チワワの避妊手術のメリットやデメリットは?
チワワに限らず、メスの犬を飼われている飼い主さんの多くが、避妊手術をするかどうか悩まれた事があるかと思います。
この記事では特にチワワの避妊手術について詳しく紹介してみたいと思います。
では、チワワの避妊手術においてのメリット、デメリットを考えてみましょう。
メリット
- 望まない妊娠や出産を避ける事ができる
- ホルモン関連の問題行動を抑制できる
- ホルモン関連の病気の予防ができる
- チワワは、比較的に乳歯が残るケースが多いので避妊手術をするついでに乳歯を抜く事も一度の麻酔で一緒にできる
デメリット
- 全身麻酔をかける上で他の犬種よりも小さければ小さいほどリスクを伴う
- ホルモン異常による脱毛がみられることがある
- 体重が増加する傾向がある
このように、メリット・デメリットがあるのでこれをふまえて注意点などもお伝えしていきます。
チワワが避妊手術で予防できる病気
避妊手術で予防できる病気とは、基本的にはホルモン関連の病気です。
- 子宮蓄膿症
- 卵巣腫瘍
- 乳腺腫瘍
- 膣脱
などが主にあげられます。
子宮蓄膿症
子宮蓄膿症とは、発情が終わった時期に子宮内に細菌感染が起こり、膿が子宮内にたまる病気です。
食欲が落ちたり、よくおしっこがでる、嘔吐する、お腹が張ってくる、膣から膿が出てくるなどの症状がでてきます。
発情期などで子宮頚部がゆるんだことで細菌が侵入して感染してしまったり、子宮内膜炎から引き起こされることが多くみられます。子宮内膜炎は妊娠が成立しない発情期を繰り返すことで内膜過形成(厚くなる)が起こることが関係しているとされています。そのため、大体6歳以上で出産した事のない子や過去に一度だけ妊娠をしてその後妊娠も避妊手術もしていない子に多いといわれています。
卵巣腫瘍
卵巣腫瘍とは、卵巣にできる腫瘍です。皮質性腫瘍、類組織性腫瘍、卵生腫瘍の3種類に分類され、その中でも特に皮質性腫瘍の発生が多くみられます。
初期は無症状ですが、脱毛や生理周期の異常、無発情、嘔吐、腹水が溜まることによる腹部の膨張などが見られ、稀に転移して死亡に至る場合もあります。ホルモン活性のない腫瘍の場合、症状があらわれにくい可能性もあるので注意が必要です。
子宮内膜症や子宮蓄膿症と併発することも多いので、そちらの症状に先に気付く飼い主も多くいるようです。特に妊娠、出産経験がない犬や回数が少ない高齢の犬ほど発症しやすいとされています。
乳腺腫瘍
乳腺腫瘍とは、乳腺にできる腫瘍です。良性の場合は摘出を行えば転移することもほぼありません。
悪性の場合は全身に転移し、死亡に至る場合もあります。触るとすぐにわかるので発見したらすぐ病院で診てもらう事をお勧めします。
この病気は、避妊手術によってかなりの確率で抑えられる事が分かっています。
抑制確率は、初回発情前では95%、初回発情後では92%、2回発情後では74%、30ヶ月齢以降は効果なしとなります。
乳腺炎
犬は基本的に左右5個ずつ、合計10箇所の乳腺を持っています。乳腺炎は授乳などで起こることが多いとされていますが、発情期やそれに伴う偽妊娠などが原因で起こることもあります。乳腺炎の症状は乳首が腫れたり乳房にしこりができる、黄色の乳汁が分泌される、発熱をする、痛みを感じるなど。発情期に乳腺炎を起こしやすい場合などは避妊手術をすることでホルモンバランスが安定して乳腺炎が起きにくくなります。
膣脱
膣脱とは、膣が反転し外陰部から脱出してしまう病気です。
若い子の発情期に起こり、発情が終わると自然に引っ込むこともありますが、次の発情期にまた出てしまうというのを繰り返します。
まれに 出産時の無理な助産が原因になる事もあります。床に擦れたりして腫れて潰瘍になる事もあります。
再発を繰り返す場合は、避妊手術で防ぐ事が出来ます。
チワワの避妊手術の注意点
チワワが避妊手術する際に注意点したい点は、チワワは小型犬なので麻酔のリスクは他の犬種以上にある事を覚えておいてください。
チワワだけでなく全ての犬種に言える事ですが、避妊手術を行う際は全身麻酔をかけて行います。
なので、麻酔のリスクはつきものになってきます。
手術する病院によっても多少違ってきますが大体の目安で生後半年以降で、体重も軽すぎると麻酔のリスクも上がってきますので、2kg以上ある方が手術する病院側も安心して麻酔をかける事ができます。
また、チワワでも小さすぎるとまれに先天性の病気をもっていたりする場合もあります。
病院では麻酔をかけるので事前に検査してから異常がなければ手術をおこなうという手順をふんでいる病院がほとんどだと思います。
事前検査では基本的に血液検査やレントゲンといった一般的な検査になりますので、それだけでは先天性の病気を見逃してしまう場合があります。
もしも先天性の病気を持っていたとしたら、麻酔をかけ、メスでお腹を開けて手術をしますので、避妊手術自体が成功したとしてもその後、そのまま麻酔から覚めてこないという可能性もありますし、何らかの症状が起こるようになる可能性もあります。
まとめ
チワワは、超小型犬という部類に入る犬種です。大人になっても2kgいかないという子も少なくはないと思います。
避妊手術をしたくて病院へ相談へ行ったけど、小さすぎて断られたと言う話もたまに聞いたりします。小さいチワワでももちろん避妊手術は出来ない事はありません。
ただ、その分麻酔事故の危険性も上がりますので、メリット・デメリット、病気のリスク、麻酔のリスクなども考えてお家のチワワちゃんに合った1番いい選択肢をかかりつけの病院で相談したり、家でもよく相談をして他の犬種よりも慎重に考える必要があると思います。
ユーザーのコメント
女性 ちー
チワワ自体は健康ですが、身体が1.5キロしかないので、麻酔のリスクがあるからのようです。
もし乳腺系の病気にかかった場合、その時に対処したほうが、麻酔を受ける回数を減らせるという事なのか。
まだまだ悩んでいます。
もう考える時間も限られているのですが答えを見つけられません…。
30代 女性 ken
全身麻酔のリスクと、避妊・去勢手術をしなかった場合のリスクを天秤にかけて考えられるようなものでもなく、ただ愛犬の命の心配をしてしまうとキリがありませんでした。
私の場合は、先代の犬が2匹とも10才を過ぎてから婦人科系の病気になりましたので、避妊手術を早くやっておくべきだったと後悔していました。また年を取って体力がなくなってから病気になって麻酔をするよりは、若くて体力もある、回復力もあるうちに、という思いで決めました。
女性 こんぶ
やはり体が小さいことで全身麻酔は心配と避妊手術をしていませんでしたが、9才で子宮に病気をし手術となりました。その手術の際にはやはりとても心配をしていました。
どの犬にも全身麻酔のリスクはあると思いますが、小さな子はそのリスクが増すと聞きます。信頼できる獣医さんとよく相談をして行わないといけませんね。
女性 青りんご
室内飼いだし、小さな身体でしたので出産させるつもりはありませんでしたが、避妊手術もしておりませんでした。しかし10才前後で立て続けに婦人科系の病気になり手術をして子宮を摘出しました。
10才を越えてから病気をして手術をするくらいなら、若くて体力のあるときに避妊手術をしてあげればよかった、と後悔しました。
30代 女性 ひまわり
女性 ゴン吉
うちの愛犬はチワワではありませんが、シニアに入る頃、子宮蓄膿症になり子宮摘出手術となってしまいました。麻酔のリスクなど考える時間の余裕もないまま緊急手術だったので、とても心配で麻酔から覚めるまで眠ることもできず、無事に退院できるまで不安で仕方なかったです。後から聞いたことですが、愛犬は歳のせいか手術中に一度心臓も止まってしまったそうです。
避妊手術もいずれと思っている場合は、やはり他の方のコメントにもありますが、若く体力のあるうちに済ませておくとリスクも減らせると思います。
50代以上 女性 匿名
生後5カ月でお迎えし、その後に受けた健康診断で避妊手術希望を伝えました。
不安もありましたが、ワンちゃんをお迎えする前から身体に問題なければ、必ずする事の1つに去勢避妊手術も視野に入れてました。
雌雄特有の病気を避ける為でもあり、超小型犬は、出産の際もリスクがつきます。
子犬を望まないのであれば妊娠は避けたい、避けるべきと思ってます。
飼い主の勝手な考えですが、生まれた子犬の全てに里親が見つかるとも限らないし、疾病を持つ子だと経済力が要ります。
飼育費で家計を圧迫させると家庭不和、飼育放棄、捨てるとも成り兼ねません。