犬がじゃがりこを食べてしまったけど大丈夫?
結論から言ってしまえば、犬にじゃがりこを与えることは好ましくありません。しかし犬が食べてしまった場合、緊急性はないためそのまま様子を見ていて大丈夫です。
じゃがりこの原材料はじゃがいもです。イモ類にアレルギーのある犬であれば、体が赤くなったり痒がる、下痢や嘔吐などの症状が出ることもあります。下痢や嘔吐の症状が見られた場合は、動物病院を受診しましょう。
犬にじゃがりこを与えてはいけない理由
犬がじゃがりこを食べてしまってもそれほど問題がないのであれば、うちの子は健康だし少量なら与えてもいいのでは?と、思う方もいるかもしれません。
しかし、緊急性がないことと安全であることは、180度意味が違ってきます。ここでは犬にじゃがりこを与えてはいけない理由について見ていきましょう。
塩分の摂り過ぎになってしまうことも
犬にじゃがりこを与えていけない理由として、塩分過多になってしまう恐れがあるからです。じゃがりこ1包装に含まれる塩分は0.8g~1.1gで、犬が1日に必要とするナトリウムは体重1kgあたり50mgですが、ナトリウムを塩に換算すると0.127gとなります。
体重5Kgの犬が1日に摂取しなければいけない塩分は0.63gですが、ドッグフードやおやつに塩分が含まれていることも考えれば、じゃがりこを与えるのは好ましくありません。犬にとって塩分は生命活動を維持するために必要な役割がありますが、多すぎる塩分は心臓や腎臓に負担がかかってしまうのです。
添加物や香辛料がたくさん含まれている
また、じゃがりこには香辛料、乳化剤、調味料、香料、酸化防止剤などの添加物が含まれています。じゃがりこの種類によっては玉ねぎやねぎを含む製品もあるため、犬が口にしないように注意する必要があります。
いくら少量ならそれほど犬の体に害を及ばさないとは言っても、犬が濃い味に慣れてしまったら、ドッグフードを食べなくなってしまうことにもなりかねませんので、じゃがりこを与えるのは止めましょう。
植物油に注意!
どの種類のじゃがりこであっても、じゃがりこの原材料には植物油と粉末植物油脂が使用されています。植物油といえば聞こえも良く、犬にも油は必要とされていますから、問題がないように思えますね。
でも、植物油の種類には良質なものからそうではないものまでさまざまです。どんな油を使っているか、どのような植物の油なのかはわかりません。
また、「ドッグフードの危険な油」として知られるトランス脂肪酸などを含む部分的加工油を、お菓子などの加工食品であれば植物性油脂と表示することができるのです。
トランス脂肪酸を過剰に摂ってしまうと、犬の体内の臓器にダメージを与え、心臓疾患、免疫機能低下、ガン、アトピー、アレルギーなど、さまざまな悪影響をもたらすものなので、愛犬の健康のためにもじゃがりこは与えるべきではありません。
肥満の原因にも
そしてもう一つ。じゃがりこのカロリーは、1包装あたり198kcal~292kcal、糖質も23g~34gと高めです。犬にも糖質は必要ですが、多すぎると肥満の原因になってしまいます。
食べたそうに見つめる愛犬の熱い視線に、ついついちょっとだけなら...と思いたくなる気持ちはわかりますが、グッと我慢しましょう。
犬がじゃがりこを誤飲したときの対処法
犬が飼い主の目を盗んでじゃがりこを食べてしまった、誰かからおやつにと与えられた、落ちているじゃがりこを食べてしまったなど、犬がじゃがりこを食べてしまうことは考えられますね。
じゃがりこを食べてしまっても、吐かせるなどの対処は必要なく、緊急性があるわけでもありません。1包装程度なら様子を見ていて大丈夫ですが、冒頭でもお伝えしたようにイモ類にアレルギーがある犬、心臓疾患や腎臓疾患がある犬などは、念のため動物病院へ相談するようにしましょう。
また、今までじゃがりこを長い間与えていた方は、どんな影響がでるかは未知数なため、愛犬の定期的な健康診断を受けるようにしてくださいね。
犬にじゃがりこを与えないで!
じゃがりこはじゃがいもだから大丈夫、と思っていた方も多いと思いますが、やはり犬にはじゃがりこを与えるべきではありません。現に数年前、犬用じゃがりこのようなものが販売されましたが、いつのまにかなくなっていますね。
犬にとって私たち人間が食べているものは匂いが強く、犬の食欲をそそられるものばかりだと思います。じゃがりこはあくまで人間用のお菓子であり、塩分もカロリーも添加物も犬のことを考えて作られているわけではありません。
愛犬が食べたそうにしていても、ちょっとだけなら...なんておすそ分けをしてしまうのは、愛犬の健康のためになりませんね。また、犬はとても賢く、器用にじゃがりこを開けて食べてしまうこともあるため、蓋がしてあるから大丈夫と思わずに、保管場所にも気を付けましょう。