犬のしつけに音を使ったことがある?
今回は、犬のしつけで効果のある音についてのアンケートを取り、使った音や効果などについて集計しました。
アンケート結果を見ると、犬のしつけに音を使っている方も多く見られ「しつけ=音」に効果があるのかも?ということで試したことがある方も多いのではないでしょうか。
円グラフにもあるように、犬のしつけに音を使ったことのある方は84.5%と意外にも多いです。中には「音を使ったしつけは根本的な解決にならない」といった回答も見られ、犬のしつけに音を使うということに抵抗がある方も少なくありません。
音を使ったしつけには賛否両論ありますが、その効果が気になるところですね。
音を使ったしつけの効果
犬に音を使ったしつけに効果があったと回答した方は66.7%、まったく効果がなかったと回答した方が13.7%、その他と回答した方が19.6%という結果になりました。
その他と回答した方の全員が、「その時はやめたけど結局元に戻った」と答えていることから、33.3%の方には効果がなかったようです。
ちなみに、犬のしつけに音を使った状況を見ると、一番多かったのが「無駄吠え」で、続いて「いたずら」「噛む」「犬同士の喧嘩」「排泄の失敗」でした。
無駄吠え | 65% |
---|---|
いたずら | 13% |
噛む | 10% |
排泄の失敗 | 6% |
犬同士の喧嘩 | 6% |
効果には個体差がある
確かに、犬のしつけ方には個体差があり、正しいとされているやり方がすべて当てはまるわけではありません。
人によっては、しつけ方や叱るタイミングを間違えていたり、そもそも問題行動を起こすことに原因が隠れていることも多々あるため、一概に「音を使ってもしつけの効果がなかった」と言い切ることはできません。
適切な状況であれば効果的
犬のしつけに音を使うことに抵抗がある方も、今まで効果のなかった方も、もう一度知っておいてほしいことは、犬の習性を理解して適切な状況であれば、音のしつけは効果的であることです。
例えば、吠え癖や噛み癖、いたずら行為などの問題行動であれば、適切な音を使うことでしつけの効果が期待できますよ!
大きすぎる音は、犬を驚かしてしまうだけでしつけに効果はありません。怒鳴ることも同様で、しつけには意味がないのでやめましょう。
「問題行動=嫌な音がする」を覚えさせる
音を使ったしつけには、「犬が嫌いな音」を使うことが最も効果的なのです。犬に「問題行動を起こすと自分の嫌な音がする、だからやめておこう」と学習してもらうことを目的に、辛抱強く行う必要はあります。
犬が自分の好きな音を聞くと体が反応するように、「問題行動 = 嫌な音がする」と覚えれば我慢できるようになりますよ!
愛犬の目の前で飼い主さんが嫌な音を出してしまうと、飼い主さんを嫌いになってしまうことがあります。犬が飼い主さんを見ただけで逃げてしまう、といった恐怖心も植え付けてしまいかねないため、犬が嫌な音を出す時には愛犬に気付かれないようにしてください。
犬が嫌がる音の種類は?
ここでは、犬が嫌いな音について見ていきましょう。犬によって「好きな音、嫌いな音」は違ってきますが、愛犬のしつけに使える音を見つける参考になるかもしれません。
突然鳴る、予測な出来ない音
犬が嫌いな音には、予測することのできない突然鳴る音があり、雷や花火、車のクラクションやインターホンなどが挙げられます。
普段であれば、誰かが歩いてくる、何かが近付いてくるといったことを優れた聴覚で正確に情報収集できます。ですが、雷などの突然の音には対応できずに驚き、恐怖を感じてパニックを起こしてしまうのです。
嫌な経験をした音
犬は音とその時の出来事を関連付けて覚えています。ですから、袋のカサカサといった音を聞けば「おやつかも!」と嬉しそうに寄ってきませんか? 逆に、嫌な経験をした時の音もしっかり覚えています。
お風呂が嫌いな犬であればシャワーの音が嫌だったり、飼い主さんに低い声で叱られていれば、飼い主さんの低い声も犬にとっては嫌な音となりますね。
自然界にない音
犬は自然界にない音が嫌いです。掃除機や洗濯機、ドライヤーの音、電気工具や金属音、超音波など、自然界では聞くことのない音ですね。
その中には、掃除機やドライヤーが好きな犬もいますが、それは楽しい出来事が関連づけられているためでしょう。
しつけでよく使われている音
アンケート結果で、しつけに効果がある・なしに関わらず、一番多かった回答は「金属音」によるものでした。空き缶や金属製品を使った音で自然界にはなく、突然鳴る音でもあるため、犬は驚くようですね。
それでは、アンケート回答から効果があったしつけの音をご紹介します!
空き缶やペットボトルに入れるものは、小銭・ビー玉・乾電池・小石といった身近なものがほとんどで、しつけの効果は高い傾向にありました。
おもちゃの音を鳴らすと戸惑ったり、一時的に吠えるのを止めたりと効果には個体差があるようです。とりあえず問題行動をやめさせたいという場合はおすすめです。
その他にも手を叩く、床を叩く、犬笛を吹く、オルゴールといった回答もありましたよ!
犬が嫌がる音などを出せるおすすめしつけグッズ
犬のしつけに音は効果的ですが、それだけに頼ってしまうのはあまりいいことではありません。愛犬が問題行動を起こさないように原因を作らないことも大切です。
ここでは、しつけに効果的なグッズをご紹介しますので、音を使ったしつけと普段からの接し方を上手に併用してくださいね。
空き缶にビー玉や小銭を入れたもの
しつけに効果的な音を出すのなら、空き缶にビー玉や小銭を入れたものがおすすめです。アンケートの回答でも多く見られた手作りグッズですが、犬の嫌いな金属音を出すことができます。
作り方はとっても簡単で、空き缶に数十個のビー玉か10円玉などの重みのある小銭を数十枚入れて、飛び出してこないようにテープでしっかり蓋をするだけ。 愛犬が問題行動を起こしたら、犬に見えないよう「ガシャン!」とするだけなので、1度試してはいかがでしょうか。
犬笛
犬の呼び戻しやしつけのために使われる犬笛は、問題行動のしつけにも利用することができます。
犬笛は、音域やコマンドの信号パターンを決めてそれぞれ犬に覚えさせなければいけないことや、信号パターンや音域を変えてしまうと犬が混乱してしまうため、犬笛初心者では慣れるまでが難しいです。
異なる音域を出すことのできる無料の「犬笛アプリ」もあるため、犬笛でしつけを行ってみたい方は試してみるのもいいかもしれませんね。
超音波
人間の聞こえる音の周波数は20~20,000Hzですが、犬の聞こえる音の周波数は40~65,000Hzです。犬は高い高周波を聞き分ける能力に長けていますが、それをしつけに利用しようと開発されたのが、犬の嫌いな音を発生させる超音波装置です。
首輪タイプ、手動タイプ、自動で鳴き声を感知するタイプとありますが、手動タイプであれば無駄吠えだけでなく、いたずらなどの問題行動のしつけにも使用できますよ!
クリッカー
クリッカーはイルカの調教のための装置で、押すとカチッと音がします。犬の褒めるしつけに使えるとして注目されています。
愛犬が正しいことをして褒める時に1度だけ鳴らしご褒美を与えることで、犬はカチッと音がしたら褒めてもらえると学習します。
犬は飼い主さんの声で褒めてもらえることが一番嬉しいのですが、人間の声はその時々の感情や声の高さが変わり一定ではありませんね。
犬にとって褒められているのか叱られているかの判断が難しいこともあるため、クリッカーを鳴らしてからたくさん褒めてあげることで好きな音となります。