犬にカルシウムは必要?量はどのぐらい?
犬が必要なカルシウムの量の目安としては、人間の約14倍の量が必要だと言われています。ただし、犬種や個体によって違いがあるので、はっきりとした数字上での必要量は決まっていません。
そして、不足しても骨に異常や障害が起きてしまうカルシウムですが、摂り過ぎても異常や障害が起きることが報告されています。犬が成長期にカルシウムを摂りすぎると、骨の成長障害や形成異常になることがあります。成長期だからといっても、カルシウムの摂りすぎにも注意しなければいけません。
犬にとってカルシウムは骨の形成に必要な栄養素
犬は私たち人間よりも寿命が短い分、数倍のスピードで急成長します。そんな急成長の時期は、骨格も出来上がる大事な時期ですので多くのカルシウムを必要とします。
基本的に仔犬は、母親の母乳からカルシウムを含む成長に必要な栄養素を摂ることができますが、もしこの時、十分にカルシウムを摂ることができないと、成犬になってから骨の弱い子に育ってしまう可能性があります。
犬がカルシウム不足になると?
血液の中にもカルシウムは必要量含まれていますが、その血液中のカルシウムが不足すると、必要量を骨などから排出することになりますので、結果骨がもろくなってしまい、骨折の原因になることがあります。
低カルシウム血症
出産した母犬(特に初産の母犬)が、出産後に授乳によって仔犬たちにカルシウム与えるため、母犬の体内のカルシウムが不足してしまうことでおきます。母犬の骨のカルシウムが不足ぎみになり、骨折しやすくなる原因となる場合もあります。
低カルシウム血症の症状は、筋肉のけいれん、しびれ、硬直がおこりますが、てんかんほどひどくないのが特徴です。そのほか、ほかに疾患を持っている場合、急性(慢性)じん不全、急性の膵炎、副甲状腺機能低下症などの場合も低カルシウム血症を引き起こす原因になると言われています。
犬にカルシウムを与える方法
カルシウム吸収に必要な栄養素は?
人間はカルシウムをサプリメントなどで摂る場合、ビタミンDと一緒に摂り、日光にあたることでよりカルシウムの吸収がよくなります。ところが犬はビタミンDや日光に当たるのも必要ですが、「リン」も必要になります。
リンは肉類に含まれていますが、たくさん摂ればよりカルシウムを吸収できるというものではなく、あくまでカルシウムとリンのバランスがとても大事です。犬の場合、リンが1に対して、カルシウムは1.2~1.4と、カルシウムの方がリンよりも少し多めという感じです。
プレミアムフードを食べている犬は、栄養素のバランスが考えられているので、カルシウム不足に対して深刻にならなくても大丈夫だと思われますが、手作り食を食べている犬はカルシウムの摂取量に気を使う必要があります。
サプリメントを利用する
ここで注意したいのがサプリメントの選び方と与え方です。先に書きましたが、カルシウムを摂り過ぎても骨がもろくなるので、摂りすぎには十分注意が必要です。そして、人間用のサプリメントの方が安価なものがたくさんあるので、ついつい人間用を与えてしまいがちですが、海藻成分を主とした、フードにふりかけるタイプのもの、おやつなどもありますので、そういったものを利用されるとよいでしょう。
手作り卵の殻パウダー
手軽に簡単に、卵の殻をきれいに洗ってから、オーブントースターなどで焦げない程度に焼き、フードプロセッサーで細かくふりかけのように砕きます。それをフードなどに混ぜてあげます。
まとめ
保存料などの添加物を心配して、ドッグフードよりも手作りワンご飯をと思われる方も多くおられます。カルシウムだけでなく、マグネシウムなどのミネラルなどの栄養素をバランスよくとるためには、仔犬から老犬、ダイエット用など栄養バランスを考えられたフードがたくさん出ていますので、手作りワンご飯の合間に、プレミアムドッグフードを上手に利用されるとよいでしょう。
災害時などの緊急時や手作り食を作っている人が不在の時などにも、手作り食以外の食事に慣れておくことためにもドッグフードの利用はおすすめです。
ユーザーのコメント
20代 男性 あきら
30代 女性 ちびまま
20代 女性 しずえ
ドライタイプのドックフードを与える際に、わんちゃん用の粉末のカルシウムパウダーをふりかけてあげています。今回この記事を読んでみて改めてわんちゃんにカルシウムが大事なことがわかったので、これからも気をつけてあげたいと思いました。
30代 女性 asami
カルシウムで代表的なチーズとかは、与えすぎると肥満の原因になりますからね。カルシウムは、与えるのにとっても難しいです。
今回、この記事で卵の殻でカルシウムが摂取できるというので勉強になりました。卵の殻は、毎日の様に出ますし、何よりコストがかからないのでお得ですよね。早速今日からチャレンジしてみようかな!
30代 女性 さえちゃん
でも、卵の殻を粉末にするやり方もあるんだぁと初めて知りました。
これだと、毎日卵は使うので、再利用できて愛犬もカルシウムを摂れるなら、とてもいいですよね!
女性 miya
もちろんバランスよく摂取するということは、体にとてもいいことなので長寿にもつながりますが、そこまで神経質にならなくても大丈夫です。
肉類がメインの食事の場合はリンが多く含まれているので、やはりカルシウムは必要です。スキムミルクはカルシウムが豊富ですので軽くふりかけてあげると良いかと思います。ひとつ用意しておくといいですよ。
カルシウムを過剰に摂取してしまうと、結石の心配も出てきてしまいます。また成長期の子犬だからと過剰に与えてしまうと、骨格異常を引き起こしてしまう恐れもあります。
普段のフードの場合は一日の摂取量をしっかり見極めて、手作り食の場合も足りないものは何かを把握した上で、都度確認しながらサプリ等を与えてあげてください。摂らなすぎも問題ですが、摂り過ぎも有害です。
40代 女性 おん
食後にヨーグルトをつけた歯ブラシで歯を磨いていますが、あれっぽっちのヨーグルトでカルシウムが足りているのか不安になってきましたが、ドライフードも与えているし、今のところ健康診断でも問題は出ていません。
気が付けて良かったです。明日から意識していこうと思います。
40代 女性 SUSU
我が家では朝がドライフード、夜は極力、手作りご飯を与えるようにしています。
記事にあるように、ドライフードはミネラル類やカルシウムなど、必要とされる栄養素は全て配合されているのですが、手作りご飯の場合は特にカルシウムやミネラル類などのバランスに注意が必要と言われています。
手作りご飯を反対される方、又は興味はあるけど自信がないという方の中に「栄養バランスが難しい、リンとカリウムのバランスを取らなければいけない、手作りご飯はカルシウムを入れることが難しい。トッピングご飯など、せっかくのドライフードの栄養バランスを素人が崩すことになり危険」といったご意見があるのをよく耳にします。
でも、人間もアスリートでもない限り、そこまで厳密に栄養バランスを考えた食生活を送っている方の方が少ないのではないでしょうか。
片寄った食材ばかりを食べ続けるのではなく、季節の食材を取り入れ、様々な食べ物を取り入れることによって、免疫力も上がり、バランスの取れた食生活を送れるのではないかなと思っています。
これは犬も同じことで、毎日、何年間も同じフードを食べ続けるよりも、様々な食材を身体に入れる方がよほど健康的なのではないかなと思うのです。同じ栄養素であっても、合成添加物から摂取するものと、自然の食材から取り入れるのでは、内臓への負担は格段に違うだろうなということは容易に想像できると思います。
手作りご飯においてカルシウムを入れることは難しいとされていますが、カルシウムは骨以外にもたくさん含まれています。記事に挙げられている卵の殻を作ったパウダーは手軽に安全に摂取出来るので安心です。
ただ、卵の殻は本来、口にすることを前提とされておらず、どのような環境にあったのかも不明ですので、きれいに洗った後、出来れば熱湯消毒をして自然乾燥させてからの方が無難かなと思います。
作る時間のない場合は、販売もされています。
その他、ひじきやワカメ、青のり、焼き海苔などにもカルシウムが豊富に含まれています。我が家の愛犬は青のりの香りが好きなようで青のりが入ったご飯の日は大喜びで食べています。
海草類はカルシウム以外にミネラルも豊富に含まれており、またご家庭に常備しやすい食材であるためおすすめですが、ワンコが消化するには時間がかかる食材であるため、消化機能が弱っている際は控えた方が無難です。健康体のワンコであれば、よく煮込んでから与えれば問題はありません。
その他、納豆や豆腐、ヨーグルトや牛乳、ごま、大根の葉、小松菜、チンゲン菜などにもカルシウムは含まれています。
こう考えると、日頃から様々な食材を口にすることで、特別なサプリなどを考えなくても思ったよりもバランスの取れた栄養をとれているんだなと実感出来るのではないかなと思います。
同じフードや同じタンパク源を使ったフードを食べ続けてアレルギーを起こすワンコもいます。カルシウムだけでなくいろいろな栄養素を様々な食材から摂取することによって、免疫力もあがり健康で楽しい犬生が送れるのではないかと思っています。
女性 シュトーレン
女性 ぽち
ヨーグルトをトッピングしたり、軟骨を食べさせたりしていますが、ドッグフードの黄金バランスにはやはり敵わないと思います。
本当はドッグフードを食べて欲しいのですが、食いつきが悪くて、胃液を吐いてまでドライフードは食べないので根負けしてしまいました。