犬がティッシュを食べるのは大丈夫?
犬がティッシュを食べるのは大丈夫?答えは「基本的には大丈夫」です。ティッシュそのものは犬に害がある成分を含んでいるわけでもなく柔らかいため、一度食べてしまったからと言って中毒症状や喉を傷付けるなどの命に関わるような症状をきたす心配は殆どありません。
ただ、犬が日常的に繰り返しティッシュを食べたり、一度に大量のティッシュを食べたりした場合では危険な状態に陥る可能性もあるため、食べさせないに越したことはありません。
犬がティッシュを食べたらどうなる?
一般的に家庭で使用されているティッシュはトイレットペーパーと違って水に溶けません。そのため、犬がティッシュを食べてしまった場合は消化されず、飲み込んだ時の状態でうんちと一緒に排泄されます。
中型犬や大型犬などの体が大きい犬であれば、少量のティッシュを食べてしまったくらいで体に害を及ぼすことは殆どなく、自然にうんちと一緒に排泄されます。しかし、体の小さい小型犬や消化機能が未熟、低下しがちな子犬や老犬などの場合は飲み込んだティッシュが喉や腸に詰まってしまうことで、窒息や腸閉塞などの命に関わる状態に陥ってしまう可能性もあります。
中型犬や大型犬の場合でも、大量のティッシュを食べてしまった場合は同様の症状を引き起こす可能性は十分にありますので、いずれにしても愛犬がティッシュを食べてしまわないよう注意しましょう。
犬がティッシュを食べる理由
犬がティッシュを食べる理由は個体によって様々ですが、以下のようなことが考えられます。
食べ物だと思っている
犬がティッシュを食べる理由として、ティッシュを食べ物だと勘違いしている可能性があります。食事中に溢れたスープを拭いたり、口の周りを拭いたりしたティッシュは犬からすれば美味しそうなニオイがするものであり、食べれば美味しいと感じます。
また、一般的なティッシュはほんのり甘い香りや味がすることから、食いしん坊の犬にとってはおやつに見えてしまうのかもしれませんね。ちなみに、ティッシュと同様に食べ物のニオイが付着しがちなラップも犬の誤食が多いので注意しましょう。
おもちゃだと思っている
箱の中からティッシュを取り出して遊ぶのが好きな犬も多いようです。引っ張っても引っ張っても次々に出てくるティッシュが面白いのかもしれませんね。そのため、ティッシュを食べるつもりはなくても、夢中で遊んでいるうちに誤食してしまっているケースも少なくありません。
特に好奇心旺盛な子犬の場合は、ゴミ箱を漁ってまで様々なものをおもちゃにします。食べ物のニオイがするものはもちろん、湿布や絆創膏など飼い主さんのニオイがするもので遊ぶ犬も。犬用おもちゃ以外のもので遊ぶ癖が付いている場合、ただ散らかすだけなら片付ければ済みますが誤飲や誤食を引き起こす可能性が高くなるため徹底して阻止するようにしましょう。
異食症
犬がティッシュを食べる理由として最も深刻なのは「異食症」です。犬の異食症(いしょくしょう)とは、食べ物ではないものを食べてしまう行動のことを指し、異嗜症(いししょう)とも呼ばれます。犬の異食症の原因はストレスや不安、体調不良、栄養不足、好奇心など多岐に渡ります。
犬が一度だけティッシュに悪戯をして食べてしまったという場合であれば特に心配はいりませんが、ゴミ箱に入ったティッシュを引っ張り出してまで食べたり、ティッシュ以外の石や新聞紙、消しゴムなど食べ物以外のものを食べてしまったりする場合は、獣医師に相談しましょう。
犬がティッシュを食べた時の対処法
犬がティッシュの食べた時の対処法についてご紹介します。
食べた量を確認する
犬がティッシュを食べた時は、まずその量を確認してください。ただティッシュを散らかして遊んでいるうちに少量食べてしまった程度であれば様子をしっかり観察しましょう。体の小さい小型犬や超小型犬の場合は、念の為かかりつけ医に電話で相談しておくことをおすすめします。
また、犬の誤飲や誤食の応急処置として食塩水などを使った嘔吐誘発が挙げられることもありますが、これらの方法は素人が行うことで更に危険な状態に陥る可能性もあるため無理に行う必要はありません。
動物病院を受診する
犬がティッシュを食べた時、明らかに大量に食べてしまった場合や吐く、元気がない、呼吸が浅いなどの症状がある場合は早急に動物病院を受診してください。この時、無理に犬の背中を叩いたり口の中に手を入れたりせず、なるべく体を動かさないようにして動物病院へ運びましょう。
特に吐く回数が多く、呼吸が苦しそうな場合はまずかかりつけ医に電話で指示を仰いでください。
犬がティッシュを食べてしまった時、私達飼い主にできることは様子を見守ることくらいです。食べた量が少量の場合はしばらく様子を見守り、うんちチェックも欠かさず行いましょう。便が出ない、食欲がないなど少しでも異変を感じたら必ず動物病院を受診してください。
ネット上では、犬の誤食や誤飲に対する様々な応急処置が紹介されていますが、いずれも正しい知識を持って行わなければ効果がないだけではなく、かえって症状を悪化させることもありますので、安易に行わないよう注意しましょう。
犬がティッシュを食べるのをやめさせる方法
犬がティッシュを食べるのをやめさせる方法についてご紹介します。
ティッシュを隠す
犬がティッシュを食べる時、まずは徹底してティッシュを愛犬の届かない場所へ隠すようにしましょう。少々不便ではありますが、ティッシュは犬が開けられない引き出しの中や高いテーブルの上に置いたり、壁掛けにしたりするのも良いかもしれませんね。
また、ゴミ箱に捨てたティッシュを漁らないように蓋付きのゴミ箱を利用しましょう。とにかく徹底して愛犬がティッシュに触れることのない生活を続ければ、自然に興味も薄くなります。
コミュニケーションを増やす
犬がティッシュを食べる時、飼い主さんに構ってほしい一心で悪戯をしている可能性もあります。コミュニケーション不足はストレスの原因にもなりますので、愛犬と一緒に遊んだり、触れ合う時間をほんの増やすことで、愛犬の気を紛らわせるのも一つの手です。
新しいおもちゃを与える
犬がティッシュを食べる時、散らかして遊ぶことに夢中になっている場合は新しいおもちゃをプレゼントするのがオススメです。犬も同じおもちゃや遊びばかりでは刺激がなく、飽きてしまうこともあるため、思いっきり噛んだり引っ張ったりできるノーズワークマットなどの知育おもちゃで新しい遊びを教えてあげるのも良いかもしれません。
トレーニングをする
犬がティッシュを食べる時、他のもので興味を反らしても効果がなく、道端に落ちているティッシュまで食べてしまうという場合にはコマンドを利用したしつけトレーニングを行いましょう。犬の前にティッシュを置き、「ダメ」などのコマンドで静止させ、ティッシュを口にしなければ大袈裟に褒めるというトレーニングを繰り返します。
この時、犬がティッシュを食べてしまわないようにリードを着用してください。少々荒業ではありますが、繰り返しティッシュを食べることは命に関わる状態に陥る可能性もありますので、ティッシュは食べてはいけないものと時間をかけて教えましょう。
まとめ
犬がティッシュを食べる理由や対処法についてご紹介しました。ティッシュに悪戯をしてしまう犬は非常に多く、お留守番中に盛大にティッシュを散らかされたという経験を持つ飼い主さんも少なくないようです。他の異物誤飲に比べて柔らかく薄いティッシュは、危険が少ないと思われがちですが、犬の体格や量によっては非常に危険な状態に陥る可能性もあります。
しかし、ティッシュはどのご家庭でも常備されている日用品でもあり、使用頻度も高く完全にしまい込むことができないため予防が困難であることも事実ですよね。そのため、できるならばティッシュを見ても興味を示さなくなってほしいところです。まずは愛犬が何故ティッシュを食べるのか、おやつや食事、遊び、コミュニケーションなど、代わりになるものはないかどうかを考えてみましょう!
ユーザーのコメント
40代 女性 かえで
甘い匂いがするみたいです!
しかし、食べないように気をつけています。
友人のわんちゃんがこの前なにかを食べていることに気づいて見たら、ティッシュを食べてしまっていて、量が多くて腸に詰まり、手術をしたと聞きました。道端に落ちているティッシュも好きなようです。もともとやんちゃな、性格で何でも気に入れば口に入れてしまいます。まずは、拾い食いをしないように躾なければいけませんね。
おもちゃみたいだと思うのかもしれませんね。簡単に、うんちに出てくれればいいのですが、わんちゃんの細い腸では難しいですよね。
うちのわんちゃんは、まだ拾い食いするところまではいきませんが、しないように気を付けなければいけませんね。
女性 YY
少し汚いですが、鼻をかんだ後のティッシュが特に好物のようです。ものすごい嗅覚で私のモノを探し当てているようでなんとも言えず嬉しいやら恥ずかしいやら感心するやら複雑な心境です。
それも子育てに追われる私への当てつけなのかとも考えられるタイミングで「寂しいよー」と言われている気もして無下に怒れない自分がいます。
まさにこの記事の通り、構ってよ〜という時のアピールなんでしょうね。
ウチの犬は中型犬ですがやはり誤嚥による腸閉塞は避けたいし、鼻水が散らばるのはどうしても困ることなので、対策は家中のゴミ箱を数を減らして蓋つきにしました。やられたくないことはやらせない、できない環境を作る。お互いにストレスを少なく相手を思いやって生活するのは人も動物も同じなんだな〜と日々実感します。
女性 ごんた