愛犬をマッサージしてあげよう
「愛犬のマッサージをしているよ」という飼い主の方はどのくらいいるのでしょうか。
私たち人間でも目が疲れたり首がこったりすると、マッサージを受けに行ったりしますよね。人間は体に溜まった疲労を取り除くという目的でマッサージを行いますが、犬に対してマッサージを行う場合は、疲労を取り除くというよりは”どこを触られても抵抗しないように慣れさせる”という目的が強くなります。
触られることに慣れると、動物病院での診察やトリミングなどのお手入れ時に相手に身を任せてくれるので、作業がスムーズに進みやすいというメリットがあります。
マッサージをする前に
マッサージをする前に、優しく声をかけて全身をゆっくりと撫でてあげてください。突然顔を触られると犬もビックリしてしまいます。
マッサージで愛犬の健康チェック!
マッサージを行いながら、愛犬の健康状態をチェックしましょう。いつもと様子が違うようであれば病院に相談して、必要であれば受診した方が良いですね。
目
- 白目が充血していないか、黄ばんだりしていないか
- 眼球が揺れていないか
- 焦点が合いにくくないか
- 目が白っぽくにごっていないか
- 目やにが多くないか
- まぶたが垂れていないか
- 瞬きの回数が多くないか
耳
- 変なニオイはしないか
- 赤く腫れていないか、かぶれていないか
- 黒っぽい耳垢が出ていないか
- かゆがっていないか
- 耳先が変色していないか
歯
- 口臭がないか
- 歯がぐらついて抜けそうではないか
- 歯が折れていないか
- 歯が抜けていないか
- 歯が黄色などに変色していないか
- 口の中が赤く腫れていないか
- 口の周辺が腫れていないか、かぶれていないか
鼻
- 鼻の横や周りはかぶれていないか
- 鼻を触ると痛そうにしないか
- 鼻血は出ていないか
- 鼻水が多くないか
- 変な音が鳴っていないか
- 鼻の中や周りにおできができていないか
リンパ節
- 撫でたときにしこりのようなものはないか
- 触って痛がらないか
マッサージのやり方
ただやみくもにやらずに、きちんとやり方を参考にしながら試してみてください。
- ①鼻や口のあたりの顔の下中央から、外側に向けて指を滑らせるように撫でる。
- ②顔を包み込むように触り、そのまま優しく円を描くようにクルクルと指の腹でマッサージする。
- ③鼻先あたりから額まで、指の腹を使って往復させながら優しく撫でる。
- ④親指、人差し指、中指で耳の付け根を軽くつまみ、そのまま耳の先まで優しくスライドする。
マッサージに取り入れたいツボ
次の3つのツボは緊張をほぐし自律神経を整えて、落ち着きを取り戻すツボといわれています。
頭百会/あたまひゃくえ
両耳の中央と頭蓋骨の中央が交差した部分にあります。
風府/ふうふ
後頭部の頭蓋骨中央のくぼんだ部分にあります。
攅竹/さんちく
眉毛の内側、眉毛が生え始める部分にあります。
マッサージをする上での注意点
- 爪が長いと鼻や目に当たってしまう可能性があるので、爪は短く切っておきましょう。
- どこの部位でも最後はそっと指を離すようにマッサージします。
- 強く押さないようにしましょう。
そうすることでより愛犬のリラックス効果が向上します。
マッサージによる効果
マッサージは単に疲労を取り除くためのものではありません。飼い主と愛犬お互いの為になる効果が期待できます。
誰がリーダーかを再認識させることができる
身を任せて触らせているということは、愛犬との主従関係が築かれている証拠。さらにマッサージを行うことで、主導権は飼い主にあり、リーダーが誰であるかを再認識させることができます。
病気や体の異常を早く見つけることができる
マッサージ中はよく愛犬の顔や体を見ながら行う為、腫れているところがあったり、ニオイが変だったりといつもと違う様子に気づくことが出来ます。
血流を促進する
血流が良くなると筋肉の緊張をほぐれて、コリを解消される効果があります。また、体内の老廃物が排出されやすい状態になります。
飼い主自身にもリラックス効果がある
愛犬と触れ合うことで、その感触や一緒にいる安心感でマッサージする側もリラックスできます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。マッサージをすることで、疲労を取り除くだけでなく、異常の早期発見、ストレス解消など様々な相乗効果が期待できます。
最初からすんなりと触らせて貰えないかもしれませんが、慣れていくと少しずつ身を任せるようになります。お互いに良いコミュニケーションにもなるので、ぜひ取り入れたいものです。