犬にまつわることわざ・慣用句には何がある?日本から海外までを紹介

犬にまつわることわざ・慣用句には何がある?日本から海外までを紹介

みなさんが知っている犬のことわざ・慣用句は、いくつくらいあるでしょうか?犬は昔から人間と深い関わりがある動物のため、犬にまつわることわざや慣用句は数多く存在しています。日本だけではなく、海外のさまざまな国にも犬に関することわざがあるようです。今回は、日本で使われている犬にまつわることわざ・慣用句、四字熟語の他に、海外にあることわざをあわせて紹介します。

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犬にまつわることわざ・慣用句・四字熟語 ~日本編~

正面を向いている柴犬

ことわざは、昔から言い伝えられてきた格言や教訓、また生活していく上で役立つさまざまな知恵を教えてくれる言葉です。ことわざは例えを使って短く表現されており、1つの文で独立語として成立します。

一方、慣用句は2つ以上の単語が合わさり、元とは違う意味になる言葉を指し、会話や文章上で定型句として用いられます。また、ことわざと慣用句には明確な境界がなく、分類することは難しいようです。その他、四字熟語や故事の中にも犬にまつわるものが多く存在しています。

それでは、日本や世界の国々で使われている犬にまつわることわざや慣用句、四字熟語や故事にはどうようなものがあるのでしょうか。

犬も歩けば棒に当たる

何かをしようとすると、何かと災難にあうものであるということ。また、何かをしているうちに思いがけない幸運があるという良い意味も含む。

犬が歩いていると、人に棒で叩かれるかもしれないという例えから生まれたことわざです。江戸いろはかるたの第一句で、「犬も歩けば棒に会う」ともいわれています。

犬が西向きゃ尾は東

疑う余地がないくらいに、当たり前すぎること。

犬が西の方向を向いている時は、犬の尻尾は東の方向を向いているという例えから生まれたことわざです。

尾を振る犬は叩かれず

素直で愛嬌が良ければ何事も上手くいくこと。

飼い主に従順で、しっぽを振って寄って来てくれる犬を可愛く思う人はいるけれども、憎む人はいないという例えから生まれたことわざです。

犬も朋輩鷹も朋輩(いぬ も ほうばい たかか も ほうばい)

同じ主人に仕えていれば、役目や地位の違いがあったとしても、お互いに仲良くして助け合わなければいけないということ。

鷹狩りをする際に、犬と鷹は異なる待遇を受けるけれども、同じ主人に仕える同僚であるという例えから生まれたことわざです。

犬が星見る

身分不相応な高望みをすること。

犬が物欲しそうに星を見続けていても何もできず、星を手に入れることはできないという例えから生まれたことわざです。

犬に小判

どんなに尊く貴重なものであっても、価値の分からない者が持っていたら何の役にも立たないこと。

日本にある有名なことわざの「猫に小判」や「豚に真珠」と同じ意味を持ちます。犬にエサを与えれば飛びつくけれども、小判を与えても食べることも使うこともできないという例えから生まれたことわざです。

夫婦喧嘩は犬も食わない

夫婦喧嘩をしていてもすぐに仲直りをするのだから、他人が仲裁に入るのは愚かなことであるということ。

何でも食べる犬でさえ、夫婦喧嘩に関しては見向きもしないという例えから生まれたことわざです。

犬は三日飼えば三年恩を忘れぬ

犬は三日間飼えば、その恩を三年間は忘れないということ。

犬であっても、餌を与えて育てれば三年間恩を忘れないのだから、人間が恩知らずであってはいけないということを意味しています。

孫飼わんより犬の子飼え

孫を溺愛するばかりの祖父母を戒めた言葉。

犬が持つ忠誠心から生まれたことわざです。どんなに孫に愛情をかけても、孝行をしてくれるわけではないので、むしろ子犬を飼った方がましであるということを意味しています。

犬に論語

どんなに立派な教えも、分からない人に言い聞かせたところで無駄であること。

犬に論語を説いても、少しも理解できないという例えから生まれたことわざです。

暗がりの犬の糞

誰も気づかないことをいいことに、自分の失敗を押し隠して知らないふりをすること。

暗闇では犬の糞が見えないから、人に気づかれることもないという例えから生まれたことわざです。

犬猿之仲(けんえんのなか)

非常に仲が悪いこと。

犬と猿の仲の悪さから生まれた四字熟語です。「の」が平仮名表記になることもあり、ことわざとしても使われています。

瓦鶏陶犬(がけいとうけん)

見た目だけが立派で、実際には役に立たないということ。

「瓦鶏」は素焼きの鶏、「陶犬」は陶製の犬を指します。作りものでは夜明けを告げたり、家を守ったりする役目を果たせないという例えから生まれた四字熟語です。似たようなことわざに、「張り子の虎」があります。

犬馬之心(けんばのこころ)

主君のために忠義を尽くし、恩に報いる心のこと。

犬や馬が持つ、飼い主に対する服従の気持ちを例えた故事から生まれた四字熟語です。自身の忠誠心を謙遜して言う時に使い、ことわざとしても広く知られています。

犬にまつわることわざ~アメリカ編~

目を細めているシベリアンハスキー

人を愛するならその飼い犬も愛せよ(Love me, love my dog.)

主人を尊敬するのであれば、主人の飼っている犬までも大切にするはずであるという考えから生まれたことわざです。自分のことを愛しているのならば、自分の欠点も含めて全てを愛してほしいという意味があります。日本では反対の意味のことわざに、「坊主憎けりゃ、袈裟まで憎い」があります。

2匹の犬が1本の骨をめぐって戦うと、第3の犬がそれを持ち逃げする(Two dogs fight for a bone and a third runs away with it.)

当事者同士が争っている間に、第3者が何の苦労もなく利益を横取りしていくことを意味することわざです。同じような意味を持つ日本のことわざに、「犬兎の争い」や「漁夫の利」などがあります。

餌を与えている犬に手を噛まれる(Bite the hands that feeds one.)

信頼していた人に裏切られたり、恩をあだで返されることを意味することわざです。日本では、「飼い犬に手を噛まれる」が同じ意味を持つことわざとして使われています。

吠える犬はめったに噛みつかない(Barking dogs seldom bite.)

弱い犬ほどよく吠えるけれども、攻撃はしないという意味のことわざです。口だけで実力がないことや、強がる人ほど臆病である様を表す時に使います。同じような意味を持つ英語のことわざに、「よく吠える犬は噛みつかない(Great barkers are no biters.)」があります。

ライオンの尻尾になるよりは犬の頭になるほうがいい(Better to be the head of a dog than the tail of a lion.)

大きなライオンの役に立たない尻尾になるよりも、犬の頭になって自分らしく生きた方が良いという例えから生まれたことわざです。一生下積みで終わるより、小さい組織の中でも重要なポジションにいる方が生きがいを感じられるということを意味しています。 

犬にまつわることわざ~イギリス編~

こちらを見ているコーギー

犬を愛さない者は紳士でありえない(He cannot be a gentleman which loveth not a dog.)

犬はとにかく愛すべき存在であるということを意味しています。ヨーロッパの他の国々とは異なり、イギリスでは犬を牧羊犬としてではなく、飼い犬として可愛がっていました。そのような、イギリスならではの歴史的背景から生まれたことわざです。

子どもが生まれたら犬を飼いなさい

子どもが生まれたら犬を飼いなさい。
子どもが赤ん坊の時、子どもの良き守り手となるでしょう。
子どもが幼少期の時、子どもの良き遊び相手となるでしょう。
子どもが少年期の時、子どもの良き理解者となるでしょう。
そして子どもが青年になった時、自らの死をもって子どもに命の尊さを教えるでしょう。

詩とも思われるこのことわざをご存知ですか?イギリスに古くから伝わる、ことわざとして日本で度々紹介される有名なものですが、作者は不明のようです。動物愛護国である、イギリスらしい犬にまつわることわざです。

※この犬にまつわることわざの正しい原文は、確認することができませんでした。日本のネットスラングからできたものではないかとも言われているようです。

犬にまつわることわざ~フランス編~

トイプードルの上半身

自分の犬を溺れ死にさせたい人はその犬が狂犬病だと非難する(Qui veut noyer son chien l'accuse de la rage.)

人は自分にとって邪魔な者を排除するためには、どんな言いがかりや嘘でさえも平気でつくという意味のことわざです。よく似た英語のことわざに、「犬に悪い評判をたててから、その犬を吊るせ(Give a dog a bad name and hang him.)」があります。

犬も司教様の顔をじっと見る(Un chien regarde bien un évêque.)

このことわざには2つの意味があります。1つ目は、司教様は大衆や目下の人に興味深い目でじろじろと見られても、怒ってはいけないという意味。もう1つは、犬の立場に立った場合の考え方で、自分より身分が高い人や目上の人などに、要求したいことや言いたいことがある時は、臆さず正々堂々と伝えるべきであるということを意味しています。

現代であれば、上司と部下や先生と生徒、先輩と後輩などの関係に置き換えて考えると分かりやすいのではないでしょうか。

犬は吠えるが、キャラバンは進む(Les chiens aboient, la caravane passe.)

キャラバンは、砂漠などを隊を組んでまわる商人の一団のことを言い、他人からの誹謗中傷を犬が吠えることに例えています。小さいことは気にせずに、自信を持って自分の道を進みなさいという意味のことわざです。

犬にまつわることわざ~中国編~

伏せているパグ

犬の屁も通らない(狗屁不通)

「狗屁」は犬の屁を意味しており、文章がでたらめなことを表すことわざとして使われています。また、下らないことを言うなという意味で使うこともあります。

人を叩いて、犬を罵る(打人骂狗)

全く温かみのない非道な心を意味しています。日本のように犬を可愛がり飼い犬として扱う文化が、中国には根付いていなかったことが分かることわざです。

犬が鼠をとる(狗拿耗子)

鼠は猫が捕るものであり、犬が捕るものではないことから、余計なお節介をすることを意味することわざとして使われています。

羊頭を掲げて犬肉を売る(羊頭狗肉)

見かけだけ立派に飾って中身が伴わないことを意味することわざです。出典は、中国宋時代の禅書「無関門」です。肉屋の看板に羊の頭を出しておきながら、実際には犬の肉を売るという例えから生まれたことわざです。

犬にまつわることわざに関するまとめ

たくさんの犬種

犬にまつわることわざや慣用句を知ることで、それぞれの国の文化や生活の中での、犬と人間の関係性も垣間見ることができたのではないでしょうか。犬にまつわることわざは、今回紹介した以外にもまだまだたくさんあります。興味がある方は、調べてみてくださいね。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    40代 女性 ちえ

    犬にまつわる日本のことわざで、知らないものも沢山ありました。以前この記事にも載っていた、イギリスの「子どもが生まれたら犬を飼いなさい」は本当に犬の持っている感性を表す素敵なことわざだと思います。純粋な子供のうちに、犬という生き物を飼う事によって、命の尊さや様々な事を学べるのだと思います。
  • 投稿者

    30代 女性 いおり

    日本のことわざは知っていましたが、海外のことわざまで記載されていて、とっても興味深い記事でしたし、楽しませて読ませてもらいました。そのあとのにくるるちゃんに対する思いにも、思わずウルル…ときてしまいました。優しいご家族に囲まれて暮らしている、くるるちゃんはとっても幸せですね。
  • 投稿者

    20代 女性 mayu

    日本と似たことわざが世界中にある事に驚きました。国は違っても思うことは同じなのでしょう。世界中で犬が昔から愛されていた事が大変よく分かります。ワンちゃんを可愛い!と思うことは世界共通なのですね。愛犬家としてはとても嬉しいことです。
  • 投稿者

    30代 女性 芽衣子

    どの国のことわざも、思わずクスッと笑ってしまうものがあり面白かったです。だけど、一番最後のイギリスのことわざが私は好きです。「子どもできたら犬を飼いなさい」は、まさにその通りだと思いました。私も小さい頃から犬を飼っていますが、犬はいつでもそばにいてくれます。言葉は話せなくても、犬は私たちの様子を見て感情を読んでいる気がします。だから自分の子どもができたら犬がいる生活を必ずさせたいです。
  • 投稿者

    40代 女性 こみゃこ

    個人的には、海外のことわざの方がしっくりきますね。ことわざを読むと、海外と日本はどのように犬と接していたか、違いがわかります。いつの時代も、愛犬家はいたと思いますが、ことわざができた当時の日本の愛犬家は「犬はそんな存在じゃないんだよ。」と、つぶやいていたかもしれませんね。犬が苦手な人に、海外の犬のことわざを読んでもらい、犬の素晴らしさをもっと知ってほしいです。
  • 投稿者

    40代 男性 eda

    昔から人々の生活の近いところに犬がいたというわけですね。日本では猟犬として人間と生活していたようですが、現在のようなペットの形になったのは明治期からだとか。それでもこれだけ犬にまつわることわざがあるなんて、犬は日本で昔から愛されていたのが伺えます。犬を飼っているお宅では、きっとリアル犬も歩けば棒に当たる、やリアル飼い犬に噛まれるがあるのではないでしょうか。うちではその度に家族で笑ってしまいます。「負け犬の遠吠え」や、「犬に論語」というのも我が家ではよく登場することわざです。たまに夫婦喧嘩をしていると、「夫婦喧嘩は犬も食わぬ」というまさにそんな雰囲気を醸す愛犬を見て反省、クールダウンする次第です。
  • 投稿者

    女性 ハル

    知らなかった海外のことわざに、とても興味深く読ませて頂きました!中でも、アルゼンチンのことわざがユーモアがあって笑ってしまいます。アルゼンチンでのご家庭では旦那様の立場が弱いのでしょうか・・?(笑)犬が一番の理解者なのですね^^

    アメリカのことわざ、「どんな犬も、自分の家の入口では勇敢に振る舞える。」は本当にその通りです。14歳の我が家の愛犬も、どんなに自分が病気で弱っているときでさえ、家に嫌なセールスが来たときには私の後ろから吠えて加勢してくれます。また、トンビに主人が持っていた食べ物を狙われた時にも、ワンワン吠えてトンビを追い払ってくれました。見た目はおばあちゃん犬ですが、高齢になっても家と家族を守ってくれる勇敢なワンコです。

    海外のことわざの方が、犬の良いところを表現してくれていますね♪
  • 投稿者

    女性 ナホ

    犬にまつわることわざなんて、日常であまり使ったことが無かったですが、よく考えてみたら意外と聞いたことがあるものばかりでした。いくつかは間違って解釈していたことに気が付いたので、勉強になりました!「噛み合う犬は呼び難し」は、私自身も注意しなくては・・・と焦りました。また、英語のことわざは全く知らないものばかりだったので、興味深かったですね。イギリスの「子どもが生まれたら犬を飼いなさい」ということわざは聞いたことがありました。これは小さい子どもがいる家庭やこれから赤ちゃんが生まれる家庭などにとても良いアドバイスだと思います。我が家も息子が生まれる前から犬がいましたが、子どもの成長と共に犬がいてくれることは幸せなことだと思います。
  • 投稿者

    30代 女性 ハッピー

    日本のことわざはだいたい知っていましたが、海外のことわざは知らないものばかりで、とても新鮮でした!日本と比べると、格言というか犬との付き合い方みたいなものが多いのかな、と思っていましたが、クスッと笑える冗談のようなものまで色々あるんですね。犬との付き合いが根深い国は格言、陽気な国はジョークのような格言が多いのかもしれません。とても楽しめました。
  • 投稿者

    30代 女性 はるか

    やっぱり犬は昔から身近な存在だったんだと思いますね。ただ、日本の方が犬をまだ家族として見ていない感じがしますね。日本のことわざができた頃は飼われていても番犬だったり、野良犬が多かったのかもなと感じますね。逆に世界のことわざは家族の一員として捉えている感じがしますね。そういう点でも日本と世界の違いが感じられて、読んでいて面白かったです。
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