まずは口をさわれるようになろう
マズルは急所
口まわりをさわられるのがイヤだというわんちゃん、結構いると思います。
それもそのはず、犬の鼻先の部分であるマズルは急所なんです。
口をさわろうとすると必然的にマズルにさわることになるので、わんちゃんは嫌がるんですね。
このマズル、母犬が子犬を軽くかんだり口の中に入れたり、しつけをするときに使われます。
群れのリーダーが上下関係を教えるために使うこともあるんだとか。
なので、飼い主さんがわんちゃんのマズルをさわれるようになることは、しつけの観点からも大切なことなのです。
マズルにさわる練習をしよう
まずは、マズルにさわれるように練習をしましょう。
マズルをさわられるのは嫌なことじゃない、むしろいいことがある!と覚えさせるのがキモ!
なので、マズルに指先で触れる→ごほうびをあげる、手のひらで触れる→ごほうびをあげる、手のひらで包み込む→ごほうびをあげる、と順番にさわれる範囲や触れ方をレベルアップしていきましょう。
ごほうび&優しい笑顔でトライ!
ごほうびは特別なおやつではなく、いつも食べているドライフード一粒でOKです。
このとき、飼い主さんが緊張してしまうと、それがわんちゃんに伝わってより嫌がるようになってしまうので、優しく笑顔で声をかけながらトライしてくださいね。
レベルアップ後半では、唇をめくったり、歯ぐきにさわったりと徐々に口の中に進んでいきます。
最終的に奥歯にタッチを長い時間できるようになったら完了です♪
ここまでいくのには気長に毎日続けることが重要。
初日で大体できたから!と適当に終わらせず、ごほうびなしでも奥歯にさわれるようになるぐらい、毎日練習してくださいね。
ガーゼ歯みがきに挑戦!
口の中をさわれるようになったら、次はガーゼを使った歯みがきに進んでみましょう。
ドラッグストアなどに売っているカットされたガーゼが使いやすいと思います。
口の中をさわれるようになったといっても、いきなりガーゼを口に突っ込むのはNG!
指にガーゼを巻きつけたら、まずはわんちゃんに見せて、最初は口元に優しくタッチするところから始めましょう。
次に、唇をめくって歯にタッチ。
徐々に進めて、最終的に歯を優しくこすれるようになればOKです。
歯ブラシだけがどうしてもうまくいかないわんちゃんの場合には、ガーゼでの歯みがきでも十分効果があります。
ただし、ガーゼ歯みがきを続ける場合には、きちんと奥歯までこすることを忘れずに!
歯ブラシにチャレンジ!
歯ブラシはサイズ選びに注意!
ガーゼ歯みがきを難なくこなせるようになったら、歯ブラシにチャレンジしましょう!
歯ブラシは人用のやわらかいものを使ってOKですが、体の小さなわんちゃんの場合には人用だと大きすぎることも。
小型犬用のとても小さな歯ブラシも売っているので、そういったものを使うなどして、ブラシが奥歯まで届くサイズのものを使うようにしましょう。
歯ブラシに慣れるところからスタート!
まずはガーゼのときと同様、歯ブラシをわんちゃんに見せるところから始めます。
ニオイをかいだり、なめたりしてくれたら、次にブラシを口の中に入れます。
最初は動かすのは厳禁!
口の中にブラシを入れたことをほめてあげてください。
口の中に入れると、噛んでしまうコも多いと思います。
軽く噛む程度なら問題ありません。
壊そうとして強く噛む場合には歯ブラシが折れて飲み込んでしまう恐れがあるので、すぐに口から出してください。
歯みがきにチャレンジ♪
歯ブラシに慣れてきたら、実際に歯みがきに入りましょう。
まずは表側。前歯から始めて、徐々に奥歯へと移行します。
奥歯まで行けたら、裏側にチャレンジ。
わんちゃんが嫌がったらムリに続行しないで「また明日」と根気よく続けることが大切です。
また、犬の喜ぶ風味がついた歯みがき粉などを利用して、歯みがき=おいしいと意識づけるのも良いでしょう。
ごほうびは歯みがき用トリーツがオススメ
歯ブラシを使って歯みがきできるようになるまでの間に使用するごほうびですが、歯みがき用のトリーツを利用するのもオススメです。
ただし、トリーツは丸飲みしてしまう事故が起きることもあるので、サイズ選びは慎重におこなってください。
また、丸ごと与えてしまわずに飼い主さんが持ったままで、時間をかけて食べるようにすると歯みがき効果が出やすいですよ。
歯みがきをしないと歯周病になり、歯周病が進むと全身に菌が周り大変な病気になってしまうこともあります。
毎日歯みがきをすれば防げることなので、ぜひ今日から!歯みがきの練習をスタートしてくださいね♪