犬の毛ぶきが悪い原因
考えられる毛ぶきの悪さの原因として
- 遺伝
- 太り過ぎ
- 皮膚病
- ホルモンバランスの乱れ
- 過剰なブラッシング
- 年齢
遺伝
両親犬のどちらかが毛が薄いと、薄くなることがあるそうです。遺伝はどうしようもない問題ですよね。
皮膚病
愛犬がひたすらに体中を掻きむしったりしていると、毛が抜けていきます。そうなると毛が薄くなっていきます。
疥癬(かいせん)
特に疥癬(かいせん)になってしまうと、夜も寝られないほどの強いかゆみにより、全身を掻きむしります。悪化すると全身の毛がなくなってしまうこともあります。ただこの場合、獣医さんへ行って適切な治療を行えば、治った時にはきちんと毛は戻ります。
昔飼っていた中型雑種が、疥癬になった時、獣医さんの誤診が3回あったためにかなり悪化しました。その時には自分で掻くことができない背中と、顔の一部だけしか毛が残りませんでした。ですが原因が分かってから適切な治療を行ったので、ほどなく全身に毛が戻りました。
脂漏症
また、皮膚に脂が出過ぎる、脂漏症というものもあります。これも犬は、痒がり掻きむしるので、毛が抜けてしまい薄くなることもあります。
この場合は、出過ぎる皮脂を取るために、こまめに洗ってあげる必要があります。体調がよく何も問題なければ、脂肪分を抑えてご飯、つまり低脂肪食やダイエット用のごはんも効果がある場合があります。
また、動物病院にて、硫黄系の入浴剤やシャンプーで温浴させると効果がある場合があります。硫黄は脂を分解する効果があるので、脂漏症の犬には効果があるとされています。
他にも皮膚病と呼ばれるものはたくさんあります。愛犬が痒がり、脱毛が見られるようでしたら、獣医さんへ連れて行きましょう。
ホルモンバランスの乱れ
去勢手術、避妊手術によって睾丸や卵巣を取ってしまうと、ホルモンバランスが崩れてしまう場合も稀にあります。その弊害の一つに脱毛があります。
また、逆に不妊手術をしない場合でもホルモンの分泌にあわせて毛が薄くなってしまう場合もあります。
海外の場合、去勢・避妊手術をした犬にホルモンバランスが崩れないよう、注射してくれる獣医さんもいるそうです。
また、内分泌の病気、(クッシングや甲状腺などの病気)でも脱毛が起ってきます。
過剰なブラッシング
特にカットする必要のある犬種で起きることですが、ペットショップなどで購入する際に『毎日ブラッシングしてください』と指導を受けることがあります。
そして、大体の飼い主さんがブラッシングしやすいところが、背中です。もつれや毛玉のできやすいお腹や、わきの下、耳の後ろ、胴輪や首輪などで擦れる所は犬がやらせてくれなかったりするので、おもに背中中心になります。
週に1、2回のコミュニケーション手段としてのブラッシングでしたら、そこまで問題ありませんが、毎日毎日になると薄毛になることがあります。
犬は人間のように毎日お風呂に入れることはないと思います。(まれに連日入れていますという飼い主さんがおられますが、大体の方は連日入れることはありませんので、その方向で話を進めます。)
そして、毎日散歩へ行って目に見えない細かい塵やほこりにまみれています。そのような被毛の状態でブラッシングを進めると、その細かい塵やほこりがやすりの働きをして、毛が切れてしまいます。
わかりやすく人間に例えると、春一番や強風が吹き荒れている中、歩きまわって家に着いたらすぐに櫛(ブラシではなく)を通してみてください。強風で毛が絡み、塵やほこりがまとわりついているのでなかなか櫛が通らないと思います。無理に通そうとすると毛が抜けたり切れたりしてしまいますよね。犬も一緒です。そうなると毛が薄くなっていくことがあります。
年齢
年をとればすべての犬が薄毛になるかといったら、そうではありません。若い時に比べて多少減ることはあっても、そこまで薄くならなかったり、我が家のトイプードル(17歳)は13歳ごろから徐々に毛が生えてこなくなり、現在は頭には毛は残っているものの、体やお尻辺りは毛がすっかりなくなってしまいました。獣医さんと相談して、毛が生えるかもしれないサプリ等試しましたが、結局生えてきませんでした。
おうちで出来るケア3つ
1.ブラッシングを止めてみる
これは連日行っていたブラッシングをやめてもらえると、薄くなっていた毛が戻ることがあります。私の経験ですが、トイプードルの飼い主さんが薄毛で悩んでいました。
生活状況をうかがうと、毎日ブラッシングしているとのこと。ブラッシングの前に洗うことはしないとのことだったので、ブラッシングをやめてもらいました。すると、数か月後には毛の量が増え、元に戻りました。飼い主さんには喜んでもらえました。
2.ホルモンバランスの改善
もし、愛犬がホルモンバランスが崩れたことによる薄毛になってしまったら、フードを変えるなどの食生活や運動をしてストレスを減らすなどの、生活の改善をお勧めします。
また、病気からが原因であれば動物病院によるホルモンバランスを正す治療もあります。
3.太らないようにする
現在の家庭犬は、栄養状態がよく、運動不足です。そうなると犬はどんどん太っていきます。では、ダイエットと思いますが、人間より犬のダイエットの方が大変ですので根気強くダイエットしていきましょう。
太り過ぎると、皮が伸びていきます。
皮の表面積は増えていきますが、毛は増えません。そのため薄くなったように見えることもあります。
トリミングする上で気をつけていること
仕事上、薄毛の犬をカットすることも多々あります。私が気を付けていることは、薄毛の犬に対してはバリカンを使わないということです。
バリカンを使えば時短ですし、あっという間に短くなりますが、薄毛の犬を短くすると場合によっては地肌丸見えとなってしまうからです。
ハサミで全身カットしてあげれば、バリカンより毛を長く残すことができるので、そこまで薄毛が目立たなくなることもあります。
まとめ
いかがでしたか?毛ぶきが悪いと一言で言っても、原因はいろいろあります。
原因を突き止めてあげて、適切な対処をしてあげてくださいね。その原因によっては、毛が戻ることもありますよ。
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女性 じん