チワワの歯磨きのやり方|頻度・始めるタイミング・おすすめグッズまで解説

チワワの歯磨きのやり方|頻度・始めるタイミング・おすすめグッズまで解説

チワワは口が小さく歯が密集しているため、歯石や乳歯遺残などの口腔トラブルが起こりやすい犬種です。歯垢が短期間で歯石になるため、子犬期からの習慣的な歯磨きが必要です。毎日のケアで愛犬の健康寿命を延ばしましょう。 ChatGPT に質問する

チワワの歯の特徴と起こりやすい口腔トラブル

チワワの歯についた歯石

チワワは愛らしい小さな顔立ちをしている一方で、その口腔内には特有のリスクがあります。これらのリスクを見逃すと、将来的な健康トラブルへとつながりやすいため、飼い主は特に注意を払う必要があります。チワワ特有の口腔トラブルを理解し、予防や早期発見に役立てましょう。

歯間が狭いため「歯垢・歯石」が溜まりやすい

チワワのような超小型犬は、体が小さいにもかかわらず歯の本数は大型犬と同じく42本あります。そのため、小さな顎に歯がぎゅっと詰まった状態になりやすく、歯と歯の間が非常に狭くなります。

この特徴的な歯並びが原因で、食べカスや歯垢が歯間に溜まりやすくなり、清掃も難しくなることから、歯石の形成速度が速まります。実際、チワワの歯垢は早ければ2~3日ほどで歯石化が始まるとされているため、飼い主の継続的な注意が欠かせません。

「乳歯遺残」が歯周病のリスクを高める

チワワでは乳歯が自然に抜けずに残ってしまう「乳歯遺残(にゅうしいざん)」という現象が他犬種に比べて特に多くみられます。

特に犬歯で発生しやすく、本来永久歯1本であるべき場所に乳歯と永久歯が並んでしまうため、隙間に汚れが溜まりやすくなります。この乳歯遺残によって蓄積した歯垢は、若齢でも重度の歯周病へと発展するケースがあります。

歯周病が進行すると「心臓病・腎臓病」に発展する可能性がある

チワワが抱える口腔トラブルで最も警戒すべきなのは歯周病です。歯周病は歯茎や顎の骨を破壊するだけでなく、進行すると細菌が血流に乗り、心臓病や腎臓病など全身の病気に発展する可能性があります。

チワワのような小型犬の場合は進行が早く、歯茎の腫れや口臭、歯のぐらつき、食欲低下などの症状を見逃すと、短期間で重大な疾患につながることがあります。日頃から愛犬の口腔状態に気を配り、異変を感じたら早めに動物病院を受診することが重要です。

チワワの歯磨きはいつから?適切な頻度とタイミング

歯磨き前のチワワ

チワワの歯磨き習慣は、開始時期や頻度、行うタイミングがとても重要です。歯磨きの習慣化が遅れたり、頻度が不足すると、歯垢が短期間で歯石になり、口腔トラブルを引き起こすリスクが高まります。健康な口内環境を維持するためには、早期に適切なケアを始めましょう。

子犬を迎えたその日から練習を開始しよう

子犬の社会化期(生後3週~12週頃)は、新しい刺激や経験を受け入れやすい時期です。このタイミングで口や口周りに優しく触れることに慣らしておくと、成犬になった際にも歯磨きを嫌がる可能性が低くなります。

最初は遊びの延長で軽く触れる程度から始め、歯磨きに対する抵抗感を減らすことを意識しましょう。

永久歯が揃ったら「毎日の歯磨き」が理想的

乳歯が永久歯に生え変わる生後4~7ヶ月頃までは、歯茎が敏感なため、無理強いは避けましょう。永久歯が生え揃ったタイミングを目安に本格的な歯磨きを開始するのが効果的です。

歯垢はわずか2~3日で歯石に変化し始めるため、歯磨きは可能な限り毎日行うことが理想的です。毎日が難しい場合でも、歯石化が始まる前の2~3日に一度のペースを最低限の目標にしましょう。

歯磨きは「お互いにストレスがない時間帯」を選ぶ

歯磨きを毎日の習慣にするためには、飼い主と愛犬の双方がリラックスできる時間帯に行うことが重要です。飼い主が焦ったり不安になったりすると、その気持ちがチワワにも伝わってしまいます。

飼い主自身がゆったり過ごせるタイミングや、チワワが遊び疲れて落ち着いている時間を選ぶと、歯磨きが円滑に進みやすくなります。

チワワに歯磨きが必要な理由

歯石がついたチワワ

「犬はもともと歯磨きをしないはずなのに、家庭犬にはなぜ必要?」と感じる飼い主もいるかもしれません。

しかし、現代の家庭で暮らすチワワの口腔内環境には、野生の犬と異なる独特のリスクがあり、定期的な歯磨きによるケアが必須となっています。その理由を明確に理解して、日々のケアの重要性を再認識しましょう。

そもそも犬は「歯垢・歯石」が蓄積しやすい動物

犬は食べ物をほとんど噛まずに丸飲みする習性があり、人間のように噛んで食べ物を砕きながら歯垢を落とす「自浄作用」が働きにくいという特徴があります。

さらに犬の唾液はアルカリ性で、歯垢を素早く歯石へと石灰化させる性質があります。そのため、チワワなどの小型犬は特に短期間で歯石が蓄積してしまうのです。

歯石除去には全身麻酔が必要(体へのリスクが大きい)

いったん硬くこびりついた歯石は、家庭での歯磨きだけで取り除くことはできません。放置すると歯周病が進行し、歯石を取るためには動物病院で多くの場合、全身麻酔や鎮静下での処置が必要になります。

特に超小型犬のチワワや持病を持つ子、シニア犬にとって麻酔は身体に大きな負担を与えるため、毎日の歯磨きで歯石を予防することが安全で確実な方法なのです。

チワワが歯ブラシに慣れるためのステップ

指つにつける犬用歯ブラシ

チワワは警戒心が強く、口の中を触られることに抵抗を感じやすい犬種です。歯磨きをスムーズに行うためには、いきなり歯ブラシを使わず、少しずつ段階を踏んで慣れさせることが重要です。焦らずにゆっくりと、成功体験を積み重ねながら進めていきましょう。

ステップ①|口周りを優しく触って、抵抗感を減らす

チワワがリラックスしているタイミングを見計らい、口元をそっと触る練習から始めます。唇をめくったり、歯茎に軽く指を当てたりして、抵抗がないことを確認したら、すぐにたくさん褒めてご褒美を与えましょう。「口を触られると良いことが起きる」と愛犬に認識させることが目的です。

ステップ②|指先の感覚でチワワを安心させながら歯に触れる

口元に触られることに慣れたら、次は指や専用の歯磨きシートを使って歯を軽く撫でるように触っていきます。美味しい味のついたペーストなどを指につけて試してもよいでしょう。愛犬が嫌がらないようであれば、指に巻いたガーゼやシートで歯の表面を優しく拭い、さらに慣れさせていきます。

ステップ③|指サックブラシから徐々に歯ブラシへ

指や歯磨きシートで歯を触ることに慣れたら、シリコン製の指サック型ブラシを導入しましょう。指先での優しい磨きを続けながら、徐々にヘッドが小さい小型犬用の歯ブラシに移行します。

焦らず、愛犬が少しでも嫌がるそぶりを見せたら、一つ前のステップに戻って安心感を再確認することが大切です。

チワワの歯磨きの正しい手順とコツ

歯ブラシ中のチワワ

チワワの歯磨きには、小型犬ならではのポイントがあります。歯や歯茎に負担をかけずに効率よく歯垢を取り除き、健康な口内環境を保つための適切な磨き方とコツをマスターしましょう。

毎日のケアを継続するためにも、無理なく行える方法を知ることが重要です。

歯ブラシは軽く握り、歯と歯茎の境目を優しく磨く

歯ブラシは鉛筆を持つように軽く握ることが重要です。力を入れすぎると歯茎を傷つけたり、愛犬が嫌がる原因となります。

歯ブラシを歯に対して約45度の角度で当て、歯と歯茎の境目を小刻みに優しく動かして汚れを落としましょう。力加減は、自分のまぶたを撫でても痛くない程度を目安にすると安心です。

前歯→犬歯→奥歯の順番で磨き、愛犬に負担をかけない

歯磨きを始める際は、まず比較的チワワが抵抗感を示しにくい前歯から磨き始めます。その後、徐々に犬歯、奥歯へと進めましょう。

歯磨き中は愛犬が安心できるよう膝の上や飼い主の身体に寄り添わせるなど、落ち着ける体勢を工夫することも大切です。奥歯を磨く際には反対側の唇を軽く引き上げると、無理なく磨きやすくなります。

1回で完璧に磨こうとせず、数日間で全体を磨ききる

毎回すべての歯を完全に磨こうとすると、チワワの負担が大きくなります。集中力が続かないため、1回あたりの歯磨き時間を短く設定しましょう。

今日は右側、明日は左側など、数日かけて口腔内全体を磨き終える「分割歯磨き」を取り入れることで、ストレスなく継続的に歯の健康を守ることができます。

チワワが歯磨きを嫌がる時の対処法

歯磨き道具

チワワはもともと警戒心が強く繊細な犬種のため、歯磨きを嫌がってしまうことは少なくありません。飼い主が無理に続けると逆効果になり、さらに歯磨き嫌いが強まる可能性があります。

チワワが嫌がるサインを見逃さず、適切な対処法で歯磨きを徐々に受け入れられるように導いてあげましょう。

「嫌」のサインが出たら即中止する

チワワが顔や体をそむけたり、あくびを繰り返したり、唇を頻繁になめたり、身体がこわばるなどの仕草を見せたら、それは明確な「嫌」のサインです。

この状態で無理に歯磨きを続けてしまうと、歯磨きが嫌な時間として記憶に残り、今後ますます難しくなってしまいます。少しでも嫌がった場合にはすぐに歯磨きをやめることが大切です。

嫌がったら一段階戻り、無理せず再挑戦する

歯磨きを嫌がったときには、一つまたは二つ前のステップに戻り、愛犬が落ち着ける状況を作り直してあげましょう。

歯ブラシを口に入れるのが嫌なら、その日はブラシを見せるだけにする、口周りに触れるだけに留めるなど、無理をしないことがポイントです。ハードルを下げて成功体験を積み重ねることが、チワワが再び安心して歯磨きを受け入れるための近道となります。

チワワの歯磨きに役立つおすすめグッズ・アイテム

歯磨きペースト

チワワは口が小さく繊細なため、通常の歯磨き道具ではうまくケアできない場合があります。チワワの特性に合わせて設計された専用グッズを使うことで、飼い主も愛犬も歯磨きがスムーズになり、毎日の歯磨き習慣をストレスなく継続できるようになります。

指で歯を拭ける「歯磨きシート」

歯磨き初心者のチワワには、指に巻いて歯を拭うタイプの「歯磨きシート」がおすすめです。指の感覚で優しく拭えるため、口内を触られることへの抵抗が少なく、愛犬が自然に歯磨きの習慣に慣れることができます。

ただし、シートだけでは歯間や歯周ポケットの汚れが取りにくいため、徐々に歯ブラシへ移行することを目指しましょう。

指にはめて磨ける「指サック型ブラシ」

歯磨きシートに慣れてきたら、次は「指サック型ブラシ」を使ってみましょう。飼い主の指にはめて歯を磨くため、力加減が調整しやすく、歯茎への刺激を軽減できます。チワワがブラシ状のものに慣れていくためのステップアップアイテムとして最適です。

「味付き歯磨きペースト」で歯磨きを楽しいイベントに変える

歯磨きをスムーズに進めるためには、美味しい味付きの「歯磨きペースト」が大変有効です。

チキン味やミルク味など犬が好む味がついているため、「歯磨き=おいしい」という良いイメージを持たせることができます。また、歯垢の付着を抑える成分が配合されているタイプもあり、歯磨き効果の向上にも役立ちます。

これらのグッズを上手に活用し、チワワにとって歯磨きを快適でストレスのない習慣にしていきましょう。

まとめ

チワワは、小さな顎に歯が密集しているため、乳歯遺残や歯石の蓄積など特有の口腔トラブルを抱えやすい犬種です。歯垢は短期間で歯石となりやすく、放置すると歯周病だけでなく全身疾患に発展するリスクもあります。

そのため、子犬のうちから歯磨きに慣れさせ、成犬になったら毎日~数日おきの歯磨きを継続することが重要です。飼い主が焦らず段階を踏み、愛犬がリラックスできるような環境を整え、日々の歯磨きを習慣化させることが、チワワの健康寿命を延ばす最良の方法といえます。

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