犬にオリーブオイルを与えても大丈夫!
犬にオリーブオイルを与えることは、健康な犬であれば基本的に可能です。ただし、オリーブオイルは脂質が中心の食品なので、与え方を誤るとお腹の不調につながることがあります。
オリーブオイルはオリーブの実から得られる植物性の油で、一般的に犬にとって危険な成分が含まれるものではありません。そのため、ドッグフードに少量を足すトッピングとして取り入れる飼い主様もいます。
一方で、油は少量でもカロリーが高く、体質によっては便がゆるくなる場合があります。特に、脂質に弱い犬や胃腸がデリケートな犬では、少しの量でも負担になることがあるため、過信は禁物です。
また、便秘や被毛ケア目的で検討されることがありますが、あくまで食事の補助としての位置づけです。便秘が数日続く、嘔吐や食欲不振があるなど体調に不安がある場合は、自己判断で油を追加せず、早めに動物病院へ相談しましょう。
オリーブオイルに含まれる栄養素と犬への影響
オリーブオイルには、犬の体づくりに関わる脂肪酸や、酸化から守る働きが知られる成分が含まれています。
ただし、これらはあくまで食事全体の栄養バランスが整っていることが前提で、特定の成分だけで体調が大きく変わるといったものではありません。
ここでは、オリーブオイルに含まれる代表的な栄養素と、犬の健康維持における関わりを整理します。
オレイン酸
オリーブオイルの主成分として知られる一価不飽和脂肪酸です。脂質は犬にとって重要なエネルギー源のひとつであり、オレイン酸はその供給源になります。
また、比較的酸化しにくい性質を持つため、日々の食事に含まれる脂質を扱ううえで取り入れやすいタイプの脂肪酸とされています。
ビタミンE
ビタミンEは抗酸化ビタミンとして知られ、体内の脂質が酸化しやすい環境に傾くのを抑える働きが期待されます。
年齢を重ねた犬では、日々のコンディション管理がより大切になるため、食事の中で抗酸化成分を意識する考え方があります。ただし、体感には個体差があるため、過度な期待は避けましょう。
ポリフェノール
エクストラバージンオリーブオイルなどに含まれることがある成分で、抗酸化成分のひとつとして知られます。食事の中で酸化ストレスに配慮するという意味では、健康維持を補助する可能性があります。
ただし、含有量は製品の種類や製法によって差があるため、成分の有無や量で効果を判断しないことが大切です。
犬へのオリーブオイルの与え方
オリーブオイルを犬に取り入れるときは、いつもの食事に少量をなじませる方法が基本です。単体でなめさせるよりも、フードに混ぜたほうが口に残りにくく、食事の流れの中で取り入れやすくなります。
最も手軽なのは、ドッグフードの上に数滴たらし、全体に軽く混ぜてから与える方法です。オイルの香りが立つため、食欲が落ちているときのトッピングとして使われることもあります。
ムラがあると一部だけ多く摂ってしまうため、なるべく全体に薄く絡めるのがポイントです。
手作りごはんの場合は、仕上げに少量を回しかけてなじませる方法が取り入れやすいでしょう。食材に直接かけると食べ残しが出やすい犬もいるため、刻んだ具材や主食とよく混ぜて、味や香りが均一になるように調整してください。
初めて与えるときは、味や体調の変化を確認するため、まずは数滴から試すと安心です。翌日の便の状態や食欲に問題がなければ、少量の範囲で続けやすい形に整えていきましょう。
犬にオリーブオイルを与える際の注意点
オリーブオイルは少量であれば取り入れやすい一方、脂質が中心の食品のため、体質や健康状態によっては負担になることがあります。
安心して続けるには、体調変化のサインを知り、避けたほうがよいケースを押さえておくことが大切です。
与えすぎは下痢・嘔吐の原因に
オリーブオイルを多く摂ると、消化しきれない脂質が刺激となり、便がゆるくなったり嘔吐したりすることがあります。
お腹が弱い犬ほど影響が出やすいため、便の状態が変わった場合は中止し、落ち着いてから見直しましょう。
膵炎・高脂血症の犬は避ける
膵炎の既往がある犬や、血液検査で脂質が高いと指摘された犬は、脂質の追加が症状を悪化させることがあります。少量でも影響が出る場合があるため、自己判断で与えず、必ず獣医師に確認してください。
療法食中は自己判断で足さない
腎臓や肝臓、心臓などの病気で療法食を与えている場合、フードは成分バランスが計算されています。オイルを足すことでカロリーや脂質比率が変わり、治療方針に合わなくなる可能性があるため、追加する前に必ず相談しましょう。
アレルギー症状が出たら中止して受診する
頻度は高くありませんが、体質によっては皮膚の赤みやかゆみ、目の周りの腫れ、下痢などが見られることがあります。
与えたあとに異変が出た場合は中止し、症状が続くときは動物病院を受診してください。呼吸が苦しそう、ぐったりしているなど強い症状がある場合は早急な受診が必要です。
ガーリック入り・香味オイルはNG
人用のフレーバーオイルや調味料入りのオイルには、犬に不向きな成分が含まれることがあります。特にガーリック入りは避け、使用するならシンプルなオリーブオイルを選びましょう。
酸化した油は避ける
油は時間とともに酸化が進み、風味が落ちるだけでなく体に負担となる可能性があります。においが変わったものや、開封から時間が経ちすぎたものは使わず、保管は直射日光や高温を避けて行ってください。
涙やけ改善は期待しすぎない
涙やけは体質や目の構造、アレルギー、ケア方法などさまざまな要因が関わります。オリーブオイルだけで改善を狙うのは難しいため、気になる場合は原因の確認を優先し、必要に応じて獣医師に相談しましょう。
犬に与えてもいいオリーブオイルの量
オリーブオイルは少量でもカロリーが高いため、体重に合わせて控えめに始めることが大切です。
ここで示す量は、初めて与える際の開始量の目安(1日の上限目安)であり、毎日必ず与えることを前提としたものではありません。
最初は下表の範囲内でも数滴から様子を見ることをおすすめします。便の状態や体調に変化がなければ、上限を超えない範囲で少量ずつ調整してください。
| 犬の体重 | 開始量の目安 |
|---|---|
| 超小型犬(〜5kg) | 小さじ1/4杯まで |
| 小型犬(5〜10kg) | 小さじ1/2杯まで |
| 中型犬(10〜20kg) | 小さじ1杯まで |
| 大型犬(20kg以上) | 小さじ2杯まで |
子犬や老犬、運動量が少ない犬では、表よりもさらに少ない量が適する場合があります。また、オリーブオイルを加えた日は、その分フード量を微調整し、カロリーが過剰にならないよう意識しましょう。
基本的には、日常的に大量に与えるものではなく、トッピングとして週に数回程度取り入れる使い方が無理のない方法です。体調に不安がある場合は、無理に量を増やさず、様子を見ながら判断してください。
まとめ
オリーブオイルは、健康な犬であれば少量を食事に加える形で取り入れやすい食品です。
脂質はエネルギー源として必要ですが、与えすぎると下痢や嘔吐、体重増加につながることがあります。初めてのときは数滴から始め、体重に合った上限の範囲で様子を見ながら調整しましょう。
膵炎や高脂血症、療法食中の犬は悪化や栄養バランスの崩れが起こり得るため、自己判断で追加せず獣医師に相談することが大切です。体調変化があれば中止し、必要に応じて受診してください。



