犬につくマダニの特徴や予防方法
マダニの生態
まずはダニを寄り付かせないために敵を知ることも大切です。ダニの生態と予防方法についても考えてみましょう。
ここでのダニは山や草むらにいる【マダニ】のことを指しています。布団やカーペットに住みつくヒゼンダニや、毛穴に住みつくニキビダニはまた全然別のものになりますので念のため。
マダニはどこに住んでいる?
日本にいるマダニにはいくつかの種類があり、その種類ごと北は北海道、南は沖縄、高山から都市部の平地とそれぞれの場所に住んでいます。つまりマダニは草が茂っていたらどこにでもいる、ということですね。山や高原だけでなく都市部の公園や庭にもいます。草や葉っぱの陰に潜んで、血を吸うための人や動物が通るのをジッと待っています。
マダニの活動
マダニは高さ70~80センチの背丈の草に登って葉っぱの裏で人や動物を待ちます。獲物の体から発せられる汗や呼吸の成分を感知して飛びつきます。気温が15度以上になると活動が活発になり高温多湿を好みますが、気温の低い冬も活動を停止するわけではないので一年中注意が必要です。
マダニが媒介する病気
血を吸われて不快なだけでなく、命にも関わる病気を媒介するのがマダニの厄介なところです。マダニによって感染する病気は以下のようなものがあります。
バベシア症
貧血、倦怠、食欲不振、発熱などの症状を示す。放置すると命に関わります。
ライム病
頭痛、発熱、倦怠、紅斑など風邪のような症状の後全身の多様な部分で炎症が現れます。放置すると思い慢性症状になります。
重症節性血小板減少症候群
2013年に確認された新しい感染症です。発熱、下痢などが現れ、重症化すると血小板が減少し命に関わります。
マダニの被害を予防するには
とても身近で一般的なのに命を脅かすような病気をもたらすマダニですが、身近なだけに予防法も色々と確立されています。
手作りスプレー
お酢の項目でも書きましたが、お酢カップ1水カップ1を混ぜたものを犬の全身にスプレーします。この時、ラベンダーの精油を2滴加えると香りも良くなり効果もアップします。
手作り虫除けバンダナ
水大さじ3にラベンダーの精油3滴を混ぜたものをスポイトなどでポトポトとバンダナに落として首に巻きます。
薬剤を使ってシッカリ予防
商品情報
ペットに寄生した成ノミやマダニを速やかに駆除。加えて、2つ目の有効成分(S)-メトプレンがノミの卵の孵化・発育まで阻止するダブルの効果で、寄生中のノミだけでなく、その繁殖・再寄生を予防します。
駆除と同じく予防の面でも手軽で強力なのはフロントラインなどの薬剤です。副作用など獣医さんとしっかり相談して、必要に応じて使用します。
滴下タイプ
月に一回、首の後ろに垂らして使います。もっとも一般的なタイプです。
服用するタイプ
月に一回、口から服用します。他の犬が舐めてしまう心配がなくなります。
首輪タイプ
薬剤を染み込ませた首輪は効果が2~3ヶ月続くので、投薬を忘れがちな方に便利です。
お酢を使ってマダニが取れる?
ちょっと遠くの山にドライブ散歩をしたり、原っぱで探検をして帰宅したら、犬の体で何か黒いものがモゾモゾ。よく見たらマダニ!?そんな経験のある方も多いかと思います。でも慌てないで!そして絶対に手でつまんで取ろうとしないでください。ちょっと意外ですが、犬についたマダニにはどこの家庭にもある「お酢」が効果的なんです!
コットンに浸して直接対決
原液のお酢をコットンにたっぷり含ませてマダニを包み込みます。この時、マダニを押したり潰したりしないように注意してください。マダニは酢の匂いが嫌いなので、噛み付いていた口を離して移動し始めます。くれぐれも無理に取らずに自然に離れるのを待ちます。
犬から離れたマダニを毛抜きやピンセットでつかんで(潰さないよう注意深く!)紙コップなどに入れておいた酢に放り込みます。マダニが完全に動かなくなったのを確認して処分します。またはガムテープを用意しておき、取ったマダニをピッタリと閉じ込めて捨てます。
スプレーで撃退
スプレーに「酢1:水1」の割合で混ぜたものを入れ、マダニに直接スプレーします。この時もマダニが自然に離れるのを待ってから取ります。マダニが離れてからの処置は直接対決した時と同じ。酢のスプレーが目や鼻に入るといけないので顔周辺にはコットンを使う方が良いでしょう。
山や野原などマダニのいそうなところに遊びに行く前に、犬の体全体にスプレーしておくと予防にもなります。
マダニを取る際の注意点
せっかくマダニを取り除いたのに、それが仇になって炎症や感染症になってしまう場合もあります。そんな事態を避ける注意点です。
毛抜きで取るにもコツがある
毛抜きやピンセットは先の平たいものを選び、皮膚ギリギリのところをしっかり掴んで引き抜きます。マダニの胴体を掴んでしまうと、マダニの体から押し出された唾液や体液が犬の体に入って感染症の原因になることがあります。
うっかり体を潰してしまうと卵が飛び散ってしまうこともあるので、押したり潰したりしないことが重要なのです。
絶対に無理やり取らない
マダニの噛み付く力はとても強くて、恐ろしいことに体を引っ張ると口だけが噛みついたまま皮膚に残ってしまうことがあります。これが原因で化膿したり炎症を起こしてしまうこともあります。
口が残ってしまった場合は自分で取らずに、獣医さんに行って処置してもらいます。
お酢の他の方法は?
お酢を使う方法以外のマダニの取り方。選択肢は多く知っておくほど、いざと言う時の備えになります。
消毒用アルコール
コットンに浸してマダニを包み込む方法には、消毒用のアルコールも同じように使えます。
ダニ取り専用ツール
上にも書いたように、毛抜きやピンセットを使うにはちょっとコツがあります。ダニの体を押したり潰したりしないように工夫されたこんな専用ツールもあります。
Tick Twister Pro ダニ取り ティックツイスター プロ [並行輸入品]
釘抜きのようなものをマダニの口の周りに滑り込ませ、グリグリ回して引き抜くだけ。人によっては毛抜きの方が簡単という方もあるので、自分に合った方を選びましょう。
市販の駆除薬
フロントラインなどダニやノミの駆除/予防の薬剤。もっとも一般的で効果的な方法です。一度使うと1ヶ月は効果が持続するので手間もかかりません。
商品情報
ペットに寄生した成ノミやマダニを速やかに駆除。加えて、2つ目の有効成分(S)-メトプレンがノミの卵の孵化・発育まで阻止するダブルの効果で、寄生中のノミだけでなく、その繁殖・再寄生を予防します。
ただ犬によっては内服薬のノミダニ駆除剤を投与した際に嘔吐や下痢などの副作用が起きてしまう場合もあります。また多頭飼いの場合は、他の犬の薬剤を舐めてしまうこともあります。
薬剤を使うか、自然な方法を採るかは、体に付いているダニの数、お住まいの地域のダニの多さ、犬の体質など様々な要素があるので、何がベストかは一概には言えません。かかりつけの獣医さんと相談しながら、愛犬にとって一番の方法を選んでください。ほかにもダニが寄生することで、バベシアやSFTSなどに感染する恐れがあります。亡くなるケースがありますのでダニの予防は確実に行うほうがよいでしょう。
マダニの取り方まとめ
犬の体についてしまったマダニを取るには、身近でどこのお家にもあるお酢を使ったものから効果の強い薬剤を使うものまで色々な方法があります。大切なのは、犬の体をいつもよく観察しておき、ダニがついていたら早期に対応すること。基本的にダニが寄生しないことが一番よいので、確実に寄生させない方法を選ぶことをお勧めします。
観察して注意を払っておけば、愛犬に一番あった予防方法も見つかりやすくなります。憎っくきダニに負けないよう敵をよく知り、大切な愛犬を守ってあげたいものですね。
ユーザーのコメント
女性 匿名
最初は滴下タイプのフロントラインを処方されていましたが、マブタの上をしっかりダニに喰われてしまい、しばらく取れず大きく育ってました...orz
連休中のことで、大混雑する病院にはとうとう行きそびれ、後日予防効果がなかったことを相談したところ、スプレーを処方してもらいました。
滴下タイプと同様、ノミダニ予防ができ、更に迅速な駆除もできる優れものです。
獣医師いわく、普及している滴下タイプより耐性のある害虫も少なく、噛みついたダニもすぐに落とせるので、山林を駆け回る猟犬などにはよく使われているとのことでした。
アルコールを含むスプレーなので、予防には全身くまなく吹き付け乾かすのですが、屋外での作業になり、滴下タイプよりは時間も手間もかかります。
(病院では結構高額だったので、2本目以降は安価なネット購入に切り替えています。)
こてつはお散歩草むら大好き!それからも何度かダニを見つけてますが、幸いなことに噛まれる前だったので、簡単に取り除けました♪
こてつを飼い始めてまだ2年。薬やグッズによる予防や駆除ももちろん大事なのですが、結局はお散歩後のこまめな汚れ拭きなど、早めの対処が一番効果的かもなーと思うこの頃です。
30代 女性 うー
女性 あみ
この記事にある「お酢を使う方法」について、私なりにも色々調べましたがダニの種類によって、「効く場合」と「効かない場合」があるようです。ピンセット等を使って無理矢理取るよりは絶対にいい方法だと思いますが、ダニが取れないようなら、こじらせる前に病院に行くことをおすすめします。
30代 女性 aoki
暖かくなってくると愛犬に服を着せるのがかわいそうですが、愛犬に直接虫よけスプレーは心配ですので、メッシュ素材や冷感素材の洋服に虫よけスプレーを噴霧したものを、防虫のため散歩時は着せています。
女性 ゴン吉
梅雨時期から夏にかけてマダニも増えてきますね。愛犬にはなるべく涼しいところを歩かせたいところですが、そういうところは草も多いので散歩から帰るとマダニチェックを欠かさずやらないとなりません。
しっかり見ているつもりでも数日後には大きくなったマダニが見つかることも多々…。そうなってしまうと皮膚に食らいついているので取るのがとても難しいです。無理に引くのは良くないことは知っていたので、極力ピンセットや毛抜きなどで剥がし、我が家の場合はそこでティッシュなどに包んで潰してしまいます。
なかにはとても頑丈にくっ付いているのでなかなか取れないマダニもいます。そういう時はオキシドールやエタノールなどの消毒液をしっかり浸したコットンを当て、マダニが苦しくなって剥がれるのを待ちます。
マダニ取り専用の先がスプーン状になったピンセットもあるので、これを活用するのも安心ですね。マダニが皮膚についているうちは間違って潰してしまわないようにしなくてはなりませんが、このピンセットならその心配もありません。
マダニを取る方法もとても重要ですが、その前にマダニに付かれないように対策をしっかりしてから愛犬を外に連れ出すようにした方がいいです。
今は犬用虫よけスプレーもだいぶ進化しています。ノミマダニ除けだけではなく被毛の艶出し効果などもあるので、ひとつ用意しておいてもいいですね。
女性 笹野
50代以上 女性 匿名
我が家は2頭飼いで服用タイプにしてます。
愛犬達を年中、薬漬けにするのも不安なので蚤ダニの活動が鈍る冬は安全で自然な物を活用したいと思ってたので試してみます。
女性 まかろん
なるほど!ダニはお酢の匂いが苦手なのでペットの毛にダニを発見したら応急処置としてお酢は使えますね。
個人的には山に出入りが多かったりダニがついてしまっているのであれば、動物病院で販売されている市販の駆除薬が一番だと思います。ノミ、ダニ、マダニなど予防出来るものもありますし、背中にたらすタイプからオヤツのように食べれるチュアブルタイプまで、何種類かあるのであったものがあると思います。
中には駆除薬が体質的に合わなかったり、フィラリア時期以外はなるべく負担になるので使いたくないと言う方は、天然のハーブなどを使った虫除けスプレーなどがあるので、薄めた酢のスプレーよりも身体に優しいと思います。
好みかもしれませんが、お酢の匂いが苦手なわんちゃんや、犬と猫を飼っているお家では、お酢の匂いを猫は苦手とするためお酢スプレーは控えてあげてくださいね。
マダニに関しては、見つけたら自分で取ろうとせずに動物病院で取ってもらうのがベストです。
無理に取ろうとしたり、失敗して噛み付いた顎が皮膚に残ってしまうと結構ややこしいようです。
今のところ愛犬たちにマダニがついたことはありませんが、マダニに関してはついてしまった場合は他の場所にもいるかもしれない点を考えると、見つけたマダニには取ってもらい、マダニも予防できる駆除薬を使用するのが良いと思います。そのあとシャンプーもしたいところですね。
マダニはダニの中でも厄介ですし、お散歩に行く前には駆除薬をしていてもつかないように虫除けスプレーなどは効果があるので良いと思いました。
外に行った後は、毛をチェックしてあげるのを普段のお散歩でもしてあげると良いのですが中々毛量が多いとざっとしか見れなかったりしますよね。
山や草むらなどで多めに歩いたりした日にはマダニなどがついてないか見てあげると早めに気づけるかもしれませんね。
女性 もふころ
以前は愛犬についたマダニを見つけると、すぐに潰して取っていました。今思うととても恐ろしい処置でした。5ミリくらいまで成長したマダニを見た瞬間は絶叫でした。
酢なら家に必ずあるものなので、当時にこの方法を知りたかったです。
女性 柴犬の飼い主
今回のお酢が有効という情報は大変勉強になりました。当時知っていたら試していたと思います。でも、犬は嗅覚が鋭いので、お酢のにおいを嫌がらないか気になります。
ちなみに今は1か月に1度のフロントラインではなく、3か月に1度のブラベクト錠を与えています。値段は高いですが、効果は抜群です。午前中に山で遊ばせていっぱいダニがついてしまったことがあったのですが、食いつかれることは無く、車に乗せるまでに5匹見つけて払い、家に入る前に2匹見つけて払い、午後の散歩の後に2匹見つけたダニは、動かなくなってました。効き目が凄すぎて犬の体が心配になりましたが、犬に害は無いようなので、チュアブルが食べられる犬にはおすすめです。
女性 Norway
こちらの獣医師の話では鹿にダニがついているから鹿の出没している森や湖では犬がダニに食われてしまう可能性が高いのだそうです。森で鹿を見た時は、「どうかついていませんように」と祈りながら帰ってきたあと全身をチェックしています笑 しかしながら、うちの子は、家の中でこそ凄く大人しいですが、外に出れば森や山の自然の中で思いっきり走ったり匂いを嗅ぐのが凄く好きなので、ダニ怖さにアスファルトだけの散歩にはしないようにしています。ダニ対策としては、毎日歯磨きの際に口周りを含め全身チェック、ブラベクトの経口投与を行なっています。