犬の座り方がおかしい
生まれつき座り方が少し変な犬もいます。我が家の犬も少しだけクセがありました。しかし、もしその異常が生まれつきである場合は成長して骨や関節がしっかりしてくると治る可能性もあります。
しかし、ある日を境にして段々と座り方が変になっている場合、それは痛い所をかばっている可能性もあります。
考えられる病気は次の通りです。
犬の座り方の異常から考えられる病気
関節リウマチ
症状
四肢といったような末端の関節に症状が出る病気です。発症すると、関節が痛んだり硬直したりします。また、関節の腫れが現れ、座り方も歩き方も異常をきたすため、発見しやすい病気です。
しかし、関節リウマチは進行性の病気(罹れば完治は難しい慢性的な病気)ですので、放置しておくとどんどんと悪化します。
若年齢~中年齢の犬によく見られる病気ですので、まだ若いからといって油断は禁物。犬種では、ミニチュアダックス、プードル、マルチーズといったような小型犬に多く見られます。
がんといったような病気と同じように、発症した犬が若ければ若いほど病状の進行が速く、関節の変形が起きやすいです。
原因
動物医療の分野では、原因は未だにはっきりしていません。自己免疫機能の異常などによって引き起こされると考えられています。
治療
炎症を抑える鎮痛剤やリウマチに対する特効薬によって痛みを和らげて上げる事ができます。しかし、あくまでも痛みを和らげるだけなので、完治する可能性は低いです。
また、肥満気味の犬である場合、自重による関節の負担を和らげるため、体重を減らす事が求められます。短時間の散歩などといった軽い運動と食生活の見直しによって減量していくようにしましょう。
予防
前述の通り、進行性の病気です。一度発症してしまえば完治は難しいです。早期発見と早期治療に努める事によって、進行と悪化を極力遅くする事が可能です。
股関節形成不全
症状
股関節形成不全にかかってしまうと、腰を左右に振って歩く仕草や足を痛がったり、かばったりする仕草が見られます。また、座り方がいつもと違ったり、元気がなくなったりするのも症状として確認されます。
生後4か月頃~見られる病気ですので、成長期の子犬を飼っている飼い主さんは要注意です。
主にゴールデンレトリバー、シェパード、ラブラドールレトリバー、バーニーズ、セントバーナード、といったような大型犬に多く見られます。小型犬や中型犬の発症事例はごくごくまれであると言われています。
原因
遺伝的要因によって発症すると考えられます。ですが、一方で肥満や過度な運動によっても発症する恐れもあうるので、日々の生活習慣には気を付けましょう。
治療
この病気の治療には、内科治療と外科治療の二つのパターンがあります。犬の年齢、体重、症状に会わせて最も適切な治療方法を取りましょう。症状が軽い場合は、鎮痛剤や炎症をおさえる薬などによる内科治療によって長期的に痛みを和らげましょう。
しかし、症状が重い場合は外科手術の必要性があります。専門医に相談して適切な治療方法をしてあげましょう。
予防
食事管理が最も大切です。特に子犬の時期に罹る犬が多いので、子犬時期に合ったドックフードを選択して与えるようにしましょう。栄養の摂りすぎは肥満の原因となり、この病気の発症リスクを増すことになります。
また、遺伝的な問題もあるため、子犬の親に同じような異常が見られないかをあらかじめ知っておくことも大事な事の一つです。
まとめ
関節系の病気は直接的に犬の命に関わるような事柄は少ない一方で、犬に長期的な障害を余儀なくさせます。肥満が主な原因となる事が多いため、食事管理は徹底してあげましょう!
ユーザーのコメント
40代 男性 sato
そのため記事中にあったお尻を左右に振って歩く、という「モンローウォーク」というそうなのですが、それも見られます。
今のところ怪我や痛がるような素振りはありませんが、老後が心配です。足腰が生まれつき弱いということなので、出来るだけ散歩による筋肉をつけて(走るより良いそう)、体重管理を気を付けるよう努めています。愛犬が出来るだけ痛い思いをせずに、元気に長生きできるよう今から備えなくてはと思っています。
40代 女性 おん
飼い主さんは「男の子なのに女の子みたいなの」と嬉しそうにおっしゃっていたのですが、歩き方も典型的なモンローウォークで、飼い主さんにたぶん股関節が弱いかも、と教えたところ顔面蒼白で驚いていました。
動物病院でも言われていたとは思うのですが、飼い主さんは自覚がなかったようで。
そのマルチーズの男の子は、それから関節系のサプリメントを飲むようになったとのこと。
かわいらしい座り方かもしれませんが、関節に問題があるとなると心配になってしまいますよね。痛い思いをさせてしまうことのないように、早めに気が付いてあげられなくてはと思います。
40代 女性 モモかーちゃん
女性 からあげ
40代 女性 匿名
女性 Melon
40代 女性 SUSU
愛犬が生後半年を過ぎた頃から、お散歩中やドッグランで遊んでいる時に気づくとビッコを引くような歩き方をしているのを見かけるようになりました。ずっとではなくたまにそのような歩き方になりまたすぐに戻ります。当時お世話になっていた獣医さんに診て頂きましたが、連れていく時にビッコを引いていなかったためよく分からないと言われ様子見となりました。当時、スマホがあればすぐに動画を撮れたのですが結局わからずじまいとなったしまいました。
その後、成長するにつれてビッコを引くことはなくなったのですが、お座りをする時に片方の後ろ脚をくずして座るいわゆる、おネエ座りをするようになりました。ただ、獣医さんによると、この座り方=関節に問題があるということではなく、たまたまこの形で座ってみたらラクだったから覚えてしまった、ただの癖ということもあるそうで、成長期ということもあり、また様子見ということになりました。
その後、数年経ち、引っ越しをしたことで他の獣医さんにかかるようになった際に、膝が緩い状態、おそらく自分で外したり戻したり出来ている状態だと思うと診断されました。この記事にはあげられておりませんでしたが、膝蓋骨脱臼(パテラ)と呼ばれる病気で、びっこをひきながら歩いたり、おネエ座りになったり、お散歩を嫌がるようになるといった症状が見られます。
一般的に小型犬に多いと言われており、進行具合によってⅠ~Ⅳまでのグレードに分けられています。
グレードⅠは膝のお皿が外れてしまってもすぐに戻る状態、痛みもないため飼い主は気づかないことが多いそうです。
グレードⅡはお皿が外れても犬自身が自分で戻せている状態を言い、グレードⅢは常にお皿が外れてしまっており戻すことは出来るがすぐに外れてしまう状態、グレードⅣになると、外れたお皿が全く戻らなくなってしまった状態を言います。
愛犬の場合、おそらくグレードⅡであり、このままの状態であれば様子見で良いが、歳を取ったり体重が増えた場合には進行する可能性があると診断されました。進行すると手術をして外れてしまったお皿を元に戻すことになるそうです。
パピーの頃、ビッコを引いていた時に気づいてあげていれば・・・運動の仕方を変えたり、接し方を変えられたかもしれない、グレードⅠの時にしてあげられたことがあったのかもしれない、何でセカンドオピニンを考えなかったんだろうと、本当に後悔しました。
グレードⅡの状態を保つためには、これから年齢とともにすり減ってしまう関節を保護すること、そして良質な筋肉を付けること、体重を増やさないこと、居住空間の床材を滑らないものに変更することなどを提案されました。
居住空間の床材については、ダックスということもあり、滑りやすいフローリングは使用せず張り替え可能なカーペットを貼っており問題はありませんでした。
また、動物病院で処方される薬を飲んで関節保護と痛みをコントロールをすることも可能とのことでしたが、この先ずっと飲み続けることに抵抗があったために、コンドロイチンとグルコサインのサプリメントに加えてMSMという炎症を抑え痛みを取る効果があるサプリメントを与えることにしました。
そして、タンパク源を見直し、鶏の胸肉や赤身肉など高タンパク低脂肪のものを取り入れ、関節を守るための良質な筋肉がつくようにフードや手作りご飯のレシピを考えるようになりました。
パテラとして診断されてから今年で6年目になりますが、今のところ現状を維持しています。
シニア期に入り、不安は尽きませんが、できる限りのことをしていきたいと思っています。
記事にあったおネエ座りやビッコを引くなどの症状が見受けられた場合には、早めに対策をすることで進行を抑えることが出来ます。他の病院にかかるということは躊躇してしまうこともあると思いますが、疑問が残っている場合にはセカンドオピニオンを考えることも一案かなと考えるようになりました。
20代 女性 といぷーだいすき
女性 ラルコ
但し、物理的な治療ではなく鎮静剤で痛みを抑え様子を見る事になりました。薬の効果で痛みが治まり、無かった食欲も戻り、そのうちに薬がなくとも日常の生活が出来るようにまで回復しました。変形が治ったわけではないのに症状が治った事が不思議でしたが、幸いにして神経に触っていた骨が神経に触らなくなったのだろうととの事でした。
しかし、そこが改善されなければ鎮痛剤が手放せなくなるところでした。普段からオネエさん座りが多いのですが、それがクセなのか?痛みをかばった姿勢なのか?見極めなければならないと思っています。犬の痛みを早く取り除いてあげる為にも早めに受診すべきですね。