犬のマッサージは効果的なスキンシップ
愛犬の身体をマッサージすることで、愛犬がリラックスし、愛犬を喜ばせることができれば、飼い主との信頼関係が深まります。
それは、飼い主がどこを触っても嫌がらない子に育てるということにつながり、結果的には人の手を嫌がらない子、どこを触られても嫌がらない子に育てるという意味で"しつけ"と言えるでしょう。
では、なぜ人の手を嫌がらない子に育てる必要があるのでしょうか。 人の手を嫌がる子や怖がる子は、ふとした事がきっかけで人を噛んでしまうなどの事故が起こりがちです。
それは、突然知らない人が撫でようとして手を出してきて驚いて突発的に噛んでしまったとか、触って欲しくないのに無理矢理触られたとか、小さな子供は撫でているつもりでも軽く叩いているような仕草になってしまうことが多く、叩かれていると思ってしまって噛んだとか、いろいろな場面が想定できます。そんな場面で例えば愛犬が人を噛んでしまったとき、どんなに犬に非がない場合でも問題になります。
そういうリスクを少しでも減らすためにも「人の手は怖くはないんだよ」と教えてあげることが大切になってきます。そういった意味も込めて、愛犬をやさしくマッサージしてあげるといいのではないでしょうか。
愛犬にマッサージで病気を早期発見!
マッサージを丁寧に行うことで、飼い主の手で病気を早期発見できることもしばしばです。
マッサージをしながら、常に愛犬の状態に関心を持って接していれば、触った時にいつもと違う感触やしこり、皮膚トラブル、ノミダニの有無、毛並みの状態の変化、小さな傷さえも気がつくことができるでしょう。
特に、乳腺腫瘍、肥満細胞腫などのように身体の表面にしこりとして現れることが多い病気は、飼い主が注意を怠らなければ、飼い主の手で早期発見できる場合が多々あります。
いつもと違う感触や皮膚に異常があったり、触ると痛がるなどといった症状があるようならば、問題となっている場所を把握し、できるかぎり早めに病院へ連れて行くことが早期発見、早期治療の鍵になります。
愛犬が喜ぶ簡単マッサージ方法
比較的簡単にできる、わんちゃんが喜ぶマッサージ方法についていくつかあげたいと思います。
犬のマッサージ「ツボ」
犬も人間同様にツボ(経穴)が存在します。人間でよく言われるところの中国医学、東洋医学でよくいわれるところのツボのことを経絡といい、経絡を「気」、「血」、「水」といわれるものが巡っています。
「気」は生命の源、この気の巡りが悪いと身体のどこかに不具合が生じ、疲れやすい、気力が萎えるなどの症状が出て、ひいては内臓疾病につながるともいわれています。
「血」には身体の微調整に関わるエネルギーで循環器系や内分泌系に関する機能を果たし、「水」はリンパ液をはじめとする免疫機能全体をいいます。いずれも、不足したり滞ると身体に不調が表れます。
つまり、何らかの理由で身体の中に滞ってしまった、この「気」「血」「水」の流れをよくする事こそがツボマッサージなのです。
ツボマッサージを飼い主が自ら行うとした場合、ある程度の知識が必要になるでしょう。最低限、どこにツボが存在していて、そのツボを押すのか、揉むのか、撫でるのか、どの方法で刺激することが一番いい方法で、どんな効果が期待できるのかなどを知っておく必要があります。
こう書いてしまうと、面倒くさいような気がしますが、覚えてしまえばさほど難しいことでもなく、犬と人間との身体の構造が多少違うだけで、人間と同じような場所に存在し、同じような効果を発揮するのです。
犬のマッサージ「Tタッチ」
アメリカのリンダ・テリトン・ジョーンズという人が、人間のためにあったボディーワークを馬に応用したことが始まりで、馬の様々な症例に対し良い結果を出したといわれています。その施術をいろいろな形で研究して開発されたものが現在、犬にも用いられているマッサージの方法です。
これは、動物体内の細胞の機能と活力を刺激し、普段使われていない脳への神経回路を活性化させることで、動物のメンタル面をサポートし、学習能力をも高め、細胞レベルでの痛みや恐怖を解放する方法だとも言われています。
この方法も、難しいようですが、基本は相手をいたわる心、愛おしく思うことが大切になってくると思います、愛情をもって接することこそが、一番重要なことだと思います。
犬のマッサージ「バッチフラワーレメディ」
バッチフラワーレメディは花から抽出した「母液」と言われるものを飲ませたり、クリームになったものを塗ったりすることで精神の安定を図ったり、体調を整えていきます。
アロマテラピーとの大きな違いは「飲用したり、舐めさせたりすること」で、アロマテラピーは基本的に飲用はしません。
症状や問題に応じて、植物やハーブなどの効果を利用し、リラックス効果を生み、その問題を解決していくといったもので、これと犬のマッサージを合わせることで多くの効果が期待できると思います。
犬のその他のマッサージ
マッサージを取り入れたストレッチも効果的です。犬も人間と同じ生き物です。
散歩に行く前や、アジリティなどを一緒に楽しむ愛犬ならば激しく身体を動かす前に股関節や筋肉をほぐすストレッチやマッサージをすることで怪我の予防や身体への負担を軽減できます。
また、老犬で動けないような寝たきりの子であれば、日々の生活のなかで、ストレッチやマッサージを取り入れることで、衰えた身体の本来の能力を少しでも向上することにつながるでしょう。
犬のマッサージで気をつけたいこと
最初は、何に効くツボとかマッサージの方法とかにとらわれず、愛犬がリラックス状態でまったりしている時などに、やさしく撫でてあげることから始めるのが良いと思います。
気持ちが良くてリラックスも出来ていれば、たいていの子はお腹を出してもっと撫でて欲しいような仕草をします。お腹を出して無防備な姿をさらすことは、飼い主を信頼しているからといえるでしょう(たまに、上位に立ち「オイ、もっと撫でろ!」という場合もあるようですが)。
そして、股関節や脚首などもチェックしながら動かしたり、撫でたり、愛犬が嫌がらない程度にゆっくりと全身触って、手に慣らしていきます。
このとき、飼い主もおおらかな気持ちで、焦らず呼吸を整えゆっくりと接することが大切です。無理強いせずに、愛犬に声をかけながら少しずつ慣らしていくことをおすすめします。
そうして、どこを触られても嫌がらない子にすることが大切です。触られるのが嫌いな子に無理矢理マッサージをしても何の効果も得られないもので、むしろ逆効果になりかねません。
誰でもできる犬の頭部のツボマッサージ
ワンちゃんの頭部には、「頭の百会」「四神聡」「風池」と言うツボがあるのをご存知ですか?
人間と同じような場所にあり、効果も同じなんですよ!ツボマッサージは難しそうと思いがちですが、ワンちゃんの健康の保持増進と飼い主さんとのコミュニケーションを築くためのスキンシップになります。
飼い主さんもワンちゃんと同じ頭部のツボを押してみて効果を確認されてみてはいかかでしょうか?
愛犬にマッサージを始める前に
マッサージを行う時は、次の事に注意してください。
- 炎症、腫脹、外傷、骨折などがある場合や、発熱、妊娠中、食後、運動後は控える
- 飼い主さんもワンちゃんもお互いがリラックスしている時に行う
- マッサージを行う時は温かい手で行い、爪も短く切っておく
- 指先に力を入れ過ぎないように愛情を込めて行う
犬の頭部のツボマッサージ「頭の百会」
すべての気が集まるところとされています。
場 所 … 頭頂部の一番高い位置にあります。
効 果 … 頭をすっきりさせて気持ちを落ち着かせる働きがあります。首にかかる負担を軽減。
押し方 … 親指をあてて円を描くようにやさしく押圧します。1回30秒程度。
犬の頭部のツボマッサージ「四神聡」
『四』は四つのツボを差し、『神』は精神で、『聡』は聡明の意味があります。
場 所 … 頭頂部の中心部から前後左右に4つあります。
効 果 … ソワソワしているときに精神状態を落ち着かせ、頭をスッキリさせる作用があります。
押し方 … 左右または前後のツボをつかみ、皮膚をひっぱり上げます。10~20回ひっぱりましょう。
犬の頭部のツボマッサージ「風池」
『風』は風邪を指し、『池』は浅い陥凹を意味します。
場 所 … 耳の後方で、首の両脇のくぼみにあります。
効 果 … 風邪の初期に現れる首や肩の緊張による筋肉のこりをほぐします。自律神経のバランスを調整する作用もあります。
押し方 … 親指と人差し指で、20~30秒押圧します。5~10回行います。
簡単なので、ぜひ頭部のツボマッサージしてみてくださいね。
犬のマッサージまとめ
日々の生活の中に犬のマッサージを取り入れることで、飼い主と愛犬とのより良い信頼関係を築くことができるでしょう。その信頼関係こそが、愛犬が安心して身を任せることにつながります。
そして、リラックスできるのだと思います。そうした、リラックスした状態で、日頃から愛犬の脈拍を把握することも、愛犬の健康管理のひとつの方法です。愛犬の健康状態知っておくためにも取り入れて損はない手段だと思います。
昔から、手当てという言葉や手厚く介抱するなどと言った言葉があるように、血の通った手でマッサージするという方法を使い、愛犬に愛情を注ぐことは決して悪い結果を生むものではなく、必ず何かしら良い効果があると思っています。
ユーザーのコメント
40代 女性 mappy
人の手が大好きな子に育てるのはとてもよいことだと思います。
愛犬にやさしく触れることによっていろいろ気づくこともあり、マッサージやTタッチは大事だなと感じています。
30代 女性 Chappy
頭のマッサージは少し皮膚を引っ張るとありましたが、頭の皮膚を引っ張ったことがないので、少し緊張しましたが、気持ち良さそうな表情をしていたので、これからもやってみようと思いました。
40代 女性 さら
気持ち良さそうなうっとり顔を見ると私も癒されます。
50代以上 男性 匿名
40代 女性 匿名
ゴールデンは、身体が大きいので特に念入りに耳の付け根から シッポの付け根までの背骨上を 摘むように優しくマッサージしています。
マッサージ中は2頭共 気持ち良さそうに目を閉じていますよ
50代以上 女性 匿名
そのまま首を撫で下して肩甲骨、背骨に沿って。
お手手もさすって、肉球もプニプニ。
ウチの仔はウットリ、じっとしてました。
因みに、撫でさせてくれるお他所のわんこさんも
ドッグランや病院の待合室で、身体を預けて
くれたりします。背骨に沿ってのマッサージ、
相当良いようですよo(^▽^)o
女性 mocmoc
日頃から肉球マッサージや耳の後ろの部分のマッサージはしていたのですが、他にも効果的なツボがあることを知りました。
わんちゃんの場合は額部分にツボが集中しているんですね。今までは指圧のように少し強い力でぐりぐり押してしまっていましたが、優しくくるくると回すだけで効果があるようなので、ぜひともそのやり方で挑戦してみたいと思います。
犬にも肩こりがあるというのは聞いたことがあります。愛犬の足の付け根部分に手のひらを当て、優しく円を描きます。親指や親指の腹の部分を使って少し押すのも効果的です。
高齢になると血の巡りが滞りやすく肉球も冷えていることがあります。そんな時は足の付け根部分マッサージで血行を良くしてあげることで冷え性の改善にも繋がります。
大人しくマッサージを受けてくれているなら飼い主をそれだけ信頼しているという証です。もっとリラックスできるように、優しく声を掛けてあげながら行うと精神的にも安心するはずですよ。
女性 さかな
30代 女性 v_v
うちの犬は耳の付け根、頸回り、肩甲骨まわりのマッサージが好きなようで、背骨沿いを押していると「そこじゃないんだよ」と身体を移動してなんとか手を肩周りに持っていこうとします。
毎日マッサージをしていると、何気ないことですが、背中でも今日はここらへんがなんだか張ってるかな、などと感じることがあります。何か消化が悪いものを食べたかな、とか、腰が張っているときは後ろ足に負担がかかっているのかな、など愛犬の健康チェックにもなります。
また、顔のマッサージは涙やけの改善にも一役買ったように思います。
40代 女性 こたママ
女性 コロ
うちの愛犬は肉球をグーパー広げたり、手の平で包んで少し圧をかけたりするマッサージがお気に入りです。高齢犬は肉球が冷たいので温めてあげると良いと思います
女性 ゴン吉
20代 女性 といぷーだいすき