犬にシーチキン(ツナ缶)を与えても問題ないのか
シーチキンの缶詰はスーパーなどで安価で簡単に手に入りますし、パスタなどの料理や、サンドイッチ、おにぎりの具材など幅広く使用できるので、家に備蓄しているお宅も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、犬にとってシーチキンは与えても問題ない食材なのです。ただし、犬に与える際は油と塩分に注意が必要です。
シーチキン(ツナ缶)はそもそも何の缶詰?
まず「ツナ(Tuna)」はマグロと訳されて一般的に使われていますが、ツナとはスズキ目サバ科マグロ族に分類される魚たちの総称を言います。学術的にはカツオなども含め広い範囲を指します。その数は5属14~15種もあり、マグロ以外にもカツオやサバもその中に入るんです。
実は「シーチキン」とは「はごろもフーズ株式会社」の販売している缶詰の商品名で、登録商標となっています。「海のとり肉」という意味合いで名付けられた(所説あります)、私たちがシーチキンと呼んでいる缶詰ははごろもフーズの商品名というわけです。
ツナ缶の中身は主にビンナガマグロやキハダマグロ、カツオが原材料になります。カツオはマグロ科には属しませんが、マグロに味が似ていて価格も安いため使われるようになったのです。そしてこれらの原材料となる魚を水煮や油漬けにし、缶詰めに加工したものが「ツナ缶」になります。
シーチキン(ツナ缶)を犬に与える際に気を付けること
ツナ缶には油が大量に含まれていますし、塩分も豊富に含まれています。そのまま犬に与えると、カロリーや塩分の摂りすぎになってしまいます。
人間がおいしいと感じるように味付けされているシーチキンは、当然犬の体にはよくありません。そのためシーチキンなどツナ缶を犬に与える場合は次のような工夫をしましょう。
- 油を切って湯通しする
- 水煮を選ぶ
- 食塩オイル無添加を選ぶ
- 犬用シーチキンを選ぶ
人間用のシーチキンを犬に与える際には油を切って湯通しし、できるだけ塩気も落としてしまってください。油漬けよりも水煮の方を選ぶと良いです。
また、食塩・オイル無添加の商品もあるので、そちらの方がなお良しです。購入する際には缶詰の表記を読んで選んでみてください。もちろん、できれば犬用のツナ缶を与えるようにして、前記したように人間用のシーチキンを犬に与えないことをおすすめします。
犬にも影響あり!シーチキンの栄養素について
特に青魚の脂肪に多いDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)という不飽和脂肪酸は犬にとっても非常にいい栄養素。ですが、残念ながらシーチキンではそれほど摂取することはできません。
全く含まれないわけではありませんが、DHAやEPAは魚の脂に含まれる成分なので、シーチキンに使われる部位には、あまり含まれていないのです。
また、「ホワイトツナ」や「ライトツナ」「ダークツナ」は魚肉の明度によって呼び名が変わるので、魚の種類によって違ってきます。「ライト」はカロリーが少ないというわけではないんですね。
はごろもフーズのページにて、一口にシーチキンと呼んでも、魚の種類や魚肉の形状、調理方法によって様々なシーチキンがあるとあります。犬に与えやすいシーチキンを探してみてはいかがでしょうか。
シーチキンを使った犬のごはんレシピ
人間が食べるシーチキンをあまり犬に与えない方が良いのですが、飼い主さんと一緒に楽しみたい場合はおすそ分け程度にし、しっかり油を切って湯通しし、少量与えるようにしてください。
筆者が愛犬に作ってあげたいと思った、シーチキンを使った簡単に作れそうな犬のごはんレシピをご紹介したいと思います。
犬ごはん*小松菜とツナのパスタ
「夕食をアレンジしたレシピ」とあったので、飼い主さんも一緒に楽しめるごはんですね。納豆も入っていて栄養満点です。
ドッグ☆ツナオムレツ
お肉がないときにシーチキンが重宝するのですね。犬が丸飲みしても良いように、野菜を細かく切るのがポイントです。
犬用♡さといもとツナの混ぜご飯
これはシーチキンやごはんなどを混ぜるだけで簡単!さといもも犬は大好きな食材だと思います。
まとめ
日本では「ツナ缶」というよりも「シーチキン」の方がなじみが深く5割以上のシェアを誇っています。そんなシーチキンの缶詰は、使い勝手もよく保存もきくので、愛犬にも与えたいと思っている飼い主さんは多いと思います。
一般的に「ノンオイル」や「無添加」と表記されているシーチキンでも、人間用の食べ物には犬にもおいしく感じる油や塩分などが含まれていて、それを体の小さな犬が過剰摂取し続けると体に影響が出てきてしまいます。
犬の食べ物を選び、与えるのは飼い主さんです。アレルギーを持つ犬もいますので、与える際には少量から、与えた後に愛犬の様子をしっかりと見ることができる時間にしましょう。