柴犬にトリミングは必要?
柴犬に被毛をカットして整えるトリミングは基本的に不要です。柴犬の被毛は一定以上の長さになると伸びなくなるため頻繁にカットする必要がありません。トリミングよりもブラシで毛並みを整えるブラッシングの方が日々のケアとして重要な犬種です。
また、柴犬は皮膚が弱いことでも知られる品種です。外部からの刺激により皮膚炎を引き起こすことも少なくありません。犬のトリミング方法として全身の毛を短くカットするサマーカットが有名ですが、柴犬に施すと太陽光や紫外線を防ぐ被毛が短くなってしまうため、皮膚が傷みやすくなるリスクが生じます。
ただし、定期的なトリミングが好ましい部位もあります。そのひとつがお尻です。お尻の被毛は長く伸びすぎると排泄物が付着し衛生状態が悪くなります。放置するとお尻周辺の皮膚炎が懸念されるため定期的にカットする必要があります。
もうひとつが肉球に生えている被毛です。こちらも伸ばし過ぎると、犬がフローリングを走る際すべってケガする危険性が高まります。自宅で柴犬をトリミングする際はケガさせにくいバリカンの使用をオススメします。柴犬のトリミングに不安を感じる方は、無理せずトリマーやサロンに相談されることを推奨します。
柴犬のトリミングとシャンプーの頻度
柴犬のお尻周り、肉球部分のトリミングは1~2ヶ月1回を目安に必要かどうかをチェックしましょう。犬の個体差はありますが、お尻周りや肉球部分に生えている被毛は伸びるのが早いケースがあります。お尻周りや肉球部分の被毛は伸びすぎると汚れが付着し不衛生です。定期的に伸び具合を確認し、必要に応じてカットしてあげることが大切です。自分で判断するのが難しいと感じる方は、トリマーやトリミングサロンに相談するのもオススメです。
柴犬に対するシャンプー頻度も同じく1~2ヶ月に1回程度で問題ありません。柴犬は被毛が短いため頻繁なシャンプーを必要としない犬種です。むしろ抜け毛が多い分、シャンプーよりも毎日ブラッシングする方が健康上好ましいです。
逆に週に何度も柴犬をシャンプーするのは避けましょう。過剰なシャンプーは皮膚を守る役割がある皮脂を必要以上に取り除き皮膚炎を招く恐れがあります。まったくシャンプーしないと流石に汚れが溜まってしまい不衛生ですが、過剰な場合も柴犬への負担が大きくなる可能性が高いです。
柴犬のトリミングに必要な道具
柴犬のトリミングに必要な道具を紹介します。
- コーム
- ハサミ
- バリカン
コームは、被毛をとかし整えます。コームにも種類があり目の細かい(細め)コームや目のあらい(あらめ)コームもあります。どちらが良いか悩むときは、あらめと細めの2タイプが一体になった両目コームが良いでしょう。
柴犬は、オーバーコート(上毛)とアンダーコート(下毛)が密集したダブルコートの犬ですから、いきなりコームでとかし始めると毛を引っ張られることになり嫌がります。初めは、スリッカーなどを使用して十分に下毛の処理をした上で、コームを使うようにしましょう。
ハサミには、普通のカットバサミとスキバサミがあります。柴犬のトリミングには、カットする部分が少なく範囲も小さいので、小さいカットバサミの方が良いと思います。
ハサミを使うのが怖い方は、バリカンがおすすめです。犬用のバリカンが市販されていますので、それを利用しましょう。柴犬をトリミングするとき、ハサミよりもバリカンの方がけがをさせるリスクが減ります。ただ、バリカンは音と振動がありますので、嫌がる柴犬もいるかもしれません。
柴犬のトリミングのいろいろな道具を紹介しましたが、御自身で使って使いやすい道具を探してみてくださいね。
柴犬のトリミング方法
柴犬をトリミングするときは、ペットサロンに行くと思いますが、もし自宅でできたらとても楽になりますね。柴犬のトリミングは、被毛が短いので余りカットするところがないように見えますが、カットすると良い部分とそのトリミング方法をまとめました。
柴犬の足の裏のトリミング
柴犬の足の裏のトリミングは、足の裏の毛をカットします。この足の裏の毛が伸びていると、肉球が被毛で覆われてしまい滑りやすくなります。特にフローリングなど屋内の床では、足がすべりやすくなってしまいます。また、屋外でも砂や土が足の裏の被毛に付いてしまい、とても汚くなり不衛生です。
そこで、柴犬の足裏の被毛はカットしてきれいに保ちましょう。柴犬の足の裏の毛をカットする部分は、足裏の肉球の間からはみ出ている毛をハサミでカットします。まず、足の裏の被毛をコームでとかします。次に、足の裏の肉球に覆い被っている被毛をハサミでカットします。このときに、足裏の肉球をハサミで傷つけないように気を付けましょう。ハサミを使うのが怖いという方はバリカンを使い被毛をカットしましょう。ハサミを使用するよりは、バリカンの方がけがをさせてしまうことが少なくなります。
また、注意点として、柴犬を含め犬の脚は、人のように横(左右)にあげることができません。脚をあげる際は必ず縦方向に持ち上げるようにしてください。そして、柴犬をトリミングするときは、二人で行うと安全にできます。一人がカットして、もう一人が柴犬を動かないようにおさえてあげると、より安全にカットできますね。
柴犬の肛門のまわりのトリミング
柴犬の肛門のまわりのトリミングは、肛門のまわりの被毛をカットします。この肛門まわりの被毛が伸びていると、うんちをしたときに被毛に汚れがついてしまい不衛生になるからです。そこで、肛門のまわりの被毛をカットしましょう。
まず、柴犬のお尻の被毛をコームでとかして整えます。次に柴犬の尻尾を肛門がよく見えるように持ち上げます。そして、肛門に覆いかぶさる被毛をハサミでカットします。この肛門のまわりのカットは少し難しく、肛門をハサミで傷をつけないように気を付けてカットしましょう。
ハサミを使用するのが怖い方は、バリカンを使用するのも良いですね。柴犬の場合、特にトリミングを必要とする犬種ではないため、肛門まわりはバリカンだけでも十分きれいになります。尾の根本をつかんでしっかり持ち上げ、肛門の中心から外側に向かうようにバリカンをかけます。肛門のまわりのトリミングをするときは、安全のため二人で行うようにしましょう。
柴犬のトリミングにかかる料金
柴犬のトリミングにかかる費用目安は約5,000~8,000円です。実際の料金はトリマー・トリミングサロンによって異なり、トリミングに付随するオプションにも差があります。柴犬は基本的にカットが不要な犬種のため、シャンプーコースのみ対象であることがほとんどです。カットをしたとしてもお尻・肉球のみと部分的で済むケースが多く他の犬種よりもトリミング料金が安くなりやすいです。
ただし、オプション料金が加わるとその限りではありません。完全におまかせしてしまうと事前にどの部分をトリミングするのか、爪切りやハミガキは含まれるのか、合計料金の見積もりはいくらになるのかを確認しておくと、施術後の料金トラブルを防げます。
トリミングにかかる時間もトリマー・トリミングサロンによって異なります。目安としては1~2時間で完了する場合が多いですが、料金と合わせて完了時間も確認しておきましょう。
柴犬のトリミングでサマーカットの特徴やコツ
サマーカットとは犬のカットスタイルのひとつです。夏の時期にカットされることが多いスタイルで全身の被毛を短く切り揃えることによって、暑さを軽減させ毛玉の発生も少なくできるメリットが得られます。
ただし、サマーカットが向いているのはトリミング犬種と呼ばれる長毛な品種です。柴犬はカットよりもブラッシングを重視すべきグルーミング犬種です。柴犬にサマーカットを施すことで太陽光や紫外線などの外的刺激によって皮膚炎を引き起こしやすくなるデメリットもあります。そのため、特に理由がなければ柴犬をサマーカットする必要がありません。
一方そうしたデメリットを理解されたうえで、熱中症対策などのためにサマーカットを施すケースもあります。柴犬にサマーカットを施すべきかどうかは、かかりつけの獣医師と相談した上で決められることを推奨します。
ご家庭で柴犬にサマーカットを施す際は、短く切り過ぎないことが何よりも重要です。短くカットし過ぎると皮膚にダメージが入りやすくなる他、寒くなる冬までに被毛が十分生え揃わない可能性もあります。不安な方は無理せずプロのトリマーやトリミングサロンにお願いしましょう。
柴犬のトリミングと一緒にブラッシングすると良い!
柴犬のトリミングをするときにブラッシングも一緒にすると良いですね。柴犬の被毛が生えかわる時期に、たくさんの被毛が抜けます。そのときに使用すると良いブラシを紹介します。
- スリッカーブラシ
スリッカーブラシは、柴犬のアンダーコートを除去するときに使用します。
- 獣毛ブラシ
獣毛ブラシは、固めのブラシになります。この獣毛ブラシを使用することにより、アンダーコートの除去や皮膚のマッサージ効果や柴犬の被毛に艶がでます。
- ラバーブラシ
ラバーブラシは、柔らかいゴム製でできています。アンダーコートの除去や被毛のほこりの除去などができます。柔らかい素材のブラシなので、皮膚のマッサージ効果もあります。
柴犬は、被毛がたくさん抜けるのでこまめにブラッシングしましょう。柴犬は、特にトリミングを必要とする犬種ではありませんが、体など毛が密集している部分をトリミングしたい場合は、ブラッシングしておくとカットしやすいですね。ですので、柴犬のトリミングの前にブラッシングをするのがおすすめです。
柴犬のトリミング、カットの他に自宅でできるケアは?
柴犬のトリミングの方法をまとめましたが、柴犬のトリミング、カットの他にも自宅で飼い主の方ができる簡単なケアを御紹介します。
まずは、耳掃除です。耳の奥まで掃除は危険なので、耳の穴の入り口付近をカット綿などで汚れを取り除くように拭きます。綿棒の使用は絶対に避けてください。このときに、刺激を防ぐため、強く耳の中をこすらず優しく汚れをふき取るようにしましょう。耳への過剰な刺激は、キズや炎症などの原因となります。
耳掃除は月に2~3回を目安に行い、耳の病気などの早期発見につなげます。耳の中に黒い耳垢がある、臭いにおいがするなど、いつもと耳の中の様子が違っていたら、病気の可能性もありますので動物病院に連れて行きましょう。
次に爪切りです。爪切りを嫌がる柴犬も多いと思いますが、飼い主の方が爪切りできると適切な爪の長さが保てるので、柴犬にも良いことですね。犬用の爪切りが市販されているので、それを使用して爪切りしてください。爪の長さは、床に足をついたときに床に爪が付かない程度の長さが良いそうです。このように柴犬のトリミングの他に、飼い主の方が耳掃除や爪切りができると柴犬の健康維持やスキンシップにもなりますので、是非挑戦してみてくださいね。
まとめ
柴犬をトリミングする場所は、足裏の被毛のカットや肛門のまわりの被毛をカットします。柴犬をトリミングするときは、ハサミやバリカンを使用してカットします。このとき、二人でトリミングするとより安全で良いでしょう。柴犬のトリミングの他に、ブラッシングや耳掃除、爪切りができると柴犬の健康維持にもなるので良いでしょう。
ユーザーのコメント
20代 女性 煎餅
私が子供の頃は、田舎だったので、柴犬みたいなミックス犬は、お庭でホースでシャンプーをされていました。しかしシャンプーが終わるとストレス発散か、そのまま庭の芝生の上で全身をスリスリして飼い主さんに怒られたりしていたのを覚えています。
今は柴犬でもトリミングサロンでシャンプーをしている子がいますが、自宅でやられる方が多いのでしょうか。やっぱり記事を読んでいると大変そうです。柴犬の抜け毛はすごいですし、ワンちゃんが水が嫌いだったらなおさら格闘になりそうですね。
耳掃除や爪切り、肛門腺絞り、うちの犬はトリミング犬種なので毎月サロンでやってもらっていましたが、トリミングサロンへ行く必要のないワンちゃんは飼い主さんがやっていたんだ!と当たり前のことなのにちょっと驚いてしまいました。
40代 女性 ペッパー
女性 ひまわり
ちなみに、おすすめのバリカンは、我が家でも使っている、パナソニックの「ペットクラブ犬用バリカン」。お値段もお手頃で使いやすいですよ。
女性 青りんご
柴犬はトリミングが必要ないはずなんですが、あまりにシャンプーを嫌がるので近所のトリミングサロンにお願いしたところ、そこではお利口にすると聞いて以来、ずっと1カ月に1回お願いしていました。
爪切りも耳掃除、肛門腺絞りなどもその際に全部やってくださるのでお任せしていました。
自宅でできるケアですが、私がやると爪切りなどは危なっかしいのでプロの方にお任せしてからは楽ちんで助かりましたよ。
30代 女性 しょーこ
女性 ゴン吉
よく散歩で出会う柴犬は、歩いているうちに爪も短くなるのであまり爪切りしないそうです。
40代 女性 あらしば
保護施設から来た当初はサロンでした。
[保護犬あるある]なのでしょうか、クンクンといった甘え鳴きさえせず、ワンワン吠えず、声が出ないのかしら?と心配していた柴くん。なのに、サロンでは、この世の終わりのような悲痛な鳴き声をあげるのです。そんな我が仔を見て、鳴き声をあげずに済むように、自分で時間をかけて全部やってあげようと決めました。
あれから3年。もうシャンプーも爪切りもドライヤー大丈夫になったので、サロンにいってみようかな。パブル浴やお尻のマシュマロカットをさせてみたいですね♪
女性 もふころ