犬は痛みを隠そうとする生き物
犬は痛みに強い生き物なの?
「犬は痛みに強い」とい言葉を耳にしたことはありませんか?犬も人間同様に痛みを感じる生き物です。痛みに強いというよりは、痛みを我慢することが多いのです。これは野生動物だったころの名残で、外敵に弱みを見せないための防衛本能なのです。
痛みを我慢するのは自分自身を守るため
犬の祖先は野生動物の狼です。野生動物は病気や怪我などで体が弱っていることを外敵に気づかれると、あっという間に獲物になってしまいます。犬にとって痛みを隠すという行為は自分自身の命を守る行為なのです。
愛犬の異変に気づいてあげましょう
犬は痛みを隠そうとする上に、言葉でコミュニケーションをとることができない生き物です。擦り傷程度のケガであれば自然治癒することも多いですが、飼い主さんが気づかないうちに骨折していたなんてケースもあるよう。飼い主さんが愛犬の不調に気づき病院に連れて行ったときには、骨折したままの状態で骨がついてしまっていることもあるようです。
人に飼われている犬は飼い主さんしか頼ることができません。いつもの愛犬とは少し違う仕草や行動をしていたら、体の隅々までチェックして、怪我をしているようであればすぐに動物病院で診てもらいましょう。
犬が体のどこかに怪我をしているときの仕草や行動8選
1.手足を引きずる
手足を引きずるように歩くのは、飼い主さんの目から見ても痛みを感じているのが分かりやすい行動ですよね。骨折や脱臼、関節炎などで痛みが生じている可能性があります。歩くときに体重を支えることができず、痛みがある足を引きずることがあります。
2.落ち着きがなくなり居場所を何度も変える
犬は怪我の痛みによる影響で、普段とは違う行動をとることがあります。怪我により体のどこかに痛みがある場合、落ち着きがなくなり、何度も居場所を変えて、立ったり座ったりと体勢も何度も変えることがあるよう。これは痛みに対してのイライラとした感情や、この痛みを何とかしたいと思う気持ちからの行動のようです。
3.走らなくなる
いつもは元気いっぱいに走り回る犬が、走ろうとしないのも体のどこかに怪我による痛みがある可能性があります。痛みが強くない場合、ゆっくりと歩いてお散歩できるケースもありますが、走ることによって痛みが強く生じてしまう場合は走りたがらないでしょう。
4.元気がなくなる
上記にも書いたように、犬が痛みを隠すのは野生時代の名残で、外敵から身を守るための行為になります。体のどこかに怪我をして、痛みがあるときは、何かの物陰に隠れて自然治癒を待つという習慣もあったよう。愛犬に元気がなく隅の方でジッとしているときは、痛みをこらえながら治癒を待っているのかもしれません。
5.一か所を舐めたり噛んだりする
怪我による痛みが気になって患部を舐めたり噛んだりすることもあります。重点的に舐めている箇所をチェックしてみましょう。怪我による外傷であれば、切り傷や炎症があるかも。また骨折や関節炎であれば、腫れがみられることもあります。
6.体に触れられることを嫌がる
体に痛みがあるとき、飼い主さんに触れられることを嫌がる犬は少なくないようです。いつもは優しく撫でられることを好むワンちゃんが、触られることを嫌そうにする場合、怪我による痛みがある可能性が。特に患部に近い箇所を触ると「キャン」と鳴くこともあります。なかには唸るなど攻撃的な態度になってしまう個体もいますので、痛みを与えないよう注意して体のチェックをしてあげましょう。
7.呼吸が早くなる
犬は体のどこかに痛みがあるとき、呼吸が早くなることがあります。怪我による痛みも悪化してしまった場合、痛みが強くなり呼吸が早くなる可能性も。安静時に普段より呼吸が早い場合は痛みを感じているかもしれません。
8.震える
犬も寒さや心理的要因で体が震えることがありますが、怪我による痛みが強いときも震えが生じることがあります。痛みを隠そうとする生き物である犬が、体が震えてしまうほどの状態はよほどの強い痛みと考えられます。怪我による痛みももちろんですが、内臓疾患やヘルニアなども考えられるため早めに受診しましょう。
まとめ
愛犬が辛そうにしている姿は見たくないですよね。怪我もそうですが、病気やちょっとした体調不良も早く気づいて対処してあげることで、痛みや苦痛を軽減し治してあげることができるはず。愛犬からのサインを見逃さないようにしましょう。