犬の『歯周病』とは
犬の歯周病は人間と同様に、歯と歯茎の間に細菌が入り込んでしまうことで、炎症を引き起こしたり、歯槽骨が破壊されてしまったりと、さまざまな症状が現れます。実は、犬が患う病気の中でも、最も多い病気が歯や口内に関する病気だと言われています。
人間は歯磨きをする習慣が当たり前のようにありますが、犬は元々歯磨きをする習慣がありません。そのため、飼い主が歯磨きをしようとすると、嫌がる犬が大半です。それにより、飼い主側も「まぁ、いいか」と歯磨きを怠り、結果として歯周病になってしまう犬が多いです。
「歯の病気でしょう」と軽く見てはいけないのが、歯周病です。歯周病は進行すると、細菌が血管の中に入り込み、体全体に行き渡ってしまいます。そのため、体の他の部位でも病気を発症させ、最悪の場合、重大な症状を引き起こす恐れがあるのです。
犬が『歯周病』になってしまう絶対NG習慣
では、『歯周病』はどのような習慣が原因で引き起こされるのでしょうか。ここでは、犬が『歯周病』になってしまう絶対NG習慣をいくつかご紹介していきます。皆さんの愛犬は当てはまっていませんか。
1.歯磨きをしない
犬が歯周病になってしまう最も大きな原因に、歯磨きをしない習慣が挙げられます。当たり前ですが、犬は自分で歯磨きができないので、飼い主がやってあげる他ありません。
歯磨きをしなければ歯石が付着し、その歯石から細菌が発生します。また、食事による口内の汚れも溜まっていくため、口内環境が悪く、細菌が発生しやすい環境を作ってしまっている状態です。すると、歯石から発生した細菌が増殖し、歯周病へと進行していきます。
はじめは多くの犬が歯磨きを嫌がりますが、口を触られることに慣れるところからはじめ、きちんと歯磨きをする習慣をつけていきましょう。
2.寝る前にごはんやおやつを与える
夜、寝る前にごはんやおやつを与えてはいませんか。可愛い愛犬におねだりされると、「お腹が空いて可哀想だから」「欲しがっているし…」と、ついついあげたくなってしまいますよね。
しかし、寝る前に食べ物を与えることはNGです。そのまま就寝することで、歯周病の原因を作ってしまいます。また、歯磨き習慣のある犬であっても、歯磨き後に食べ物を口に入れていては意味がありません。
夕方のごはんを食べた後は、極力食べ物を与えず、口内環境を綺麗に保った状態で就寝するように心掛けましょう。
3.水をあまり飲まない
歯周病を予防するためには、口内を潤しておくことも非常に重要です。そのため、水分は常にしっかり摂る必要があるのですが、犬によってはあまり水分を積極的に摂取しない犬もいます。
水をあまり飲まないと口内が乾燥してしまい、細菌が繁殖しやすい環境が生まれてしまいます。すると、歯周病になるリスクも高まります。
「うちの子はあまり水を飲まない」という場合は、飼い主が進んで水を飲むよう指示してあげたり、愛犬が水を摂取しやすい位置に用意しておいたりと、工夫をしましょう。
歯磨き習慣は当たり前!歯石除去も視野に入れて
歯周病が進行してしまうと、内臓など他の部位にも悪影響をもたらします。このように意外と恐ろしい歯周病を予防するために、最も重要な習慣が『歯磨き』です。最初は嫌がる歯磨きですが、愛犬の健康を守るためには必要不可欠です。
また、口臭や、口内を見た時に汚いと感じるようであれば、歯磨きをしてくれる病院や歯石除去を行っている病院で診てもらうことも大切です。
口内を診察してもらい、そこで歯石が発見されれば、歯石を除去してもらうことが可能です。歯石を除去することで、細菌の増殖を防ぐことができるので、歯周病の進行を食い止めることができますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか。人間と同様に、犬の歯周病も恐ろしい病気です。特に、元々歯磨き習慣を持たない犬は歯周病になりやすく、シニアに入ると、よりその確率が高まります。早いうちからNG習慣を改善し、歯周病予防を行いましょう。