犬にさくらんぼは大丈夫!でも種は取り除いて!
結論からお伝えすると、犬はさくらんぼを食べても大丈夫です。ただし、さくらんぼの種には毒性がありますので、取り除いてから犬に食べさせてあげてください。
甘酸っぱくて見た目にも可愛らしく一口サイズのさくらんぼは、犬のオヤツにピッタリな感じがしますよね。与えてみたことがある方も、いらっしゃるのではないでしょうか。
犬は味覚の中で、甘味は感じとりやすいほうなので、さくらんぼは犬にとっても嬉しいオヤツになるのですが、さくらんぼの成分を考えると、たとえ実の部分だけであったとしても、ごく少量のみ与える程度ですませるのがお勧めです。
さくらんぼが犬の体に与える効果やその成分をご紹介します。
犬の皮膚を健康に保つ
さくらんぼに含まれる、ビタミンAやビタミンCの働きで皮膚はもちろんのこと、目や粘膜などを健康に保つ働きがあります。
犬の便秘解消
さくらんぼには食物繊維が含まれているため、便秘で苦しんでいる犬には便秘解消につながる効果が期待ができます。食物繊維は腸の蠕動運動を活発にし、善玉菌を増やしてくれるのは有名ですよね。
しかし、さくらんぼには消化されづらい糖アルコールで、ソルビトールという糖分が含まれています。犬がさくらんぼを過剰摂取することにより、高い確率で下痢を起こしてしまう成分なんです。
人間でもさくらんぼを食べすぎてしまうと、下痢や腹痛を引き起こすことがありますが、それはこのソルビトールの影響になります。くれぐれも与えすぎには注意しましょう。
犬に抗酸化作用
さくらんぼには犬の体の酸化を抑えてくれる、抗酸化作用の力があります。さくらんぼに含まれるアントシアニンというポリフェノールが、犬の体が老化していくのを抑え、日々の健康的な体作りのサポートをしてくれます。また、アントシアニンには抗炎症作用、血管を強くする、血液をさらさらにしてくれる、などの効果も期待できます。
犬の血行が良くなる
さくらんぼには犬の体を温めてくれる効果があります。さくらんぼは鉄分を多く含んでいるため、貧血の予防や血流改善につながり、血行が良くなるため体が温まってくれます。冷え性の犬に適量与えるのは、とてもおおすすめです。
犬にさくらんぼを食べざせて良い量の目安
さくらんぼの大きさは、大体一粒が6グラム前後の物が多いようです。決してカロリーが高い果物ではありませんが、やはり与えすぎることによって犬が下痢を起こしてしまうことや、また糖分が多いため、肥満や糖尿病の恐れが出てきます。初めて与えるのであれば、アレルギーの危険性もありますので、ごく少量のさくらんぼを犬に与えて様子をしっかりと見ましょう。
犬の体重 | さくらんぼの量 |
---|---|
1kgまで | 3g |
3kgまで | 7g |
5kgまで | 11g |
10kgまで | 18g |
15kgまで | 25g |
20kgまで | 32g |
30kgまで | 43g |
40kgまで | 53g |
上記はあくまで目安となっています。さくらんぼ以外の果物もそうですが、基本的に肉食である犬の体にとって、さくらんぼはそれほど必要な食べ物ではありません。
犬が留守番を頑張ってくれた日の、特別なご褒美として少量与える、また体質改善したい犬であれば取り入れたい成分もあるかもしれません。上記の目安以内で、様子をしっかり見ながら与えてください。
ちなみにアメリカから輸入されている、アメリカンチェリーは日本のさくらんぼと比較すると、大きな違いはないものの、多少、栄養素に差があります。
日本のさくらんぼに比べると、アメリカンチェリーはアントシアニンが豊富で、犬の目の疲労回復効果が高く、ミネラルの含有量が多いと言われています。ビタミンの含有量は日本のさくらんぼの方が多く含まれています。
ただ、わずかな差しかないので、犬に与える量の目安には影響ありません。
犬にとってさくらんぼの種が危険な理由
小さくても、さくらんぼの種は硬くて尖っていて、人間だって食べるものではないので、犬に与えないのは当然ですが、実は犬にとってだけではなく、私たち人間にとってもさくらんぼの種の中には毒性があるのです。
さくらんぼの種にはアミグダリンと言う、青酸カリのような成分が含まれていて、万が一、犬が口の中で噛み砕いてしまったら呼吸困難や意識障害、チック症状などが起こる可能性があります。
もしもさくらんぼの種が、犬の口の中に入ってしまったとしても、噛み砕くことなく丸呑みし、犬の体内でアミダグリンが分解されなければ症状は出ることがありません。
しかしさくらんぼの種は消化しませんし、腸などの消化器官を傷つけてしまう恐れもあります。小型犬であれば消化器官のどこかに詰まってしまう可能性もありますので、さくらんぼを犬に与える際は絶対に種を取り除いてから食べさせてあげましょう。
犬にさくらんぼを与える際の注意点
犬にさくらんぼを与える時、種以外にも注意してほしい点がいくつかあります。さくらんぼの種以外に犬に与えてはいけない部分もあり、葉や花、茎の部分は過食しないよう気をつけましょう。
よく桜餅に使われている、さくらんぼの葉っぱですが、実はクマリンという香りの成分が含まれており、肝臓に対しての毒性を持っています。
また微量ではありますが、花の部分にもクマリンの性質があると言われています。人間でも多量接種すると肝臓に悪いので、犬はもちろん飼い主さんも気をつけてくださいね。
また、さくらんぼは未成熟な実には、種と同じくアミグダリンが含まれた状態になってしまいます。スーパーなどで販売されているさくらんぼは、成熟しているので問題ありませんが、もし犬と一緒にさくらんぼ狩りに出かけることがあれば、十分に注意しましょう。
近年では犬も入ることができる、さくらんぼ農園が増えてきていますので、農家さんにアドバイスを貰い、しっかり熟したさくらんぼを種や葉を取り除いて犬に与えてください。
さくらんぼ狩りの最中に、落ちているさくらんぼをパクッと勢い良く食べてしまうと、茎の部分まで一緒に飲み込んでしまうかもしれません。茎も消化器官に詰まってしまう可能性が大きいので、犬から目を離さないように気をつけてくださいね。
さくらんぼの皮は消化は悪いですが、ほとんどウンチと一緒に出てくるので、特に取り除く必要はありません。農薬や害虫が付いている可能性がありますので、綺麗にしっかりと水洗いしてください。
さくらんぼの一粒は小さいので、特に細かく切る必要はありませんが、小型犬でのどに詰まるのが心配な場合は、小さくカットしてあげてください。
犬がさくらんぼの種を食べた時の対処法
万が一、犬がさくらんぼの種を飲み込んでしまった時は、無理に吐かせようとせず獣医さんに連絡をして状況を説明し、指示を貰いましょう。
小型犬が何粒ものさくらんぼの種を、ガリガリ噛み砕いて飲み込んでしまったのであれば、大至急動物病院へ連れて行くべきですが、うっかり目を放したすきに犬がさくらんぼの種を、一粒だけ丸呑みしてしまったのであれば、種は消化されるものではないので、数日中の犬のウンチと一緒に出てくる可能性が大きいですが、犬の体格にもよります。大型犬の場合はうんちに混じって出てくる可能性が高いですが、超小型犬の場合腸にひっかかり閉塞してしまい命に係わる場合もあります。
何日かはウンチを気にして見てあげて、もしさくらんぼの種が出てこない時は、消化器官のどこかに詰まっている可能性があるので動物病院を受診しましょう。
さくらんぼの種を何粒食べてしまったかはっきりとせず、犬の体調に変化が出てきた場合は、躊躇せず、すぐに病院に連れて行ってください。
まとめ
甘くて美味しいさくらんぼですが、与え方を間違えると、犬の体に悪い影響が出てしまいます。無理に与える必要のない食べ物のような気もしますが、さくらんぼ狩りなど一緒に行けると、やっぱり楽しいですよね。
初めて与える時は様子を見ながら、ごく少量与えて、ご家庭の愛犬に必要か必要じゃないか考えてみてください。
ユーザーのコメント
30代 女性 KEI
間違っても、飼い主が食べている時に欲しがるからとそのまま種つきでパクっとさせないよう注意が必要ですね。
30代 女性 チョコママ
与えていいのか迷っていましたが、この記事を読んで与えすぎに気を付ければ大丈夫なんだと知り、明日一緒に食べてみようかなって思いました♪
それと、さくらんぼの種取り機なんてものがあるんですね!
30代 女性 すみれ
それでも散歩中や、人がつい落としてしまったもの等を犬が見つけてしまってパクッ!としてしまった時は怖いですね。そんな時の為にも知識は必要だと感じました。
さくらんぼの種を犬が上手に出せるなんて聞いたこともないので、注意しないと!と思いました。
女性 ぼんぼん
30代 女性 まろんママ
40代 女性 える
鳥なんかは樹から直接さくらんぼの実をついばんでいますが大丈夫なのかな。
以前知り合いの飼っている犬は、玄関先に置いておいた柿を丸ごとガリガリ食べていたそうです。でも種とヘタはペッときれいに吐き出してあったといいます。おいしくないところは食べないんですね。
女性 きゃらめるちっぷまふぃん
わざわざさくらんぼをあげなくとも、他にも犬にとってリスクもない良いとされる果物は他にもありますし、さくらんぼを与えるならばバナナを与えます。
ただ家では与えなくても、お散歩中やお友達が来た際や、お家に愛犬を連れていった際に誤飲は起きやすいんですよね。
知識として、さくらんぼの実は安全だけれど種、茎、葉は良くなく、種は噛んで食べてしまうと危険と知っておくと、万が一食べてしまったときに、その後の行動が取りやすいですよね。
もし自宅の庭にさくらんぼの木など植えていたり、近くにさくらんぼの木があり落ちてしまう道沿いを散歩する方は気をつけたほうが良いと思いました。
知人の犬は外飼いなのですが、庭は自由に行動できるように首輪などは繋いでません。庭に柿の木があるようで、カラスなど鳥がつついたり、風などで落ちた実を食べてしまうんだそうです。
もちろん皮も種も食べてしまっていると思います。
なんなら傷んでる柿だって食べてるかもしれませんし量も分かりませんよね。
動物栄養学的にはさくらんぼは与えても少量ならば問題ないが、オススメしないとありました。
実の部分をほんの少しおすそ分けしてあげる程度にするのが良いかもしれないですね。
うちでは、愛犬のオヤツを瓶に入れたものを机に置いているので、食べているものをおすそ分けに準備するときもあれば、愛犬には専用のオヤツをあげることにしています。
女性 ポテト