デジャ・ヴュ
通報・発見
米国・ミシガン州の違法な闘犬場において警察の手入れが実施され、動物愛護団体The Humane Society of the United States が犬の保護に協力しました。過酷な状況に置かれた34頭が発見、保護されました。
あれ?強い既視感(きしかん)、デジャ・ヴュが…。この摘発の記事はすでに紹介済みだったかな?と困惑して、少し前にわんちゃんホンポでご紹介したいくつかの米国の違法闘犬場に関する記事を見返しました。
そしたらこれら皆、別の州、別の施設なんですね。それだけ米国に違法闘犬に金を払う客がいて、違法闘犬場がひそかに蔓延しているということなんですね…。
そこは犬たちの痛みを楽しむマゾヒストたちと、金の亡者の世界ですよ。犬たちが犠牲になっています。
下の静止画、右端に犬の頭部が半分、ブレて映っていてますが、その首元の大きな金属の輪っかと2本の太い鎖を見ていただきたいのです。
これ、重量はどれだけあるのでしょう?5、6キロはありそう…?犬はこれを首に下げて、力を振り絞って跳ねるように左右に激しく動き回ります。
職員:「この子はただもう、この重い鎖から解放されたいという切実な気持ちで一杯です。」
こちらの子は高く高く垂直跳び。
「こっちきて~!遊ぼー!かけ回りたいの!ねえお願い!」
立派なタトゥー(笑)のこの職員は、この子の放置されたケガをチェック。
実際に闘犬が行われていたと思われる室内には、犬をあおるための怪しげな道具や、壁や床の茶色いシミが残されていました。
血液が付着した跡を青白く発光させる試薬を散布すると、そこここが青白く光りました。
重い鎖と太い首輪がはずされて、生き残っていた犬たちは、獣医師の簡易検診を受けます。この子の首は首輪が重みでこすれてはげ、ピンク色になっています。放置されれば炎症を起こしていたかもしれませんね。
戦うために生きているんじゃない
どの子もとても人懐こかったり、遊び好きだったり、穏やかなのが印象的。ムダに攻撃的な犬はいません。その子たちが、闘犬部屋では痛みと共にあおられ、けしかけられて、お互いに不必要なけんかを強いられていたのです。
それによって命を落とす犬も多数だったでしょう。それで賭けをして騒ぐ観客、冷徹な金の亡者の運営側。そこは人間社会の闇です。犬たちには本来、無煙の世界。
その犠牲になってきた34頭は、鎖からのがれて歩き出します。
動画を見ることは保護活動支援につながります。
※こちらの記事は動画の制作・配信をしている団体より許可を得て掲載しております。
動画制作者:The Humane Society of the United States
掲載YouTubeチャンネル:The Humane Society of the United States