ペキプーとは
ペキプー(Pekeapoo)は、ペキニーズとトイプードルを掛け合わせたミックス犬(Pekingese × Poodle)です。ペキプーは数あるミックス犬の中でも、かわいい顔つきや飼いやすさから人気があります。
ペキプーの顔つきや性格は、おおむねペキニーズの特徴が強く出ることが多いようです。また被毛に関しては、トイプードルの抜け毛が少ないという特徴が出ます。そのため今までアレルギーでペキニーズを飼うのを諦めていた家庭でも、受け入れやすくなっています。
ペキプーはベタベタと甘えてくるタイプではないので、犬と程よい距離を保ちながら過ごしたいという飼い主にもおすすめの犬種です。
ペキプーの性格
性格
- プライドが高い
- 頑固
- 自由奔放
- 甘えん坊
- 好奇心旺盛
ペキプーの性格は、ペキニーズ、トイプードルの双方の性格を受け継いで生まれてきます。特に親犬の性格が強く影響しています。ペキニーズは、猫に匹敵するほどプライドが高く、頑固で、自由奔放な性格です。反対にトイプードルは、忠誠心があり甘えん坊で、運動能力が高く好奇心旺盛な性格です。
相反するペキニーズとトイプードルの性格を引き継ぐペキプーですが、ペキニーズの性格を強く引き継ぐ傾向があります。しかし一概に決まった性格ではないので、巡り合えたペキプーの性格を個性ととらえて楽しみましょう。
ペキプーの子犬の値段
左:ペキニーズの子犬
右:トイプードルの子犬
価格の相場
15万円~20万円
ペキプーの販売価格は15万円~20万円程度が相場とされていますが、優良血統の親犬から生まれた犬や、よりかわいい顔つきの犬に高い値段がつく傾向があります。また、成長するにつれて値段が安くなります。
ミックス犬の中でも人気があるペキプーは、出回っている数は多くはありませんが、ミックス犬専門のブリーダーやペットショップで購入することが可能です。心ときめくお気に入りのペキプーを探して迎え入れましょう。
ペキプーの特徴
左:ペキニーズ
右:トイプードル
大きさ(体重/体高)
体の大きさ
- 体重:4~7kg
- 体高:20~30cm
- 分類:小型犬
ペキプーの親犬になるペキニーズは体重約5kg、体高約20cm、トイプードルも体重約6kg、体高約25cmで、どちらも小型犬に分類されます。ペキプーも同様に小型犬として分類され、極端に体が大きくなったり、小さくなったりする事もないようです。
被毛(毛色/毛質)
ペキプーの毛色にはブラウンや白が多く見られます。それ以外の毛色を持って生まれる場合も、まれにあるようです。
ペキプーの被毛に関してはトイプードルの特徴が強く出て、独特のカールがかかった抜けにくい毛質です。毛量が多く、毛がふっくらしているので、ボリューミーでふわふわしています。そのため実際の体重よりも見た目が大きく見えます。
体の特徴
ペキプーの特徴として、一般的に受け口やしゃくれと呼ばれるアンダーショット(不成咬合)があります。口の周りから鼻にかけてのマズルが短い犬種の特徴です。ペキニーズもこれに当てはまり、ペキプーにも遺伝して同じ特徴が出ることがあります。
ペキプーが大人の犬へと成長する過程で、自然に治ることはありませんが、だからと言って手術をして治療するということもしません。
あまりに咬み合わせが悪く、日常生活に支障がある場合は、矯正するなど処置をすることもあります。ペキプーのしゃくれた口も個性のひとつとしてみてあげましょう。
ペキプーをブリーダーから迎える方法
ペキプーはミックス犬の中で人気がありますが、あまり出回っていないのが現状です。ペットショップでも時折見かけることはありますが、確実に迎え入れたいのであれば、ブリーダーから迎える方法が良いでしょう。
ペキプーはミックス犬なので、ペキプー中心のブリーダーやミックス犬専門のブリーダー、またはインターネットのブリーダー仲介サイトなどで探すことができます。ブリーダーと一口に言っても、キャリアや経験などはブリーダーごとに異なります。
犬の金額だけに囚われず、しっかりと信頼できるブリーダーの選定にも目を向けて購入しましょう。
※ペキプーは一括りで「ミックス犬」として掲載されています。
ペキプーの里親になる方法
ペキプーを家族に迎えるには、ブリーダーやペットショップからの購入の他に、里親になるという方法もあります。住んでいる地域の自治体により様々ですが、保健所や動物愛護センターなどの機関や民間団体で里親を募集しています。ペキプーを家族として迎え入れたい場合は問い合わせてみるのも良いでしょう。
里親を探しているペキプーは、子犬ではなく成長している場合が多く、何らかの理由で飼えなくなった事を前提として里親を募集しています。しっかりと責任を持って迎え入れるようにしましょう。
ペキプーの飼い方
環境
ペキプーは、室内犬に適した小型犬です。ペキプーはマズルが短いので呼吸がしにくい場合もあり、体温調節がうまくいかないこともあります。そのため暑さに弱いので、熱中症には特に注意が必要です。
夏場はエアコンなどの冷房機器を使って、室内温度を適温に保つことが大切です。トリミングをこまめにするなど、体に熱がこもらないように工夫してあげましょう。
運動
ペキプーはトイプードルとは異なり運動能力が高くなく、体を動かすことが好きではありません。だからと言って運動を全くしないと肥満になってしまいます。
年をとるにつれて運動を嫌がるようになり肥満傾向になると、心臓疾患などの命に係わる病気になることもあります。1日15分でもよいので無理のない散歩をするなど、肥満にならないように適度な運動を取り入れてあげて、ペキプーの肥満の予防に努めましょう。
しつけ
ペキプーのしつけには飼い主の根気が必要になります。ペキプーは、ペキニーズの性格を強く受け継いでいることもあり、プライドが高く、頑固で自由奔放な性格であることもあります。
いくら教えても覚えてくれない、少し前まではできていたのに、できなくなってしまったなど、なかなか思うようにしつけができなくて悩んでしまう飼い主も多いようです。
ペキプーが小さいうちから、しっかりと根気よく繰り返すことがしつけの近道になるので、諦めないで頑張りましょう。
フード
ペキプーのフードは、一般的に売られているものの中から、自分の飼っているペキプーにあったものを選んであげましょう。栄養バランスを考えて手作りしてあげるのもおすすめです。
肥満傾向にあるペキプーには、低カロリーのものやダイエットフードなどを選んであげて、カロリーコントロールをしてあげると良いでしょう。肥満にならないように食事やおやつの与えすぎにも注意しましょう。またマズルが短い犬用の食器を使ってあげると、ペキプーもストレスなく食事をすることができます。
お手入れ
ペキプーは、被毛の抜けやすいペキニーズと、抜けにくいトイプードルの掛け合わせですが、トイプードルの性質が強く、被毛は抜けにくいです。
しかし抜け毛が少ないと言っても被毛は伸び続けるので、1~2か月に1回程度のトリミングをしてあげましょう。カットスタイルもいろいろ楽しめるので、ペキプーにあったかわいいスタイルを探すのも楽しみのひとつです。
ペキプーの寿命
平均寿命
10~13歳
ペキプーの平均寿命は一般的な小型犬と同じ10年~13年ほどです。一般的にミックス犬は寿命が長いとされていますが、逆に親の犬種によっては寿命が短いという説もあり、情報は様々です。一番は親犬の寿命を参考にすると良いでしょう。
遺伝的要因のほかにも環境により寿命も変化します。日頃の食事や運動をしっかり管理して元気に長生きできるように工夫してあげることが大切です。
ペキプーがかかりやすい病気
ペキプーは親犬となるペキニーズと、トイプードルの双方がかかりやすい病気に気をつけましょう。
呼吸困難
ペキプーは呼吸困難に陥りやすいです。ペキプーはマズルが短いので、短頭種に分類されます。短頭種は鼻の孔が狭く、軟口蓋過長症などの疾患を持っていることがあり、他の犬種よりも上手に呼吸ができない傾向があります。
気温の高い日や運動後の心拍数が上がっているときなどは、呼吸が乱れやすいので、呼吸が落ち着くまで見守ってあげましょう。呼吸が落ち着かず苦しそうにしている場合は、獣医師に診察してもらいましょう。
心臓病
ペキプーは運動量が少なく、肥満になりやすい犬種です。脂肪が体につくと、血管も比例して増加し、心臓から送り出す血液の量も増加するため、心臓に負担がかかります。心臓への負担が長く続くと弁などに異常が出てきて、徐々に体調が悪くなってきます。
心臓病は一度かかると、一生薬を飲み続けなくてはいけません。日頃から食生活や運動を取り入れて肥満予防に努め、心臓病にならないようにしましょう。
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骨折
骨折は、ペキプーを始め小型犬が気をつけたいケガのひとつです。散歩コースは、段差や階段がある場所はできるだけ避けてあげましょう。家の中でも同様に、階段の上り下りや、ソファーから床へのジャンプなど、ちょっとした段差でも時には簡単に骨折してしまう場合があります。
階段に登れないようにゲージをつけることや、ペキプー用の床に置くタイプのベッドを用意してあげるなど、対策をすると骨折を防ぐことができます。また、抱っこをする場合は、足をしっかり保定してあげましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。一口にペキプーといっても、ペキニーズとトイプードルのどちらの特徴が、どのように出てくるかは犬それぞれです。顔つきや性格も絶対ということはありません。
独立心が強いので、普段は適度な距離を保ち、ペキプーから甘えてきたときには、たっぷりとかわいがってあげると良いでしょう。ミックス犬であるペキプーならではの、一匹一匹の個性を大切にして育ててあげてください。