短毛犬が家にいるとコロコロの消費量がヤバいです
ジャック・ラッセル・テリアと暮らしていると、コロコロ(正式名称は「粘着カーペットクリーナー」)があっという間になくなります。特にスムースコートのジャック・ラッセル・テリアは抜け毛が多いです。
フローリング、ソファー、玄関やお風呂のマット、サッシの溝、ソックスの裏、寝室の布団、衣類全般、あらゆるところに抜け毛が落ちていますから、毎日コロコロを使います。もちろん掃除機も使用しますが、布に落ちた抜け毛は繊維に絡まりやすく、吸い取りにくいですし、掃除機のフィルターに刺さって目詰まりを起こすこともあります。
お年頃の娘は外出前に必ず全身をコロコロしますし、私も出勤前にコロコロを使っています。ある時、換毛期のジャック・ラッセル・テリア本人をコロコロしてみたところ、シートが毛でいっぱいになるほど抜けました。「これはいい!」と思ったのですが、何度やっても抜け毛が収まらず、結局コロコロを使い切ってしまい、根負けしました。
抜け毛対策グッズはなぜ効果が薄い?
短毛種の抜け毛対策としてよく使われるのは、「ラバーブラシ」と「◯ァーミ◯ーター」の商品名で知られるV字の櫛歯(くしば)が並んだハンドブラシです。これらは主にアンダーコートを抜き取るための道具です。
まず、ラバーブラシですが、毛を抜くためにゴムの摩擦抵抗を利用します。そのため、ラバー表面が常に清潔な状態でないといけません。しかし、シャンプーをしていないと皮脂が付着して摩擦抵抗が落ちますし、シャンプー後に使うとリンスのコンディショニング成分が付着して効果が低下します。
さらに、シャンプー直後にリンスの前に使うと、シャンプー成分と水分の影響で摩擦抵抗が落ちます。短毛犬は毛が短いため、摩擦抵抗が瞬間的にしかかからず、ラバー表面の状態が良くなければ、なかなか効果が出ません。実際、ペットサロンで導入してみたものの、すぐに誰も使わなくなりました。
次に、V字の櫛歯が並んだハンドブラシについてですが、これはアメリカのトリマーがバリカンの刃先で抜け毛処理をしていたことからヒントを得て商品化されたと言われています。V字の歯の谷間に毛を挟んで抜き取る道具で、長毛犬には非常に効果的です。しかし、短毛犬の場合、毛の長さが足りないためか、期待したほどの効果は感じられませんでした。この点について、ブラシメーカーさんには申し訳ないのですが、現場での実感として正直にお伝えします。
抜け毛処理には道具は使いません!
この抜け毛処理スキルに欠かせないのが、純植物性コロイドシャンプーです。コンディショニング成分が入っていないため、皮脂汚れがしっかり落ち、シャンプー後に指の腹で被毛をスライドさせると、ラバーブラシ以上の摩擦抵抗を感じます。この摩擦抵抗を利用して、素手でゴッソリと抜け毛を処理します。
具体的な手順は以下の通りです。
- 抜け毛を処理するベストなタイミングは、シャンプーのすすぎ直後です。
- まず、首元あたりを両手で挟み込み、両手の指を被毛に潜り込ませます。
- 胴体の半分くらいまでの間を、かゆい所を掻くような指使いで、左右交互に手を前後させます。摩擦抵抗を使うため、爪を立てるのではなく、指の先端から腹の部分を使うイメージです。
- 毛並みに逆らって手を動かすときに最も大きな摩擦抵抗が発生するので、この原理を意識しながらゴシゴシ行います。
- 首元からお尻、お腹、足、首、胸へと進めていき、最後に顔周りを同じ要領で処理します。
このタイミングでラバーブラシを使うと摩擦抵抗が効いて効果が上がりますが、顔周りや足先などのデリケートな場所は指先で処理するのがおすすめです。
ブラシを使った時と比べて驚くほど毛が抜けますし、濡れた状態で処理するため毛が飛散しないのは、とても嬉しいですよね。