犬はちくわを食べても大丈夫?
犬はちくわを食べても大丈夫です。
ただし、与える際にいくつか注意点がありますので、把握した上で与えるようにしましょう。
犬にちくわを与える際の注意点
塩分に注意
人間用に味付けされた練り製品はどうしても塩分が気になります。
よく、犬は汗をかかないので塩分はあげちゃだめ、と聞きますね。実際は犬は人間より汗腺が発達していないため、低塩状態でも生きられるというだけで、まったく塩分をとらないとミネラル不足で体調を崩すこともあるそうです。
しかし、肉や魚など自然素材にも塩分は含まれるため、わざわざ、人間と同じ塩分のものを与えるのは禁物です。過剰摂取は心臓に負担をかけてしますよ。また、余分に摂ってしまった塩分を体内から排出するため、腎臓に負担がかかってしまいます。
長期的に与えることは避け、たまのおやつやトッピング程度に留めておくと良いでしょう。やはり人間の食べ物ですから、犬にとっては濃すぎる食べ物であることを忘れてはいけません。
写真の商品の成分ではちくわ1本に
- 食塩相当…0.40g
- ナトリウム…159mg
犬のナトリウム必要量は、体重1kgあたり、成犬で50mgだそうです。10kgの犬なら、500mgですから、このちくわなら単純計算すると3本半くらいになりますね。しかしごはんが市販のフードの場合、必要なナトリウム量は含まれていますので、1本くらいにしておいた方が無難です。
アレルギー症状に注意
犬の場合の食物アレルギーは、皮膚の炎症やかゆみといった症状が多く現れます。
- 足の水かき部分や耳など、赤みが出て体をかゆがる。
- 被毛にフケや抜け毛がみられる。
- 目の充血がみられる。
- 下痢や嘔吐がある。
あまり神経質になりすぎる必要はありませんが、こういった症状がみられた場合は動物病院へ連れて行き、獣医師さんに診てもらいましょう。
拾い食いにも注意
ちくわは、市販のお弁当の定番ですね。しかも甘く煮てあったり、天ぷらになっていたり、カロリーも塩分もアップされて入っています。
怖いのは公園やゴミ置き場近くの道端に散らかったゴミに中に、ちくわがあることです。犬ともだちの間でも、散歩中にパクッと食べちゃったものの上位を占めていたのは、ちくわや、ソーセージ、空揚げなど、コンビニ弁当の定番でした。
食べたからといって、そんなに神経質になることはないと思いますが、もし、体の小さな犬であった場合や、ちくわなどを食べ過ぎてしまった場合は、水分の多い食事で排出させるようにしましょう。塩分排出を促すカリウムを含む食材を一緒に摂ることも一つの方法です。
比較的取り入れやすいカリウムを含む食材では、ささみ、ひじき、さつまいも、納豆、パセリ、バナナ等があります。
人間用の残りを、味付けはしないか薄めで与えることで、余分な塩分を排出する手助けになります。もちろん犬種によっての個体差はありますので、与えすぎには注意してくださいね。
ちくわの栄養素と犬への健康効果
不飽和脂肪酸
ちくわなどの練り物には「不飽和脂肪酸」が含まれています。この不飽和脂肪酸は中性脂肪を減らし、善玉コレステロールを増やす働きがあります。
また、血栓や動脈硬化を予防することでも優秀です。他にも、皮膚を健康な状態へ改善し、被毛を美しく維持することができる栄養素も含んでいます。
そもそも「ちくわ」ってどんな食べ物?
ちくわの材料
現代のちくわの主な原料は、スケトウダラ、イトヨリ鯛、ハモ、グチ、トビウオなどの白身魚のすり身です。
ちくわとかまぼこの違い
発祥は同じものだったちくわとかまぼこですが、現代ではその製法の過程で分かれています。白身魚の血合いや脂分を取り除いて水にさらして、裏ごし→すりつぶし→味付けしたものを、棒に巻き付けて焼いたものが「ちくわ」になり、板に盛り付けて蒸したものが「かまぼこ」となります。
その他の材料
犬が食べることを想定すると、気になるのはお魚以外の副材料です。基本的にはすり身に調味料、でんぷん質、ですが、市販品となると製造会社によってさまざまです。スーパーなどの安い商品は一般的に次のような表示がされています。
危険なものは含まれていないまでも、練り製品一般のカビ防止のためによく使われている、ソルビン酸カリウムという保存料は肝臓肥大や成長抑制などの報告がある危険性の高いものもあるため、注意しましょう。
現代ではコールドチェーン(低温輸送)や包装技術の発達で保存料を使わない商品もあるので、買うときによく確かめましょう。
ちくわの歴史
ちくわもかまぼこもその歴史は大変古く、なんと平安時代にさかのぼります。もともと、ナマズや小さすぎてそのまま使えない雑魚などをすり身にして、細い竹に巻きつけて焼いたものが始まりだそうです。その形が池のほとりの蒲の穂に似ていることから「蒲穂子」と書いていたそうです。
真ん中の竹を抜くと、ちくわの形になりますが、しばらくして同じ材料を板に塗って蒸したものができ、区別のために「竹輪蒲鉾」たは<「板蒲鉾」と呼んでいたのがそれぞれ省略され今の「ちくわ」になったということです。
白身の魚を使ったものは高価なので、皇族や将軍家のお祝い膳に作られていたそうですね。商品として庶民の口に入るようになったのは江戸時代頃だということです。
犬用「ちくわ」の手作りレシピ
ちくわとかまぼこもどき
材料
- イワシすり身…300g
- じゃがいも…中1個
- ごはん…50g
- みそ…小さじ1
- シイタケ粉末…小さじ1
- ご飯は軽くつぶして、ジャガイモはすりおろし、すべてをフードプロセッサーでなめらかになるまで混ぜる
- 割り箸4本にくっつかないタイプのホイルを巻き、できた種をくっつける。残りはナマコ型に整えてホイルで包む(焼き色がついてもよければそのまま)
- 180°くらいのオーブンで30分くらい焼く
今回は、シイタケ粉末や、みそ少々を栄養的にもよいので入れてみました。 白身の魚よりイワシのほうが小骨が入っても安心でお手軽です。でんぷん質にご飯とジャガイモのみ、味付けはしなくても大丈夫です。
まとめ
ちくわは好きな犬は多いそうです。もし犬と一緒に食べたいと思うなら、ちょっとお値段が高めでもしっかりと材料を見てなるべく原材料の種類の少ないものを選びましょう。また、保存料・着色料などを使用していないものを選びましょう。
ちくわ1本の大きさも様々ですから、愛犬の体重に合わせて加減してください。もしも、たくさん食べてしまった時には、食事にデトックス素材をいれる、水分を多くするなどの工夫をしてナトリウムを体の外にだしてあげましょう。
家ではテーブルに出ているときは人が傍にいるなど、間違って大量に食べてしまわないように注意しましょう。私たち飼い主がきちんと管理して、愛犬の健康を守ってあげるようにしましょう。
ユーザーのコメント
30代 女性 ちびまま
40代 女性 まみ
記事のような手作りのかまぼこなら、安心して与えられると思います。ちょっとした手間をかけて、美味しいかまぼこをあげるのもいいと思いました。
20代 女性 かねごん
ちくわはきゅうりを詰めた物なのですが、我が家のわんちゃんはきゅうりも大好物なのでたまらない組み合わせみたいです(笑) ですが、塩分も考えると与えすぎると良くないので気をつけようと思いました。
20代 女性 maimai
商品の成分によっては、少量なら与えても大丈夫かも知れませんが、これからも積極的に与えることはないと思います。
とても参考になったのは、手作りのちくわやかまぼこです。とても美味しそうで、火の通ったお魚の香りは食欲をそそるはずです。すぐにでも試してみたいなぁ、と思います。
50代以上 女性 ほーちゃんママ
ここ、フィリピンの片田舎では、練り物類は全く手に入らず困っていました。普段の食事は、フィッシュミールと呼ばれるちりめんじゃこのようなもの(家畜の飼料用)をごはんに混ぜてあげていますが、やはり飽きてきてしまいますので、手作りのちくわやかまぼこがあれば、きっと大喜びすると思います。
フードプロセッサもオーブンも無いのですが、平安時代にも無かったはず。なんとかして手作りして食べさせてあげたいと思います。
女性 ろん
大変参考になるレシピです。ありがとうございます。
人間の食べ物は塩分が多いですね。うちは食パンを欲しがってしょうがないのですが、6枚切り1枚で0.8gあるんだそう。添加物も考えると加工食品を与えてはいけませんね。土地柄、じゃこ天が好きなのよという話をよく聞きます。カロリー・添加物・塩分等気にすべき点は多々あります。特に固形フード+@だとすべてが過多になるので、わんこが欲しがってもダメ!と言うケジメが大事なのではと思います。
逆におやつはどこまでアリなのか気になるところです。手作りだと日持ちが心配。味おかしいよ!とわんこは言えないので、多少保存料入っても市販のほうが・・でも原産国や不必要な色素など引っかかる点はあります。神経質かな~と思いつつも、健康がかかるといろんなことが気になってしまいますね。
女性 ゴン吉
ですが、魚しか持たない栄養が多いのも事実ですね。記事のレシピは参考になります。手作りしてしまえば安心ですね。
シンプルなはんぺんも手作りしてみると安心して与えられます。
タラ(白身の魚が良)、卵白、長いものをミキサーで細かくして、混ぜて蒸すだけです。お好みで、しいたけパウダーやすりごまを適宜混ぜてみるとほのかに香りも付きます。
タラを他の魚に変えても応用が効くので、魚が苦手な子にもいいと思います。
女性 カカオ
40代 女性 匿名
我が家のワンコは、ちくわやかまぼこにはあまり興味を示しません。キッチンで落としてしまったこともありますが、匂いを嗅ぎにチェックしには来ましたが食べませんでした。
魚の香りはあまり興味がないのかな、と思うのですが、お刺身は大好きです。
人間に比べ、嗅覚はかなり優れていますので、ちくわやかまぼこに含まれている魚のすり身以外の成分;大豆や調味料、保存料などに反応して食べなかったのかもしれません。
あまりお安めの物は、魚のすり身の量が少なく、添加物が多いのかな、と思ってしまいました。自分の口に入れるのも考えてしまいますね。。
体重によって許容量がありますが、ちくわやかまぼこを多少食べてしまったとしても、すぐに問題になることはないと思います。
確かに塩分は多めで、心臓疾患のあるワンコは注意が必要ですが、取り過ぎてしまった塩分を排出出来るように、水分を多く取れるように配慮してあげれば、尿と一緒に体外に出ていきます。
水分を多くといっても、ワンコは積極的に水を飲んだりはしてくれないので、ドライフードに人肌のお湯をかけたり、野菜、鶏や魚の骨から取った出汁スープをフードにかけるなど、ひと手間が必要です。
なお、フードの栄養成分を破壊してしまうため、熱湯はかけないでください。
水でも問題ありませんが、お湯の方が香りがたちやすいため、食べやすくなります。
記事のレシピはとても良い香りがしそうです。オーブンから出した途端にワンコが飛んできたのも分かる気がします。
イワシなどの青魚はDHAやEPAといったオメガ3脂肪酸を多く含んでおり、脳の働きを助けるためにも、積極的に取り入れたい食材です。シニアのワンコにもお勧めです。
カルシウムも豊富に含まれており、添加物、保存料無添加で、市販されているワンコ用のオヤツなど比べようもないほど身体に良いものです。
ライターさんのお家のワンコさんは幸せですね。
また、少量の味噌などの発酵食品も、合成品ではなく自然由来の物であれば、酵素を摂取できるため身体によく、シイタケなどのキノコ類も免疫力アップに効果的です。
キノコ類は消化に悪いとされ、敬遠されがちですが、栄養価はとても高い食材です。
粉末であれば消化の問題は解決されるので、我が家でもぜひ取り入れようと思いました。
女性 パネトーネ
うちではちくわやかまぼこはさすがに作れませんが、イワシなどのつみれをつくるときには、味付けナシのものも一緒に作ります。いっぱい作ったら冷凍しておきます。肉ベースのフードが多いので、たまには魚を食べさせたいなというときに、加熱して与えています。もちろん大喜びです。
20代 女性 ゆき
女性 ぽち
以前誕生日ケーキに、鮭でテリーヌを作ってあげましたが、テリーヌも言ってしまえば洋風かまぼこみたいな感じだし。
手間はかかりますが、喜ぶんならなんでも作ってあげたくなっちゃいます。
女性 ななこ