犬に魚を与えても大丈夫!
魚は犬に与えて良い食材の1つです。ドッグフードや犬用のおやつにも、魚が材料として使われている商品が多く存在しています。
魚は低脂肪・高タンパクで栄養素を多く含んでおり、犬の健康な体作りに役立つ食材です。また、魚は身だけではなく皮にもコラーゲンなどの栄養成分が豊富に含まれており、犬の被毛を綺麗に保つ効果も期待することができます。
魚の主な栄養成分と効果
タンパク質
魚のタンパク質は、犬の体内にある余分な塩分を排出してくれる働きがあるため、高血圧予防に効果的です。また、肉のタンパク質よりも犬の体内で消化されやすい特徴があります。
タウリン
魚に含まれるタウリンには、動脈硬化や貧血の予防、犬の目の疲労回復に効果があります。その他に、犬の血液中のコレステロールや中性脂肪を減らし、肝臓の機能を強化してくれます。
カルシウム
魚に含まれるカルシウムには、犬の骨や歯、関節を強化し健康的に保つ効果があります。その他に、犬の筋肉の形成にも必要な栄養成分です。
DHA
魚に含まれるDHAは、犬の学習能力や記憶力を高めるなど脳の働きを活発にする効果が期待できます。そのため、高齢犬の認知症予防にも効果的です。また、皮膚の粘膜を健康に保つ役割もあります。
EPA
魚に含まれるEPAは、犬の血中に血栓ができることを防ぐ働きがあるため、血栓が原因で引き起こされる心筋梗塞や脳梗塞などの予防に効果的です。また、DHAと同様に高齢犬の認知症予防への効果も期待できます。
犬に与えても良い魚の種類
赤身魚
- マグロ
- 鰹
赤身魚には、ビタミンや鉄分、ミネラルなどの栄養成分が特に豊富に含まれています。その他に、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸が多いことも赤身魚の特徴の1つです。また、犬のドッグフードの材料に使われることも多いです。
白身魚
- タイ
- ヒラメ
- カレイ
- 鮭
白身魚は、アレルギーを起こしにくく消化に良いのが特徴です。また、魚の中でも高タンパクで脂肪分が少ないので、ダイエット中の犬にも安心して与えられます。
青魚
- イワシ
- サバ
- サンマ
青魚には、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸やタウリンが多く含まれています。青魚は身に血液が多く集まっており鮮度がすぐに落ちてしまうため、犬に与える時は購入後早めに与えるようにしてください。
犬に魚を与える時の注意点
魚アレルギーに注意する
犬に魚を与えることで、魚アレルギーの症状が出る可能性があるため注意が必要です。特に青魚は犬のアレルギーを引き起こす可能性があるため、初めて与える魚としては適していません。
犬に最初に与える魚は白身魚がおすすめです。白身魚には、アレルギーの原因となるヒスタミンを作り出すヒスチジンがあまり含まれていません。下痢や嘔吐、皮膚の炎症などの症状が出ることや、体調が悪そうな時は魚を与えるのを中断してください。
ヒスタミン食中毒に注意する
ヒスタミン食中毒は、犬がヒスタミンを含む魚を食べることで発症する食中毒です。魚を常温で放置することで細菌が増えヒスタミンが生成されます。
ヒスタミン食中毒は加熱をしても防ぐことができないため注意してください。新鮮な魚を購入することや常温で魚を放置しないことが大切です。
1日の摂取量の目安より多く与えない
犬の体の大きさにもよりますが、犬に与えていい1日の魚の摂取量は10~15グラムとなっています。1日の摂取量を超えて犬に魚を与えることは避けましょう。
青魚は特に与える量や頻度に注意が必要です。犬の体質にもよりますが、毎日大量に青魚を食べることで黄色脂肪症を発症することがあります。黄色脂肪症とは、腹部や胸部の皮下脂肪にしこりができ強い痛みを引き起こす病気です。
犬に魚を与える時は、量に注意して栄養が偏りすぎないようにバランス良く与えるようにしましょう。
アニサキス症対策として加熱をする
アニサキスとは
アニサキスは寄生虫の一種で、アジやサンマ、鰹、イワシ、鮭など、主に回遊魚の内臓に寄生します。魚の鮮度が落ちることで、魚の身の部分に移動していくことが特徴の1つです。アニサキスが寄生した生魚を犬が食べると、食中毒(アニサキス症)を引き起こします。
アニサキス食中毒による症状と対策
アニサキスが寄生した生魚を食べることで、人間と同様に犬にも激しい腹痛や悪心、嘔吐などの症状が出る可能性があります。
アニサキスを死滅させるには、魚を70度以上で加熱するかマイナス20度で2日以上冷凍状態にしておくことが必要です。犬に魚を与える時には、極力生魚は避けしっかりと加熱したものを与えるようにしましょう。
もし生魚を犬に与える場合はアニサキスが寄生していないか、よく確認し、できるだけ魚を小さく切って与えるようにしてください。
魚の骨に気をつける
犬に魚を与えるときは、骨がついたまま与えないようにしてください。犬は食べる時に、ある程度の大きさまで噛んだ後すぐに飲み込む習性があります。
犬に骨がついたままの魚を与えると、噛む時に口の中を傷つけてしまうことや、そのまま飲み込んでしまい喉や胃腸に刺さる可能性があり非常に危険です。
犬の内臓に骨が突き刺さると、出血はもちろん刺さった場所から炎症が広がり治療が必要になることもあります。骨がついている焼き魚などを犬に与える場合は、必ず骨を避けて身をほぐしてから与えるように注意してください。
魚肉ソーセージを与える場合
魚肉ソーセージは人間用に加工されており塩分が多く含まれているため、犬に与えることは避けた方が良いでしょう。魚肉ソーセージを与えたい場合は、犬用ソーセージなどの商品を利用してみてください。
魚卵を与える場合
魚卵にはビタミンやミネラルなどの栄養が豊富に含まれており、犬の健康に役立つ食材です。しかし、魚卵にもアニサキスなどが寄生している可能性があるため、犬に生のまま与えることは避けてください。もし、犬に与える場合はしっかりと加熱した上で与えるようにしましょう。
犬が喜ぶおすすめの魚の与え方
おすすめの手作り犬用ごはん
手作りごはんであれば、新鮮な魚や旬の食材を取り入れることができるので、犬も喜んで食べてくれるのではないでしょうか。アレンジすれば人間も一緒に食べることができる、おすすめの犬用ごはんのレシピを紹介します。
白身魚のトマト煮
高タンパク・低脂肪の白身魚をトマトで煮込んだ犬用ごはんのレシピです。オクラの成分が魚のタンパク質の吸収を助けてくれるので体に優しく、老犬にもおすすめです。
鮭のホイル包み焼き
鮭と野菜をホイルに包んで焼くだけの簡単犬用ごはんのレシピです。鮭だけでなく犬が好きな魚を使って作ってみてください。下ごしらえに時間がかからないので、忙しい飼い主さんにもおすすめです。
魚から作られたおやつ
犬に魚を使ったごはんを手作りするのが大変な場合、魚が原材料のおやつを選んでみるのも良いでしょう。魚をそのまま乾燥させたジャーキーなどのおやつであれば、魚本来の味を楽しむことができ犬も喜んで食べてくれるのではないでしょうか。
【国産・無添加】本まぐろジャーキー 40g
まとめ
魚には、犬の体にとって摂取した方が良い栄養成分がたくさん含まれていることが分かったのではないでしょうか。犬に魚を与える時のいくつかの注意点をしっかり守って、正しい与え方で犬の食事に取り入れてみてください。魚の持つ力で、犬の健康が促進されると良いですね。
ユーザーのコメント
30代 女性 ちびまま
40代 女性 MAKI
30代 女性 さえこ
だいたい、ドッグフードにも入っているものもあるので頼りきっていましたが、たまには手作りごはんもいいなぁと思いました♪
30代 女性 きなこ
青魚にアレルギーが出やすいというのは初めて知りました。
うちはなんともないですが、あげすぎもよくないのかな?
手作りごはんの時も鮭やマグロなどを入れてみたり、たまにDHAなどのサプリも試したりしています。
魚の骨は鋭利なので注意が必要ですね。
サンマやいわしなどは、圧力鍋を使うと骨まで柔らかくなって一緒にカルシウムも摂れるのでいいですよ♪
女性 Irisalice
魚を食べて体調はよく、ダイエットにも成功しました。ついでに良質のアミノ酸やらで賢くなってくれれば言うことなし。今後も魚を色々と美味しくして食べさせたいものです。
40代 男性 eda
普段食べさせているドッグフードは鶏肉や牛肉ですが、刺身が余ってしまったし、たまには魚で気分転換にもなるだろうくらいの気持ちでそうしていましたが、記事にあるようにそんなに体にいいなら魚食の日を作ろうか、などと考えてしまいます。しかし最近話題になっているサバなどの青魚についている寄生虫アニサキスには要注意ですね。一度被害に遭ったことがありますが、あの苦しみを愛犬にはさせられません!
女性 ハル
以前は、煮干しもおやつにあげていたのですが、煮干しはカルシウムとビタミンDがたくさん摂取できて良い食材ではありますが、摂取しすぎるとカルシウムが多い分、尿管結石になってしまう恐れがあると本で読んだので、与える量を控えるようにしています。
魚をあげるさいには寄生虫が心配ですし、よく火を通して、小骨などがないかを確かめてから与えています。人間用にお刺身を購入したときには、愛犬にもマグロを炙ってあげると大喜びで食しています。
女性 ブン
女性 はなぷー
以前、ヘルシーなお菓子をと思って犬用のいりこをあげていました。うちの子は大好きだったようで、袋を開けただけで飛んできました。ヘルシーそうだし、ほかのお菓子に比べてコスパもいいです。少し気になっていたのは塩分のこと。わんこは人間よりも塩分に関しては気を使ってあげたいところです。これに関しては減塩のいりこの種類もたくさんあります。が、よく考えると煮干って青魚でできていることが多いですよね。塩分意外にも取りすぎには注意が必要なんですね。
赤か白のお魚がいいとのことで勉強になります。手作りでご飯を作ってあげるときはぜひこちらの記事も参考にさせてもらいます!
女性 コロ
マグロは特に栄養素も高いんですね。高齢なので肉だけではなく魚も少しだけでも挑戦してくれるといいんですが。
他の方のコメントにある残ったお刺身を茹でて与えるというのはいいですね!お刺身くらいなら小さめなのでわんこに与えるのにもちょうどいい量です。
女性 ウーロン茶
女性 ななこ