美濃柴犬の性格
一般的に柴犬は警戒心が強い犬種と言われていますが、美濃柴犬は比較的フレンドリーな性格です。
美濃柴犬は柴犬にしては遊び好きで、楽しい家族の一員として暮らすことができるでしょう。もちろん、日本犬ならではの忠実さも備えていますので、柴犬らしい魅力を持ちながら、人懐っこい愛犬としてまたとないパートナーになってくれそうです。
美濃柴犬の中には個体差もあり、臆病な子や神経質な子もいますが、総じてフレンドリーな性格が多いです。
美濃柴犬の特徴
美濃柴犬の特徴は何といっても赤い毛色です。普通の柴犬が茶色や薄茶なのに比べ、一見して赤みがかった毛色で美濃柴犬とわかります。日本犬の中でも珍しい毛色です。
美濃柴犬の大きさは普通の柴犬と同じくらいで、体高は40cm前後、体重は10kg前後です。顔つきや尻尾も普通の柴犬と変わりませんので、やはり赤い毛色が特徴です。
遺伝子で見ると信州柴犬と美濃柴犬は異なった系統になるそうで、信州柴犬が「キツネ顔」なのに対して、美濃柴犬は「タヌキ顔」です。現在一般的に柴犬と呼ばれる犬達は、美濃柴犬を元に作られたらしく、タヌキ顔を受け継いでいる子が多いです。
美濃柴犬の値段
美濃柴犬の子犬の値段は、20万円前後が一般的なようです。もちろん、血統によって値段も変わってきますが、希少な犬種のわりには入手しやすい価格と言えます。
美濃柴犬の購入に関して
美濃柴犬は希少な犬種なので保存会が存在します。一般社団法人美濃柴犬保存会が、美濃柴犬の保護や繁殖に努めているようです。なので、ブリーダーを探す時には、この保存会に問い合わせるのが良いでしょう。
ただし、ブリーダーの数が限られていますので、いつでも好きな時に美濃柴犬の子犬を迎えるというわけにはいきません。美濃柴犬の子犬の出産状況を問い合わせて、販売可能な子犬がいるかどうか、ブリーダーに確認しましょう。
現在のところ、美濃柴犬の子犬は年間20頭ほどしか生まれていないため、なかなか入手困難な状況なようです。それでも、赤色の毛をした美濃柴犬にほれ込んで、どうしても飼いたいという方がだんだんと増えているそうです。
気長に待てば、そんな飼い主さんが繁殖活動に協力して、美濃柴犬の子犬を譲るようになるかもしれません。
美濃柴犬の寿命
美濃柴犬も柴犬に変わりありませんので、寿命も大体12歳~15歳と言えます。日本犬としては長寿ですね。もちろん個体差もありますが、長生きしてもらいたいならやはり室内飼いをお勧めします。
美濃柴犬は狩猟犬としての歴史を持ちますので、屋外飼育に耐える体を持っています。ですが、やはり寒暖差などの身体的ストレスを減らしてあげるほうが長生きすると言えるでしょう。もちろん美濃柴犬は、他の犬種と同じように肥満や運動不足は健康の大敵です。しっかりと散歩の時間をとり、食事の量も適正にしましょう。
美濃柴犬の歴史
美濃柴犬は岐阜県原産の地犬です。昔から岐阜県で猟犬や番犬として活躍していました。地犬の中でも芝犬種は最も数が多く、古来より日本人の生活に欠かせない存在でした。
そのため、美濃柴犬だけでなく、戦前は日本各地に地犬がいましたが、戦争の影響や狩猟の減少により姿を消した犬たちがたくさんいます。美濃柴犬は、戦時中には毛皮をとるためにかなりの数が失われました。戦後に美濃柴犬保存会ができて、絶滅を防いでいます。
それでも数が少ないことには変わりなく、美濃柴犬保存会では春と秋に品評会を開いて、熱心なブリーダーを育成しようとしています。品評会では、ドッグショーのように美濃柴犬の外見などのコンテストをするとともに、飼い主同士の交流の場にもなっています。
美濃柴犬は繁殖力が弱く、生まれる子犬の数が少ないので、他の犬種のように数を増やすことが難しいそうです。現在でも美濃柴犬は国内に200頭足らずしか存在せず、保護活動によって何とか絶滅を免れている状況です。
近年では、岐阜大学が協力して美濃柴犬の遺伝子を調査し、適正なブリーディングが試みられています。美濃柴犬を迎えたい方は、保護活動に協力する意思のある方が望ましいです。
まとめ
日本固有の希少な犬種、美濃柴犬についてご紹介しました。
赤い被毛が特徴で、他の柴犬種と一目で見分けがつくほどです。性格はフレンドリーで、日本犬としては飼育しやすいので、この犬種を後世まで残したいと思った方は、美濃柴犬の保護活動に参加してみてはいかがでしょうか。
※サムネイルには「柴犬」の画像を使用しています。
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女性 チョコミント