犬のトリミング 寒い季節のトリミングは必要?【トリマー監修】

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記事の監修

JKC指定機関校ロイヤルグルーミング学院卒業。都内トリミングサロン で経験を積み、東京都町田市でトリミングサロンを開業。トリミングやフードなどワンちゃんのお悩みやご要望を幅広くお聞きし解決へ導くコンシェルジュスタイルのオールインワンサービスを提供しています。

定期的に犬のトリミングをしているという飼い主さんは多いと思いますが、冬にトリミングはしない方がいいのでしょうか?寒い季節のトリミングの必要性や注意点について考えてみましょう。

寒い季節のトリミングは必要?

月に1回など愛犬のトリミングをしているという飼い主さんも「冬にカットは必要なのかな?」「寒くない?」と悩むこともあるのではないでしょうか?

トリミングは毛を切り揃えて美しく整えるもので、特に換毛期がなく毛が伸び続けるシングルコートの犬種には欠かせないお手入れです。シングルコートの場合は毛が伸びて絡まりやすく、そのままにすると毛玉になって皮膚トラブルの原因になってしまうので注意しなければなりません。

アンダーコートとオーバーコートを持つダブルコートの犬の場合は、春・秋など年に2回換毛期があるため日頃ブラッシングなどのケアを行えば必ずしもトリミングが必要ということではありません。

シングルコートで毛が伸び続ける犬の場合は毛玉ができたり皮膚トラブルになったりすることを防ぐために、寒い季節でもトリミングが必要です。ただし、暑い季節に必要なトリミングとはやや異なるためいくつか気をつけておくべき点があるということを覚えておきましょう。

寒い季節のトリミングの役割や必要性

そもそもトリミングの役割とは、皮膚被毛が必要以上に伸びすぎることで毛玉や皮膚トラブルが発生することを防ぐものです。毛を清潔に保つこと・怪我や病気を防ぐこと・ノミダニなどの発生を防ぐこと・熱中症対策などのために必要とされ、さらに見た目のかわいさやおしゃれのためにトリミングを行うということも少なくないでしょう。

ダブルコートで毛が多い犬の場合、熱中症対策のために毛を短く刈り揃える“サマーカット”をすることもあると思います。寒い季節には熱中症対策のためのトリミングは不要ですが、毛を清潔に保ち皮膚トラブルや怪我を防ぐためのトリミングは季節を問わず必要になってきます。

寒い季節のトリミングの注意点

毛が伸び続けるシングルコートの犬や毛量が多く絡まってしまうような犬の場合は、寒い季節でもトリミングが必要です。

しかし、犬の被毛は体を保温するために必要なものなので寒い季節のトリミングでは短くしすぎないように注意しましょう。次回のカットまでの期間を長くするために毎回かなり短くカットするという飼い主さんもいるようですが、特にシングルコートや小型犬の場合は寒さに弱い傾向にあるのである程度長さを残してあげるといいでしょう。

寒い季節のトリミングでは暑い季節に比べて毛を長めに揃えることがおすすめですが、その場合は日々のブラッシングをしっかりと行って毛が絡まったり毛玉になってしまったりすることを予防するようにしましょう。また、体の毛は長めに整えておいても足先やお尻まわりなど特に汚れやすい部分のみしっかりカットしておけば、清潔を保ちやすいのでおすすめです。

まとめ

シングルコートの犬や毛量の多い犬の健康を守るために、トリミングは欠かすことのできないものです。しかし、ただ短くすればいいというわけではなく、季節に合わせたトリミングを考えるということも大切。寒い季節の場合は体温を守るために胸やお腹などの毛は長めに残し、汚れやすい足やお尻のまわりだけ短く刈るなど工夫するといいと思います。トリミングはそれぞれの犬の寒さ・暑さへの耐性や生活スタイル、持病などを考慮して行うようにしてあげてくださいね。

監修トリマーによる補足

寒い時期でも体を清潔に保つためにグルーミング・トリミングはわんちゃんにとって欠かせないものですので、月に1回はサロンでのお手入れをオススメしています。

また、寒い時期は体温調節のためにも被毛の長さを長めに調整してあげたり洋服を着せてあげるなどしっかりケアしてあげる必要があります。

暑い時期も暑いからといって被毛を極端に短くしてしまうと逆に体温調節が難しくなってしまったり、紫外線による皮膚トラブルの原因にもなりますので短すぎるカットはあまりオススメしません。

ワンちゃんにとって生活しやすく健康なスタイルを考えてあげると良いですね。

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執筆ライター
ドッグトレーナーとして「犬の家庭教師」「パピーパーティ」「保護犬のトレーニング」などを多数経験。保護活動をライフワークとし、ペットマッサージセラピストやホリス…