犬に山芋を食べさせても大丈夫?健康効果や注意点について

13559view

犬に山芋を食べさせても大丈夫?健康効果や注意点について

すりおろしておそばに入れたり、千切りや角切りにしてシャキシャキ食感を楽しんだりと、色々と活躍してくれる山芋ですが、犬が食べた場合は安全なのでしょうか?

監修:獣医師 平松育子

(ふくふく動物病院)

犬に山芋を与えて大丈夫?それとも危険?

首をかしげる犬

まず、結論から言うと成分的には基本的には食べても問題なしということでした。

含んでいる成分に健康を害するような危険なものはないようですし、健康にいい優れた成分も入っていますので有益な健康素材となっていますが、次に気になるのは痒みですね。

しかし、人間でも山芋を食べた時やすりおろした時などに、手や口が痒くなってしまう人も多いかと思いますが犬の場合はどうなのでしょう?また犬にとって、少量でも危険な成分などは入っているのでしょうか?

ではここから、どのような成分が入っているのかということや痒みの問題、与えたらいけない場合はどんな時かなど危険性についても詳しく見ていきましょう。

犬は山芋で痒くなる?ならない?

山芋で痒みが引き起こされるメカニズム

山芋の皮の周りには、多くのシュウ酸カルシウム結晶があり、このシュウ酸カルシウム結晶という物質は、針のような形状をしています。

この針状の結晶が、剥いた時やすりおろした時にバラバラになり溶け込みます。そのため皮膚に付着した時に、針状の結晶に刺激されることで痒みが発生するのです。

つまりは犬が食べた時にも、皮膚に付着すれば同じような痒みを引き起こすということになります。

しかし、このシュウ酸カルシウム結晶を減らす事で痒みを対策する方法もあります。

山芋のシュウ酸カルシウム結晶対策

シュウ酸カルシウム結晶は、酸に触れると溶解する物質なので一番安全なのは酢水またはレモン水に付けることです。
しかし、犬の場合は酢やレモン等すっぱいものが苦手ということもありますので、一度酢水やレモン水につけた後に水で洗い流すと多少軽減するかもしれません。
またシュウ酸カルシウム結晶は皮に近いほど多いので、中心部のみ与えることでも軽減すると思われます。

ただ、私はこれまでに何度か与えた事がありますが、うちで飼っている子の場合は普通に与えても痒がることはありませんでした。

与え方としては、すりおろしたものの場合はスプーンに乗せて口の中に入れてあげたり、千切りにしたものをそのままあげたりしていました。
ですので、そこまで神経質になる必要はないかもしれません。

ただし皮膚疾患のある場合は危険!

皮膚が弱い子の場合、特にアトピー性皮膚炎の犬はちょっとしたきっかけで全身に皮膚炎が広がり、悪化する可能性があるため与えない方がいいでしょう。また、腎臓に疾患がある場合や尿路結石などはおすすめできません。

腎疾患にもさまざまなものがあるのですべての場合で山芋が危険なわけではありませんが、山芋にはカリウムやシュウ酸カルシウム結晶が王府に含まれているため、それらの摂取制限がある場合などは注意が必要です。ネット上の情報では「山芋は腎臓にいい」と書かれている場合がありますが、それはあくまで健康体の場合。腎臓や尿路系に疾患を抱えている場合は、決して自己判断せず医師に相談するようにしてください。

犬に山芋を与えるメリットや効果

痒がる犬

うちの子はあげても問題なさそう!でも山芋って体にいいの?

危険な成分が入っていないとして、犬に山芋を与えるメリットはあるのでしょうか?
ここからは山芋に入っている成分について見ていきましょう。

山芋に含まれる健康効果が期待出来る成分とは?

山芋に含まれている犬にも効果がありそうな成分は

  • アルギニン
  • アミラーゼ
  • ビタミンB群

等がありますが、それぞれどのような効果があるのか詳しく見ていきましょう。

アルギニン

アルギニンは、体内のアンモニアを尿素に変換するために必要になります。
そもそもアンモニアは、タンパク質を分解するときに発生するのでタンパク質の摂取量が多くなるとアルギニンの必要量も増えてきます。
そのためタンパク質の多いごはんを食べている場合は、積極的に摂りたい成分ですね。
また血管を拡張する作用や、腫瘍の進行を遅らせる効果もあります。

アミラーゼ

アミラーゼ(別名 ジアスターゼ)は胃腸薬にもよく使われる成分で、その用途からも分かるとおり消化を助ける働きをしています。そのため胃もたれ・食欲不振の改善や整腸作用など効果が期待できます。アミラーゼは炭水化物に含まれるでんぷんを消化する酵素ですが、人間と違って犬の唾液には含まれていません。ドッグフードを食べている犬の消化を助けるためにも効果的な成分だとされています。

ビタミンB群

ビタミンB1やB2、B6などが山芋には含まれており、でんぷん質を分解しやすい形に変えたり、炭水化物や脂質をエネルギーに変える力があります。その働きから滋養強壮、疲労回復、免疫力向上が期待されます。

犬に山芋を与える際の注意点

山芋

先ほど皮膚疾患のある子には与えない方がいいと述べましたが、それ以外にもいくつか注意点があります。

腎疾患がある場合

山芋はカリウムを多く含みますので、腎疾患がある子の場合には注意が必要です。
ただし腎疾患の場合は、高カリウム血症と低カリウム血症がありますので
低カリウム血症の場合は問題はないと思われますが、どちらかわからない場合は与えない方がいいでしょう。

尿路や腎臓結石症のある子

シュウ酸カルシウム結晶はシュウ酸とは違い、すでにカルシウムと結合している為
胃酸で溶解するので問題ないと言われたりしますが、摂りすぎると結石を引き起こしやすいという説もありますので、念の為に与えない方がいいかもしれません。

その他注意点

山芋自体にアレルギーがある場合もあるので、初めて与える時はまずほんの少量で試して、痒がったり嘔吐したりしないか見た方がいいと思います。

まとめ

山芋のイラスト

与え方さえ気をつければ、犬にとっても健康効果が期待出来る成分がたくさん含まれている山芋。
手作り食に取り入れてみたり、人間用に使うときにちょこっとごほうびであげてみたりしてみるといいかもしれないですね。

▼犬が食べてはいけないものについてもっと知りたい方はこちら
犬が食べてはいけないもの一覧

記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (ふくふく動物病院 院長)

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

あなたの体験談やハウツー・解決方法など、他の飼い主さんやその愛犬の為にもなる情報をみんなで書き込んで、犬と人の共同生活をより豊かにしていきましょう。

  • 女性 miya

    犬の手作りご飯でもちょこちょこ見かけるようになった食材ですね。
    滋養強壮、疲労回復、肝機能向上、便秘改善、老化の予防などたくさんの効果をもたらしてくれます。

    消化を助ける酵素アミラーゼ、ジアスターゼが含まれているので、ご飯の時に一緒に与えると胃腸の働きを助けてくれるので、食欲がいまいちかなという時に活用できる食材かと思います。
    山芋は粘り気が強いので、そのまま与えると喉につかえてしまう危険もあります。なるべくスープ上に混ぜ、粘り気が弱い状態で与えると安全です。

    山芋とキャベツ、ブロッコリーを一緒に与えるとガン予防の効果が期待されます。たけのこと合わせると糖尿病予防にもなります。食べ合わせることで効果をさらに上げることができます。
    山芋は、こまめに食べさせていると基礎体力が上がると言われているので、アレルギーなどが出なければ、日々の食事に取り入れてみるのもいいかもしれません。
  • 女性 ぽんぽん

    犬に山芋、驚きでしたがいろいろな効果があるんですね。うちはご飯はドライフード頼りで成分にもあまり詳しくないためわんこに間食としてあげているのは葉物の野菜がほとんどでした。
    健康ねばねば野菜が犬にも効くとは、うれしい驚きです。アレルギーの有無は、アレルギー検査をしているワンちゃんも少ないと思いますので、まずは少量、安全のためかかりつけの病院の開いている時間にあげてみるのが・・・とも思ったのですが、愛犬の健康は守り免疫も上げてあげたいです。が、うちの子は皮膚が弱いようなので先にアレルギー検査をうけてみようと思います。費用は病院によって異なるみたいですが2万~3万くらいとの情報もあり、今後自宅でご飯を作ってあげたいとも思っていたのでいい機会だと思いました。効果と注意が必要なこと、とてもわかりやすく拝見しました。ありがとうございます。
  • 女性 May

    犬に山芋をあげて良いなんて、知りませんでした。なんだかアレルギーを引き起こすのではないだろうかと不安で、我が家の犬にはあげたことがありませんでした。また、山芋は我が家の食卓に並ぶことも少ないです・・・。ネバネバとした食材が体に良いということは分かっているのに、山芋をなかなか買う機会がありませんでした。ネバネバの成分のムチンは、納豆やモロヘイヤやオクラなどにも入っていますよね。粘膜を強くしてくれる効果があるので、花粉症の多い我が家では、納豆やモロヘイヤなどを多く食べるようにしています。山芋はアミラーゼやビタミンも豊富だったのですね!山芋はやはりなんだかすごい食べ物だと思いました。しかし、犬に与えるには注意も必要とのことなので、獣医さんに相談してからあげてみたいと思いました。
  • 女性 ぶるたん

    私自身が山芋にアレルギーがあるので、愛犬に与えることはまずなさそうです。体に良さそうなイメージは分かりますが、無理に与えなくてもいいかな。山芋にアレルギーのある人は里芋もほぼNGなので、犬も同じかもしれません。
  • 女性 きつね

    若い頃は大好きだった山芋ですが、ある日突然アレルギー症状が出るようになって今では食べられません。そのため我が家には山芋や山芋が含まれる食材はありません。なので愛犬も口にしたことはないはず。特段食べさせないといけないようなものではなさそうですね、安心しました。
  • 40代 女性 SUSU

    山芋は昔から山の薬と呼ばれている程、健康に良いと言われている食材ですね。ネバネバ、ヌルヌルした成分はムチンという成分で胃の粘膜を保護し肝臓や腎臓の機能を強化する働きがあるだけでなく、脂肪や糖分の吸収を抑えてくれるといった効果も期待されています。これは犬にとっても同じで、健康体のワンコであれば、積極的に取り入れたい食材の1つです。
    時間のある日の夕御飯は手作りご飯を与えている我が家でも山芋は度々、登場する食材です。
    山芋は加熱する方がヌルヌルした成分が少し緩和される為、このネバっとした感触が苦手な子には生で与えるよりも少し火を通した方が良いのかもしれません。ただ、加熱すると消化は少し悪くなると言われています。生だからこそ取り入れられる酵素も死んでしまうため、嫌がらずに食べてくれる子であればそのまますりおろして与えてあげたようが良いのかと思います。
    我が家の愛犬は、すりおろした山芋を手作りご飯の上にトッピングする形であれば問題なく食べてくれますが、ご飯の上に乗せて混ぜてしまうと、ご飯のスープに粘り気が出てしまうのがあまり好みではないようです。嫌がる子にはあまり混ぜ合わせずにお肉などの好物の上に乗せて食べてもらうのが良いのかなと思います。
    山芋はお腹を壊していたり吐いてしまった日にも効果的な食材です。ストレスからくる消化不良にもぜひ取り入れたいものですが、すんなりと食べてもらうために我が家では愛犬が大好きな炒飯の上にトッピングする方法をとっています。
    脂肪分の少ないむね肉、赤身肉、鱈や鮭とニンジンやキャベツ、カボチャ、ゴボウや蓮根などの野菜をみじん切りにして、白米と合わせて炒めます。ちりめんじゃこや海苔と共に山芋をトッピングすると、肝臓の機能を強化する働きを持つ炒飯の出来上がりです。
    ストレスなどから元気はあるけど少し胃腸が弱っている、旅行や引っ越し、環境の変化などで少し体力を消耗してしまっている、そんな時にはおすすめのレシピです。
    食材は組み合わせるものによって表れる効果も変わってきます。ムチンを主成分とする山芋にアスパラガスとうなぎを合わせると滋養強壮の効果があり、わかめとたけのこを合わせると血糖値を下げる役割を発揮し、糖尿病対策にも効果的です。
    愛犬の手作りご飯を通して、それぞれの食材のもつ栄養素や組み合わせることによってもたらされる効果を勉強することになりました。これは犬も人間も同じであり、身体は食から作られているといった当たり前のことを愛犬を通して教えてもらったと感謝しています。
  • 30代 女性 ありちゃん

    手作り食とまでは言えませんが、ちょくちょく野菜や穀物、お肉などをトッピングしたりしているのですが、そういえば山芋はあげたことがない気がします。自分自身は山芋大好きで夏場などはよくシャキシャキのサラダ感覚で食べたりしているんですが、なんとなく大丈夫かわからず犬の食事には使っていなかったですね。どうしてもかゆみが出るかな?とか思ってしまい避けていましたが健康にもいい素材なのですね!今のところ皮膚疾患などここに書かれているような注意すべき疾患などは持っていないと思うので、一口ずつからチャレンジしてみようかなと思います。特に生であげられる野菜はビタミンも豊富だしドッグフードに足りないものかなと思うので貴重な食材になりそうです。
  • 40代 女性 匿名

    人間も滋養強壮にネバネバ食材が良いとされていて、山芋やオクラ・メカブ・納豆など様々な食材が人気ですが、犬に山芋というのは初めて聞きました。さつま芋は整腸作用があるのでおやつ等であげている人も多いですよね。
    記事にもありますように、山芋は栄養価もあって、アレルギーや皮膚炎などがないワンコには取り入れても良い食材だと思いました。初めての場合は少しづつ様子を見てあげると良さそうですね。
    食感もよくて、消化力の落ちている子にはよいと思いました。我が家は15歳になるシニア犬を飼っていますので、現在様々な栄養のある食材を勉強中です。こうした記事はとても参考になりますので、今後のメニューに是非取り入れていきたいと思います。
この記事をシェアする
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。