犬の爪切りの仕組みを知って安全にケアしよう!

犬の爪切りの仕組みを知って安全にケアしよう!

愛犬に爪切りをしたいけど、わんちゃんが爪切りを嫌がっちゃって困ってる飼い主さんはいませんか?現役のトリマーが、犬の爪の仕組みを解説し、安全・簡単に自宅で爪のケアをする方法を教えます!

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

白い爪

爪切りを嫌がる理由

よく聞くのが、「爪切りが嫌いです」という飼い主。爪切りを嫌がるのは理由があるんです。

過去に痛い思いをした

一度でも出血してしまうほどの深爪(怪我)になってしまうと、とても嫌がります。当り前ですが、誰だって痛いのは嫌ですものね。

爪切りが痛いもの、嫌なものとして認識されてしまうと、臆病な犬や主張、気の強い犬は足を触ろうとしただけで、威嚇したり噛みついたりしてくるようにもなります。攻撃はしてこなくても、ぶるぶる震えたりかたまってしまったりと、爪切りが恐怖であることを表現する犬もいます。

また、足は犬にとって急所なのでその人間を信用していない場合は、触られるのを嫌がります。飼い主さんにすら足を触られるのは嫌がる場合には、ご褒美を使いながら、まずは足に触っても平気になることから練習した方が良いでしょう。

爪切りの振動が嫌

爪は人間と比べるとかなり厚くなっているので、切る時に結構な衝撃が生じます。その振動が嫌な犬もいます。

爪の簡単な仕組み

犬の爪は白い(透明)な爪と黒い爪があります。

白い爪は切れるけど、黒い爪はちょっと。。。とよく聞きますが、仕組みはどちらも同じです。

まず、犬は前足に5本(狼爪を除去している場合は4本)、後足に4本(グレートピレニーズは狼爪が2本あるので6本、1本の狼爪がある犬では5本)の爪があります。

歩く、走る時に前足は地面を叩く足、後足は地面を蹴る足なので、前足よりも後足の方が本来爪は短いです。アスファルトの上をたくさん歩く犬の爪は、切る必要がないほどに削られていることもありますし、あまり散歩に行っていない犬やよく歩いていても舗装されていない地面を多く歩いている犬では、あまり爪は削られません。

白い爪ですと血管が透けて見えます。切る時に外から見える血管ぎりぎりで切ってしまうと、深爪により出血します。なぜならば外からは透けて見えないところにも細い血管が続いているからです。黒爪も構造は同じですが、血管は外から透けて見えません。

血管

爪切りにあると便利な道具

爪切りZAN

ギロチンタイプの爪切りが一番扱いやすいです。

これはZANというブランドの爪切りです。その他ニッパータイプがありますが、ギロチンタイプの方が爪を割ったりつぶしたりすることなく切れるのでお勧めです。ニッパータイプは、体格の大きな子には特に不向きだと思います。

爪やすりもあるといいでしょう。万一出血してしまった場合には、止血剤(クイックストップ)があるとすぐに止血が出来て便利です。

爪切りのやり方

できればお風呂に入った後がいいです。

なぜならばお風呂に入ることによって、爪周囲の雑菌や汚れがきれいに取れるだけではなく、お湯により少し爪が柔らかくなるからです。

震動を伝わりにくくするために、切る爪をしっかり持ちます。そして、爪の中心部が盛り上がるような角度で、端から何回かに分けて切っていきます。

白い爪は外から見える血管の手前で切ってください。黒い爪は中央が盛り上がるように端から切っていくのは同じですが、ある程度切ったら中央を自分の親指の爪で押してみて、柔らかかったらそこでおしまいです。これ以上切ると血が出ます。

やすりの使い方

爪を切ったら、角が残っているのでやすりで丸く整えます。この時も振動を嫌がる犬が多いので、やすりをかける爪をしっかり持って、やすりは一方方向でかけます。

がりがりと往復してしまうと、震動がより伝わるため、嫌がります。やすりは必ず一方方向でかけるようにしましょう。

爪を切らずに放っておくと、巻いて肉球に突き刺さることもあります。

そうなると時には麻酔をかけて爪切りをしないといけない場合もあり、プロにお願いするしかありません。爪切りが苦手な犬でも、1回に1本だけとか、1回に1カットだけならやらせてくれる子もいるでしょう。爪切りのためだけに麻酔をかけなければいけないなんてことにならないように、また伸びすぎた爪のせいでけがをしたりしないように、こまめに定期的に爪を切るようにしましょう。

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