犬のヒゲの役割とは?
犬のヒゲの場所は顎の下にあるあごひげの他に、マズルの横や上唇、目の上の眉毛の部分にあります。ヒゲがあるのには意味があり、平衡感覚を保つためや周囲にある物を感知するためなど、それぞれが役割を担っています。元々野生の中で生活してきた犬は、草木が生い茂る山の中で生きるために、感覚器官としてヒゲを駆使していたのです。
飼い犬の場合、犬のヒゲを切っても特に困った様子が見られないことから、なんのためにヒゲがあるのか疑問に思う飼い主さんもいるかもしれません。実際に、犬のヒゲの機能は徐々に退化してきていると言われています。
しかし、他の感覚器官が弱ってきた時などは、ヒゲの機能を使って情報を得ようとすることもあるようです。シニア期になり視力が低下してくると、犬はヒゲで周りの状況を察知し情報収集をします。そのことからも、ヒゲの必要性はなくなっているわけではなく、飼い犬にとっても大切な感覚器官の1つであることが分かるでしょう。
犬のヒゲは切っても問題ない?
犬には適応能力があるため、ヒゲを切っても問題はなく、通常通りの生活を送ることができます。しかし、むやみにヒゲを切る必要はありません。
それではなぜヒゲを切るのかというと、外見上の問題が考えられます。カットスタイルにもよりますが、丸みを帯びたぬいぐるみのような可愛い雰囲気に仕上げたい時はヒゲを短く揃えた方がより魅力的になります。
ヒゲを切ることは絶対にやってはいけないわけではありませんが、外見上の問題以外にヒゲを切らなければいけない理由はありません。犬のヒゲを切るかどうかは、飼い主さんの考え方次第です。
犬のヒゲのカット方法
犬のヒゲを自宅で切る時はできるだけ小さいハサミを使い、利き手と反対側の手で犬の顔をしっかりと安定させてカットします。ヒゲは根本の皮膚が盛り上がっているためその部分を避けながら、なるべく根本に近い部分をカットしていきましょう。
しかし、犬のヒゲの毛根は他の毛よりも2~3倍ほど深くなっていて神経と繋がっているため、ヒゲに触れられるのを嫌がり暴れてしまう犬も少なくありません。
また、ふわふわとした被毛を持つ犬種はヒゲと被毛の区別がつかずカットがしにくいため、飼い主さんが困ってしまうこともあるようです。特にトイプードルのヒゲはどこにあるのか分かりずらいので、家庭でカットすることは非常に難しくなります。
このように、犬の顔周辺のカットには技術が必要です。仕上がりの問題だけではなく、怪我をさせてしまう危険もあるため、ヒゲをカットする場合はできるだけトリマーさんにお願いした方が良いでしょう。
犬のヒゲにやってはいけないこと
犬のヒゲが気になるからといって、引っ張るなどして無理矢理ヒゲを抜いてはいけません。ヒゲの根元には神経や血管が集中しており痛覚があるため、ヒゲを抜くと犬は痛い思いをします。また、毛穴から出血したり化膿したりすることもあるので注意しましょう。
犬のヒゲのトラブルと対処法
枝毛
犬のヒゲのトラブルの1つに枝毛があります。ヒゲの周辺の皮膚を強い力で掻きむしると、ヒゲが折れたりちぎれたりして枝毛ができてしまいます。ヒゲに枝毛があったとしても、特に心配する必要はありません。
しかし、あまりにも頻繁に掻いている場合は、耳ダニや皮膚炎などの病気の可能性も考えられるので動物病院を受診しましょう。
白髪
犬のヒゲに白髪が混ざっていることを心配している飼い主さんもいるかもしれません。元々犬のヒゲの色には、茶色や黒などさまざまな毛色のバリエーションがあります。子犬の頃から黒いヒゲの中に白いヒゲが生えていることもあるようです。
元々違う色だったヒゲが歳を重ねていくうちに白くなっていった場合は、老化による自然現象なので問題ありません。もし、白髪になるだけではなくカールして曲がるようなヒゲが生えてきた場合は、たんぱく質などの栄養不足の可能性も考えられます。
栄養バランスが崩れて血行不良を起こすと白髪の原因となるので、日頃から栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。
一気に抜ける
犬のヒゲの数が少なくなったと感じたら、ヒゲの生え変わり時期かもしれません。犬のヒゲは本来1年に2回ほどの頻度で抜け変わると言われています。この時期のヒゲは自然と抜け落ちるものなので、犬が痛みを感じることはありません。
犬のヒゲが抜け変わる時は、徐々に抜けて少しずつ新しいヒゲが伸びる仕組みになっています。もし、一気にヒゲが抜けた時は、病気の可能性も考えられるため注意が必要です。
皮膚病やニキビダニが原因となって、ヒゲや口元の被毛が大量に抜けているのかもしれません。かゆいと感じているような仕草や毛穴が腫れるなどの症状が見られた場合は動物病院を受診しましょう。
犬と猫のヒゲの違い
犬のヒゲは猫のヒゲほど敏感ではなく、機能的にも退化しています。猫の顔周りのヒゲは「触毛」と言われており重要な感覚器官です。狭い所が通れるかどうかを確かめたり、空気の流れを感じ取って獲物の動きをつかんだりするなど、さまざまな働きをしています。
また、猫のヒゲは気分を表すバロメーターでもあります。緊張している時や興奮している時はヒゲがピンと伸び、リラックスしている時はヒゲが下を向くようです。
犬の場合はヒゲの役割を視覚や嗅覚でカバーしているため、猫のようにヒゲがないと生活ができないわけではありません。
犬のヒゲにお守りの効果はあるの?
犬のヒゲにお守りの効果があるという情報は残念ながら見当たりませんでした。しかし、猫のヒゲには厄除けや金運アップの効果があることで知られており、ヨーロッパでは恋のお守りにもなっています。
猫は昔から、厄除けや魔よけの力がある不思議な動物として大切にされてきました。日本でも、招き猫は商売繁盛の縁起物として扱われています。そのような背景から、貴重な猫のヒゲを幸運のお守りとして大切にする人がいるようです。
もしかしたら、猫のヒゲのように犬のヒゲを大切に持っていれば良いことがあるかもしれません。
まとめ
犬のヒゲは本来切らなくても良いものですが、もし切ったとしても犬は普段通りに生活することができるでしょう。犬のヒゲは退化していると言われていますが、感覚器官としての役割が完全になくなっているわけではありません。
飼い主さんは、そのことを頭に入れた上で犬のヒゲを切るのかどうかの判断ができるとよいですね。
ユーザーのコメント
30代 女性 ちびまま
10代 女性 のりこ
40代 女性 MAKI
20代 女性 しずえ
20代 女性 rinrin
その理由として、ひげカットをすることで顔がスッキリし、女の子らしい顔になるからです。
猫のひげカットはダメで、犬のひげカットはOKの理由は私も分かりません。
多分理由としては、元々猫のトリミング習慣がないからだと私も思います。そして、猫はパニックを起こしやすく非常に嫌がる子が多いからだと思います。
私の愛猫のひげがあまりに長く邪魔そうだったために思い切って少しカットした事がありますが、とくに物にぶつかるなど平衡感覚を失う事も無く、普通に生活していました。
わんちゃんもひげカットを嫌がる子は多く、嫌がってしまうと顔の近くにハサミがあり目や口元・舌など怪我をさせてしまう可能性が高くなりとても危険です。その場合は無理にひげをカットせず、ひげはそのまま残してあげましょう。
■結論
ひげカットはトリミングをするのと同じで飼い主の自由ですが、犬猫関係なく嫌がる子の場合はやめた方が良いでしょう。被毛と違いひげは放っておいても毛玉になったり汚れたり邪魔になったりするわけではないので、無理やりは愛犬のためにやめてあげて欲しいです。
30代 女性 ロン
そういえば、トリミングに行ってしばらくするとひげが伸びてくるので、口周りの毛からはみ出たひげをカットするときに、愛犬が片目を閉じていました。これまで何も考えずにカットしていましたが、家で切るのはやめようと思います。
トリミングの必要ない短毛の犬種だと、あえてひげをカットする必要はないでしょうね。でも、長毛種だと、どうしてもトリミングに行かなければいけないので、ひげだけ切らないようにするのは難しいです……。
女性 みお
犬は散歩中などに、壁沿いを臭いをかぎながら歩いたり、草がたくさん生茂っている中に顔をつっこんで、しきりに臭いをかぐことがあります。そんなときなどに、髭に何かがあたると、犬は物との距離を感覚で把握して、危険があった場合に察知ができるのだそうです。髭にものがあたると、瞬間的に目をつぶって目に傷が入るのを防ぎます。髭をカットしている子は、その感覚がにぶってしまうことがあるのだそうです。
そのことを聞いてから、今の愛犬はよく自然の中を歩くので、髭をカットするのをやめるようにしました。
30代 女性 ブルー
逆に猫ちゃんのヒゲはカットしなかったです。それは学校に行っていたときに猫はヒゲをカットするなと言われていたからで。学校にいるときは猫ちゃんもふつうにトリミングしてました。働きはじめてからは、猫のトリミングは少なくなりましたがなかったわけではありませんね。もちろん、猫ちゃんでも麻酔なんてかけません。
女性 インディゴ
50代以上 女性 匿名
洋犬は、カットすると言う暗黙のルールが
有りました
トリミング犬種は、切らないと綺麗に形にならない子もいます
飼い主さんの都合で良いと思いますよ
40代 女性 匿名
犬のひげは震毛だそうで、ある犬の専門家の本には
「犬やその他の動物にひげがそなわっているのは、それが大いに役立つに違いないからです。神経心理学者によると、犬の場合、触覚情報を処理する脳の領域の40%近くが顔からの情報を担当し、ひげをふくむ上顎部分からの情報処理量が圧倒的に多く、ひげの一本一本について情報処理を担当する脳の地図まで描けるほどであり、この部分がいかに重要かわかります。
ひげは、顔に何かが近づいたことをいち早く警告し、壁などとの衝突から守り、危険なものが顔や目に当たるのを防ぐ役目をはたします。目が見えない犬がひげを切られたとたんにそれまで自由に歩いていた家の中でいろいろな物に衝突したり動きが鈍くなり水の容器の位置が分からなくなったという話しもある」とあります。
個人的にも犬のひげは必要だからあるのであって切る必要はないとおもいますし、ありのままの犬の姿が一番美しいと感じます。
女性 ばななちょこ
あんまり気にした事はありませんが、ヒゲが長すぎて目に入るとかそういうのがない限りは特にカットの必要性も感じません。
猫は切ると平衡感覚など失うので良くないと言われていますが、犬の場合も特に切らなくていいのではと思っています。
猫のトリミングに関しては、基本犬のみが多くありますが、麻酔をかけずに猫をトリミングしてくれるサロンは結構あります。というか、そんなにすぐ麻酔を使ってトリミングはしません。
どうしてもトリミングしたいが暴れて手に負えない犬や猫の場合は麻酔などをかけた上でのトリミングになりますが、それ以外は麻酔せず二人掛かりでシャンプーをしたりエリザベスカラーを使用したり工夫しながらトリミングをしていますよ。
ただ犬より猫の方が大変なようですし、猫のシャンプーのペースは犬に比べると少ないのでそう思われたんでしょうか。
犬のヒゲとケージやリードはまた別物なので深く考える必要がないというのはどうなんでしょうか。
犬からすればリードに繋がれてお散歩より自由に動き回れるのが自然ですから嬉しいはずです。ですが人と生活する上ではルールがあり必要なこと。
服に関しても、オシャレとして着せるのは除き、寒さ対策で寒がりな犬にとって服は必要です。(犬にとって服を着たいという考えの概念はないと思いますが)
トリミングに関しても好きだからしているというよりは、必要なのでしています。トリミングしなければならない犬種もいますし、好きじゃないからしないままでいると皮膚トラブルにもなります。ブラッシングも同じですね。必要だからしています。
50代以上 男性 テツ
猫もしかりだけど、猫は狭く暗い所を歩く時、髭を使って上手に間隔をさぐって歩いてるんですよ。
犬はソコまでの事はしないけど、猫と同じ頭(形状)で、眼が横に付いてるから、目の近くに有る物に焦点を合わせ辛い訳で、例えば、食器に入ってる餌を食べたりする時とかも(暗い場所でも嗅覚だけで飲食してるのではなく)、ソレを役立てて食器と口の距離とかを計りながら食べたり飲んだりしてると思うから、髭は大切な物です。
50代以上 女性 匿名
髭は、切らない方が、いいと、思います。