犬のマッサージ
犬にマッサージをしてくれるサロンも少しずつ見かけるようになってきましたよね。実際、犬も人間と同じようにマッサージをされたら気持ちが良いと感じます。サロンへは行かずとも、自宅で愛犬へマッサージするのは愛犬との絆を深めるコミュニケーションの一つとしてもおすすめです。
今回はそんなマッサージについて「犬のマッサージが逆効果になる4つのタイミング」についてご紹介します。いつでもどこでもマッサージすることが効果的とはいえませんので、愛犬へマッサージをする際の参考にしてみてくださいね。
犬へマッサージをする目的
まずは犬へマッサージをする目的から考えましょう。主にマッサージには次のような効果が期待できます。
血流の促進による疲労回復
運動や散歩をしたら疲労を感じますよね。疲労を回復するためには、肝臓や筋肉へ血液を還流させることが一つだといわれています。マッサージをすることで血流が促進され、血液を環流させることができて回復が早まるのです。犬も基本的な筋肉の様式は人間と同じなため、犬のマッサージの一つの目的はこの疲労回復にあるといえます。
快楽物質の分泌によるリラックス
犬は信頼している大好きな人と一緒にいることや、触れられることで神経回路が活性化します。活性化した神経回路ではエンドルフィンと呼ばれる「心地よさ」を感じる物質が放出されます。飼い主さんがマッサージをすることで、このエンドルフィンが分泌され、犬はリラックスすることができるのです。
また、飼い主さんが触れ合うことで愛情ホルモンとも呼ばれているオキシトシンも分泌されます。犬にとって飼い主さんからのマッサージは心地よく、愛情を感じることができるものなのです。
ちなみに人間も動物に触れることで快楽物質が分泌されるといわれています。アニマルセラピーといった療法があるように、身体に触れ合うことは双方にとって多くのメリットがあるのですね。
異常の早期発見につながる
身体に定期的に触れることで愛犬の健康状態をチェックすることも、マッサージの大きな目的の一つです。
マッサージで犬の身体に触れることで、しこり(腫瘍)やリンパ節といった異常を早く発見することができます。目で見える状態まで腫瘍などが成長していた場合、手遅れなんてことも少なくありません。また、悪性腫瘍(ガン)の場合、早期発見が何よりも大切だといわれています。
犬のマッサージが逆効果になるタイミング
マッサージをすることは愛犬の健康を守る上でも絆を深める上でも、有効であることが分かりました。しかし、次のようなタイミングでは犬へのマッサージが逆効果になってしまいます。
1.怪我や熱がある
骨折や捻挫、肉離れやヘルニアといった炎症を伴う怪我をしている場合、マッサージが逆効果になる危険性があります。直接的に患部に触れずとも血流の促進が悪影響を及ぼす可能性もあるため、怪我をしているときのマッサージは獣医師さんなどに相談の上で行うようにしましょう。
熱がある際も同様にマッサージをするのはおすすめされていません。人間も熱があるときにマッサージで身体を触られると不快に感じると思います。犬も同様に熱があるときに身体に触れられることは不快に感じる可能性があるため避けた方がいいでしょう。
2.ご飯を食べた直後
ご飯を食べた直後は消化活動のために血液が一気に消化器系へ集まっています。そんなタイミングでマッサージをしてしまうと、消化のために集まった血液が再び循環してしまいます。ご飯を食べた直後は基本的には動かずに消化を促しましょう。なお、食事直後のお散歩もおすすめされていません。
3.運動をした直後
運動をして疲労を感じたときのマッサージは効果的ですが、運動「直後」のマッサージはおすすめできません。運動直後は筋肉や神経が興奮状態のため、クールダウンをする時間が必要です。疲労自体もクールダウン後に感じ始めますので、犬が落ち着いたタイミングでマッサージをするほうが効果的です。
4.ガンを患っている
犬がガンを患っている場合もマッサージは逆効果になります。ガン細胞は血液に乗って身体の中に広がります。そのためマッサージによって血流を促進してしまうとガン細胞の動きを早めてしまう危険性があるのだそうです。
まとめ
【マッサージが逆効果になるタイミング】
- 怪我や熱がある
- ご飯を食べた直後
- 運動をした直後
- ガンを患っている
犬へのマッサージは犬の健康状態を守ったり、飼い主さんとの絆を深めるものでもあります。反面、せっかくのマッサージが逆効果になることもありますので、今回ご紹介したような状態のときはマッサージを行わないようにしてくださいね。