犬にあんずを食べさせてもいいの?
バラ科に分類される果物のあんずは、酸味が特徴で、ジャムやお菓子に加工されています。今回は、私たちにとって身近な果物であるあんずを、犬に食べさせても大丈夫なのか、ご紹介します。
与え方に気をつければ、犬に食べさせても大丈夫!
実は、あんずは与え方にさえ気をつければ、犬に与えても大丈夫なんです。ただし、すべての部位がOKというわけではありません。あんずの種や熟していないあんずは与えないようにしましょう。
種や未熟なあんずには、アミグダリンという成分が含まれています。アミグダリンが分解されると、犬にとって有害な毒素が発生し、犬が摂取すると嘔吐や呼吸困難などの中毒症状を引き起こす可能性があります。
生だけでなく干したあんずも食べることができる
生のあんずだけでなく、干したあんずも問題なく犬に食べさせることができます。
しかし、注意しなければならないのは砂糖と油です。これらは犬にとって有害なので、砂糖などで加工されたものは与えないようにしましょう。
また、干しあんずを犬に与える際は、必ず商品の裏面の材料を確認するようにしましょう。
犬があんずを食べることで期待できる効果
基本的に、あんずは犬にとって必ずしも必要な食べ物ではありません。しかし、犬があんずを食べることで期待できる効果もあります。
ここでは、犬があんずを食べることで期待できる効果についてご紹介します。
殺菌効果や疲労回復が期待できる
あんずには、クエン酸やリンゴ酸などの有機酸が含まれており、胃腸の動きを良くしたり、殺菌作用があります。また、乳酸を減らして疲労を回復させる効果もあります。
犬と散歩や遊びをした後、おやつとしてあんずを与えるのも、疲労の回復を助けるのでおすすめです。
興奮を抑えたりボケ予防の効果を期待できる
あんずの果肉には、チョコレートでおなじみのアミノ酸の一種であるGABA(ギャバ)が含まれており、GABAは脳の血行を良くして興奮を抑え、ボケ防止に効果があります。
がんの予防や老化防止効果が期待できる
あんずは、β-カロテンを最も多く含むメロンに次いで含有量の多い果物です。β-カロテンには抗酸化作用があり、がんの予防や老化防止に効果が期待できます。
犬はさくらんぼを食べても大丈夫!安全な与え方と種の危険性ビタミンAで視力を維持する
あんずに含まれるβ-カロテンは、抗酸化作用に加え、体内で必要な量のビタミンAに変換されます。ビタミンAは、視力を維持するために必要な成分です。
犬はキウイを食べられる?健康効果や与える時の注意点ビタミンEでアンチエイジング効果が期待できる
あんずのビタミンEには、アンチエイジング効果があります。
犬も加齢とともに人間と同じように足腰が衰え、認知機能も弱くなります。あんずに含まれるビタミンEを摂取することで、老化の進行を遅らせることが期待できます。
犬は桃を食べて大丈夫?与えるメリットや適正量、注意点などをご紹介利尿作用や血圧を下げる効果が期待できる
あんずにはカリウムが含まれています。カリウムは、体内の余分な塩分を排出して利尿作用を高めるデトックス効果が期待できるほか、血圧を下げる働きもあります。
犬はバナナを食べても大丈夫?与える時の量や注意点、あげ方とは 犬はりんごを食べていいの?食べさせる時の適量や注意点は?犬にあんずを安全に与える方法
犬にも良い影響を与えることができるあんずを与えるためには、犬に害を与えないように十分注意しなければなりません。
ここでは、犬にあんずを与える際のおすすめの方法をご紹介します。これから愛犬にあんずを与えようと思っている方は、まずは安全な与え方を確認してみてください。
生のあんずは生食用の品種がおすすめ
あんずを生で与える場合は、生食向けの品種を選ぶことをおすすめします。生食が可能な品種は、「ハーコット」「信州大実」「幸福丸」などがあります。
生は特別な調理を必要としないので、手軽に与えることができます。
未熟な生のあんずは熟成してから与える。
あんずの皮には、多くの食物繊維が含まれています。一見すると、食物繊維があるから健康に良いのではと思うかもしれません。しかし、あんずの皮を丸ごと食べると消化不良を起こすことがあります。
あんずをそのまま食べさせるのではなく、皮をむいて小さく切り、全部ではなく少量ずつ食べさせるようにしましょう。
あんずの皮はむいて小さくカットしておく
あんずの皮には、多くの食物繊維が含まれています。一見すると、食物繊維があるから健康に良いのではと思うかもしれません。
しかし、あんずの皮を丸ごと食べると消化不良を起こすことがあります。あんずをそのまま食べさせるのではなく、皮をむいて小さく切り、全部ではなく少量ずつ食べさせるようにしましょう。
ゼラチンでゼリー化して水分補給として活用する
ゼリーは水分を多く含むため、犬の水分補給に利用することができます。犬が水を飲まないときや、夏バテ防止に、ゼラチンであんずを固めてゼリーにし、おやつとして与えるのもおすすめです。
犬にあんずを与える際の注意点
犬にあんずを与える場合、気をつけないと害を与えてしまう危険性があります。ここでは、犬にあんずを与える際の注意点を解説します。
砂糖を加えたあんずの加工品は与えない
加工されたあんずジャムや缶詰は、砂糖が加えられており、肥満の原因となるため、犬には与えないようにしましょう。人間用のドライフルーツも砂糖でコーティングされていることが多いので、与えないようにしましょう。
あんずの種を誤飲させないようにする
あんずの種は、未熟なあんずと同様にアミグダリンが含まれており、体内で消化されないと毒素を発生する可能性があります。犬にあんずを与える際は、あんずの種を誤飲しないように注意しましょう。
あくまでおやつ程度の量に抑える
あんずに含まれる栄養素は、必ずしも犬にとって必要なものではありません。ドッグフードに加え、あんずを与えすぎると、肥満の原因になることがあります。
あんずは与えすぎず、おやつ程度の量にとどめましょう。
まとめ
犬にあんずを与えても大丈夫です。あんずを食べることで、疲労回復やボケ防止、利尿作用など、犬にとって良い効果が期待できます。
しかし、あんずは毒素を発生させ中毒を起こす可能性があるため、種や未熟な状態のものは犬に与えないようにしましょう。
また、人間用に加工されたあんずには砂糖が含まれていることが多いので、あんずは生のまま与えることをおすすめします。