皮膚が弱く、皮膚病になりやすい犬種
寒くなり乾燥が気になる時期ですが、元々犬は人間と比べてとても皮膚がデリケートで弱い生き物です。
今回はその中でも、特に皮膚が弱い犬種についてご紹介したいと思います。
- フレンチブルドッグ…顔のしわの中に汚れが溜まりやすい
- パグ…顔のしわの中に汚れが溜まりやすい
- プードル…くるくるとした被毛なので汚れが溜まりやすい
- アメリカンコッカースパニエル…体質的に油っぽい皮膚になるため細菌に感染しやすい
発症しやすい皮膚病
膿皮症
皮膚で化膿性細菌の繁殖が起こり、化膿して強い痒みが起こる。
脂漏症
内分泌系の異常や、寄生虫感染、栄養不足、アレルギーなどが原因で引き起こす皮脂腺の異常によるもの。
皮膚の弱いわんこのケア
実際に皮膚の弱い犬種を飼っている方や、これから飼いたいと検討されている方に、ぜひ行ってほしいケアをご紹介します。
毎日のブラッシング
抜け毛となった死毛を取り除くことで風通しが良くなります。
またブラッシングの効果としては、皮膚を清潔に保つだけでなく刺激することで新陳代謝が良くなり、血行促進も期待できるので、こまめに行ってあげてください。
乾燥を防ぐ
今の時期、空気自体が乾燥していて私たちでさえ肌の乾燥を実感します。
犬の皮膚は人間の皮膚と比べて1/3程の薄さしかありません。
非常に敏感で荒れやすいのです。
乾燥を防ぐためにも人間同様、保湿を心がけましょう。
肉球クリームを使う
人間のかかととを想像してください。乾燥してひび割れてしまうことってありますよね。
肉球も同じで乾燥するとひび割れ、中には出血してしまうわんちゃんもいます。
肉球に薄く塗るだけで良いので、散歩から帰った後など少しの時間に塗ってあげると良いですね。
室内湿度を40%~60%に保つ
愛犬が一番長く過ごす場所に湿度がわかるものを置き、40%~60%に保つようにします。
これは人間でも同じことなので飼い主である私たちも共に気をつけたいところですね。
しっかりシャンプーしっかりドライ
皮膚の清潔を保つためにはシャンプーはかかせません。
シャンプーとリンスをした後は、洗い残しがないようにきちんとすすぎ洗いをしてください。
洗い残しがあると、そこから皮膚病の発生に繋がることもあるので要注意です。
また、シャンプー後はタオルドライで乾かしてから、ドライヤーでしっかりと乾かすようにしましょう。
皮膚病の原因の多くは、ドライ時の生乾きによるものだといわれています。
犬種ごとに皮膚病予防!
フレンチブルドッグ&パグ
ラバーブラシでブラッシング
短毛の犬種ですので、カットは不要ですがその分抜け毛が多いのが特性でもあります。
抜け毛をそのままにしておくと、清潔な状態を保つことができませんし、その他に皮膚に付着した汚れを落とすために毎日ブラッシングをするよう心がけましょう。
※抜け毛対策にはラバーブラシをおすすめします
しわの間を清潔に
鼻周りのしわは汚れが溜まりやすく、この部分より皮膚病が発生することがあります。
濡れたタオルでしわを伸ばしながら拭いて、常に汚れを取り除くようにしましょう。
また、涙多いとしわ部分が湿っていることが多いので、脱脂綿や綿棒を使ってしっかりと拭き取りましょう。
プードル
低刺激のシャンプーを
子犬の頃はもちろん成犬になっても、プードルの皮膚はとてもデリケートなので、低刺激のシャンプーを選びましょう。
専用のスリッカーでブラッシング
特徴的な被毛を持っているプードルですが、丸まっているので汚れが溜まりやすいのが悩みどころ。
専用のスリッカーを使用したブラッシングで、溜まった汚れを取り除いてあげてください。
スリッカーは柄を下から支えるように、軽く持つと皮膚を傷めずにブラッシングすることができます。
アメリカンコッカースパニエル
二次感染を防ぐ
独特な臭いがしてきたり、皮膚のかゆみが増している場合は、クロルヘキシジンなどの殺菌性のあるシャンプーで二次感染を防ぐことも必要です。
どんなシャンプーが良いのかわからない場合は、動物病院へ受診し、皮膚の状態に合ったものを処方してもらいましょう。
まとめ
いかがでしたか?
元々皮膚が弱いわんちゃんや、皮膚病にかかりやすい犬種もいます。
毎日のブラッシングケアやシャンプー時のすすぎ洗いなど、一手間をかけてあげるだけで皮膚病の発生リスクを下げることができます。
ただし、たくさんやれば良いという訳ではありませんので、シャンプーの頻度などは愛犬の犬種や年齢など考慮して行ってください。
私たち飼い主でも皮膚のかゆみや痛みには悩まされます。
愛犬に同じ思いをさせないためにも、日頃から様子をチェックして予防に努めましょう。
ユーザーのコメント
40代 女性 匿名
記事にあげられている皮膚が弱い犬種のなかには含まれていませんが、我が家のダックス君もパピーの頃から皮膚が弱く、夏は高湿度によるホットスポットと呼ばれる急性湿疹、冬は乾燥による湿疹に毎年悩まされていました。
まず、夏場の湿疹について、対応を考えました。
高湿度によって毛の内部に雑菌が繁殖して湿疹が起こるため、まず、サマーカットにすることを思い付き、いつもお世話になっているトリマーさんに相談しましたが、夏の紫外線から肌を守る為に毛が生えているため、多少、毛をすく程度は良いと思うが、サマーカットは薦められないと言われました。そして、毛をすいたとしても、見た目は涼しげになるが、実際はワンコは大して涼しさを感じていないのだそうです。
そのため、サマーカットは諦め、とにかく部屋の湿度をあげないよう、リビングに湿度計を置き、エアコンのドライ機能を上手に使って湿度が60%を超えないよう心がげるようにしました。
また、体内から雑菌に負けない強い肌を作れるよう気を付けるようにしました。手作りご飯の際にはオメガ3配合の良質なオイルを摂取出来るよう、サーモンオイル、エミューオイル、亜麻仁オイル、ココナッツオイルを与えています。
冬場の乾燥についても、湿度が40%から下がらないように加湿器を使い、食事には良質なタンパク質及び夏と同様にオイルを追加しています。
なお、加湿器のフィルターの掃除も大切です。カビが繁殖したフィルターのまま加湿器を使うことは、カビ菌を空気中にばらまくことになり逆効果です。
これらの方法でだいぶ症状をコントロール出来るようになりましたが、最も短時間で分かりやすい効果が現れた対策は、家でもトリミングサロンにおいても、一切のブラッシングを止め、毛を乾かす際もブラシは使わず手櫛で乾かすようにしたことです。
夏は高湿度によって生じた雑菌が付着した肌にブラッシングをすることで肌が刺激され、湿疹が出来、冬は乾燥によって弱った肌にブラッシングの刺激が痒みを引き起こし、掻き壊すことで湿疹が出来るのではと考え、この方法を試した結果、ここ2年程、湿疹は出来ておりません。
ブラッシングをして汚れをとり、肌の血行を良くするようアドバイスされることが多いのですが、愛犬のように止めた方が効果が現れる場合もあります。
犬種にもよりますが、トリミング犬種でない限り、適切な食事で栄養状態が良ければ、ブラッシングをしなくても毛が絡まることは早々ありません。
ブラッシングは良いことばかりではないようです。同じような症状で悩まれている方がいらしたら、一旦止めてみるという方法もあるとお伝えしたいと思います。