愛犬がトイレを我慢していて心配になったことはないでしょうか。
例えば、普段は散歩の時にしかトイレをしない犬の場合、長時間の飼い主さんのお留守番の際はトイレも我慢させることになってしまいますよね。一度トイレは外だと覚えてしまった場合、室内にトイレを用意しても外に出るまで我慢してしまいます。また、室内に置いていたトイレの設備を新調したり、引っ越しをしたり、ちょっとした変化でも犬はトイレを我慢してしまうことがあります。
今回はそんな「トイレを我慢するようになった際の対処法」について、ご紹介します。
なぜトイレを我慢するの?
犬を迎えて一番始めにするであろう「トイレ」のしつけ。「トイレをする場所」を覚えたら、犬はその場所で排泄してくれるようになりますよね。飼い主にとってはすぐに覚えてほしいことの一つだと思いますが、厳しくしつけをすることが、犬がトイレを我慢する原因となったりします。
例えば室内に犬のトイレを用意しても外でしかしない場合、犬が「室内はどこであってもトイレをしてはいけない場所」だと認識しているためです。この認識はしつけの過程で、室内のしてはいけない場所でトイレをした際に「叱られた」経験を基に生まれます。
人間にとってはトイレをして「いい場所」の見分け方は簡単かもしれませんが、犬にとっては室内の「いい場所」と「いけない場所」をすぐに判別することは難しいです。そのため、一度叱られたことで「室内はどこであってもトイレをしてはいけない場所」だと認識してしまったことが考えられます。犬にとってのトイレをして「いい場所」を忠実に守ろうとした結果、トイレを我慢するといったことが起きてしまうのです。
犬はトイレをどれくらい我慢できるのか
犬がトイレを我慢しているようで心配になることがありますが、実際に犬はトイレをどれくらい我慢できるのでしょうか。
人間と違って「約12時間」程は排泄を我慢することができると言われています。また、場合によっては「24時間」排泄をしなくても問題なかったという事例もあります。
犬が長くトイレを我慢できる背景として、野生の名残が関係していると言われています。野生で暮らしている場合、排泄することは自分の「におい」で居場所を知らせることに繋がります。万が一、敵に追われている場合、トイレが我慢できないと身を隠すことができません。こういった背景から、トイレを我慢できる身体になったと考えられています。
しかし、我慢できるからといって、家庭で飼育している犬にトイレを我慢させる必要はありません。何よりトイレを我慢させることは「腎機能」に悪影響を及ぼし、「尿路結石」や「膀胱炎」といった病気のリスクも高まります。また、犬によっては我慢することが大きなストレスになることもあるでしょう。
トイレを我慢するようになった時の対処法
環境の変化やしつけの影響で我慢するようになってしまった場合、どう対処したらいいのでしょうか。
最も効果的なのが、犬にトイレをさせる際の合図である「音」を決めたトレーニングです。生活していく上でトイレをしていい「場所」は変わる可能性がありますよね。そこで、場所以外に「変わらない合図」を決めておくことで「その合図がでたらトイレをする」と理解させるトレーニングです。
合図で使う代表的なものが様々な犬のトレーニングにも使われる「クリッカー」という道具です。クリッカーは「音」を使ってしつけをするため、万が一トイレの場所が変わった場合でも、音を覚えていれば「条件反射」でトイレができるようになります。クリッカー以外でも「すぐに鳴らせるもの」「一定の音が出るもの」であれば使用することができます。
トレーニング方法
①合図を覚えさせる
室内ではどんなにトイレを我慢する犬でも、散歩の際はトイレをすると思います。そのタイミングでクリッカーを使って「特定の音の合図」を出すことを繰り返します。
②条件反射を促す
合図を繰り返すことで、その合図があれば「条件反射」でトイレをするようになります。
③「していい場所」で合図を出す
条件反射でトイレができるようになったら、室内のトイレをして「いい場所」に犬が入ったタイミングに合図を出します。
④褒める
条件反射がうまく根付いている場合、室内のして「いい場所」で合図を出せば、その場で排泄をします。この際にたくさん褒めてあげることで室内の「していい場所」を学習させます。
犬のトイレのしつけ方!基本トレーニングから失敗したときの対処やおすすめグッズまで
まとめ
今回ご紹介したトレーニングでは室内のトイレをして「いい場所」でたくさん褒めることで、最終的には合図がなくとも室内の特定の場所でトイレができるようになります。
利口な犬程、一度叱られて「してはいけない」と覚えたことを忠実に守ります。また、叱ったことがトラウマになっている場合、一度覚えてしまったことを変えるのは難しくもなります。トイレのしつけ以外でも、叱るしつけではなく、褒めるしつけが主流になってきています。もし叱ることでしつけをしようと考えている方がいたら、ぜひ褒めるしつけも取り入れてみてください。
また、根気はいるかもしれませんが、犬のしつけに遅いということは決してありません。トイレを我慢しているわんちゃんがいる場合、ぜひ一度試してみてくださいね。
ユーザーのコメント
50代以上 女性 コスモス
ようになってしまいました。
別に、粗相をして、叱った覚えもありません。雨や台風の時などで
外に出れない時などで、困るので
家のシートにするように、クリッカーを使って、試したいと思っています。我が愛犬は トイレをしたくなったら、教えてくれます。
女性 ゴン吉
室内のトイレのスペースでしか排泄してはいけないんだと覚えてしまったらしく、散歩で外へ連れていくと我慢してしまいます。記事の中にもありましたが、犬のトイレ中は油断している時なので、室内ではリラックスできるけれど、外では緊張してしまうようです。
クリッカーは上手く扱えなかったので、トイレの時に合言葉を使うようにしました。言葉や音は、犬にとって覚えやすいようです。あとは誰かが側に付いて、定期的にトイレを促すようにしています。
トイレを我慢させてしまうと、犬も膀胱炎になることがあります。泌尿器系の病気は再発しやすいものが多いので、飼い主さんの注意が重要だと思います。
30代 女性 グリモ
女性 もふころ