【ボストンテリアの性格って?】特徴は?飼い方や値段について

短頭種特有のクシュっとした顔立ちに丸くてつぶらな瞳、スラっとしたコンパクトな体つきが魅力のボストンテリア。そんなボストンテリアの性格や特徴、飼い方や価格などをご紹介します。

ボストンテリアの特徴

ボストンテリアの特徴

ボストンテリアの歴史

ボストンテリアの起源は、約150年前の1865年頃のアメリカ・マサチューセッツ州の ボストン市周辺でブルドッグと白いイングリッシュ・テリアの交配により生まれた「フーパーズジャッジ」という名前のオス犬です。

ジャッジは15kgほどある中型サイズでしたが、小柄で白い「バーネッツジップ」というメス犬と交配し誕生した子犬たちと、より小柄な犬と交配を繰り返すことで現在のボストンテリアの基礎となりました。

元は闘犬として作出されましたが、闘犬が禁止されたことによりボストンテリアは愛玩犬へと方向転換しました。小型化の過程で愛玩犬との交配により闘争心が薄れていき、温和な性格に変わっていったと言われています。

誕生してからわずか20年ほどの1893年にアメリカケネルクラブ(AKC)に正式登録されました。
アメリカ原産の犬としては3番目に古く、その温和な性格やタキシードを着たような模様から「タキシードを着た小さなアメリカ紳士」と呼ばれ親しまれてきました。ボストン大学のマスコットにもなっています。

ボストンテリアの大きさ

ボストンテリアの大きさ

成犬のボストンテリアは体高(地面から背中まで)28~38cm、体長(胸からお尻まで)もほぼ同じ長さで、筋肉質ですらっとした四角いフォルムが特徴的な小型犬です。

オスとメスの平均体高差は約2cmで他の犬種と比較すると体格にそれほど差がないのも特徴と言えます。

科学的に検証されたデータではありませんが、だいたい生後14~16週で成犬時の半分の大きさに達すると言われており、最終的な大きさの大まかな目安とすることができます。

ボストンテリアの体重

成犬のボストンテリアの体重は6~11.35kgです。ジャパンケネルクラブ(JKC)では、6.8kg未満(ライト)、6.8~9kg未満(ミディアム)、9~11.35kg(ヘビー)の3つのサイズに分類されています。

オスの平均体重は9~11kg、メスは7~9kgとその差は約2kg程度です。出生時の体重は200g前後ですが、生後2カ月で約10~15倍に増加します。その後も体重は緩やかに増加し、成長が止まる生後10~14か月くらいまでに約2~5倍に成長するでしょう。

12kg以上まで成長することは非常に稀ですので、もし12kg以上に達した場合は肥満の可能性も考えられます。ただし個体差の大きい犬種ですので、適正な体重については獣医師にご相談ください。

ボストンテリアの被毛

犬の被毛は犬種によってダブルコートとシングルコートに分かれます。皮膚を保護するための長くて丈夫なオーバーコート(上毛)と、体を保温するための短くて柔らかいアンダーコート(下毛)の二重構造を持つのがダブルコートタイプで、アンダーコートがない犬種はシングルコートタイプです。

ボストンテリアの被毛はダブルコートで、さらにツヤがあって美しいスムースコートと呼ばれる短毛です。一見抜け毛はあまりなさそうですが、ダブルコートの場合は季節の変わり目に換毛期があり、この時期にアンダーコートの毛が大量に抜け替わります。

このため室内の抜け毛対策や、犬の皮膚を清潔に保つためのブラッシングやシャンプーといった日頃のお手入れが欠かせません。

ボストンテリアの毛色

ボストンテリアの毛色

ボストンテリアの代表的な毛色は5種類です。ジャパンケネルクラブが公認している毛色は、白いマーキングのあるブリンドル、シールまたはブラックで、ブレーズと呼ばれる目の間と前胸部分の白のマーキングは必要とされています。

・ブラック&ホワイト:
別名「タキシードカラー」とも呼ばれています。ボストンテリアの代表的な毛色ですが、日本では見かけることが少ない希少カラーです。
・ブリンドル&ホワイト:
黒と茶色のベースーに縞模様が入ったブリンドルとホワイトの2色です。日本で最も多いカラーです。
・ブラックブリンドル&ホワイト:
ブリンドルは茶色が多い毛色ですが、ブラックブリンドルは黒の比率が多いカラーです。
・マホガニーブリンドル&ホワイト:
マホガニー(茶褐色)黒い縞模様が入ったカラーです。
・シールブリンドル&ホワイト:
シールとは、一見ブラックに見えますが、明るい光の下で見ると赤茶色に見えるカラーです。

理想的な模様は、顔の模様が左右対称でマズルの白い部分に黒が混じっておらず、首回りは白い毛が一周していて四肢の先が白いこととされており、この条件がそろった個体は値段も高くなります。

ボストンテリアの寿命

ボストンテリアの平均寿命は11~15歳と言われており、小型犬の平均寿命である12~15歳と比べてもそれほど差はありません。公式な記録ではありませんが、最高齢では20歳まで生きたボストンテリアもいるそうです。

近年では医療の発達や飼い主が入手できる情報量の増加により飼育環境がかなり改善され、ボストンテリアに限らずペット全体の寿命が延長傾向にあります。とはいえ、呼吸器系が弱く体温調節の苦手な短頭種のボストンテリアが長生きするには、飼い主の細かな配慮が欠かせません。

例えば、お散歩の際はできる限り首輪ではなくハーネスを使用するようにして呼吸器に負担をかけないようにします。

また極度に暑かったり寒かったりする時間帯はお散歩を避け、室内の温度を常に適温に維持し、夏場は必要に応じて冷感マットを利用したり冬場は防寒用の服を着せるなどして、愛犬が心地よく過ごせるようできる限り工夫しましょう。

ボストンテリアの病気

ボストンテリアがかかりやすい病気としては以下が挙げられます。

【短頭種気道症候群】
ボストンテリアをはじめ、ブルドッグやシーズー、パグなどの短頭種特有の先天的な病気の総称で、主に呼吸器系の症状を伴います。短頭種はその構造的な特徴から、鼻から気道までの呼吸気の通り道が狭くなりやすいため呼吸困難が起きやすいのです。症状としては激しい呼吸やいびき、咳などが見られます。こうした症状は激しい運動時や高温の環境下、散歩時の首輪の使用などにより生じることがありますので、呼吸が苦しそうな時や舌が紫色になっている時はすぐに獣医師の診察を受けるようにしましょう。

【チェリーアイ(第三眼瞼腺脱出)】
目頭の内側にある第三眼瞼という膜が外に飛び出て赤く腫れた状態になる病気です。遺伝的な要因により生後6カ月から1歳までに発症することが多いですが、遺伝とは関係なく目の炎症や外傷によりいつでも発症する可能性があります。見た目で分かる場合もあれば目を気にしてかこうとしたり涙が多かったりして気づく場合もあるため、異常に気付いたらすぐに獣医師に相談しましょう。

【白内障】
早い場合は4~5歳で発症します。予防策として紫外線が直接目に当たらないようにお散歩の時間を調整するなどが考えられますが、目薬で症状の進行を遅らせることができますので、早期に発見できるよう日頃の観察や定期的な健康診断も重要です。

【幽門狭窄症(ゆうもんきょうさくしょう)】
胃の出口の幽門部の異常により、胃に入った食べ物を十二指腸に送りにくくなる病気です。 慢性的な吐き気、脱水症状、食欲不振による体重の減少などが主な症状としてあげられます。少しでも吐き気が続く場合はすぐに獣医師に相談しましょう。

ボストンテリアの性格

ボストンテリアは基本的に明るく元気はつらつで友好的な性格です。聡明で知性も高く飼い主の言うこともよく聞くでしょう。

子犬の頃は非常に好奇心が旺盛で活発であり、よく走りよく遊びますが、その分たくさんのことを学習して徐々に落ち着いた温和な成犬になっていきます。

注意が必要なのは、祖先に闘犬の血が入っていることもあり、時に他の犬に対して攻撃的になる場合があることです。子犬の頃から人や犬と接する機会を十分に持たせしっかりと社会化させることで、こうした性質を抑えることができます。

オスは成犬になってもやんちゃなままの場合もある一方、メスは大人しくクールな成犬となる場合が多く比較的初心者に向いていると言えるでしょう。いずれにしても人に対してはおおむね優しく、愛嬌のある仕草で家族を笑わせてくれる存在なってくれるはずです。

ボストンテリアの飼い方

ボストンテリアの飼い方

ボストンテリアのしつけ

ボストンテリアは頭がよく学習意欲も高いため、丁寧にしつければきちんと飼い主の言うことを聞く成犬となります。しかしもともと闘犬の血が入っているため、遊んでいる最中に興奮のスイッチが入ると、飼い主の声も届かずコントロールが効かなくなってしまうことがあるので注意が必要です。

そんな時は大きな声を出すと余計に興奮してしまいますので、いったん無視をして落ち着くまで待ちましょう。悪いことをした時も同様に、大きな声で叱らず無視をします。逆に何か上手くできた時はしっかりと褒めるようにしてメリハリのあるしつけを心掛けましょう。

【トイレ】
トイレトレーニングは子犬を迎えたその日から開始するのがポイントです。ボストンテリアは食欲が旺盛ですので、おやつを上手に使ってモチベーションをアップさせるのが上達のコツです。

寝起きや食後、遊びの後などにトイレに誘導すると比較的自然にトイレを済ませることができますので、上手くトイレシーツの上に用を足すことができたら、その度にしっかりと褒めてご褒美をあげるようにしてください。トイレ以外の場所で用を足してしまうなどの失敗をしても決して厳しく叱りつけないことも大切なポイントです。

子犬がトイレの場所を覚えるまでは、飼い主さんや家族がタイミングを見計らってこまめにトイレに誘導してあげましょう。

【噛み癖】
ボストンテリアはあごの力が強いため、噛み癖を放置したまま成犬になると家具を破壊されることがあります。子犬が甘噛みをしている時期にしっかりとしつけることが大切ですが、もし飼い主の手を噛むようなことがあっても大声で叱ったり叩いたりすることは避けましょう。

飼い主にかまってもらうことが大好きなボストンテリアは、無視されるのが一番辛いお仕置きとなります。また知性の高い犬種ですので、感情的に叱るよりも辛抱強く地道に教え込む方が効果的といえるでしょう。

ボストンテリアの餌

生後6ヶ月までの子犬には1日3~5回、生後6ヶ月以降は1日2~3回くらいがよいでしょう。
子犬は常に元気で走り回っているので、食べたものを嘔吐してしまうことがあります。このことから、少量の食事を複数回与える方が体への負担が少なくて済みます。
ドッグフードのパッケージには通常、1日に与える量が体重ごとに記載されていますので、この量を守り分けて与えるようにしましょう。子犬の頃は日ごとに成長し体重が増加していきますので、こまめに体重を確認してフードの量を調整しましょう。

成犬、老犬は1日1~2回が目安です。大変食いしん坊な犬種ですので、家族の食事中におねだりしてくるか羨望の熱い眼差しを向けてくるはずです。家族の食事と同じタイミングで食事を与えるなど、お互いにとってストレスにならない工夫をしてみてください。

ボストンテリアのお手入れ

ボストンテリアは皮脂の分泌量が多く、しわの部分に汚れが溜まりやすいため比較的皮膚病にかかりやすく、また体臭の出やすい犬種です。皮膚を清潔に保つため月1~2回の頻度で全身をシャンプーしてあげる必要があります。

鼻の上のしわの部分には汚れが溜まりやすいので、汚れていたら濡れた柔らかい布(蒸しタオルなど)で優しく拭き取りましょう。ただし、月に何度もシャンプーしたり、ゴシゴシと強く拭きすぎると皮膚を傷めてしまう場合がありますのでくれぐれも注意してください。

ボストンテリアの被毛はダブルコートですので大量の抜け毛が発生します。短毛用のラバーブラシと獣毛ブラシでできる限り毎日ブラッシングしてあげるのが理想的です。ラバーブラシで優しくマッサージするように全身の抜け毛を落とした後、柔毛ブラシで毛ヅヤを出してあげると綺麗に仕上がります。

ボストンテリアの散歩

子犬のお散歩デビューは、所定のワクチンプログラムが終わった後となります。最後のワクチンを打って2週間ほど経った頃が理想的と言われています。だいたい生後16週以降(約4ヶ月)となるでしょう。

ボストンテリアはかなり活発で運動量の多い犬種ですので、毎日1日2回、1回30分程度のお散歩が必要です。

ただし、関節や骨が弱く、呼吸器系も強くないため、長時間の激しい運動は注意する必要があります。愛犬の様子を見て適度にお散歩時間を調整してください。
他の犬や人と触れ合う時間や、ロングリードを使って自由に走り回ったり飼い主とおもちゃで遊んだりさまざまな刺激を与えてあげることで、社会性を身につけるとともに好奇心を満たすことができます。

体温調節が苦手なので過度に運動させたり暑い時間帯にお散歩したりしないよう配慮しつつ充実したお散歩をするよう心掛けましょう。

ボストンテリアの適温

体温調整の苦手なボストンテリアにとって暑さは大敵です。犬が快適に過ごせる温度を維持するために細かな配慮が必要となります。

犬にとっての快適な温度は22℃前後、湿度は60%以下と言われています。夏場のエアコンの設定は25℃くらいを目安とし、湿度にも極力配慮してください。

また日中冷房をかけたまま長時間留守番をさせる場合は、リモコンを踏んだり噛んだりしてエアコンのスイッチが切れることが無いように、必ずリモコンを愛犬の届かないところにしまうようにしましょう。
その他の熱中症対策としては以下が挙げられます。

  • ペット用の冷感ジェルマット
  • 体温を下げるためのアルミ板などの使用
  • 飲み水に氷を混ぜる
  • 冷感素材の洋服

また暑い時期のお散歩は陽射しのきつい時間帯を避けるようにしましょう。小型犬であるボストンテリアは人間よりもはるかに低い位置でアスファルトの照り返しを受けるため、体感温度はかなり高くなります。

さらに住宅街などをお散歩する場合、アスファルトの表面温度が外気温よりもずっと高くなっているため、肉球をやけどしてしまうこともあります。この時期のお散歩は、朝は陽射しが強くなる前、夕方はアスファルトの表面温度が十分に下がってから行うようにしましょう。

ボストンテリアの飼いやすさ

賢くて温厚な性格のボストンテリアは、初心者でも比較的飼いやすい犬種です。天真爛漫で大変アクティブですのでしつけにやや労力が必要ですが、子犬の頃に確実にしつけをしておくことにより、飼い主の言うことをしっかりと聞く落ち着きのある成犬に育ちます。

外見がよく似ていることからフレンチブルドッグと比較されることが多いですが、性格的にはボストンテリアの方が甘えん坊な傾向が強く、フレンチブルドッグは我が強くて独立心が旺盛と言われています。

ボストンテリアの値段

ボストンテリアの値段

ボストンテリアを迎えたいと考えている場合は、入手先としてペットショップやブリーダー、保護施設などが挙げられます。ペットショップで購入する場合は30~45万円、ブリーダーから購入する場合は25~50万円が相場です。ただし価格は以下の要因によって大きく変動します。

  • 性別
  • 色柄のバランス(ジャパンケネルクラブで規定された色柄とどの程度合致するか)
  • 血統(親がドッグショーのチャンピオンである場合などは高値になります)
  • 繁殖したブリーダーの経歴
  • 飼育環境
  • 検診やワクチンの費用
  • それまでにかかった販売諸経費
  • 健康状態(健康に問題のある個体は安値になる場合があります)
  • 月齢(ある程度成長している個体は安値になる場合があります)

人気の割に国内の子犬個体数が少ないのは、ボストンテリアの繁殖を行っているブリーダーが少なく、また1頭の母親から生まれる個体数が比較的少ないことに起因しています。

犬の年齢ににこだわらずボストンテリアを飼いたいと考えている場合は、里親の募集サイトや保護犬施設のサイトで探すという方法もあります。ただし保護犬の場合は、何らかのトラウマや病気を抱えている可能性もあり、そういったリスクも含めて検討する姿勢が大切です。

ボストンテリアのブリーダー

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ボストンテリアの子犬