犬の臭い対策「アポクリン腺が原因」の場合
犬の臭いの原因はいくつか考えられます。口臭、体臭は犬種によっても違いがあります。耳がたれている犬は耳から臭いが発生したり、顔のシワが多い犬はシワから臭いが発生したりすることがあります。
犬の臭い対策の中でも最も注目したいのが、「アポクリン腺」といわれる汗腺です。これは人の耳の中やワキの下、肛門など限られた部分にだけある汗腺なのですが、犬には人よりもはるかに多くあるといわれています。アポクリン腺から出る汗にはタンパク質や糖質、脂質、鉄分などが含まれています。
このアポクリン腺から脂分をたくさん分泌していて、それが酸化されることによって菌が繁殖してしまい、悪臭が発生してしまいます。犬は、このアポクリン腺が原因で臭いが発生している確率がかなり高いですので、対策として、こまめにシャンプーをしてあげるなどして常に清潔を保ってあげることが、アポクリン腺が原因の場合の臭い対策になります。(もちろんやりすぎは厳禁です。)
犬の臭い対策「口臭が原因」の場合
犬の臭い対策で次に注目したいのが、「愛犬の口臭」です。口臭の原因としては、毎日歯磨きをしていないことや、胃腸の調子が悪いことなどがあげられます。
人が歯磨きを欠かすことができないのと同じように、犬も毎日しっかりと歯を磨かなければならないのですが、ペットブームが始まって随分経った今でも犬や猫の歯磨きは、なかなか定着しないようです。歯周病になると、いろいろな恐ろしい症状が出てきます。
まずは歯肉炎から始まって、それを放置し続けると、上顎の歯槽骨周辺に穴が空いてしまい、口腔鼻腔瘻(こうくうびくうろう)になって、くしゃみや鼻水が止まらなくなるなどの症状が出たり、顔が腫れ上がり、膿が溜まって破裂したりすることがあります。そして最悪の場合、脳にばい菌が入って死に至ることもあります。
そんな恐ろしい歯周病にならないためにも、毎日欠かさず歯磨きをしてあげることはとても大切なことであり、臭い対策にもなりますが、どうしても歯磨きを嫌がるワンちゃんには、デンタルケアができる犬用のガムなどを上手に使って口内環境を整えて、臭い対策をしてはいかがでしょうか。
そして、胃腸の調子が悪いときにも口臭があります。原因としては、開封してから時間がたち過ぎているドッグフードを与えていたり、質の悪いドッグフード(添加物がたくさん含まれているものや、脂質の多いもの)などを与え続けたりすると、胃腸の調子が悪くなり口臭の原因になります。なるべく質が良く、新鮮なドッグフードを与えて、常に胃や腸内環境を整えてあげることが臭い対策になります。
犬の臭い対策「肛門や便臭が原因」の場合
次に、犬の臭い対策としては大切な、「肛門腺」についてです。肛門腺は、肛門の両側にある袋に分泌物がたまり、マーキングしたい場所に自分の臭いをつけるためのもので、かなりきつい臭いがしますので対策が必要です。
ふだんは、便を排出するとき自然に一緒に出るのですが、稀にうまく排出されずに溜まってしまうことがあり、肛門の周りが膨れていることがあります。膨らみ続けると破裂してしまうことがありますし、炎症を起こして肛門嚢炎になってしまうこともありますので、健康のためにも定期的に絞り出してあげましょう。もし、うまく絞り出せない場合は、かかりつけの動物病院に連れて行って、病院でやってもらうと安心ですね。
次は、犬の臭い対策でも仕方がないと思いがちな便についてです。犬のうんちは当然臭いものではありますが、食べ物でその臭いを軽減することができ、臭い対策につながります。また、犬の腸の中には、ウェルシュ菌とよばれる細菌や大腸菌が30兆以上住んでいて、その菌が身体に有害な物質を作り出してしまいます。
その悪玉菌たちが、犬がうんちをした際にうんちとはまた違ったかなりきつい臭いを発生させてしまいます。先ほどもご紹介しましたが、これについてもなるべく良質なドッグフードを与え、大腸に未消化物を残さないようにすることが臭いの軽減につながるといえます。
犬の臭い対策「病気が原因」の場合
最後に犬の臭い対策の中でも悲しい原因、病気についてです。病気が原因で犬が臭くなってしまうことがあります。まずはメスの病気で、膣炎(ちつえん)と子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう)です。これらの病気になると、膣からきつい臭いがする膿が出てきます。
また、膀胱炎(ぼうこうえん)になるとおしっこの臭いがきつくなります。そして、ガンや白血病などの進行性の病気は、身体の老廃物を排せつする機能が徐々に低下していくため、全体的に体臭がきつくなります。
記事冒頭でもご紹介したように、こまめにシャンプーをすることや耳の掃除をするなど、常に清潔を保つなどの臭い対策をしてみても治まらないようなときには、早めにかかりつけの病院を受診することをオススメします。犬の臭い対策としてだけではなく、いち早く病気に気が付いてあげられるように目をかけてあげていただきたいと思います。
まとめ
犬はストレスが溜まっていると、体臭がきつくなることがあります。犬の臭い対策をすることは愛犬の健康に大きく関わってきますので、適度な運動と、質の良い食事でたくさん長生きをしてもらえるように、そして臭いを気にすることなく愛犬と楽しい生活を送ることができるように、日頃から愛犬とのコミュニケーションを欠かさずに過ごしていただきたいと思います。
ユーザーのコメント
20代 女性 てとまる
また長髪の我が家の愛犬♂はおしっこをする時にお腹周りの毛におしっこがついてしまうのか、どうしても臭います。お腹周りだけお湯で濡らしたタオルでふいたり、こまめにお腹周りだけ自分でカットしてあげています。ブラッシングを毎日し臭いの原因を除去するようにも心掛けています。
40代 女性 匿名
犬と生活をする前は、犬がいるお宅にお邪魔した時に感じる、いわゆる犬の匂いというものは、犬の体臭なので、動物がいる以上、仕方のないものなのだと思っていました。
犬と暮らし始めていろいろと勉強をした結果、今まで当たり前だと思っていた犬の匂いなどは実はなくて、これらは犬の体調から生じる匂いだったのだと分かりました。
我が家のワンコがパピーの頃、プレミアムフードと謳われているドライフードを与えていました。ペットショップから勧められ、動物病院にもステッカーが貼ってあったので、単純な飼い主は何の疑いもなく与えていました。
その頃、自宅で1度、トリミングで1度と月に2回はシャンプーをしておりましたが、シャンプーの良い香りがするのは3日ほどで、すぐに例の犬の匂いが戻ってきていました。
その当時は、お散歩仲間にも同じような話を聞いていたので、それが普通だと思っていましたが、フードを変え、その後、トッピングや手作り食など、いろいろと取り入れている現在、シャンプーから1か月以上、経ってしまっても犬臭いことはありません。
これは、ドッグフードに含まれていた添加物をうまく排出出来ていなかったことによる匂いだったと思われます。
また、耳の匂い、肛門腺の匂いも食事によって大きく変わります。
特に肛門腺は、ドライフードのみの場合、トッピングをしている場合、完全手作り食の場合とかなり変わってきます。どれも強烈な匂いではありますが、ドライフードのみの場合がもっとも強い匂いです。
現在、我が家では犬の匂いを感じることはほぼありませんが、ホテルへ預けられたり、自宅にワンコの苦手なタイプの来客があったりと、ワンコに強いストレスがかかった際に、いわゆるストレス臭と思われる口臭と体臭を感じます。
この場合に大切なことは、ストレスの原因がなくなることと同時に、嫌だったという気持ちを理解してもらえたと犬に分かってもらうことです。
そのため、もしこのストレスによって何か問題行動を起こしたとしても、いきなり怒っては逆効果で、余計にストレスがかかり、ストレス臭は強くなる一方です。
人間でもそうですが、自分なりの理由で起こした行動を頭ごなしに叱られたら、心の中でも解決しないため、ストレスとして残ってしまいます。
ワンコにも心があり、感情があり、人間と同じです。
ホテルから帰ってきた後、来客が帰った際に何かして欲しくないことをしてしまった(例えば、玄関マットで粗相をする。)としても、いきなり怒るのではなく、「嫌だったね、分かったよ。でも、これはやめてくれない?」と声をかけることが大切です。
一部のしつけ本には、ダメなことはその場ですぐに叱らないと我儘になる、甘やかすことになる、立場が逆転すると書いてありますが、まず、信頼関係を作り、そしてそれを壊さないようにすることが、愛犬の心と身体の健康のために大切なことなのではないかなと思います。
しつけはその後の話し合い、、で十分だと我が家ではこれをモットーに楽しく暮らしています。
女性 ゴン吉
歯石や歯垢が溜まることで雑菌が繁殖し、口臭の元となってしまいます。よくあるのは魚のような生臭いにおいでしょうか。これは歯磨きをすることで改善されます。ですが臭いが酷くなっている場合は歯垢が歯石になってなかなか取れないことも多いはずです。その場合はスケーラーなどを使って根気よくこそげ取っていかなくてはなりません。この時も臭います。
歯石という通り、石のように固いです。力を入れないとパキっと剥がすことはできません。
飼い主では対処しきれない場合は動物病院へ連れて行き、全身麻酔での処置になります。若いうちならまだしも老犬には麻酔のリスクや体力面でも厳しいので見送りにされてしまうこともあります。
硬めの歯磨きガムを噛ませることで歯石が割れて取れやすくなることがあります。歯磨きが無理なら、まずはこういうのから始めてみるといいですね。なるべく片方を飼い主さんが持って奥歯で噛むように先導します。歯磨きガムに食らいついたら軽く引いたりして歯垢を取れやすくします。
我が家の愛犬は今年で16歳になりますが、半年近くこの方法で歯磨きをしていったところ、いつの間にか歯石も剥がれ落ち歯垢もだいぶ減りました。茶色くくすんだ色の歯も白く戻りつつあり、これは効果があった!と喜んでいます。
歯磨きはできるだけ毎食後、最低でも一日1回は行うと口臭もみるみる改善されていくと思います。
耳の臭いは炎症によるものがほとんどです。耳の内側を見た時に妙にジュクジュクしている場合は中耳炎、外耳炎の可能性が高いです。獣医さんに点耳薬や然るべき処置をしてもらい、なるべく乾燥させることで数日の間に臭いも消えていきます。
臭いの原因は病気によるものもあります。おかしいと感じたら早い段階で原因を探り、早めの処置をしてあげてほしいです。
40代 女性 momo
女性 トイママ
うちは室内犬を飼うようになってからですが、トイプードルは本当にペット臭が無いんですよ。これはうちに来る人みんなが口を揃えて言ってくれます。
ちなみにうちの子は散歩行く度に両手足は洗いますが、全身シャンプーは月1回程度で、2,3ヶ月に1階のトリミング&シャンプーです。
あとこだわりはシャンプー&トリートメントをオーガニックにこだわっています。
香りもアロマっぽくてとても良い香りが持続します。それが良いのか分かりませんが・・・
ただ、匂いといえばうちの子で一番気になっているのは口臭です。
うちの子は歯石もたまってしまっているのと、おそらく歯周病。これは完全に親の私の責任です。
獣医さんからも毎日の歯磨きが慣れてきたら麻酔をかけてからの歯石取りをした方がいいと言われています。
ワンコが食べるものは基本ドッグフードとはいえ、ちょこちょこ人間の食べ物もあげたりしちゃいますし、口臭が若干あるのは当然ですが、やっぱり気になるので近々、病院で歯石取りをする予定です。
うちの子は垂れ耳ですがキレイにしている方なので匂いはないと思います。よく聞くのは、垂れ耳の子は湿気がこもりやすいので要注意です。耳の病気であったり、湿気から耳の中にカビが増殖して感染症を起こしている可能性もあるからです。特に垂れ耳の子は要注意です。
あと排泄物の匂いは人間でもあるから仕方ないですよね。
とはいえ、今はフード自体もそういう匂いが少なくなるような材料が使われているものもありますよね。あとは、トイレ周りをこまめに清掃して清潔におくことです。
人間でも体臭があるように、ペットにもそれぞれのペット特有の匂いは仕方ないこと。
犬種によっても体臭の度合いも違います。
その子にあったケアやメンテナンスをしてあげることが一番大切なことだと思います。
女性 ラルコ
30代 女性 わんわん
我が家は月に1度のトリミングと肛門絞りなどをお願いしています。また、口臭については毛糸を丸めたのボールで遊ばせて歯ブラシ代わりにしたりとケアしています。そのせいかほとんど臭いを感じることはありません。
ただ今は高齢になってきたので病気の臭いというところには注意してあげたいなと思いました。
ちなみに、昔何度か歯ブラシにも挑戦してみたのですが歯磨き粉は嫌いで口をあけてくれず、歯ブラシもうまく動かさせてくれないので、毛糸ボールで遊びながらの歯ブラシに切り替えました!かなり早い段階できりかえてるのですが本当に歯がきれいです!
30代 男性 iida
犬ごとにニオイが違うのでしょう、我が家の犬と違うニオイにとにかく驚きました。
もちろん犬はなにも悪くありませんし、変わらずかわいいのですが、やはり布ものに付いたニオイは気になってしまい、お預かりが終わった後は念入りに洗濯と掃除をしました。
恐らく我が家の犬もそれなりに犬臭いのでしょうが、鼻が慣れてしまっているため家族ではわからないものです。他のお宅へ行く際には気を付けようと大いに思いました。
30代 女性 ちょびこ
30代 女性 あんこ
季節の変わり目などで、モアッとしてくると部屋じゅうににおってげんなりします。
壁紙や床材に染み込んでしまったのでしょう、拭いても拭いてもどうにもなりません。消臭剤やスプレーなどいろいろ試したのですが、その時は効いたような気がするのですが、忘れたころにやはりにおってきます。
犬を飼ううえではある程度のにおいは仕方ないのかも知れませんが、トイレの失敗臭はちょっといやだなぁ、ということで、できるだけ手を出したくなかったのですが、ずっと気になっていたスチームクリーナーを今度試してみようと思っています。
20代 女性 まるこ