犬はわかめを食べても大丈夫!
わかめは、犬が食べてもいい食べ物の一つです。もちろん、葉体や中芯も食べさせても問題ありません。
わかめは、ミネラル分が豊富な事でも知られており、日本人にとって馴染みのある食材です。
わかめには、ミネラル以外にも様々な健康効果が期待できる成分が含まれているため、愛犬の食事にも積極的に取り入れたい食材と言えます。
では、どのような栄養素と健康効果があるのでしょうか?
わかめに含まれる栄養素と健康効果について
ビタミン
- 免疫力向上のサポート
- 骨や歯の構成
- 肝臓機能の向上
わかめには、ビタミンA(カロテン)、ビタミンKなどのビタミン類が豊富に含まれています。
これらには、骨や歯の構成、肝臓機能、免疫力などをサポートする効果が期待できます。
しかし、ビタミンA、ビタミンKは脂溶性ビタミンに分類され、過剰摂取すると体に悪影響(中毒などの副作用)があるため注意が必要です。
食物繊維
- 便秘解消効果
わかめには、セルロースと呼ばれる食物繊維が含まれています。セルロースは腸の中で水分を吸収して膨らみ、便を柔らかくすることで排出しやすい状態にしてくれるので、便秘解消の効果が期待できます。
しかし、このセルロースは犬の持つ消化酵素では分断、つまり消化ができない性質を持つため、過剰摂取をすると消化不良を引き起こす可能性があります。
ヨウ素(ヨード)
- 甲状腺ホルモンの生成
- 髪や皮膚の健康を保つ
- 新陳代謝の促進
わかめには、甲状腺ホルモンの生成や髪や皮膚などの健康を保つために必要なヨウ素が含まれています。
わかめは、数ある食材の中でもヨウ素の含有量が豊富であり、新陳代謝の促進や成長ホルモンのサポート効果などが期待できます。
新陳代謝を活発にしてくれるという事は、皮膚のターンオーバーやや被毛の生え変わり、成長にも良い効果が期待できるため、年齢に関わらず摂取しておきたい成分と言えます。
ミネラル
- 健康維持に効果的
わかめには、ナトリウム、カリウム、カルシウムなどのミネラル類も豊富に含まれています。
ミネラルは、3大栄養素をサポートする重要な役割を担う成分であり、犬の健康においても欠かせません。
しかし、ミネラルの摂取はバランスが重要であるため、過剰摂取には注意が必要です。
アルギン酸
- 高血圧防止
- 便秘解消
- 血中コレステロールを下げる
わかめのヌルヌルした成分には、増粘多糖類と呼ばれる水溶性食物繊維の一種である「アルギン酸」が含まれています。
アルギン酸は、高血圧防止や便秘解消、血中コレステロールを下げる効果などが期待できます。
また、体内の余分なナトリウムを排出してくれる効果もあるので、むくみにも効果があります。
フコイダン
- 抗がん作用
- 血栓予防
- 免疫力の向上
わかめには「フコイダン」という成分も含まれています。フコイダンは、抗がん効果や血栓予防、免疫力の向上などの効果が期待されており、フコイダンを利用した犬用のサプリメントなども販売されている程です。
これらの成分は、わかめ以外にも昆布やモズクなどにも豊富に含まれています。
犬にめかぶと茎は与えても問題ないの?
「わかめ」は大丈夫だけど「めかぶ」は与えてもいいの?と、疑問に感じた方も多いのではないでしょうか。
そもそも、めかぶは何かご存知ない方もいらっしゃるでしょう。実は「めかぶ」は「わかめ」の根のような部分です。
わかめ全体を見た時に、葉のような部分が「わかめ」茎のような部分が「茎わかめ」根のような部分が「めかぶ」となります。
同じ「わかめ」ですので、犬に与えても問題ありません。
犬にわかめを食べさせる時の与え方と目安量
犬はわかめを食べても大丈夫ですが、与え方を間違えると体調不良になる可能性があります。
わかめを食べさせる時の与え方と目安量について知っておきましょう。
大量はNG!トッピング程度がベスト
犬にわかめを与える時の量は、主食のフードに少量トッピングする程度にしましょう。愛犬の体の大きさや食事量に合わせて量を調節してください。
わかめは、犬の健康に役立つ栄養素が豊富な食材ではありますが、その中には過剰摂取に注意しなければならない成分も少なくありません。
特に子犬や老犬などに「わかめ」を与える時は、その量に注意しましょう。
与える目安は週に2回程度
肉食に近い雑食である犬にとって、消化できない食物繊維を含む「わかめ」を毎日大量に食べさせることは、かえって健康に害をきたす可能性もあります。
週に2回程度、主食のドライフードや手作りご飯に一つまみ程度トッピングしたり、スープにしておやつ代わりにしたりするのがおすすめです。
細かく刻んでスープにするのがおすすめの調理法
わかめは、消化不良を起こしやすい食材のため、そのまま与えるのは危険です。細かく刻んでから茹でるのがおすすめです。
わかめに含まれている成分には、水に溶け出すものも多いため、細かく刻んだわかめを他の野菜やお肉と一緒に煮こみ、スープにして汁ごと食べさせるのがよいでしょう。
ただし、わかめにはナトリウムが多く含まれているため、調理して愛犬に与える場合も、塩分などを加えないように注意しましょう。
「生わかめ」や「無塩わかめ」を選ぼう
わかめの選び方にも注意が必要です。一言にわかめと言っても、生わかめや乾燥わかめなど様々な種類があります。
犬に継続的にわかめを与える時は、「生わかめ」や「無塩わかめ」などの塩分が少ないものを選ぶようにしてください。
これらのわかめを細かく刻んだり、ミキサーでペースト状にしたりして、消化不良を引き起こすことがないように注意しながら「わかめ」を食べさせてあげてください。
乾燥わかめに注意!与える時の注意点
わかめはとても身体にいい食材ではありますが、いくつか注意点があります。
わかめを食事に取り入れようと考えている方は、与える際の注意点を確認しておきましょう。
アレルギー
犬にわかめを与える時の注意点として、アレルギーには注意が必要です。
稀ではあるものの海藻アレルギーが存在し、嘔吐や下痢、口周りの痒みなどを引き起こす可能性があります。
初めてわかめを与える時は、少量ずつ様子を見ながら与えるようにしましょう。
過剰摂取
犬にわかめを与える時、過剰摂取には注意しなければなりません。柔らかく茹でたわかめであっても、過剰摂取することによって消化不良や塩分過多を引き起こす可能性があります。そのため、犬に毎日わかめを与えることは避けましょう。
おつまみ用わかめ
スーパーなどで市販されているわかめには様々な種類がありますが、その殆どが人間用に加工されています。
特におつまみ用の「茎わかめ」や「塩わかめ」には塩分が多く含まれているため、犬には与えないように注意してください。
よく似た食材に「とろろ昆布」「おしゃぶり昆布」などがありますが、こちらも塩分が多いため犬には与えないようにしましょう。
乾燥わかめ
無塩の乾燥わかめを水で戻してから犬に与えるのは問題ありません。
ですが、水で戻さないまま大量に摂取してしまうと胃内でわかめが膨張し、生命に関わる状態に陥ってしまう可能性があります。
乾燥したままのわかめは与えないように注意しましょう。
犬用手作りごはんのレシピ
わかめを食事に取り入れたいけれど、どういう風に与えればいいのかわからない!という方も多いのでは?
そこで!最後はわかめを使った犬用簡単レシピをご紹介します。ぜひ参考にしてください。
かぼちゃリゾットとアジスープ
こちらは、とりささみやわかめを使ったオシャレで栄養たっぷりのスープです。栄
養バランスはもちろん、食事を飲み込みにくいわんちゃんにも配慮して考案されているレシピなので、是非一度試してみてくださいね。
レンジでできる♪わんこのクリームスープ
わかめや豚肉、根菜などを使ったクリームスープのレシピです。
タイトルにあるようにレンジで簡単に作れる手作り食でもあり、お家にある食材で簡単に作ることができそうです。
まとめ
整腸作用のある食物繊維や、フコイダンの抗がん作用、ヨウ素の新陳代謝を活発にしてくれる作用など、わかめには犬の健康に欠かせないものが沢山含まれています。
手作りごはんを作っている方や、健康に良い食事を与えたいという方は、ぜひ「わかめ」を取り入れてはいかがでしょうか。
わかめをたくさん食べすぎるとヨウ素が必要以上に多く取り込まれ甲状腺ホルモンが作られなくなり甲状腺機能低下症を引き起こすことがあります。
甲状腺にトラブルがある犬には与えすぎないほうがよいですし、与える前に担当の獣医師に確認しましょう。