犬の止血剤おすすめ3選
出血を伴う犬のケガでよくあるのが、爪のトラブルです。お散歩中に爪が折れる、爪を切りすぎて血管を傷つけてしまう、ということがあります。
人間であれば、少し爪が折れたり切りすぎてしまっても、血が出るということはあまり無いと思います。しかし、犬の爪は人間の爪と構造が異なり、犬の爪には神経や血管が通っているため、折れたり切りすぎたりすると血がでるのです。
特に爪が黒っぽい犬の場合、血管が見えにくいために切りすぎてしまうことも多いです。時にはポタポタと、床に垂れるほどの出血が見られることもあります。
そこで、いざという時に対処できるよう、止血剤をご自宅に常備しておくことをおすすめします。
おすすめ①「文永堂薬品 クイックストップ」
「クイックストップ」は、ホームセンターなどでもよく見かける商品です。
粉状で、患部に付けて止血を促します。動物病院でも使用されていることが多く、かかりつけの獣医師さんにおすすめされる方もいるでしょう。
14グラムで2500~3000円と少し高価ですが、効きがよく、比較的速く出血を止めることが出来ます。
良い点
- 一番有名で人気な商品
- 粉状で少量ずつ使うので長く持つ
- ホームセンターで売られていることもある
悪い点
- 少し高価
- 黄色い粉で服に付くと取れにくい
おすすめ②「Bioline PETS STYPTIC POWDER」
「Bioline PETS STYPTIC POWDER」はクイックストップに比べると、14グラム700~1000円ほどで手に入るため、「滅多に使うことはないけれど念のために」という人におすすめです。
海外の会社が製造している商品で、ネット通販で購入することができます。
良い点
- 比較的安価で購入できる
- 粉状で少量ずつ使うので長く持つ
悪い点
- ネット通販の場合届くのに時間がかかる可能性がある
- 説明書が外国語
おすすめ③「QUICK-ACTING STYPTIC POWDER」
「QUICK-ACTING STYPTIC POWDER」も1000円前後という、比較的安価で購入できる止血剤です。
販売サイトがいくつかあり、粉の色が「白」とされていることがありますが、実際には「濃い茶色」です。
良い点
- 比較的安価で購入できる
- 粉状で少量ずつ使うので長く持つ
悪い点
- ネット通販の場合届くのに時間がかかる可能性がある
- 説明書が外国語
- 色とにおいが独特
粉状の止血剤にはアルミニウムと酸化鉄が含まれており、それらが血液に反応することで傷口をふさぐという構造になっています。反応が起きると一時的に熱を持つため、患部に痛みを感じることがあります。
ご紹介したクイックストップの説明書の「効能または効果」には「深爪による出血の止血」とあります。爪以外に使用することは避けましょう。なお、犬用の止血剤は人間が使用してはいけません。
犬の止血剤の使い方
市販で売られている粉状の止血剤の使い方をご紹介します。
- 患部を拭く
ぽたぽたと垂れるような出血がある場合や、砂などがついてしまっている場合は、清潔な布やガーゼで軽く患部を拭きます。血液の水分に反応する薬なので、完全に乾かさないようにしましょう。 - 少量の止血剤を指に取る
止血剤を人差し指の先に付く程度の量を取ります。犬の止血剤はかなりサラサラとした粉で、種類によっては色素が濃い場合もあるので、粉を飛び散らせないように注意しましょう。 - 患部に押し付ける
ぎゅっと患部に押し付けます。犬が痛がるほど強くなくても大丈夫です。
これですぐに血が止まります。もし量が足りないようでしたら、もう一度少量取って付けてください。
犬の止血剤の代用品について
いざという時のために常備しておきたい犬の止血剤ですが、手元に無かった場合は代用品で応急処置が可能です。
用意するもの
- 小麦粉(もしくは片栗粉) 大さじ2
- 水 小さじ3
作り方
小麦粉(もしくは片栗粉)に水を少しずつ加えて練ってください。硬過ぎたら水を加えて、ゆるすぎたら小麦粉を足しましょう。
止血剤に比べると効果は劣りますが、愛犬の出血を放置しておくわけにもいかない!という時に使いましょう。
止血剤に含まれる成分(アルミニウムと酸化鉄)に不安がある方は、食用の小麦粉を使って代用することができます。出血してから用意すると慌ただしくなってしまうので、爪切りをする際は先に作っておくと安心ですね。止血剤を痛がる犬にも代用できます。
犬の止血剤の種類
粉状の塗布薬
粉状の塗布薬は、前述した3種類のように、粉状で直接傷口に付けて使うものです。市販のものは基本的にこの形になります。
犬の爪切りによる少量の出血程度であれば、問題なく止血できます。薬を使うことで痛みを感じる犬も居るので、広範囲に使用したい際は獣医師さんに相談しましょう。
注射
手術時の出血防止、血尿症、子宮内出血、腸出血などに対して使われるのが止血剤の注射です。静脈に注射して使用します。
使用上の注意点として、まず最初に「獣医師の適切な指導のもと使用すること」とあります。用法容量が厳しく定められており、副作用もあります。必ず獣医師さんの指示に従って使用しましょう。
錠剤やシロップの飲み薬
注射と同じく、比較的多量の出血に対して用いられるのが飲み薬です。
犬のごはんに混ぜて服用させたり、直接口の中に入れて服用させたりします。副作用の報告もあるので、必ず獣医師さんの指示に従って使用しましょう。
まとめ
犬の爪切りの際に出血を見てしまうと、爪切りが怖くなってしまいますよね。だからといって爪を切らないでいたら、今度は折れてまた血が出てしまう…なんてことも。
そんな時に、止血剤を常備しておけば安心です。どうしても深爪になってしまう、という時は動物病院やトリミングサロンに行って、プロの方にお任せすると良いでしょう。