犬の行動には必ず意味がある
元々野生で暮らしていた犬は、仲間と共に群れで行動していたと考えられています。そのため、行動や仕草を使い、相手に自分の気持ちを伝えたり、反対に相手の気持ちを察したりと、コミュニケーションツールの1つでした。
また、これらの犬の行動や仕草は、犬の習性や本能が大きく影響していることもあります。例えば、野生で暮らしていると、いつ、どこから敵が襲ってくるかわかりません。それゆえ、本能的に警戒心が強くなり、威嚇や降参の意味を表す行動を見せることがあるのです。
今回は、犬がウンチ中によくする行動を取り上げていきますが、前述したように、犬ガウンチ中に見せる行動にも、犬としての本能や習性が関係していることが多いです。
犬がウンチ中によくする行動の心理とは?
では、犬がウンチをしている際、どのような行動をよく見せるのでしょうか。また、それらの行動にはどのような理由や心理が影響しているのでしょうか。
1.クルクルと回る
犬がウンチをする前、なぜかクルクルと回ることはありませんか。「なんでそんなに何度も回っているの?」と人間から見ると不思議に思ってしまう行動ですが、これにもしっかり意味があります。
この行動には、主に2つの理由が考えられます。1つは、ウンチをする前に、周辺に敵がいないかどうかを確認する習性が、未だに残っているという理由です。
ウンチ中は特に無防備な状態です。そのため、野生で暮らしていた当時は、ウンチをする前に、周囲に敵がいないかどうかを確認する必要があったのです。この習性が、今でも犬の遺伝子に組み込まれているのではと考えられています。
2つ目の理由は、ウンチをするのに良い場所を探している可能性です。以前、自分が同じ場所にウンチをしている場合、自分の臭いが強く付いている場所でウンチをしようとします。つまり、前回と同じ位置を探しているのです。
クルクルと回り、「ここだ!」と思った場所を見つけたら、そこに座りウンチをする…。犬ならではのこだわりと言えるでしょう。
2.後ろ足で蹴る
ウンチをした後、土がないにも関わらず、アスファルトを後ろ足で蹴り上げるような仕草を見せる犬は多いですよね。この行動にも理由がありますが、実は、専門家の間でも2つの説に分かれています。
1つ目は、自分の匂いを敵に感知されないよう、匂いを消そうとしているという説です。野生では、匂いを完治されることで居場所を特定され、敵に襲われてしまう危険性があるので、きちんと排泄物の匂いを処理する必要があったという説です。
もう1つは、反対に、自分の匂いを周囲にまき散らし、「ここは俺のテリトリーだ」という主張をしているという説です。現在は、こちらの説がより濃厚であると考えられています。その理由は、犬の中でもオスばかりがこの行動を見せるからです。
メスは、あまり縄張り意識が強くありません。しかし、オスは縄張り意識が強く、自分のテリトリーに外部の犬を入れたがらない傾向にあります。そのため、自分の匂いが強く付着しているウンチの匂いを周囲にまき散らしているのではないか、という説です。
3.ウンチを嗅ぐ
ウンチをした後、自分のウンチをまるで確認するかのように嗅いでいる姿を見たことはありますか。この行動は、犬自身が自分の体調を確認しているのです。
人間を含むすべての動物は、排泄物からその時の体の状態を確認することができます。人間でも、赤ちゃんの体調を確認する1つの方法として、ウンチの状態を確認しますが、犬も同じように自分のウンチを嗅ぎ、匂いから体調の変化を察知します。
自分のウンチだけでなく、他の犬が排泄したウンチの臭いを嗅ぐことがありますが、これはその犬の体調を知ろうとしているのではなく、情報を得ようとしています。
自分のテリトリーに入ってきた犬がどのような犬で、いつもどのような物を食べているのかなど、ウンチの臭いから手がかりを得ようとしているのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回ご紹介した行動は、飼い主であれば1つは見たことがあるでしょう。犬がウンチをした時に見せる行動には、すべて意味があります。ぜひ1つの雑学として、知っておいてくださいね!
ユーザーのコメント
20代 男性 匿名
40代 男性 匿名
クルクル回るからウンチだな?って判る。
それに後ろ足で蹴るけど全く関係ない方向。笑