上手な爪切りのコツ①「犬の爪の構造を知ろう!」
犬の爪がどのような構造になっているのかを知らなければ、当然、爪切りをすることはできないですよね。犬が不安がってしまわないためにも、飼い主さんが愛犬の爪切りに失敗してしまわないためにも、まずは犬の爪の構造について学びましょう。
犬の爪には「血管」と「神経」が通っています
犬の爪をよく見てください。薄いピンク色をしている部分が血管です。この部分を傷つけてしまうと出血してしまうので注意しましょう。爪の根本には神経が通っています。そこを傷つけてしまうと、当然ながら痛みが生じます。
犬の爪は筒状になっています
犬の爪は筒状になっており、その筒の中を血管が通っています。そして、爪が伸びれば伸びるほど、血管も伸びてしまうんです。そのため、爪が伸びてしまわないよう、定期的な爪切りが必要なのです。
犬の爪は「白」と「黒」があります
爪の色が白い犬は爪切りがしやすいです。血管が通っている部分を見ることができるからです。一方、爪の色が黒い犬は血管が見えないため、爪切りが困難です。慣れれば上手く爪切りできるようになるのですが、慣れないうちはトリマーさんや獣医さんに爪切りをお願いするのが良いと思います。その際に、自宅でも爪切りができるよう、指導してもらうと良いのではないでしょうか。
上手な爪切りのコツ②「爪切りの道具をしっかり揃えましょう!」
- 犬用の爪切り
- 犬用の爪ヤスリ
- 止血剤(獣医さんから処方してもらってください)
犬の爪切りには、必ず犬用の道具を揃えます。人間用の爪切りでも犬の爪を切ることはできますが、上手く切ることができなかったり、失敗の原因になってしまうのでやめましょう。爪ヤスリは爪の表面を滑らかにするために使います。もしものときのために、止血剤を用意しておくと安心です。
爪切りには2つのタイプがあります
- ギロチンタイプの爪切り
- ニッパータイプの爪切り
一般的な犬用の爪切りはギロチンタイプです。輪っかになっている部分に犬の爪を通して爪を切ります。
ニッパータイプの爪切りはハサミのようになっていて、切りやすいですが爪が細い場合、わんちゃんに衝撃が伝わりやすいので、爪が太い場合や頑丈な場合に適しています。
上手な爪切りのコツ③「少しずつ切ってあげましょう!」
伸びてしまった部分を一度に切ってしまわないことです。何度かに分けて、少しずつ切ってあげましょう。私は一本の爪を切るとき、三回に分けて切っています。
また、どうしても爪切りが苦手なのであれば、数日かけて爪切りをしても良いと思います。一日一本切る、という方法でも良いですよね。今日は手の爪、明日は足の爪、と分けても良いと思います。
爪切りが苦手な飼い主さんの不安な気持ちは愛犬にも伝わってしまいます。その不安な気持ちは恐怖心にもなりますし、お互いに爪切りが苦手になってしまうんですよね。焦らずゆっくり時間をかけて切ってあげましょう。
犬の爪は地面に触れなければOKです
血管のギリギリまで切ってあげた方が良いのかな?と思われるかもしれませんが、犬の爪は限界まで短くする必要はありません。地面に触れない長さであればOKです。爪が地面に触れるようになると、お散歩のときや床の上を歩くときにカチカチと音が鳴りますよね。爪が欠けてしまったり折れてしまう原因になることがあります。
上手な爪切りのコツ④「はじめはプロに切ってもらいましょう!」
爪切りが得意な飼い主さんであれば問題ないのですが、爪切りが苦手な飼い主さんは、はじめはトリマーさんや獣医さんに愛犬の爪切りをお願いしましょう。
一度でも爪切りに不安や恐怖を感じてしまった犬は、ずっと爪切りを嫌がります。痛い思いをしたのであれば尚更のことです。はじめての爪切りはトリマーさんや獣医さんにお願いし、飼い主さんも一緒に爪切りの指導を受けましょう。
まとめ
犬の爪切り、簡単なようで難しいものですよね。私は20年以上も犬の爪切りをしていますが、苦手ではないものの「得意」とは言えません。予防薬を処方してもらうときなど病院へ行く機会があれば、つい、爪切りもお願いしてしまっています。トリマーさんや獣医さんがサササッと短時間で爪切りをしてくれる様子を見て、感謝するばかりです。やはりプロは自信を持って爪切りをしていると思うので、その気持ちが犬にも伝わり、犬に安心感を与えるのかもしれません。犬が不安になってしまわないように、爪切りをはじめる前のスキンシップやコミュニケーション、爪切りをしながら声をかけ続けるなども上手な爪切りのコツなのかなと思います。
監修トリマーによる補足
わんちゃんの爪切りは一見簡単そうに見えますが、血管や神経が通っているので技術と経験が必要です。
特に子犬の爪切りは一度苦手になってしまうと克服するまでに長期間必要になってしまったり、一生苦手になってしまう場合もあるので注意が必要です。
お家で爪切りをしてあげたい場合は、まずヤスリから行い、飼い主さんがわんちゃんの足先に触り慣れてあげると良いでしょう。
あくまでも、お家での爪切りは出来る範囲で慣れるまではサロンや病院でお願いしましょう。