被毛のお手入れについて(ブラッシング)
犬の被毛は、シングルコートとダブルコートがありますが、それぞれお手入れ方法が異なります。
シングルコートのお手入れ方法、ダブルコートのお手入れ方法、それぞれどのようなお手入れが必要なのかをご紹介しましょう。
シングルコートのお手入れ方法
シングルコートとは、被毛が一重になっており、換毛期がありません。
体温を被毛によって調節する必要のない環境で改良されたことにより、シングルコートになったとされています。
温暖な地域で改良された犬種に多く、プードル・パピヨン・ボクサー・ヨークシャーテリア・マルチーズなどの犬種があります。
シングルコートの長毛種である場合には、毛玉が出来てしまう前に、こまめなブラッシングが必要です。
シングルコートの短毛種である場合には、換毛期もなく、毛玉ができてしまう心配もなく、お手入れが簡単そうなイメージですが、ブラッシングによって被毛をお手入れするだけではなく、皮膚の健康を維持するためにもブラッシングは必要です。
ダブルコートのお手入れ方法
上の方にある被毛のことをオーバーコートと言い、下の方にある被毛のことをアンダーコートと言います。
ダブルコートは、オーバーコートとアンダーコートの2重になっており、換毛期があります。
アンダーコートは寒さからカラダを守るため、体温を維持するためにあり、とても柔らかく密生しています。
換毛期になるとごっそりと抜けるので、こまめにブラッシングをして、抜け毛を取り除いてあげなければなりません。
ダブルコートを持つ犬種は寒い地域で改良された犬種が多く、チワワ・ポメラニアン・ボーダーコリー・コーギーなどです。
監修トリマーによる補足
ブラッシングは被毛を梳かすだけではなく、血行促進や新陳代謝などの効果が期待されます。
また、ブラッシングはワンちゃんと飼い主さんとのコミュニケーションにも繋がりますし、健康チェックも出来ますので、長毛種の場合毎日、短毛種の場合でも週に1、2回は行なってあげると良いでしょう。
歯や口腔内のお手入れについて
歯周病や歯槽膿漏である犬が多いとされていますが、主な原因は歯垢や歯石です。
歯垢は日々の歯磨きでお手入れすることができますが、歯石になってしまうと獣医さんに取り除いてもらわなければなりませんし、麻酔や手術が必要になってしまうことがあります。
ドライフードやガムなどで防ぐことができるとされていますが、完全に防ぐことができるわけではなく、やはり毎日の歯磨きが必要なのです。
成犬のほとんどが歯周病である
成犬のほとんどが歯周病であり、歯石が溜まったり、口臭がきついなどの問題を抱えています。
犬にも毎日の歯磨きが必要です。
子犬の頃から歯磨きを習慣とし、慣れさせるようにしておきましょう。
口腔内のお手入れ方法
歯磨きをさせることで十分に歯の健康を保つことができるのですが、口腔内のお手入れ方法としてサプリメントを利用することもできます。
口腔内の善玉菌を増やすことができます。犬は人と違って歯石になるスピードが違い、3〜5日で歯垢から歯石に変わってしまいます。口腔環境が悪くなると口臭が強くなるだけではなく、内臓疾患に繋がってしまう可能性があるので口腔内のお手入れが必要不可欠です。
子犬の頃から、毎日少しずつ歯ブラシや歯磨きシートに慣れさせてあげ歯磨きを行なってあげましょう。歯磨きが苦手な子は歯磨きガムを与えたりや歯磨きトイで遊ばせたり歯垢を出来るだけ取り除いてあげると良いでしょう。
爪のお手入れについて
爪切りは月に1回程度で良いと思います。
爪を伸びたままにしてしまうと血管も伸びてしまい、短く切ってあげることができなくなってしまいます。
子犬の頃から爪切りに慣れさせてあげることで飼い主さんが自宅で切ってあげることができると思います。
嫌がる場合や暴れる場合には無理をせず、トリマーさんや獣医さんに切ってもらいましょう。
爪切りが不要な場合もある!?
うちにはミックスとポメラニアンがいますが、ポメラニアンは月に1回の爪切りを獣医さん(またはトリマーさん)にお願いしています。
ミックスは体重15kgの男の子なのですが、体重もあり、朝晩1時間ずつのお散歩をするため、自然と削れてしまいます。
狼爪は地面に触れないため爪切りをしますが、その他の爪は5年間一度も切ったことがありません。
体重があり、お散歩で削れてしまう犬もいるんです。
監修トリマーによる補足
爪切りは2週間〜1ヶ月に1回行なってあげると良いでしょう。記事にもあるように毎日お散歩に行っている子でも歩き方によって爪が削れない箇所や狼爪は切ってあげる必要がありますので、お散歩に行っている場合も確認してあげる必要があります。
シャンプーについて(皮膚のお手入れ)
トリミングに行く場合も自宅でシャンプーする場合も月に1回程度で良いと思います。
お散歩などで汚れてしまうこともありますが、シャワーで洗い流すだけでキレイにすることができる場合にはシャンプーはしなくても良いと思います。
シャンプーは皮膚の健康を維持するために必要なのですが、シャンプーし過ぎてしまうと皮膚が乾燥し、皮膚トラブルの原因になってしまうことがあります。
皮膚の状態を見てシャンプーのタイミングを見つけると良いのではないでしょうか。
監修トリマーによる補足
健康体の場合、全身のシャンプーは3週間から月1回のペースで行なってあげれば大丈夫です。
お散歩などで汚れてしまった場合は、汚れた箇所をシャワーや場合によってシャンプーを使用して綺麗にしてあげる必要があります。その際、皮膚トラブルの元になるので生乾きに注意してしっかり乾かしてあげて下さい。
まとめ
犬種によってお手入れ方法は異なると思いますが、全ての犬に必要なお手入れについてご紹介しました。
私の愛犬たちは、ほとんどのお手入れを自宅でしますが、ポメラニアンの場合、お尻周りの汚れを防止するため、お尻周りの毛を短くカットし、おトイレの後はぬるま湯で洗うようにしています。
耳のお手入れについてなのですが、目に見える部分に耳垢がついてしまうことがあります。
ガーゼやタオルなどで拭きとってあげると良いと思います。
耳の中のお手入れは、状態を獣医さんに診てもらい、必要である場合には処置してもらうことができます。
毎日必要なお手入れはブラッシングと歯磨きなのではないでしょうか。
目ヤニ焼けや涙焼けがある犬の場合、毎日のお手入れでキレイを保つことができます。
うちのポメラニアンも目ヤニと涙が気になりますが、毎日のお手入れで目の健康とキレイを保っています。
個体差もあるため、愛犬に合ったお手入れが必要ですよね。