愛犬のお手入れについて
犬関係のお仕事をしていたので、私自身は愛犬の体のお手入れは基本自分で行っていました。
愛犬はコーギーなのですが、フラッフィーという毛の長めのコーギーでダブルコート(二重構造になっている毛)の犬種なので、シャンプー後の乾かしの作業には少し苦労しました。
シャンプーはもちろん、爪切りなどの作業もおとなしくさせてくれたことが救いでしょうか。
歯磨きは初め数日に1回程度行っていましたが、それでも一度獣医さんのところで麻酔をかけて歯石をとって頂いたことがあります。幸い、歯を1本も失わずに済みました。
その後は、毎日歯磨きをし歯石がつかないよう努力を重ねました。やはり、人間同様、犬も毎日の歯磨きは大切なんだと実感した出来事でした。
耳掃除について
犬の体の中で最もトラブルが発生しやすい場所と言ってもいいと思います。
特に垂れ耳の犬種においては風通しが悪く、湿気がたまり不衛生になりやすいので清潔に保つことで様々なトラブルを防ぎます。
耳垢がたまっていたり耳が黒ずんでいる場合、外耳炎や疥癬の可能性があります。
外耳炎を悪化させたり慢性化させてしまうと中耳炎になる恐れもあり、外耳炎を発症すると痒みがあるため頻繁に耳を搔いたりふったりすることで、耳血腫(耳介の中に血がたまり腫れる)を発症しやすくなります。
健康な犬の耳は耳垢や黒ずみ、膿み、悪臭、腫れや炎症などはありませんので毎日チェックしてみてください。
またそのような症状が出ている場合には一度、獣医師に相談してください。
耳掃除のやり方について
ここでは耳掃除のやり方について説明していきたいと思います。
●使う道具
コットンあるいはガーゼ、脱脂綿のいずれか、耳掃除用の洗浄液(ペットショップ等で販売されている)
※綿棒は耳の中を傷つける恐れがあるので使わないでください。
立ち耳の犬ならば外側にぷっくりとでている部分、垂れ耳の犬ならば耳をめくった内側(途中で折れ曲がっているところ)を耳介といいます。
ここは見てすぐ汚れなどがわかる場所です。コットンなどに耳掃除用の洗浄液をたっぷり含ませて優しくふいてあげましょう。
※乾いた状態のもので拭くのは避けてください。
耳の中は、犬をしっかり押さえて耳の中に洗浄液を直接たっぷり流し込みます。耳の根元をやさしく揉みこみます。するとクチュクチュと音がすると思います。
揉みこむことで耳の中の汚れなどが浮き出てきます。犬がブルブルっと体を震わせると中から汚れた液体が飛び出てきますのでコットンなどで優しく拭き取ります。
耳の中(外耳)に毛がはえている犬種がいます(マルチーズやプードルなど)
耳の中に毛がはえた状態にしておくとほこりが毛に絡みやすくなりますのでぺアン(かんし)で抜きます。
※犬が動いたりすると誤って耳の中を傷つける恐れがありますので、無理な場合にはペットサロンなどでやってもらいましょう。
通常、耳掃除は2週間に1回程度行っていくと良いと思います。
歯磨きについて
歯垢は食後6~8時間、歯石は3~5日で形成されるといわれています。この状態のまま放置すると歯周病になる恐れがあり、歯周病は知らないうちに顎を壊していくという歯の周りで起こるとても怖い病気です。
また口の中だけでなく全身に悪影響を及ぼすこともあります。
この歯周病予防のために大切なのが毎日の歯磨きです。最近ではペット用のデンタルケア用品も様々なものが販売されています。
その中で特に効果的なのは歯ブラシによる歯磨きです。犬が慣れていない場合は嫌がることもありますが少しずつ慣らしていきます。
そのやり方についてこれから説明していきたいと思います。
歯のブラッシングの慣れさせ方・やり方
ステップごとに1~2週間かけて、ご褒美をあげながら行うのがコツです。
●使う道具
歯ブラシ(ペット用のもの、人用のでも代用できます。ヘッドの小さいものを使いましょう)
水(コップなどに入ったもの)ペット用歯磨きジェルなど(これはなくてもOK!)
・ステップ1
軽く唇に触ります。できたら褒めてご褒美をあげます。
・ステップ2
ご褒美を見せます。指などに大好きな食べ物をくっつけた状態で歯に触れます。
できたら褒めてご褒美をあげます。
・ステップ3
ご褒美を見せます。歯ブラシを数秒だけ歯につけます。このときはまだ磨かないでください。できたら褒めてご褒美をあげます。
・ステップ4
ご褒美を見せます。数秒だけブラッシングします。できたら褒めてご褒美をあげます。これを繰り返し全体を磨いていきます。
・ステップ5
歯の内側をブラッシングします。ステップ4を繰り返し行います。
できたら褒めてごほうびを繰り返し、少しでも嫌がるようであれば無理をせず前のステップに戻ってやり直しましょう。
どうしても歯ブラシが無理な場合は、ガーゼなどを指に巻いて行います。
歯磨きをするときは必ずブラシを水で濡らして行いましょう。
爪切りについて
犬の爪は放置しておくと内側へ丸く巻き込みながら伸びていきます。伸びた爪は先端が指先に突き刺さってしまい歩けなくなってしまうので定期的に爪切りを行う必要があります。
爪の中には血管が通っていて爪が伸びるたびに血管ものびていきます。
外での散歩など運動させたりすることで爪は自然にすり減るため飼育の仕方次第では犬によってほとんど伸びないこともあります。近年は小型犬など室内で飼育される犬が多いため爪切りを必要とする機会は多いと思われます。
爪切りを嫌がる犬は多いですが小さいうちから少しずつ慣らしていくようにしましょう。
爪切りの慣れさせ方・やり方
●使う道具
ペット用爪切り(ギロチンタイプ)、やすり、止血剤(ペットショップ等で販売されています)
・ステップ1
爪切りは足を持って行う作業なので、まず足を触ったり持ったりすることに慣れさせます。ご褒美を見せながら足を触ったり持ったりします。おとなしくしていられたら褒めてご褒美をあげます。
・ステップ2
ご褒美を見せながら爪切りを犬の足につけます(この時点ではまだ切らない)
おとなしくしていられたら褒めてご褒美をあげます。
・ステップ3
足を持って一本だけ爪を切ってみます。白い爪の場合は血管が通っているのがすけて見えると思います。その血管を切らないように血管の手前まで切っていきます。
黒い爪の場合は、血管が全く見えないので白い断面が見えるまで少しずつ切り進めます。
できれば誰かに手伝ってもらいおもちゃやご褒美などで犬の気をまぎらわせながら楽しいこととセットにしてやります。切れたら褒めてご褒美をあげます。
最初は、一気に全部切ろうとせず、今日1本切れたら明日また1本…と少しずつ慣らして一度に切れる本数も徐々に増やしていきましょう。
切り過ぎて出血してしまった場合は、止血剤をぬっておきます。
爪を切ることに慣れたらやすりをかけて爪の先端を丸くしておくと、抱っこしたときなどに爪が触っても痛くありません。
爪切りは通常1ヶ月に1~2回行います。
最後に…
犬の爪切りや歯磨きなどはとても小さな日常的なケアのひとつです。
ですがどちらにしてもケアを怠れば歩けなくなったり、歯を失うこともありますし、他の重篤な病気も招きかねません。
毎日ワンちゃんを見ているのは飼い主さんです。爪の伸び具合、歯の汚れ、耳の中の異常など普段のお世話を通してできるチェックをやって頂き、ワンちゃんがいつも健康で清潔に過ごすためにも比較的手軽にできるこのお手入れをぜひ実戦してみてはいかがでしょうか?
ユーザーのコメント
40代 女性 oomiya
うちの犬は小型犬で口が小さいので、幼児用の毛が柔らかくて小さな歯ブラシを使っています。歯磨きを指導してくれた獣医さんが、小型犬用の小さなブラシで行うよりも、歯磨きが苦手なわんちゃんには、大は小を兼ねるで大きめのブラシでワシャワシャワシャとやっちゃってください、その方がやらないよりずっといいです、とおっしゃていて、なんだかちょっと救われました。歯の裏側や下の歯などはやらせてもらえませんが、少しずつ頑張って歯磨きをするように心がけています。
女性 mako
30代 女性 まろんママ
30代 女性 すず
しかし困ったのが歯磨きで、どうしても上手にやらせてもらえず悩んでいたのです。
しかしワンちゃんホンポの他の記事で、とてもいいアイデアがあってそれを実践中です。
ヨーグルトで歯磨きをする方法です。うちの犬はヨーグルトが大好きなので、歯ブラシにヨーグルトをつけながら歯磨きをすると、一瞬イヤイヤするのですが、歯に当たると「え?」シャカシャカ磨きながらベロを動かし「お?」と、イヤイヤとオイシイを行ったり来たり、だましだまし歯磨きが行えるようになりました。ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、口内環境を良くしてくれる効果もあるんだとか。
是非お勧めですよ。
20代 女性 シーナ
女性 Sato
30代 女性 ロン
20代 女性 ラッキー