【ゴールデンレトリバーの性格】飼い方や値段など特徴について
優しくフレンドリーな性格のゴールデンレトリバーは、世界中で広く親しまれている犬種です。日本でもゴールデンレトリバーは、大型犬の人気犬種ランキングの上位に位置しています。今回は、ゴールデンレトリバーの性格や特徴、価格や飼い方からかかりやすい病気まで、ゴールデンレトリバーを家族に迎えるために必要な情報を紹介します。
ゴールデンレトリバーの特徴
性格
- 明るく穏やか
- 人懐っこい
- 賢い
- 優しい
- 辛抱強い
- 聡明
ゴールデンレトリバーは、明るく穏やかで人懐っこい性格をしています。非常に賢く洞察力もあり、人間にも他の犬にもフレンドリーです。家族に対しては特に愛情深く、一緒に過ごすことに喜びを感じます。
また、優しいだけではなく辛抱強さも兼ね備えているため、しっかりとしつけを行ったゴールデンレトリバーであれば、子どもがいる家庭でも飼いやすいでしょう。ただし、精神的に幼い部分があるので、喜びすぎて興奮したりはしゃいだりすることもあります。
ゴールデンレトリバーの歴史
ゴールデンレトリバーの歴史は実はよくわかっていないことが多いようです。温厚で順応性の高い性格から盲導犬としても活躍するゴールデンレトリバーですが、元々は水鳥猟の時に撃ち落された獲物を、持ち帰る役割を担うために生み出されました。
ゴールデンレトリーバーの起源の説はいくつかあり、その一つとしてスコットランドの伯爵によって、ニューファンドランドとウェイビーコーテッドレトリバーを交配して生まれた長毛犬を基礎として作出された記録が、一番有力だと考えられています。
その後もさまざまな種類の犬との交配を重ね、19世紀末くらいに現在のゴールデンレトリバーに近いかたちになったと言われています。イギリスケンネルクラブに最初に公認された1903年時点では、ゴールデンレトリバーはフラットコートゴールデンという名前でした。
フラットコーテッドレトリバーと区別するために、1911年にゴールデンレトリバーやイエローレトリバーという名前に変更された後、1920年にゴールデンレトリバーという名前に統一されました。現代では、「ゴールデン」という愛称で呼ばれることもあります。
大きさ(体高、体重)
体の大きさ
- 体重:オス30~34kg、メス25~32kg
- 体高:オス56~61cm、メス51~56cm
- 分類:大型犬
ゴールデンレトリバーは、大型犬に分類されています。メスでも体重が25キログラム以上、体高が51センチメートル以上あるのが一般的で、長い被毛と相まって非常に大きく感じられます。
小型犬のブームにのって、ゴールデンレトリバーも小型化できないかと考える方もいるようですが、それには長い年月がかかるでしょう。これから品種改良が進む可能性がないとは言い切れませんが、大型犬ならではの魅力がゴールデンレトリバーにはあることを理解しておきましょう。
より詳しい体重管理の情報については下記をご参考ください。
ゴールデンレトリバーの毛色
毛色の種類
- ゴールド
- クリーム
毛質
ダブルコートゴールデンレトリバーの被毛は、下毛と上毛のダブルコートです。下毛は羽毛のように柔らかく、上毛は弾力性のある毛質になっています。また、ゴールデンレトリバーの毛色は、ゴールドかクリームのみで、胸元に白い毛色が入ることがあります。
最近、白に近いクリームのゴールデンレトリバー同士を交配させて、白いゴールデンレトリバーとして販売している業者がいるようです。また、黒いゴールデンレトリバーとよく間違われる犬種に、同じレトリバー種のフラットコーテットレトリバーがいますが、JKCでゴールデンレトリバーに認められている毛色に、白や黒は存在しないので注意しましょう。
体の特徴
ゴールデンレトリバーは、体高と比べて体長がやや長めで、バランスの良い体つきをしています。幅の広い頭部や頑丈でしっかりとした首に、まっすぐな背中や発達した足を持った鳥猟犬らしい体型をしています。水中での獲物の運搬を得意としている犬種のため、重たい獲物を運ぶための、たくましい筋骨を備えています。
その他、アーモンド型の優しい目と垂れ耳がゴールデンレトリバーの特徴としてあげられます。また、ゴールデンレトリバーは、表情も非常に豊かです。楽しい時や嬉しい時に見せるかわいい笑顔が、ゴールデンレトリバーの魅力の1つと言えるでしょう。
ゴールデンレトリバーの寿命
平均寿命
10~12歳
ゴールデンレトリバーの寿命は、平均10歳から12歳くらいと思われます。ゴールデンレトリバーの寿命は、大型犬の中では平均的な年齢です。
一般的に大型犬は、小型犬と比べて平均寿命が短い傾向にあります。ゴールデンレトリバーのような大型になると、心臓や股関節への負担がかり、体がダメージを受けやすいことが原因として考えられています。
しかし、大型犬だからと言ってすべての犬の寿命が短いわけではありません。ゴールデンレトリバーと同じレトリバー種のラブラドールレトリバーに、29年193日生きた最高齢のギネス記録を持つ犬がいます。
平均寿命以上に長生きするためには、ゴールデンレトリバーにストレスを与えないことが大切です。定期健診を欠かさず、食事の管理や運動を十分に取り入れた生活を心がけましょう。
より詳しい寿命・長生きのコツについての情報は下記をご参考ください。
ゴールデンレトリバーがかかりやすい病気
胃捻転胃捻転は、胃が大量のガスによって膨れ上がり胃が捻じれてしまう病気です。ゴールデンレトリバーなどの大型犬に多くみられます。初期症状として、頻繁なゲップや嘔吐、吐き気などがあります。急激に症状が悪化していくと死に至ることもあるため、胃捻転の症状が見られた時は早急に治療をしなければ非常に危険です。
胃捻転の明らかな原因は不明ですが、1回の食事量が多すぎたり早食いしたりすることでリスクが高まると言われています。ゴールデンレトリバーは、食欲が旺盛で一気に餌を食べる傾向があるため注意しましょう。
外耳炎外耳炎は、耳の穴に炎症が起こる病気です。ゴールデンレトリバーは耳が垂れており、耳の中に湿気がたまりやすいため外耳炎を起こしやすいと言われています。
外耳炎になると、耳を痒がったり、頭をよく振ったりする仕草を見せること多くなります。
外耳炎は繰り返しおこり、治療が長期化することも少なくありません。ゴールデンレトリバーに外耳炎の症状があった場合、放置せずに動物病院を受診しましょう。
股関節形成不全股関節形成不全は、股関節が正常な状態ではなく、関節が不安定な状態になる病気です。ゴールデンレトリバーは遺伝的に、股関節形成不全を起こしやすいと言われています。
ゴールデンレトリバーが、不自然な体勢で座ったり、足を引きずって歩いたりする場合は、股関節形成不全の可能性があります。遺伝的な要素が強い病気ですが、成長期の激しい運動や栄養状態も原因の1つと言われています。ゴールデンレトリバーを飼う場合は、股関節に負担がかからないように注意しましょう。
腫瘍ゴールデンレトリバーは、骨肉腫や悪性リンパ腫など、腫瘍を発症するリスクが高い犬種と言われています。腫瘍の種類によって症状はさまざまですが、しこりができるだけではなく、食欲がない、痩せるなど全身に症状が出てきます。
特に老齢犬になると、より腫瘍を発症しやすくなります。腫瘍は発見が早ければ早いほど、進行を抑えることができる可能性もあります。症状が出にくく、病気に気づかないこともあるので定期健診を欠かさないようにしましょう。
ゴールデンレトリバーとラブラドールレトリバーの違い
左:ゴールデンレトリバー
右:ラブラドールレトリバー
ゴールデンレトリバーは長毛種、ラブラドールレトリバーは短毛種になり、被毛の長さが異なります。ゴールデンレトリバーとラブラドールレトリバーはよく似ているため、長毛種と短毛種の違いのみで同じ種類の犬のように見えるかもしれません。しかし、ゴールデンレトリバーとラブラドールレトリバーは、まったく別の交配種なので血縁関係はありません。
また、被毛の長さの他に毛色にも違いがあり、ゴールデンレトリバーは、ゴールドやクリームのみの毛色ですが、ラブラドールレトリバーは、イエロー・黒・チョコレートの毛色になります。
ゴールデンレトリバーの値段
値段の相場
- アメリカンタイプ:10万~30万円
- イングリッシュタイプ:50万円以上
ゴールデンレトリバーには、アメリカンタイプとイングリッシュタイプが存在しており、タイプによって値段に差があります。
日本でよく見かけるゴールデンレトリバーのほとんどが、アメリカンタイプのゴールデンレトリバーで、価格はおおよそ10万から30万円くらいと言われています。イングリッシュタイプのゴールデンレトリバーは、ブリーダー自体が少なく希少なので、50万円以上が相場とされており値段が高くなる傾向があるようです。
また、ゴールデンレトリバーに限らず全ての犬種に言えることですが、生後間もない赤ちゃんの方が高い値段で販売されています。
ゴールデンレトリバーをブリーダーから迎えるには
ゴールデンレトリバーをブリーダーから購入する時は、必ず信頼できるブリーダーかどうかを見極めましょう。親犬の健康状態や飼育環境、兄弟の情報、ワクチン接種の有無などをしっかりと確認してからブリーダーを選ぶことをおすすめします。
また、ゴールデンレトリバー専門のブリーダーであれば、ゴールデンレトリバーに関する知識を多く持ち、大切に子犬の繁殖を行っていると考えられるため、安心して子犬を迎えられそうです。
関東にも関西にも、遺伝的な病気に気をつかって繁殖を行い、愛情いっぱいにゴールデンレトリバーの飼育を行っている専門のブリーダーが存在しています。インターネットで口コミなどを見ながら情報を集めて、飼い主さんが納得するブリーダーを選びましょう。
ゴールデンレトリバーの里親になるには
ゴールデンレトリバーを家族として迎えるには、里親という選択肢もあります。里親制度とは、飼主さんに飼育放棄された犬や、迷子の犬などを保護して新しい飼い主さんを探す仕組みです。
動物愛護センターや保健所などの行政、民間の保護団体などで、ゴールデンレトリバーの里親を募集していることがあるので、ブリーダーやペットショップでの購入を考える前に、里親になることも検討してみてください。
より詳しい里親の情報については下記をご参考ください。
ゴールデンレトリバーの子犬販売情報|みんなのゴールデンレトリバー
ゴールデンレトリーバー 犬の出産情報・子犬販売|dogoo.com
ゴールデンレトリバーの飼い方
環境
ゴールデンレトリバーは、順応性が高いため、室内飼いにも外飼いにも適しています。ただし、寂しがり屋で家族との触れ合いを求める傾向があり、体温調節が苦手なので室内飼いの方が安心です。
室内飼いをする場合は、ケージを設置しゴールデンレトリバーが落ち着くことができるスペースを作りましょう。また、ゴールデンレトリバーは、暑さにあまり強くないので、ケージを設置する際は、直射日光が当たる場所は避けてください。
その他、ゴールデンレトリバーは股関節の病気を発症しやすいので、足に負担をかけないように注意する必要があります。床がフローリングの場合は滑りやすく危険なので、カーペットなどを敷くようにしましょう。
運動
ゴールデンレトリバーは、朝と晩の1日2回、できれば1回30分から40分ほどの散歩時間が必要です。大型犬で体力があるゴールデンレトリバーは、室内だけでは十分な運動量を確保することが難しいため、毎日散歩に出かけて十分な運動をする必要があります。散歩先で、飼主さんとボール投げをして遊んだり、一緒に走ったりすることでストレスが解消されるでしょう。
また、ゴールデンレトリバーは一般的に肥満になりやすいので、病気の予防のためにも運動不足にならないように注意しましょう。
しつけ
ゴールデンレトリバーは、飼い主さんに忠実で温和な性格なので、しつけがしやすい犬種です。集中している時は覚えが良く、訓練すればするほど社会への順応性を身につけていきます。しかし、好奇心旺盛で気が散りやすいので、そのような面もくみ取りながらしつけを行うようにしましょう。
ゴールデンレトリバーは大型犬なので、しつけを怠ると大きな事故につながる危険も考えられます。子犬の時からゴールデンレトリバーに人や他の犬と触れ合う経験をさせ、しっかりと社会性を身につけることを意識しましょう。
餌
ゴールデンレトリバーは、餌の与えすぎに注意が必要です。太りやすい体質なので、体重が増えすぎないように毎日の餌の量を調整してください。また、ゴールデンレトリーバーは体が大きい分、食欲も旺盛です。
成犬で月間1万円から2万円ほど、つまり年間になるとおおよそ12万円から24万円ほどのコストがかかります。餌にも様々な価格のものがあるため一概には言えませんが、小型犬と比べると食費が高くなることを想定しておきましょう。
ゴールデンレトリバーは、骨や筋肉がしっかりとついており、股関節形成不全や皮膚病などにかかりやすい犬種なので、それらを考慮して餌を選ぶことをおすすめします。
タンパク質やカルシウムが豊富で、アレルギー成分ができるだけ含まれていない餌であれば、ゴールデンレトリバーの健康に役立つでしょう。その他、与えた餌を一気に食べることを防ぐために、粒が大きいドッグフードがおすすめです。
お手入れ
ゴールデンレトリバーは、できれば毎日ブラッシングを行い、月に1回から2回程度シャンプーを行いましょう。ダブルコートの長毛種で、臭いが強い傾向があることで知られるゴールデンレトリバーには、毎日のブラッシングが欠かせません。換毛期は抜け毛がより多くなるため、丁寧にブラッシングを行いましょう。
また、ゴールデンレトリバーは長毛種ですが、被毛が伸び続けないので基本的にトリミングは必要ありません。ただし、足の裏の毛やおしりまわりの毛が伸びてきた時はカットしましょう。
夏などの暑い時期は、トリミングでサマーカットをした方が良いと考える飼い主さんもいるかもしれませんが、ゴールデンレトリバーの被毛には体温調節機能や紫外線から体を守る役割があるため、短く切る必要はありません。
【ゴールデンレトリバーの性格】飼い方や値段など特徴まとめ
ゴールデンレトリバーは、忠誠心が高くしつけがしやすいため家庭で飼うのに適した犬種です。ゴールデンレトリバーを飼う時は、遊びを含めた運動を取り入れ、太りすぎないようにしっかりと食事管理をしましょう。ゴールデンレトリバーについての情報を参考にして、ゴールデンレトリバーとの生活を楽しんでください。
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