犬の美容院とは
犬に対する知識が豊富なトリマーは意外と少ない
美容院に行くとトリマーさんが犬の美容をおこないます。実はトリマーをメインとする学校は犬の美容をメインに学ぶ為に、犬を診るといった目線は養われていない事が大半と言っても過言ではありません。ジャンプーやカットが出来る事がメインの職業となるので、犬の扱い方や、病気の知識、皮膚炎に対応するシャンプーの知識は浅いのです。
犬の美容院を選ぶ9つのチェックポイント
- 犬の病気に対する知識がある
- 犬の体の異変に気がつくプロ目線を持っている
- 店内が衛生的で清潔感がある
- お店の雰囲気や見た目に惑わされない目線でチェックする
- トリミング中の様子を見せてくれる
- 愛犬の事を考えた仕上りを提案してくれる
- トリミング中のの愛犬の様子を教えてくれる
- 愛犬の困った行動や様子も伝えてくれる
- 老犬や病気の犬にも配慮している
(1)犬の病気に対する知識がある
犬の体調を確認して預かる事は必須ですが、「少し体調が良くない状態であれば、早めにトリミングを終えてお返しします」といった場合が多いのです。何故なら、そのトリマーさんはトリミングが犬にとって、どれだけ体力を消耗するのかを知らないからです。
美容の分野では、飼い主さんが連れてきたという事はトリミングが出来る状態だとトリマーさんは判断します。よほどの事が無い限り、「今日はやめた方が良さそうですね」と、言ってくれるお店はとても少ないです。
例えば、トリマーさんが飼い主から「最近、皮膚をよく掻いて赤くなっています」と聞いたとします。知識のあるトリマーさんなら、先ずは病院へ行く事をすすめ、薬用ジャンプーや低刺激のジャンプーを使用して対応するでしょう。
犬の体の異変に気がつくプロ目線を持っている
トリミングの際は犬の体をくまなく触ります。シャンプーの時は手で触れて、ブローの時は目で確認します。その他にも、
- できものはできていないか?
- 皮膚の状態は良好か?
- 耳の中は正常な汚れか?
- 目ヤニは出ていないか?
など、基本的な健康面にも目を配り、気が付いた事があれば飼い主さんに伝える事が出来る美容院を選びましょう。
(3)店内が衛生的で清潔感がある
まず店内に入ったら、下記のことを確認しましょう。
- 動物のにおいが強くないか?
- お客様が歩く所に、カットした犬の毛がたくさん落ちていないか?
- 排せつ物が片付けられているか?目を向けてみましょう。
お店の衛生面が意識されていないと、犬に対する姿勢にも影響が出てきます。動物を迎えるために意識されている体制とは、床や壁、ケージ、シンク、使った道具などを毎日殺菌します。犬から犬への感染を防ぐ為に、ダニやノミがお店に残っていると別の犬や人にも影響するからです。
(4)お店の雰囲気や見た目に惑わされない目線でチェックする
勿論、お店の見た目や雰囲気は、犬が安心して過ごせる環境かどうかを見極めるポイントです。ですが、それらが良さそうだからと決めてしまう前に、お店に問い合わせをしてみるのも良いかと思います。接客の仕方、愛犬のジャンプーやカットについてや、ジャンプー剤についてなどを聞いてみる事で気がつく事もあります。
例えば、「うちの子は皮膚が乾燥しやすいのですが、どのようなジャンプー剤を使用しますか?」や、「ジャンプーは何回しますか?」、「うちの子は落ち着きがないのですが、どのような対応をしていますか?」などの質問をしてみます。
聞きにくい方も多いかと思いますが、なんとなく良さそうだからと、いきなり愛犬を預ける事は避けましょう。後ほどトリミングから帰ってきたら元気がない、といった事を避けるためにも、お店を調べておくのは大切な事です。
(5)トリミング中の様子を見せてくれる
美容院に初めて行った場合は、預けられている犬がどんな様子でいるのか心配です。気持ちよく対応してくれるお店は、理由を分かっているので理解のある対応をしてくれます。初めてのお店は、愛犬も飼い主さんも不安がある事は当たり前ですから、協力してくれるお店を選びましょう。また、ガラス張りで見学出来るお店もオススメです。
(6)愛犬の事を考えた仕上りを提案してくれる
技術だけでなく、愛犬の性格や生活面を踏まえて、カットやトリミング時間を提案してくれるお店を選びましょう。
トリミングの技術はプロとして必須ですが、家庭犬と、ドッグショーの犬はカットの理念が違います。家庭犬の場合は、飼い主さんの要望や生活に合ったトリミングを施していきます。ショーの犬と違うところは、決まりが無い事です。基本的なベースはあっても、応用して仕上げる事が出来ます。
しばらく通っていると、愛犬の事が分かってきます。お店のトリマーさんから飼い主さんへ、愛犬の事を考えた仕上りを提案してくれるお店を選ふのも、ポイントです。愛犬の為に力になってくれるお店は、強い味方と言えるでしょう。
(7)トリミング中の愛犬の様子を教えてくれる
お迎えに行ったときに、トリミング中の愛犬がどんな様子だったのかを、教えてくれるお店を選びましょう。預けている間は、「無事にお返しする。」といった責任があります。お店にいる間、愛犬がどんな様子でいるのかを把握して対応をする事は、犬の美容院にとって当然な事です。
例えば、
- ゲージにいる間に具合が悪そうな様子はないか
- 排便、排尿は正常か
- 来た時と変わった様子はないか
など、飼い主さんがお迎えに行った際に愛犬がどんな様子だったかを聞いてみて、しっかりとそれに答えてくれるお店は安心です。
(8)愛犬の困った行動や様子も伝えてくれる
愛犬の良い所だけでなく、困ったことも正直に伝えてくれるお店を選びましょう。飼い主にとって、愛犬のトリミング中の困った行動を伝えられるのは、気持ちの良い事ではありません。ですが、トリマーはそれをしっかり伝える事や、飼い主さんが聞いておく事も、愛犬を守る為には必要な事です。
例えば、
- 爪切りを怖がり暴れてしまい、興奮して目が充血してしまう
- シャンプーが苦手で、呼吸が早くなってしまう
- 噛みついてハサミが当てられない部分がある
など、体に異変を起こす場合は伝える必要があります。そんな時、「良い子にしていましたよ。」と、伝える事はプラスにはなりません。飼い主さんに何も伝えずに、危ないまま無理やり抑えて行うお店もありますので、きちんと伝えてくれるお店を選びましょう。
また、飼い主さんからも、トリミングに関して愛犬が苦手な事はないかを聞いておく事も大切です。それをやらなければ、犬にとって良くない場合もあります。例えば、爪切りを怖がって噛みついてしまうので爪が切れない、爪がのびすぎてしまっていて歩行や腰への負担を及ぼす危険がある、などです。そんな時こそ、トリマーさんがしっかりと飼い主さんに伝えた上でトリミングを施す事が大切です。
(9)老犬や病気の犬にも配慮している
老犬や病気の犬に配慮ある対応をしてくれるお店を選びましょう。例えば、高齢の愛犬が立ちっぱなしでトリミングをするよりも、楽な体勢になるよう配慮してもらえたら安心ですよね。
犬の病気についても、病名やその治療や経過を聞いて、トリミングの際には気を付ける点を把握して作業が出来るお店は、長く通えると思います。また、場合によっては美容院では受けられないと判断することもあります。そんなときには、トリミング施設がある動物病院もありますので、探してみると良いでしょう。
犬の美容院の選び方まとめ
犬の美容院は、店舗をいくつも構えているお店、ベットショップに併設されていたりと様々です。どんなお店でも、愛犬のトリミング中のことは飼い主さんには分からないので、愛犬を大切に接してくれる美容院を選びたいですね。愛犬の美容院選びの、お役に立てていただけると幸いです。