いい飼い主さんが見つかっているといいなと思う今日このごろです。
女性 みかん
20代 女性 あめたま
古い時代からチャウチャウの祖先が存在していたのにも関わらず、現代に至っても判明していない情報があるという事に生命の神秘を感じられました。
普段、何気なく流通している犬種であっても起源や発祥を詳しく調べてみると、判明している事柄の方が少ないケースも多いのだと感じられます。
以前、ペットショップにてチャウチャウを見た事があるのですが、舌の色までは注意深く観察する事が出来ませんでした。
現在では、中々ペットショップにてチャウチャウを見かける事はありませんが、今後街中などで見かけるチャンスが到来したら、舌の色を特に意識して観察してみたいと感じられました。
30代 女性 さゆみ
余談ですが、チャウチャウのあのズンクリムックリとしたムチっとした体型は、食用として改良したためとご存知ですか?今でも犬食文化が残っている国や地域では、伝統料理としてチャウチャウ料理が残っているそうです。
40代 女性 かえで
なにか、病気なのかと思うくらいに、青いので驚きました。
学校でお世話をするうちに、愛らしい性格がたまらなく可愛くてしかたなかったです。お散歩も大好きでよく歩かせました、食事もフードも食べるし、お野菜もトリの笹身も大好きでした。
湯がいてフードの上に乗せてあげると、たくさん食べてくれました。ただ、太らせないように、気を付けました。
愛嬌があるので、みんなの後をついて歩いて可愛がってもらっていました。
チャウチャウの舌が青いのは、チアノーゼではなく、健康でも青いのはそうゆう犬種なんだと知り、勉強になりました。
これといって、なりやすい病気があるわけでもないので、飼いやすいとは思いました。
女性 匿名
なんか不思議