ミニチュアプードルを含めた4つの種類
プードルには、ミニチュアプードルを含めて4つの種類があります。
スタンダードプードル、ミディアムプードル、ミニチュアプードル、トイプードルの4種類がJKC(※)に公認されていますが、ミディアムプードルを公認していない国もあります。
ただし、最近人気がある「タイニープードル」や「ティーカッププードル」に関しては、JKCを含めて犬種として公認されてはおらず、全てがトイプードルの犬種として登録されています。
※「JKC」とは、日本での犬種登録事業やドッグショーの開催など行っている団体(一般社団法人ジャパンケネルクラブ)のことで、日本で生まれた純犬種の場合はJKCで登録が行われ、犬種の基準として管理されています。
ミニチュアプードルの大きさ
大きさ
- 体高:28~38cm
- 体重:5~8kg
- 分類:小型犬
ミニチュアプードルの体高は28~38cm、体重が5~8kgの小型犬です。正方形に近い体形で、堂々とした身のこなしと優雅な容姿を持ち合わせて、バネのような軽やかな動きをしています。プードルの外貌は大きさに関係なくほとんど変わりません。
ちなみに他のプードルの大きさは、スタンダードの体高が45~60cm、体重が16~29kgの大型犬、ミディアムの体高が35~45cm、体重が8~15kgの中型犬、トイの体高が26~28cm、体重が3キロ前後の超小型犬です。
ミニチュアプードルの性格
性格
- 聡明で従順
- 好奇心旺盛
- 友好的で甘えん坊
- 遊びが大好き
- 興奮しやすい
- 神経質な傾向あり
非常に聡明で従順な犬種で、いつも冒険心に富んでいます。友好的で感受性が強く、興奮しやすいタイプの犬種で、飼い主と遊ぶことが大好きで飼い主を喜ばせることを至上の喜びとします。
もともと、狩猟犬や盲導犬、軍用犬などの様々な仕事で活躍してきたほど頭脳明晰であり、学習能力に優れていて非常にしつけがしやすい犬種です。
また、友好的で甘えん坊であり、基本的に人間が大好きなことから、初心者でも飼育がしやすいとされています。ですが、神経質なところもあるので、マンションなどの集合住宅で飼育する場合は、無駄吠えに対するしつけは行う必要があります。
頭がいい犬種なので、しつけや服従訓練をせずにいると、飼い主や家族を自分よりも下に思うことがあります。しつけや服従訓練は小型犬であってもしっかりと行います。
ミニチュアプードルの特徴
プードルは、ボーダーコリーに次ぐスバ抜けた頭脳を持ち、運動能力も高いのも特徴です。他の犬種よりも体臭が少なく、抜け毛も少ない犬種です。また、ウォータードッグの血も加わっているために泳ぐことも好む傾向にあります。
プードルは小さくなるにつれて扱いが難しくなるといわれていて、ミニチュアはスタンダードよりも甘えん坊で神経質ですが、トイプードルに比べると、それほどではないとされています。
プードルにはタイニーやティーカップの他にもテリプーなどのミックスが存在しますがJKCから公認されていません。ですが、これからはタイニーやティーカップを含めて、公認されることがあるかもしれませんね。
ミニチュアプードルの毛色
毛色の種類
- ブラック
- ホワイト
- ブルー
- グレー
- ブラウン
- カフェ・オ・レ
- アプリコッ
- クリーム
- シルバー
- シルバー・ベージュ
- レッド
プードルの毛色は、ブラック、ホワイト、ブルー、グレー、ブラウン、カフェ・オ・レ、アプリコット、クリーム、シルバー、シルバーベージュ、レッドなどがあり、JKCによると綺麗な単色が理想とされています。
どの毛色も必ず年齢とともに被毛の色が変化する退色があり、子犬の毛色は2~3年後には変色してしまいます。早い場合は、退色が生後3か月頃から始まりますが、その時期やスピードは両親の毛色やかけ合わせが大きく影響しているため、いつ頃に退色するのか様々です。
ミニチュアプードルの値段
価格の相場
15万~30万円
ミニチュアプードルの子犬の値段は15万円~30万円が相場といわれています。ブルーやシルバーの珍しい毛色、整った顔立ち、からだのサイズ(理想に近い大きさ)などの個体は高値で販売されています。また、ドッグショーでチャンピオンとなった血統のミニチュアプードルの子犬や、ドッグショー用としての子犬は優良血統としてさらに値段が高くなります。
ミニチュアプードルのブリーダー
ミニチュアプードルのブリーダー情報を集めてみました!まずは、たくさんの子をみて、どこから迎えるべきなのかをじっくりと考えてみてくださいね。大切なパートナーとなる子なので、可愛いからといって衝動買いをしてはいけませんよ!
ミニチュアプードルの寿命
平均寿命
15歳前後
ミニチュアプードルの寿命は約15年といわれています。小型犬の寿命が12~15年ですから、かなり長寿と言えるのではないでしょうか。ちなみに、スタンダードプードルの寿命は12年、トイプードルの寿命は12~15年となっています。
ミニチュアプードルの飼い方
ミニチュアプードルは小型犬ですが、運動能力が高いのでサークルで囲うだけでは飛び越えてしまう恐れがあり、屋根のあるハウスやケージの使用をおすすめします。また、ミニチュアプードルを含めたプードルは、寒さに弱いので温度調節がしやすい室内飼育が向いています。
ミニチュアプードルは抜け毛が少ない犬種ですが、お手入れをしないと被毛が伸び続けてしまい、被毛が絡みやすくなったり、毛玉ができやすくなったりするので、定期的なブラッシングとトリミングが必要となります。
ミニチュアプードルは垂れ耳で耳道に毛が生える犬種です。そのため耳の通気性が悪く、耳垢や細菌が繁殖しやすいので、定期的な耳掃除がひつようとなります。ミニチュアプードルの歴史
プードル種の歴史は非常に古く、そのルーツはヨーロッパ各地に確認されている犬種です。ですが、その起源については不明な部分が多く、一般的にはフランスを原産国としていますが、
ドイツも原産国の候補地の1つとして知られています。現在でもドイツとフランスの間で原産地の論争が続いているほど原産地を特定するのが困難といわれています。また、プードルの先祖はいくつかの説があります。
現在有力な説は、ヨーロッパをはじめ、中央アジアやロシアなどの広い地域に分布していた、カールの掛かった被毛をした犬種であるバーベットという説です。その他にも現在のプードルには、南ヨーロッパのウォータードッグの血も入っているといわれています。
プードルの語源は、ドイツ語の水中で音を立てるという意味の「プデル」といわれており、日本では「プードル」とよばれます。イギリスでは「フレンチプードル」、ドイツでは「プデル」や「プデリ」と、フランスでは「カニッシュ」と呼ばれます。
プードルは、ウォータードッグが先祖といわれているため、泳ぎが得意な犬種の鳥猟犬として活躍していました。その他にも、明晰な頭脳を生かして軍用犬、盲導犬、番犬などとして活躍して、第2次世界大戦でも救助犬としても活躍しました。もともとは作業犬として活躍してきましたが、今ではほとんどが愛玩犬やショードッグとして飼育されています。 フランスやイギリス、アメリカなどで小型化が行われ、次第に美的な要素が加えられ、今日のような愛玩犬となりました。16世紀のフランスで上流階級の夫人を中心に人気を博し、スタンダードプードルを小型化されたミニチュアプードルが作出されました。
18世紀後半には、さらにミニチュアプードルを小型化されたトイプードルが作出され、1940年代のアメリカで現在のような外貌が完成し、2004年にミディアムが正式に公認されました。
プードルとテリアのミックス犬「テリプー」
プードルハイブリッド犬種の1つである「テリプー」ですが、近年の一時的なブームによって作出された犬種ではありません。
1700年代には既にいたのではないのかともいわれていて、オスのプードルとメスのワーキングテリアを交配させて作出した犬のことで、固定された犬種ではありません。
単純交雑種のものから、二重純血犬種や固定系統等に発展したものまで様々な本種が存在しますが、これはペットやショードッグとしての外見を整えることよりも狩猟能力の高い犬を生み出すために作出されたために、ばらつきが存在します。
長い間、作業犬としてのみ使役していましたが、1960年代にコッカープー人気から火が付いたプードルハイブリッド犬ブームにより、アメリカイギリス両国でペットとして注目されるようになりました。
また、繁殖に使用するためのワーキングテリアの入手のしにくさや飼育の難しさ、愛玩用として繁殖させた際のプームット(注:プードル・ハイブリッドの繁殖にあたってよく生まれる、犬種基準を満たしていない犬)の出生率の高さ等からあまり人気は出ませんでした。
FCI及びJKC非公認の犬種であるために、日本国内での飼育頭数は把握されていません。
ミニチュアプードルのかかりやすい病気
ミニチュアプードルがかかりやすい病気には、水頭症、進行性網膜萎縮、椎間板ヘルニア、膝蓋骨脱臼、外耳炎等があります。
水頭症
水頭症は、脳室内に脳脊髄液が異常に貯留した結果、脳室が拡張を生じ、脳組織が圧迫されて様々な障害を生じる病気です。
先天性水頭症と後天性水頭症に分類され、先天性水頭症の多くは頭頂部の泉門と呼ばれる部分の骨が薄く、触ると穴が開いているように感じることが多い傾向にあります。
また、チワワ、ヨークシャーテリア、ミニチュアプードル、トイプードルなどの小型犬やボストンテリア、ペキニーズなどの短吻犬種に多発する傾向にあります。
主な症状としては、嗜眠、活動性の低下、発作、痴呆、行動異常などの意識障害、不全麻痺、斜視、眼球振盪、筋硬直などの運動障害、視力障害などが認められます。
進行性網膜萎縮
網膜の変性により網膜が萎縮する病気で、その多くの原因は遺伝性です。アイリッシュセター、ラブラドールレトリーバー、コリー、ミニチュアプードル、トイプードル、シェットランドシープドッグなどの犬種に多いといわれています。
初期段階では夜間の視力障害が主な症状で、進行に伴い昼夜間の視力障害や視力喪失を呈するようになり、瞳孔の散大や白内障などが観察されることもあります。
進行性網膜萎縮症はプードル種に多い目の病気!その症状・原因・治療法
椎間板ヘルニア
椎間板に変性が生じ、その内容物が突出することによって脊髄を圧迫して様々な神経症状を引き起こす病気で、ダックスフンド、シーズー、ミニチュアプードル、トイプードル、ペキニーズ、ビーグルなどの犬種で若齢時から急速に進行することが多いようです。
その他にも加齢にと伴って次第に進行する場合もあります。痛み、運動失調、麻痺が認められるようになり、自力で起き上がれなくなり、完全麻痺や排便排尿困難が認められることもあります。
膝蓋骨脱臼
後足にある膝蓋骨が正常な位置から逸脱した状態で、ヨークシャーテリア、ポメラニアン、トイプードル、ミニチュアプードル、シーズー、チワワなどの小型犬種に多く認められる傾向があります。
初期段階では脱臼しても自然整復されますが、進行すると整復ができなくなり、常に脱臼する状態にまで悪化して、肢を浮かせた状態を示すようになります。
外耳炎
外耳道に蓄積した耳垢に細菌や酵母が繁殖し、耳道粘膜に感染が成立したことが原因となり、発症しますが、その他にも異物や耳疥癬の感染によるものなどもあります。飼い主が耳掃除をした際に耳道を傷つけてしまったことや耳の汚れを耳道の奥へ押し込んだことが原因の場合もあります。
コッカースパニエル、ラブラドールレトリーバー、ゴールデンレトリーバー、シーズー、トイプードル、ミニチュアシュナウザー、ビーグル、バセットハウンドなどの垂れ耳の犬種や耳道に被毛が多い犬種が多発傾向にあります。
症状としては痒みや痛みを訴えたり、首や耳を振ったり、耳を引っかいたり、飼い主に耳や体を触らせなくなったり、攻撃的になることもあります。耳垢が多く鳴たり、耳から悪臭がしたりした場合は外耳炎の疑いが強いです。
ミニチュアプードルに関するまとめ
ミニチュアを含めたプードルはずっと人気犬種の1つに数えられる犬種で、街中でも見かける確率が多い人気犬種です。ぬいぐるみのような容姿とずば抜けた頭脳を持つ理想的な家庭犬で、人気犬種になっているのもうなずける犬種です。
ミニチュアプードルは体臭の少なさや抜け毛の少なさ、しつけもしやすいことから初心者も飼いやすい犬種です。ミニチュアプードルを始めとしてすべての犬との信頼関係はしつけをすることで初めて築くことができるものです。
小型犬であってもしっかりとしつけを行わないと手がつけられなくなることもあるので、しっかりとしつけを行いましょう。
ユーザーのコメント
20代 女性 mappy
40代 女性 Chappy
40代 女性 すず
プードルちゃんはふわふわでかわいらしいですがミニチュアともなるとかわいさは倍増しますね。先日愛犬と行った旅行先でミニチュアプードルちゃんと出会いホテルのドックランで一緒に遊んだのですが活発で小さくてとても魅力的でした。
女性 aoi
運動神経も抜群に優れているので、屋根のないサークルは軽く脱走してしまうほどジャンプ力もあります。
以前、ミニチュアプードルと思われる犬種が迷っているのを見つけ保護したことがありました。首輪もリードもなくどこの子かわからない上に、雨でもないのに体は濡れていました。とても人懐っこく、他の人が来ても人見知りをしなかったので、どこかで飼われている犬だということはわかりました。
とりあえず自宅へ連れて帰り、簡易的にサークルを作り、トイレを置きお水を置いてからご飯を作り与えようと持って行ったところ、人の膝くらいまであったサークルをあっさり飛び越えてきました。予期せぬところでミニチュアプードルの運動能力を知ることができました。
急に来た犬に、うちの愛犬たちは警戒して「なにものだ!?」と唸っていましたが、保護したプーちゃんは全く動じることなく、遊びたそうにしていました。懐っこい性格でしたね。
次の日、ミニチュアプードルと一緒に保護した付近を歩いていたら、飼い主を知る人と出会い、無事にお家に帰してあげることができました。偶然にして知り合いのツテにて聞いたところ、逃げたその日は外でシャンプーをしていたところだったそうです。タオルを取りに家に戻ったところ脱走してしまったそうです。首輪も迷子札も見当たらないはずです。
慣れない場所に一人で歩いても全く物怖じしなかったところも含め、冒険心が高いミニチュアプードルの性格なのでしょうね。
女性 あんず
女性 コロ
トイプーでは毛色で性格の違いがありますが、ミニチュアプードルでも同じだそうです。サイズと毛色と性格がここまで豊富な犬種は他にいないですね。
40代 女性 あ印
記事の通り、とても賢く穏やかで素晴らしい犬でした。
あの子と暮らして、プードルが人気がある理由がわかりました。
10代 男性 匿名
50代以上 女性 Meg
お散歩で出会うトイプードルちゃんたちよりも倍以上大きな我が子。最近では犬種を聞かれて「ミニチュアプードルです」と答えるようになりました(笑)
隔世遺伝だと思いますが、ミニチュアプードル位の大きさになることもペットショップでは案内すべきではないかと思います。トイプードルは今は小さい方が人気があるので、こんなはずじゃないと捨てられないか心配になります。
トイプードルの小さい子は臆病そうで引っ込み思案、よく吠えるのをみかけますが、ミニチュアプードルはこの記事通りの性格でとっても飼いやすく温厚で人も犬にも友好的。本当にお利口さんで他の飼い主たちからも褒められてばかりです。ミニチュアプードルのことがもっと知られるようになると嬉しいなあと思います。
50代以上 女性 匿名
4ヶ月でうちに迎え入れた時は2.1キロ、もうすぐ2歳で6.7キロになりました
この記事のように、たしかに温厚な性格だと思います
トイプードルが多い中、たまにミニチュアプードルを見かけるとうれしくなりますね