犬のダイエットと食事について
わんちゃんにとって必要な食事の量は、本来その個体の頭蓋骨のサイズが目安です。
成長期の頃はその1.5~2倍与え、成犬になる頃には基本の量に戻していくのがベスト。
しかし、人間でも見た目の割にたくさん食べる人や反対に食の細い人がいるように、上記の目安はあくまで目安であり、わんちゃんによって適切な食事の量は違います。
また、太りにくい個体と太りやすい個体など、食事の吸収率に対してももちろん個体差があります。
中には、成長期の食欲のまま衰えることなく食べ続け、成犬になる頃には予想よりも立派な体格と体重に…なんてこともしばしば。
気をつけてあげたいのは、ダックスフントやコーギー、バセットハウンドなど胴長タイプのわんちゃん。
彼らは体型からも見て取れるように、腰への負担が大きいので肥満になればヘルニアなどの症状を引き起こす危険性もぐっと高くなります。
それ以外の犬種でも、適正体型をあまりにも大幅に上回っているわんちゃんたちは心臓や脚、関節などへの負担も大きくなります。
ただ、私は痩せていればいいとは思いません。
あまりにもきっちりきっちりと栄養管理をしすぎて味気ない食事を与え続けるのも可哀想だし、少しくらいぽっちゃりしていてもいいじゃないか。健康なら。 と思いながら我が家の犬たちにも日々食事を与えています。
犬のダイエットにおすすめの食事
たくさん食べたがる、食枠旺盛なわんちゃんに対して人間のように腹八分目、なんて言葉で言い聞かせるのは至難の技。かといって与え続ければ肥満一直線。与えなければ空腹感からストレスを抱えてしまうかも…
と、そんなご家庭におすすめの食材がこちら!
お野菜
ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富なお野菜類もおすすめです。
葉物やキノコ類、もやしなどを細かく刻み、火を入れてあげると食べやすくなります。
大根や人参、カブなどの根菜は糖質が多いのでダイエット中のわんちゃんには不向きです。
特に人参は、消化もしづらいのでもし与える際にはかなり細かくしてからの方が良いでしょう。
良質のたんぱく質
はっきり言って、人間のダイエットとあまり大差はありません。
わんちゃんのダイエットにも効果的な良質のたんぱく質、一番のおすすめは「おから」。
お豆腐屋さんなどでとってもリーズナブルに手に入ります。
そのままでも使えますし、すりつぶしたゴマなんかと一緒に炒ってもOK!ドッグフードと一緒に、または手作りご飯の一品として与えるのが◎。
通常食べさせている食事の量を、1/3おからに差し替えるだけで摂取エネルギーはぐっと抑えられ、それでも食事の量は同じなので満腹感は変わらず得られます。
ただし、ダイエットを急ぐあまり量を多く食べさせすぎるのはタブーです。犬は腸が短い傾向にあり、食物繊維などの消化が得意ではありません。個体差はありますが、食べさせ過ぎると消化不良を起こし、胃腸への負担も大きくなってしまいます。
また、なかには大豆アレルギーを持つ犬もいます。始めはごく少量を様子をみながら与えていきましょう。毎日の食事をおからメインに切り替え、肥満気味の犬が痩せてきてダイエット成功だと思ったら、実際は消化不良を起こし貧血気味だったなんて結果になってしまっている例もあります。
目安は小型犬で5gまで。中型犬で10gまで。大型犬で15~20g。あくまでも目安なので、わんちゃんの大きさや体調に合わせてくださいね。与える量が心配な時は、一日置きにすると良いです。
生のおからの他に、おからパウダーを活用してみるのもひとつの方法です。パウダーに加工されているので、いつものフードにさっとかけるだけのお手軽さです。
同じように、良質のたんぱく質としてはお豆腐もおすすめ。
ちなみに、我が家の犬たちは納豆が大好物。味が濃くならないように、パックについているタレとからしは一切不使用の混ぜただけの納豆を食事にトッピングして与えると、とても喜んでくれます。
が、しかし。匂いが気になる飼い主様の場合はおすすめできません。
食べた直後は可愛い愛犬のお口から美味しそうな納豆の香りが漂い、その口で顔でも舐められようものならもう…なかなかの大惨事です。
それすらも楽しみたい!という飼い主様は是非一度お試しアレ!
肉類
ダイエット中でも美味しいお肉は食べたい!わんちゃんには、低カロリーなとりささみがおすすめです。灰汁を取ったゆで汁も有効活用できます。野菜を入れてスープにしたり、寒天で固めれば低カロリーおやつに大変身。ダイエットにはもってこいの食材です。
まとめ
人間もわんちゃんも、脂肪になりにくい食材はお互いにとって身体に良いものが多いですね。
飼い主様とわんちゃんご一緒に美味しく楽しく健康的にたくさんお散歩しておからダイエット、なんていうのも楽しいかも?!
関連記事:犬におすすめのダイエットフードについて
ユーザーのコメント
40代 女性 ぽち
まず飼い主さんは毎日のフードの量は適切か、人間の食べているものをそのまま与えていないか、おやつを与えすぎていないかなどを考えてみてください。
もしもおやつの与えすぎが原因でしたら、少しの工夫でかなり違います。
さつまいもや人参を薄くスライスしてオーブンで乾燥させたものをおやつとして与えるのもおススメですよ。
愛犬の嬉しそうに食べる様子を想像し、飼い主さんも楽しみながら手作りの色々なおやつを作ってあげてくださいね。
またおやつの大きさを細かく分けて複数回にわけて与えると、愛犬の満足度は同じままでおやつの量を減らすことができます。
そして野菜はカロリーが少ないためかさ増しができると思いがちですが、続けていると犬の胃も大きくなるので、気を付けてあげてください。
犬の肥満は病気のリスクにもなります。長生きをしてもらうためにも健康維持に気を使いたいものです。
女性 雀3号
肥満体では体を支えきれず関節を痛めやすくなったり、糖尿病などの病気も併発してしまいます。無理のない食事制限がとても重要です。
野菜は低カロリーで満腹感を得られるのでぜひ取り入れたい食材です。大根は生で大根おろしにして少量与えると消化を助けてくれます。入れ過ぎは禁物です。犬が食べてもいい野菜はとても多いです。ただ犬は野菜の消化が非常に苦手なので、どれも小さく食べやすくすることが大事です。
寒天もダイエット中の強い味方です。少し固めに作れば歯ごたえもあり、水溶性の食物繊維を多く含むので満足感も得られます。そして何よりカロリーゼロ!
量を減らしたりすることで起こる貧血予防に馬肉もおすすめです。鉄分を多く含み、ビタミン、不飽和脂肪酸もバランスよく含まれています。低カロリーで高タンパクなのも嬉しいですね。毎日ではなくても数日おきに食べさせてあげると良いと思います。
30代 女性 スイミー
カロリーの問題、カサ(量)の問題、考えるポイントは色々とありますが、タンパク質源として「おから」「納豆」「豆腐」といった植物性タンパク質に偏り過ぎるのも問題かと思います。犬は雑食ですが、あくまで動物性タンパク質が基本の雑食という生き物です。鶏のささみ、魚等を茹でて与える方が理にかなっているのではないでしょうか?
穀物アレルギーのワンちゃんも多いものです。「おから」「納豆」「豆腐」、全て、大豆が主原料であるのも心配です。時々、かさましで「おから」「納豆」「豆腐」を用いることには反対しませんが、様子をみながらにしてあげたいものですね。
また、野菜についても、一般的にワンちゃんは野菜の消化が苦手なものです。ある日突然、ダイエット!と称して野菜を与えられると、心身ともに驚かせることになりかねません。ひとつひとつの食材を慣らしながら与えてあげてくださいね。
女性 ぼぼ
女性 ぽんぽん
ただ、少し体重が目に見えて増えたときはドライフードの量を調整し、間食にお野菜をあげていました。量よりも、ご飯の間隔があくとたまにはいてしまうので(空腹で)、間にお野菜などで調整するようにしています。健康のためにも、体つきや体重はこまめにチェックするようにしています。
女性 ひまわり
40代 女性 SUSU
おやつや食事の量を増やした記憶はないのですが、年齢とともに代謝が落ち太りやすくなってきてしまったのだと思います。太ってくると後ろ脚に負担がかかるようで、お散歩での足取りも悪くなり、運動量が減りますます太るという悪循環に陥ってしまいました。
ドライフードはダイエット用に変更し、手作りご飯を与える際には高タンパク低脂肪の食材を選ぶよう心がけるようになりました。
記事にあるササミも高タンパク低脂肪でダイエットには効果的な食材ですが、リンの含有量が他のタンパク質と比べても格段に多いという特徴があります。たまに取り入れる程度であれば問題ありませんが、ダイエットに良いからといってササミばかりを与えるのは少しリスクがあると思われます。ササミを与える割合が高い場合には、リンの含有率に合わせてカリウムを多く含む食材を与える必要があり、小松菜やモロヘイヤなどの野菜と合わせることが条件となってきます。
ワンコのご飯といえばササミとキャベツを連想される方が多いのですが、他にも身体に良い食材はたくさんあります。鶏のむね肉はササミよりもリンの含有率は低く、低脂肪で高タンパクでワンコのダイエットにはまさにうってつけの食材と言えます。皮なしであれば特に油脂分が少なくなります。
むね肉の他にラム肉もお薦めです。ラムは不飽和脂肪酸が豊富でコレステロール値を下げる働きがあり動脈硬化や血栓予防にも効果があるとされているタンパク源です。与える際は赤身を選ぶと良いと思います。
おからや納豆、豆腐などの植物性タンパク質もダイエットには効果的ですが、記事にもあるようにあげすぎには注意が必要かなと思います。特に消化能力が落ちてきているシニア犬には消化に負担がかかってしまいます。
愛犬もそうでしたが、ダイエットを始めるとワンコはいつも空腹感がありイライラしやすくもなります。今まで気にしていなかった外の音に吠えたり、他のワンコに吠えかかるようになったりといった問題行動が起こる場合もあります。
出来るだけ満腹感が続きながら自然にダイエットが出来れば・・・人間でもそんな夢みたいなことを思ってしまいますが、現実はなかなか厳しいものですね。
愛犬の場合、お散歩中に今、マイブームとなっている抜け道を見つけたことで運動量が自然に上がり、食事の効果も相まって体重が落ちてきました。少し急な登り道でそこを上がるといつもの土手に近道で行くことが出来ます。そこを通るワンコは多いようで、匂いを嗅いだり何かを探したりいつも嬉しそうに歩いているうちに、少しずつ体重が落ちてきました。
小型犬の場合は特に、100グラム落とすのも本当に大変です。獣医さんにもアドバイスを受けましたが、フードの量を減らす場合は10%程度から試してみるのが良いそうです。あまり急激に減らすことは栄養面からも精神面からもお薦めしないとのことでした。
ダイエットに励んでいるワンコは多いようですね。
ちょうど今日、トリミングにつれていき体重を測って頂き、順調に落ちてきているのを見てホッとしたところです。
あまり無理をさせるのも精神的にダメージが来てしまいますので、このままゆっくり様子を見ながらもう少し体重が落ちるといいなと思っています。