犬の避妊手術にかかる主な費用
- 手術費(小型犬):2万~3万円前後
- 手術費(大型犬):5万円程度
- 術前検査費:1万円前後
- 抜糸の費用:千円前後
手術費
避妊手術の費用は病院によって差があり犬種や大きさによって異なります。小型犬なら2万~3万円前後で、大型犬は5万円程度かかる場合もあるようです。
術前検査
麻酔や避妊手術に耐えられるかどうか、手術の1週間~当日までに血液検査などの術前検査を行います。病院によって術前検査代は手術費に全て含まれている場合や、別途費用がかかる場合があります。別途必要な場合は1万円前後のことが多いようです。
抜糸やエリザベスカラー
犬の避妊手術はお腹を縫いますので、術後10日前後で抜糸が必要になります。抜糸の費用は千円前後が多いようです。抜糸まではエリザベスカラーを付けたり、服帯という洋服を着て過ごしたりします。こちらも手術費に含まれていることが多いですが、別途かかる場合でも1,000円前後です。
犬の避妊手術費用を一部負担してくれる補助金(助成金)
市町村が犬猫の避妊手術の費用を一部負担してくれる制度があります。年間たくさんの動物が保健所に持ち込まれ、殺処分されています。そういったことを減らそうと望まれない妊娠を防ぐために作られた制度です。地域によっては補助金の頭数が決まっていたり、抽選の場合もあったりします。
補助金の金額は地域によって様々で、数千円~多いところでは1万円ほど補助してくれます。補助金の制度は全ての都道府県で行っているわけではありません。犬よりも猫の方がノラ猫の問題もあるために実施しているところが多いようです。地域によっては犬にも補助金制度を実施しているところもありますので、お住まいの市役所や保健所へ確認が必要です。
犬の避妊手術の適正時期
犬の避妊手術は、初回の発情(生後6ヶ月~10ヶ月頃)を迎える前に手術をすることが推奨されています。初回の発情を迎える前に手術を行うことで、乳腺腫瘍の発生率をぐっと抑えることができます。
発情を繰り返していくと乳腺腫瘍の発生率が上がっていき、3回目の発情以降に避妊手術をしても乳腺腫瘍の予防にはならなくなります。初回の発情は個体差もありますが、生後約半年でやってきます。
大型犬は小型犬と比べて発情期が遅く、生後8か月~1年くらいにやってきます。避妊手術を考えている方は生後半年~遅くても1歳になるまでに受けるといいと思います。また発情中で陰部から出血している間は、子宮につながっている血管も太くなっているため、発情中の避妊手術はできません。
犬が避妊手術を受ける意味について
望まない妊娠を防ぐ
子犬が産まれてもこれ以上飼うことができないなどの理由で毎年たくさんの命が保健所に収容され殺処分されています。お散歩中や多頭飼いの場合は妊娠の可能性も高くなります。望まない妊娠を避けるためには避妊手術が最も確実です。
発情に伴うストレスがなくなる
発情すると陰部から出血が起こったり、食欲がなくなったり、また発情の臭いでオス犬が寄せ付けられストレスがかかってしまいます。
子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう)の予防
子宮蓄膿症は発生率の高い病気で、子宮の中に膿がたまる病気です。中高齢のメス犬がなり、発情後1か月ほどで発症します。手遅れになると命を落とす病気です。避妊手術で子宮を摘出することで、この病気を予防することができます。
乳腺腫瘍(にゅうせんしゅよう)の予防
犬にも人間と同じように乳癌があります。悪性の場合は肺に転移したり腫瘍が破けたり様々な症状が出ます。早めに避妊手術を行うことで乳癌になる確率を抑えることができます。
偽妊娠(ぎにんしん)の予防
発情期を迎えたのに交尾をしなかった犬は、発情後に妊娠しているかのような行動「偽妊娠」を起こす場合があります。食欲が落ちたり、巣籠もりや特定のおもちゃを自分の子だと思い守ろうとして飼い主さんにも攻撃的になったり、乳が腫れて乳腺炎になることもあります。このような状態を避けるためにも避妊手術を行うことは非常に有効な方法であると言われています。
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犬の避妊術後に気を付けること
避妊手術をすることで太りやすくなる傾向があります。運動を積極的にし、食事管理に気を付けることが大切です。ですが、極端に激しい運動は絶対にさせないでください。傷口が開いてしまう原因になります。犬が傷口を舐めたり、ぶつけたりしないように術後着やエリザベスカラーをつけて、飼い主さんが注意深く経過を観察しましょう。
犬の避妊手術にかかる費用に関するまとめ
今後、愛犬に子供を産ませる予定のない場合は、避妊手術を行うことで病気の予防につながります。病気と分かって高齢になってからの手術は麻酔のリスクなども高まるため、健康なうちに防いであげることが長生きへとつながります。
健康な愛犬の体に傷つけるのは…とお考えの飼い主さんもいるかと思いますので、かかりつけの病院の先生ともよく話し合い、これからの長い愛犬との生活をよりよいものにするために納得のいく答えを出すことが大切です。
ユーザーのコメント
40代 女性 momo
女性 S46
今の我が家の愛犬は、すでに数回ヒートが終わった後に我が家に来ました。獣医さんから「避妊手術をしても病気の予防にはならない可能性があります。」と伺って、悩んだのですが、愛犬にとって意味のない手術ならやめておくべきかと避妊手術をせずにいました。
しかし、シニアになってから乳腺腫瘍、子宮蓄膿症となってしまい、結局手術をしなければならな状態になってしまいました。避妊手術をしていた先代の子は、これらの病気にはなりませんでした。
子どもを産ませるつもりがないのであれば、やはり手術は早いうちにしてあげた方が良いのだなと、思っています。
女性 さおりん
我が家では「する」と決めてからお迎えし、かかりつけ医とも相談し生後6ヶ月で血液検査を経て手術の予定でしたが、血液検査でまさかのダメ出し...フードを変える等して、1ヶ月後に血液検査の数値が許容範囲となり、避妊手術を行ないました。全身麻酔をするため、血液検査の数値が悪ければ手術は行なえず、その治療・改善の間に1度ヒートを迎えてしまうと、乳腺腫瘍発症の予防率が70%まで下がってしまうと言われヤキモキしました。費用は血液検査別で3万円ちょっと、私の住む地域では助成金は猫のみで、犬はありません。
女性 aoi
少ない犬種でもありましたし、愛犬の子犬が欲しくて避妊手術は先延ばしにしてしまっていたのですが、その結果が子宮蓄膿症になり、強制的に避妊手術になるというあまりにも可哀想なことになってしまい、当時は落ち込みました。
幸いにして回復も順調だったので、18歳という高齢になるまでしっかり長生きしてくれましたが、やはりメスは病気が多いです。
他の病気も併発してしまうと、それだけ手術も危険が伴いますし、入院する日数も、費用もかかってしまいます。
年齢が上がるほど麻酔のリスクも高くなってきてしまい、手術が難しくなりますので、早めの決断が必要になると思います。
40代 女性 える
後から知ったのですが、手術をした病院は地元で高くて有名なところでした。去勢手術の場合は、メスの避妊手術よりも安価なことが多く、私が支払った代金はどの病院で聞いても高額でした。手術費用は動物病院によってだいぶ変わるようですので、特に犬を飼いたての方は、事前に調べていくことをおすすめします。犬を飼っているご近所さんに評判を聞くのがいちばん良いと思います。
30代 女性 空&花
避妊手術も多少のリスクはありますが、病気のリスクも減らせることを考えると悪い選択ではないと思うんですよね。
女性 なまず
50代以上 女性 匿名
女性 もふころ
ですが、先々の病気のリスクを考えると早いに越したことはないですね。