犬の歯茎が腫れたら要注意!考えられる病気から対応方法まで解説

犬の歯茎が腫れたら要注意!考えられる病気から対応方法まで解説

愛犬の口腔ケアをするために、「歯」のチェックはしていると思いますが、「歯茎」のチェックはしていますか?歯茎の状態を常にチェックしていれば、お口のトラブル防止や早期発見に繋がります。今回は歯茎のチェックによるお口のトラブル防止について考えて行きます。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

犬の歯茎が腫れていたら要注意

犬の歯茎チェック

愛犬の歯磨きの際、皆さんは「歯茎(歯ぐき)」をチェックしていますか?

「愛犬に棒状のガムを与えたらガムに血が付いていた・・・」
「愛犬の唇をめくってみたら歯茎が腫れて出血していた・・・」

などの経験はありませんか?わんちゃんのお口は、なにかとトラブルが多いと思います。しかし、歯は毎日磨いてあげているのに、歯茎のチェックは割と忘れがちな方も多いのではないでしょうか。
歯茎は歯の土台となる大切な部分です。歯同様、歯茎のチェックとケアを怠ってはいけません。歯茎も毎日チェックしてあげることがとても大切なんです。

犬の歯茎が腫れる病気

犬の歯茎

歯茎の異常は厄介な口腔病の可能性も・・・

犬の歯茎から出血や腫れが見られる場合、何らかの衝撃によって歯茎が傷つけられたか、または他の原因が考えられます。
例えば歯肉炎や腫瘍、あるいは厄介な口腔病を発症している可能性も捨てきれません。愛犬の歯茎の状態を把握して健康管理に役立てましょう。
歯茎の病気は軽いものから厄介な病気がありますので、まずは代表的な口腔病を紹介して行きたいと思います。

歯肉炎・歯槽膿漏・外歯瘻

歯石が付着している付近の歯茎が赤くはれている場合は【歯肉炎】の可能性があります。
歯肉炎は歯周病の中でも初期の段階であり、歯茎が腫れたり硬いジャーキーを噛んだ時に歯茎から出血したります。放置すると症状はどんどん進み【歯槽膿漏】になってしまいます。歯槽膿漏になると歯を支えている骨まで細菌が感染し、歯がグラグラして最後は抜け落ちることもあります。
そして更に進行すると、顎の骨が溶かされて頬の皮膚まで穴が開いてしまい、そこから膿が出るようになります。この病気を【外歯瘻(がいしろう)】と言います。そうなる前にしっかりケアすることが大切です。

良性腫瘍と悪性腫瘍

歯茎の腫瘍には良性と悪性があり、良性には【エプーリス】、悪性には【悪性黒色腫】【棘細胞性エナメル上皮腫】【線維肉腫】【扁平上皮癌】などが挙げられます。

犬の歯茎が腫れて出血している場合

歯肉炎イメージ

歯茎に目立った腫れが無いのに出血が見られる場合、何らかの原因によって歯茎が傷付けられた可能性が考えられます。
鋭利なものや極端に硬いものを噛んだりすると歯茎の外傷により出血する事があります。そんな時は口の中をよく観察して、破片などが刺さっていないか確認しましょう。
この場合、一時的なものと考えられますので、それらしき物をしばらく噛ませないようにして様子を見ましょう。もし出血が続く場合は、病気の可能性が考えられますので、動物病院に連れて行ってあげましょう。

犬の歯茎マッサージ

歯茎のマッサージは犬の歯の健康効果が高いとされています。
歯茎のマッサージをすることにより血行が良くなるため、歯茎の健康にはいいと思います。
歯茎 マッサージには、歯磨きが出来る子は歯を磨くだけではなく、歯ブラシを使って歯肉の部分をやさしくクルクルと円を描くように行ってみてください。また、できない子は指においしいおやつなどをつけながら、少しずつ馴らしながら、優しくマッサージしてみてください。

まとめ

デンタルケア

外傷以外の原因で歯茎に出血や腫れがある時は、炎症や腫瘍のサインですので見逃さないよう注意しなければなりません。
歯周病を放置すると全臓器に影響し、様々な病気の発症となるリスクが出てきます。歯周病の予防ならデンタルケアと共に口腔ケアを毎日すれば予防できる可能性がグンと高まります。
しかし癌となるとこれは別物です。
癌は細胞の病気ですので、毎日欠かさずに口腔ケアをしても『癌にならない』と言う保証はありません。ですので愛犬の歯茎に少しでも異常が認められたら、直ぐに動物病院で診察してもらうことをおすすめします。
口腔ケアに限らず、愛犬の健康管理のために身体を毎日忘れずにケアしてあげましょう。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    50代以上 女性 丸ちゃん

    パピヨン犬メス3才。今年の3月に動物病院で歯石取りを麻酔かけてしました。歯磨きガムを毎日あげてますが、歯磨きは嫌がります。内側の歯磨きは、やらせてくれない。嫌がって噛んでくる。毎月のトリミングサロンで歯磨きしてもらうのと、動物病院へ行った時は、必ず歯磨きをお願いしてもらう。 犬用の歯ブラシと犬用の歯磨き粉をつけてブラッシングしている。
  • 投稿者

    40代 女性 モカ

    動物病院でお勧めのドッグフードはたいていがドライフードですよね、一見柔らかいウェットタイプのフード方がわんこは食べやすく消化もいいと思っていました。しかし歯や歯茎の健康を保つためにはドライフードの方がいいそうです。固いフードはよく顎を使うのと歯石が溜まりにくく唾液の分泌も促してくれるので、虫歯にもなりにくいと教えていただいたことがあります。わんこにとっても歯はとても大切噛むことで脳も活性化されるそうです。毎日の歯磨きはもちろんの事歯茎のマッサージも健康のためには大切ですよね。わんこが気持ちよくマッサージをしてくれるよう心掛けたいですね。
  • 投稿者

    女性 匿名

    歯磨きをすると歯ブラシに血が少し付く事があります。
    歯茎は少し赤みがかっていて、奥歯には歯石が付いてしまいました。
    病院で歯石除去をしたいのですが、高齢の為リスクが怖くて躊躇しています。
    自宅で出来るデンタルケア商品を試してみようと考えていますが、近々病院で診て貰います。

    歯周病は怖いです。骨や頬が膿んで溶けるなんて…。日々の地道な歯磨きをして行きます。
  • 投稿者

    女性 ゆき

    うちのこも毎日歯磨きと歯茎のチェックは欠かさないようにしています。以前犬友から聞いたお話で、虫歯が進行しすぎて、歯の大半が抜けてしまい、歯茎とあごの骨が溶けてしまった話を聞いたからです。特に歯茎の歯周病が進むと最悪死亡する事もあるそうです。幸い虫歯もなく、歯石も定期的とって頂いているので今のところは安心です
  • 投稿者

    女性 チーズケーキ

    歯磨きをどうしても毎日出来なくて、半年前に歯石取りをやったのにうっすら色が付いてきてしまいました。年が明けて誓いました、今年は毎日やります、なんとしても。ついてしまった歯石はどうしようもありませんが、歯石がついているところの歯茎が軽い歯肉炎のようになっているので改善するように頑張ります。
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